コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集~肩甲骨の話②~肩甲骨、こっていますか?

首コリや肩コリ、背中コリは感じても、

肩甲骨のコリって感じにくい…。

では、肩甲骨がこっているか、チェックしてみよう!

 

tms_m_trapezius

まず、肩を触ってみよう!

 

 

trapezius_middle_fibers_001

この絵は、背中。

コリコリしているのは、僧帽筋(そうぼうきん)の真ん中の部分。

背骨から肩甲骨の上部についている筋肉!

 

 

 

この筋肉をぺらっとめくると奥にあるのは…、

 

suprasprinatus_001

肩甲骨の上部から腕の骨についている筋肉、

棘上筋(きょくじょうきん)!

 

tms_m_infraspinatus

次に、脇の下の筋肉をつかんでみよう!

脇の下に親指をあて、他の4本の指は背中に!

肩甲骨から腕の骨につく筋肉は、

先に挙げた『棘上筋』を含めて6つもある。

これらの筋肉が硬くなると、コリコリは分厚い。

 

 

latissimus_dorsi_and_teres_major_001

オレンジ色の広背筋(こうはいきん)は、

骨盤と背骨と肩甲骨の下部から、腕の骨についている。

骨盤から腕までつながっている筋肉は、これだけ。

すっごーい、でっかーい!

青色の筋肉は大円筋(だいえんきん)。

肩甲骨の下部から腕の骨についている。

 

 

infraspinatus_and_teres_minor_001

オレンジ色は棘下筋(きょくかきん)。

肩甲骨(中央ー下部)から腕の骨についている筋肉。

肩甲骨に薄くついているが、こりやすい。

その奥にひそんでいるのが小円筋(しょうえんきん)。

肩甲骨の外側から腕の骨についている。

 

 

subscapularis_001

肩甲下筋(けんこうかきん)はどこについてる?

この絵は体幹を前から見たもの。

右の上部肋骨が取り外され、奥の肩甲骨が見える。

肩甲骨前面から腕の骨についている筋肉は、肩甲下筋だけ。

肩甲骨と肋骨の間には指が入らないから、

この筋肉は脇の下でしか触れることができない。

こんなところにも筋肉があるんだなぁ~。

 

 

accupuncture_points_back_001

オレンジ色の点は、鍼やお灸で用いるツボ。

肩甲骨まわりにもいっぱいある。

首こりや肩こり、背中こりだけでなく、

肩関節の動きが制限される五十肩のときにも

肩甲骨周辺への鍼やお灸はかかせない。

自分の目には入らない肩甲骨の存在を忘れないでほしいなぁ~。

 

 

さて、ここでちょっとお知らせです。

6月と7月に3か所でお灸講座の講師をする予定です。

粕屋郡宇美町働く婦人の家 し~ず・うみ 主催のお灸講座は、

6月16日(火)と7月7日(火)の全2回。

2回にわたって講座をするのは初めて!

楽しみです。

西日本リビング新聞社主催のお灸講座は、6月30日(火)。

昨年に引き続き、今年も声を掛けていただきました。

ありがたいです。

太宰府市いきいき情報センター主催のお灸講座は、7月28日(火)。

こちらも昨年に引き続き、今年も予定しています。

お灸伝導師コトーは、かっ跳びますよー!

どの講座も市・町外の方も参加できます。

どうぞお気軽にご参加ください。

詳しくはトップページのお知らせをご覧ください。

 

ブログは、次回も肩甲骨の話が続きます。

地味な話ですが、おつきあいください!

 

特集~肩甲骨の話①~肩甲骨を知ろう!

scapula_001

外側から見ると肩甲骨はこんな感じ。

上部に『肩峰 けんぽう』と『烏口突起 うこうとっき』という

突起物があり、肩甲骨本体は薄っぺらい。

 

 

scapula_002

右の肩甲骨を後ろから見るとこんな感じ。

平べったい三角形。

これに腕の骨と鎖骨、そして背骨と肋骨が加わるとこんな感じ。

 

 

skeleton_001

肩甲骨は腕の骨と鎖骨とだけ関節をつくっている。

背骨や肋骨とは接していない。

背骨とは筋肉で結ばれている。

肋骨の上にプカプカ浮かんでいるので、

『浮遊骨 ふゆうこつ』とも呼ばれている。

 

 

scapula_003

前から見てもシンプル。

 

 

skeleton_002

右の肋骨を一部とった骨格。

腕って重たいはずなのに、肩甲骨としか関節をつくっていない。

腕を支えている肩甲骨!

お疲れさま!!!

 

 

さて、普段は目立たない肩甲骨の動きをいくつかご紹介しよう!

 

 

scapular_elevation_001

肩を上げると肩甲骨も上がる。

黒からオレンジ色へ移動!

 

 

scapular_elevation_002

このときに働く筋肉は主に2つ。

左側(オレンジ色)の筋肉は、

頭蓋骨の後頭部から鎖骨についている。

右側(青色)の筋肉は、頸椎(首の骨)から

肩甲骨の内側の先端についている。

これらの筋肉が働くと、肩と肩甲骨が上がる。

図では片方ずつしか描いていないが、

これらの筋肉は左右対称にある。

では、肩と肩甲骨を引き下げる筋肉はどこについているか…。

 

 

scapular_depression_002

下部の背骨から肩甲骨の上部についている。

実は、肩甲骨は上下に10~12㎝動かせる!

 

 

scapular_abduction_001_01

『張り手』が描けないよぉ~。

前をならえ!とした腕を、さらに前につき出す図と思ってほしい…。

 

 

scapular_abduction_001_02

このときに肩甲骨は外側に動く。

 

 

scapular_abduction_002

張り手のときに使う筋肉は、8~9本の肋骨から

肩甲骨の外側についている。

どすこい!

 

 

scapolar_adduction_001

腕を肩の高さに上げたまま、後ろに引く。

このときに肩甲骨は内側に動く。

 

 

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背骨から肩甲骨の上についている筋肉が、

肩甲骨を内側に引っぱる。

 

 

scapular_adduction_002_02

背骨から肩甲骨の内側についている筋肉も

肩甲骨を内側に引っぱる。

肩甲骨は内外に15㎝も動かせる!

 

 

このように、肩甲骨にはたくさんの筋肉がつき、

肩や腕を動かすために日夜がんばっている!

えらい!

次回も肩甲骨の話しが続くぅ~~~。

よろしくです!

 

 

それにしても…、

1つのブログに14個の絵を描いたのは初めて!

ふぅ~~~。

全ての絵を描き上げた後のビールは格別おいしい!

 

五十肩の鍼灸治療に用いるツボ『消濼(しょうれき)』

社会人の皆さん、消しゴムって頻繁に使いますか?

コトーは一週間前に消しゴムを失くしました。

毎日何回も、消しゴムのあった引出しを覗いては、

「あっ!消しゴムを失くしたんだ…」と思い出し、

消しゴムの存在の大きさが身に染みています…。

こんなにボールペンよりもシャーペンを使っていることに、

驚きました。

 

とうとう近くの文房具屋さんに買いに行きました。

がっ!

お気に入りの消しゴムは置いていませんでした。

「あ~、当分消しゴムのない不便さを感じるのかぁ…」

そう思いながら、目の前の物を覗きこんだら、あったぁ~~~!!!

 

2014_03_28_001

 

どこにあったと思いますか?

 

2014_03_28_002

 

ペン立ての底にうずくまっていました…。

 

前置きが長くなりましたが、

今日は、消しゴムの『消』の漢字がつく、

『消濼 しょうれき』といツボをご紹介します。

 

このツボは、『手少陽三焦経 て・しょうよう・さんしょうけい』という

経絡の上にあります。

 

tms_triple_energizer_meridian

 

赤いラインが『手少陽三焦経』。

手の薬指から始まり、腕の後面を上り、

肩・首・側頭部を経て、眉毛の外側で終わります。

 

肩と肘の中央に、『消濼』というツボがあります。

五十肩では、このあたりの筋肉がスジのように

カチコチになることがあります。

当院では、このツボに『鍼+棒灸』

あるいは、『灸頭鍼 きゅうとうしん』をします。

 

boukyu_tisin_yi

kyutousin_yi

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五十肩の治療には、肩関節の運動はかかせませんが、

鍼やお灸で血行を促し、スジ張った筋肉を柔らかくすると、

痛みが軽減し、肩関節の運動がしやすくなりますよ。