コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【手の腱鞘炎の豆知識】手の機能を見よう!

 

黒米など粒のちっちゃな物を取るときは、

 

親指と人差し指(あるいは中指)の先端でつまむ。

 

こんな持ち方は普通しないけれど、直径12㎝のお椀を取るときは、

 

5本の指を横に開き、がしっと指の腹でつかむ。

 

ペットボトルは、親指と他の4本の指で挟んで握る。

 

中味が空になったら、こんなふうに持つかな?

 

紙など薄っぺら~い物を取るときは、

 

親指の腹と人差し指の横でつまむ。『横つまみ』という。親指の関節は曲げずに、親指全体を人差し指に近づける。物の大きさや重たさによって、手はつかみ方を変える。

 

もう1度、画像をささっと見返してほしい。

コトーの親指は、薄っぺらい物を持つとき以外、関節を曲げている。しかし、どんな物を持つ時でも、どんな操作をする時でも、親指は『横つまみ』をつらぬく方がいる。親指の関節を曲げずに物をつかんだり、操作する。スマホの画面を操作する時が多いかなぁ…。

 

長期間に渡って、その方法をつらぬくと、親指の筋肉や腱、腱鞘(けんしょう)(=腱を包むサヤ)の負担が大きく、

 

親指の関節の下にある、CM関節付近が痛くなり、悪化すると腱鞘炎になる。

 

 

5本の指はとっても器用。実際に体験してみよう!まずは、ウチにあるだけのボールペン、シャーペン、鉛筆などを集めよう。

 

1本目の赤い色鉛筆を持ちつつ、

 

2本目の水色の鉛筆を取るには、どうするか。

 

赤色の色鉛筆を親指と人差し指でつまみ上げた後に、中指と薬指と小指で握る。そして、2本目の水色の色鉛筆を親指と人差し指でつまみ上げ、中指と薬指と小指で2本を握る。3本目も同様に…。

1本ずつまみ上げ、あなたは何本の鉛筆を片手だけに持てるかな?

 

コトーは色鉛筆を36本持てたよ~ん。

親指を『横つまみ』だけで対応していると、親指を人差し指側に引き寄せる筋肉が硬くなり、縮こまる。そうすると、親指は外側に開きにくくなる。そうすると、先ほどの実験で、握れる鉛筆の本数は少なくなるんだなぁ…。

 

手の機能は『操作』だけではない。指の感覚はスゴイ!例えば、ポケットに入ってる物が何なのか。指でその物を触ると、布製かプラスチック製かゴム製か見当がつく。2~3本の指でつまんでみると、硬さや大きさ、形の見当がつく。見なくても、何であるか、想像できる。

 

この画像を撮るために買ってきたキャベツ。重たいほうが葉が詰まってる。片手で持ち上げて重力感をみる。う~ん、これは手のひらだけでなく、腕全体で感じとれる機能かな…。

 

『作業』に『手』はかかせなく、休むことがない。だから、ついつい酷使して、痛めて、腱鞘炎になることもある…。

 

 

特集記事『手の腱鞘炎』

【手の腱鞘炎の豆知識】手の構造を見てみよう!

【手の腱鞘炎の豆知識】手の機能を見よう!

【手の腱鞘炎の豆知識】女性ホルモン(エストロゲン)の減少による手のこわばり・痛み・しびれ・変形

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【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの治療

【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】セルフケア~装具&サポーター&テーピング

【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの鍼灸治療と予防鍼灸

 

 

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

6月22日から蝉が鳴きだした。一番多いのはニイニイゼミなのかな。チーチーチーチーチーチー鳴いている。

7月23日からツクツクボウシもちょっぴり鳴きだした。オーシンツクツク、オーシンツクツク、オーシンツクツク、トッポジージョ、トッポジージョ、トッポジージョ!こう聞こえるのは、コトーだけ?

『トッポ・ジージョ』は、1958年に作られた、イタリア人形劇の主人公(ねずみ)の名前。日本では、1960年代にテレビの子供番組や、学習雑誌に連載された。小さいころ、目にした記憶がない…。しかし、なぜだか、コトーの頭の中では、ツクツクボウシとトッポジージョはセットになっている。

【手の腱鞘炎の豆知識】手の構造を見てみよう!

親指を構成する骨は、基節骨(きせつこつ)と末節骨(まっせつこつ)の2本。その2本の間に、関節が1つある。人差し指から小指は、基節骨と中節骨(ちゅうせつこつ)と末節骨の3本。その3本の間に、関節が2つある。小指も親指と同じくらい短いのに、骨が3本あるんだなぁ…。

自分の手のひらを見てみよう!指の横ジワが、関節の部分。親指は、他の指よりも横ジワが少ない!

手のひらには、細長い中手骨(ちゅうしゅこつ)が5本。その根元には、小さな骨が8個。総称して、手根骨(しゅこんこつ)という。

腕の骨は、橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の2本。その2本と手根骨とで、手首の関節をつくる。上図の水色の斜め線の部分が、手首の関節。

 

いきなり問題!

握りこぶしができる関節はどこかな?指の根元の骨『基節骨』と、手のひらの骨『中手骨』の間の関節が、握りこぶしになる。上図のピンク色の斜め線の部分が、握りこぶし。

 

ちなみに、親指の腱鞘炎を起こしやすい部位は、CM関節(上図の緑色の斜め線)。手のひらの、『中手骨』と『手根骨』の間の関節。

この関節は、指を曲げても、握りこぶしのように盛り上がることもない。手のひらの皮膚を見ても、シワがあるわけでもない。地味だけど、親指の動きにはかかせない!スマホを見る時、親指で操作する方は、要注意!!!

 

手のひらと指の根元には、筋肉(赤の部分)がびっちり!指の先についているのは、腱(肌色)と、それを包む腱鞘(けんしょう)(緑色)。

どうなってるかというと…、

 

 

『深指屈筋 しんしくっきん』は、指を曲げる筋肉。尺骨という腕の骨の肘下部分から、指の先端にある末節骨につく。手首の少し前から筋肉は腱になり、指の骨につく。

ふくらはぎの筋肉は、足首の少し上からアキレス腱になり踵の骨につく。それと一緒。指を動かす筋肉が肘から始まってるって、意外でしょ?

筋肉を実感してみよう!

 

 

指先で左肘の内側に軽く触れて、左指の曲げ伸ばしを繰り返してみよう!左指を曲げたときに、右指で触れている部分が盛り上がるでしょ?それが指を曲げる筋肉なんだなぁ…。

ほとんどの筋肉の端っこは腱になり、骨につく。腱は腱鞘というサヤに包まれ、保護される。筋肉が働くと、筋肉は縮まり、腱は伸ばされ、腱鞘の中を移動する。

指を酷使して腱が膨隆したり、腱鞘が厚くなると、腱が動くたびに腱鞘と摩擦を起こし、腱鞘炎になる。腱鞘は指だけでなく手首にもあり、手首の腱鞘炎もある。

 

今回は、2019年5月に書いた記事を、修正・加筆したみた。読み返したら、詳細に書いてあり、直すところはほとんどなかったけど…。

医学的なことを理解するって難しい。でも、何となくでも分かっていると、受診した時に、先生と話しやすくなる。また、自分にはどんな治療が向いているのか、判断しやすくなる。治療効果も分かりやすくなる。

 

特集記事『手の腱鞘炎』

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福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

暑すぎる~~~~~!室内の熱中症にも気を付けよう!

【動画で見る!ツボの取り方】指・手首・腕のだるさや痛みに働きかけるツボ『外関 がいかん』

赤いラインは、『手少陽三焦経 て・しょうよう・さんしょうけい』という、『陽』の経絡。薬指の先端に始まり、手の甲から、腕の後面の中央を上行する。更に、肩の後面から首の横を通り、耳の外回りをぐるっと回り、眉毛の外端で終わる。

この経絡の上に、『外関 がいかん』というツボがある。

 

こちらは、『指伸筋 ししんきん』という筋肉。手の甲側にある。人差し指から小指までの4本を伸ばすときに働く。

『外関』(青丸)というツボは、この筋肉の上にあたる。そのため、指・手首・腕全体のだるさや痛みが生じた時、このツボに鍼やお灸をして、症状を改善する。

 

こちらは、『手厥陰心包経 て・けついん・しんぽうけい』という、『陰』の経絡。胸の中央に始まり、脇の下まで上行し、腕の前面の中央を下行する。更に、手のひらを下行し、中指の先端で終わる。

この経絡の上に、『内関 ないかん』というツボがある。【動画で見る!ツボの取り方】自律神経を整えるツボ『内関 ないかん』 というブログで紹介したことがあるよ~ん。

このツボと同じ高さに、『外関』がある。つまり、手の甲側に『外関』、手のひら側に『内関』がある。

 

このように、手足の内側と外側、体幹の前面と後面などで、相対する位置にある2穴を『相対穴』という。この2穴のうち、1つは『陽』の経絡、もう1つは『陰』の経絡のツボであることが多い。

東洋医学は、『陽と陰のバランスを整える』ことに重きを置いている。『相対穴』に鍼やお灸をすると、『陽』と『陰』を同時に調整できるんだなぁ…。ツボ取り動画で紹介したツボたちの中でも、『相対穴』がある。例えば…。

 

前回のツボ取り動画の主役、『陽池 ようち』。手の甲側の、手首の中央にある。『手少陽三焦経 て・しょうよう・さんしょうけい』という、『陽』の経絡の上にある。『陽池』と相対穴となるツボは…。

 

『大陵 だいりょう』。手のひら側の、手首の中央にある。『手厥陰心包経 て・けついん・しんぽうけい』という、『陰』の経絡の上にある。

2穴は、指や手首のだるさや痛み・腱鞘炎の鍼灸治療に、よく用いられる。

 

肘の、親指側にあるツボ『曲池 きょくち』。『手陽明胃経 て・ようめい・いけい』という、『陽』の経絡の上にある。『曲池』の相対穴は…。

 

肘の小指側にあるツボ『少海 しょうかい』。『小さい海』と書く、『小海 しょうかい』というツボも肘にあるので、間違えないでねぇ~。

『少ない海』の『少海』は、『手少陰心経 て・しょういん・しんけい』という、『陰』の経絡の上にある。

この2穴は、指・手首・肘・腕全体のだるさや痛みの鍼灸治療に用いられる。

 

膝蓋骨の外側の、少し上にある『梁丘 りょうきゅう』。『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』という、『陽』の経絡の上にある。『梁丘 りょうきゅう』の『相対穴』は…。

 

膝蓋骨の内側の、少し上にあり、『梁丘 りょうきゅう』と同じ高さにある、『血海 けっかい』。『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という、『陰』の経絡の上にある。

この2穴は、膝関節痛など膝周辺のトラブルの鍼灸治療に用いられる。

 

 

動画で紹介したツボ以外にも、『相対穴』はたくさんある。治療するにあたって、相対するツボって重要なんだなぁ…としみじみ感じ入った。

『外関』の位置を知りたい!セルフお灸をしてみたい!方は、下記の動画を見てねぇ~。

ちょっと前まで半袖Tシャツを着ていたのに、一気に寒くなり、厚手のウールのセーターを着るようになった。皆さん、体調を崩さずに、年末年始を迎えよう!

福岡県福岡市にある女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

 

【動画で見る!ツボの取り方】指や手首の痛み・腱鞘炎に働きかけるツボ『陽池 ようち』

こちらは、手のひら側の右腕のイラスト。赤い色の筋肉は、『深指屈筋 しんし・くっきん』。肘下の骨から、親指以外の4本の指の、先端の骨に付く。

この筋肉が働く(=縮まる)と、人差し指から小指までの先端の骨が引っ張られ、4本の指が曲がる。手首を、手のひら側に曲げる時にも、この筋肉が働く。

 

 

こちらは、手の甲側の右腕のイラスト。赤い色の筋肉は、『指伸筋 ししんきん』。肘下の骨から、親指以外の4本の指の、先端の骨に付く。

この筋肉が働く(=縮まる)と、人差し指から小指までの先端の骨が引っ張られ、4本の指は伸びる。手首を手の甲側に反らせる時にも、この筋肉が働く。

指にはたくさんの骨や関節があり、それだけ筋肉もたくさんある。それらを協調して動かせれば、重い物も、軽い物も、大きい物も、小さい物も、つかんだり、握り続けたり、叩いたり、はじいたり………。用途によって、手を自由自在に動かすことが出来る。

 

こちらは、心臓。筋肉の塊みたいなもので、収縮すると、心臓の中の新鮮な血液は、動脈へ押し出され、全身の動脈、そして、静脈へと流れる。心臓の筋肉は、年中無休で働ける構造になっている。

先ほど紹介した『深指屈筋』や『指伸筋』は、そうはいかない。関節を動かす筋肉は、負荷が大きかったり、長時間使いすぎると、疲労して硬くなり、伸び縮みがしにくくなる。無理をすれば、だるさやこわばりや痛みが出る。

指の関節は、『曲げる』と『伸ばす』の2方向の動きしかできない。手首は、『ぐるぐる回す』という動きもできる。手首の関節を構成する、骨と骨の間には、隙間があるので、手首はぐるぐる回しやすい。

筋肉疲労で筋肉が縮こまると、この隙間も狭くなり、手首の動きを制限するようになる。それは、指の動かしにくさにもつながる。

 

手のひら側の手首には、太淵(たいえん)(緑丸)、大陵(だいりょう)(青丸)、神門(しんもん)(赤丸)の3つのツボがある。

 

手の甲側の手首にも3つ。親指の根元にある、陽谿(ようけい)(赤丸)。

 

手首の中央にある、陽池(ようち)(青丸)。小指の根元にある、陽谷(ようこく)(緑丸)。

ツボ取り動画では、手首や指のだるさや痛み・腱鞘炎に働きかけるツボとして、手首周りのツボを、いくつも取り上げた。指や手首の筋肉のトラブルには、手首の関節の動きやすさが重要だと、コトーは思っている。

あーっ!説明が長かった!

というわけで、今回は、手の甲側の、手首の中央にある、陽池(ようち)(青丸)というツボを紹介したい。

 

 

『陽池』(青丸)は、指伸筋の上にある。『陽池』のツボの取り方のコツは、この指伸筋を見つけること。最後に載せた動画で確認してね~ん。

 

手首や指の痛みが長期化・重症化している時には、『灸頭鍼 きゅうとうしん』がおすすめ。『陽池』に鍼を置き、鍼先にモグサを差し込み、お灸もする。

もちろん、鍼が苦手な方はお灸だけ、お灸が苦手な方は鍼だけでもOK。

 

ご自分でも治したい!という方は、台座灸(だいざきゅう)がおすすめ。底にシールが付いているから、『陽池』にもピタッと貼りつく。

ブログの最後に載せた、『陽池』のツボ取り動画で、位置を確認してね。こんな小さなお灸だけれど、熱さを我慢しすぎると、火傷になるので、気を付けてね~ん。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の、女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

 

【動画で見る!ツボの取り方】指や手首の痛み、腱鞘炎に働きかけるツボ『大陵 だいりょう』

こちらは右腕の肘から指先までのイラスト。手のひらが上を向いている。

指を動かすための筋肉はたくさんある。『深指屈筋 しんし・くっきん』はその中の1つ。肘下から、親指以外の4本の指の、先端の骨に付く。この筋肉が縮まると、人差し指から小指までの先端の骨が引っ張られ、4本の指が曲がる。手首付近から指先までは『腱 けん』になっている。

 

ふくらはぎの筋肉 (下腿三頭筋 かたい・さんとうきん)が足首付近で『アキレス腱』になり、踵の骨に付くのと同じ構造。

手首から指先までを拡大すると、こんな感じ…。

 

赤色が筋肉。肌色が腱。緑色が腱鞘(けんしょう)。

 

腱は腱鞘というサヤに包まれている。皮膚の中には筋肉だけでなく、骨・血管・神経・脂肪などいろいろな組織がある。その中で、腱が滑りやすいように腱鞘という筒が付いている。手を酷使すると、腱鞘の炎症により、腱鞘が厚くなり、中を通る腱が滑りにくくなる。これが『腱鞘炎』。

悪化すると、腱鞘の中で腱が引っ掛かり、筋肉全体が動かせなくなる。つまり、指が動かなくなる。これが『ばね指』。

 

もう1度、グロテスクな手のイラストを見てほしい。手首の腱鞘の上には、横手根靭帯(おう・しゅこん・じんたい)がある。屈筋支帯(くっきん・したい)とも言う。

この靭帯や筋肉・腱・血管・神経などを取り除くと…、

 

手の骨格。手のひらの、手首付近(水色斜線)は、小さな骨たち(手根骨 しゅこんこつ)で構成されている。これらの骨たちと、屈筋支帯(=横手根靭帯)でできるトンネルを『手根管 しゅこんかん』と言う。指・手首を曲げる筋肉の腱や神経がこの中を通っている。

腱鞘炎などで腱鞘が厚くなれば、手根管内が狭くなり、その中を通る神経が圧迫され、親指・人差し指・中指のしびれや痛みが出てくる。これが『手根管症候群 しゅこんかん・しょうこうぐん』。

指や手首の痛みが強かったり長引く時には、痛んだ筋肉・腱・腱鞘を使わず、安静第一!しかし、手を酷使して痛める方が多く、その原因である仕事・家事・育児・介護などを辞めるわけにはいかない。

そんな時は、サポーターや装具がおすすめ。固定力が強ければ、関節は動かず、筋肉は休める。しかし、細かな手作業はしづらい。固定力が弱ければ作業はしやすいが、痛んだ筋肉たちはあまり休めない。各々の作業によってサポーターや装具を使い分けると、筋肉への負担が減る。睡眠中も筋肉が緊張している時は、夜間装具もおすすめ。

以前、手の腱鞘炎の特集ブログを組んだことがある。サポーターや装具も画像付きで紹介している。興味のある方は、『再特集~手の腱鞘炎の鍼灸治療とセルフケア①~手の構造』から読んでみてねぇ~。

 

赤いラインは、『手厥陰心包経 て・けついん・しんぽうけい』という経絡。指を曲げる筋肉と同じラインにある。指や手首が痛い時には、この経絡の上にあるツボに鍼やお灸をして、こわばった筋肉を緩める。

手首中央には『大陵 だいりょう』というツボがある。指や手首を動かすと痛い方には、ここへのセルフお灸もおすすめ。

 

これは『台座灸』。底にシールが付いているのでお灸がしやすい。

『大陵』のツボ取り動画を撮ったよ~。ツボの見つけ方にはコツがある。しつこく説明したら、長くなっちゃった…。興味のある方は見てねぇ~。

こんなに長く書いているにもかかわらず、おまけの話。

9月9日は『重陽の節句 ちょうようのせっく』。東洋医学では、世界のあらゆるものを『陽』と『陰』に分けている。数字の奇数は『陽』。偶数は『陰』。9月9日は『陽』が重なっているので、『重陽』と言われる。

季節の変わり目には体調を崩しやすい。『節句』は、その季節の旬の物を味わい、健康を願う日。

重陽の節句の頃になると、様々な花の形をした菊が花屋に並ぶ。キク科の一種『除虫菊』は蚊取り線香の原料になり、菊は薬効がある。

 

これは、お灸で使う『モグサ』。原料は『ヨモギ』。ヨモギもキク科の植物。お灸をしていたら、蚊が網戸の外に出たがっているのを目撃したことがある。

 

9月9日に菊の花を飾り、

 

小さな菊の花を浴槽に浮かべ、重陽の節句を味わったよ~ん。

福岡県福岡市にある女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。