コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

背中のコリを鍼とお灸でとろう!

10月の頭まで暑いだろうなぁ…。

そう覚悟していましたが、朝晩は涼しく、

日中も暑い~~~~~~~!ってほどではありません。

一気に不快指数が減ると、気を張っていた体がゆるむように、

やたらと眠かったりだるかったり…、

体調が不安定になりやすいですね。

 

 

ぎっくり腰をしちゃってぇ!

首こりや肩こりがひどくなって!

腰も重い気がする!

そう言いながら鍼灸院に駆け込んでくる方も増えています。

そんな方々の共通点は、背中のコリ。

 

 

 

spine_yk_001

 

背骨は、7個の頚椎(けいつい)、12個の胸椎、5個の腰椎、

仙骨(せんこつ)と尾骨で構成されています。

12個の胸椎の左右には肋骨がついています。

頚椎、胸椎、腰椎の1つ1つの骨は、靭帯(じんたい)で結ばれています。

そして、背骨を支えたり動かしているのが筋肉です。

 

 

背中を伸ばすときに働く筋肉は1つではありません。

最長筋(さいちょうきん)、腸肋筋(ちょうろくきん)、

多裂筋(たれつきん)、回旋筋(かいせんきん)、

頭半棘筋(とうはんきょくきん)、棘筋(きょくきん)、

腰方形筋(ようほうけいきん)、棘間筋(きょくかんきん)、

横突間筋(おうとつかんきん)、広背筋(こうはいきん)。

うわ~ぉ、10個!

筋肉のイラストを描こうとしましたが、あまりの多さに

描く前にギブアップしました…。

筋肉たちは頭蓋骨(後頭部)、頚椎、胸椎、腰椎、

肋骨、仙骨、腸骨、と様々な骨についています。

 

 

これらの筋肉の中でも、体の表面に近い筋肉がこってくると、

筋肉の盛り上がりを視診や触診で感じます。

コリが悪化すると筋肉はまるでピアノ線のように

硬いスジとなって感じます。

 

 

スジがあると背中のコリや痛みはなかなか取れないので、

丁寧に後頭部、首、背中、腰、お尻に触れて、

スジが隠れていないかチェックします。

スジを見つけると、そこにちょこちょこっと鍼を置いて、

スジをほぐします。

一緒にお灸をすると血流を促し、スジもほぐれやすくなります。

 

 

daizakyu_tisin_yk_001
<鍼+台座灸>

 

boukyu_tisin_yk_001
<鍼+棒灸>

 

kyutousin_yk_001
<灸頭鍼>

 

 

背中を伸ばす筋肉は背骨だけでなく、

重たーい頭や腕も支えています。

首や肩・腰のコリが強いと、背中のコリは気づきにくいですが、

背中もしっかりほぐしてほしいなぁ…って思います。

 

特集~肩甲骨の話②~肩甲骨、こっていますか?

首コリや肩コリ、背中コリは感じても、

肩甲骨のコリって感じにくい…。

では、肩甲骨がこっているか、チェックしてみよう!

 

tms_m_trapezius

まず、肩を触ってみよう!

 

 

trapezius_middle_fibers_001

この絵は、背中。

コリコリしているのは、僧帽筋(そうぼうきん)の真ん中の部分。

背骨から肩甲骨の上部についている筋肉!

 

 

 

この筋肉をぺらっとめくると奥にあるのは…、

 

suprasprinatus_001

肩甲骨の上部から腕の骨についている筋肉、

棘上筋(きょくじょうきん)!

 

tms_m_infraspinatus

次に、脇の下の筋肉をつかんでみよう!

脇の下に親指をあて、他の4本の指は背中に!

肩甲骨から腕の骨につく筋肉は、

先に挙げた『棘上筋』を含めて6つもある。

これらの筋肉が硬くなると、コリコリは分厚い。

 

 

latissimus_dorsi_and_teres_major_001

オレンジ色の広背筋(こうはいきん)は、

骨盤と背骨と肩甲骨の下部から、腕の骨についている。

骨盤から腕までつながっている筋肉は、これだけ。

すっごーい、でっかーい!

青色の筋肉は大円筋(だいえんきん)。

肩甲骨の下部から腕の骨についている。

 

 

infraspinatus_and_teres_minor_001

オレンジ色は棘下筋(きょくかきん)。

肩甲骨(中央ー下部)から腕の骨についている筋肉。

肩甲骨に薄くついているが、こりやすい。

その奥にひそんでいるのが小円筋(しょうえんきん)。

肩甲骨の外側から腕の骨についている。

 

 

subscapularis_001

肩甲下筋(けんこうかきん)はどこについてる?

この絵は体幹を前から見たもの。

右の上部肋骨が取り外され、奥の肩甲骨が見える。

肩甲骨前面から腕の骨についている筋肉は、肩甲下筋だけ。

肩甲骨と肋骨の間には指が入らないから、

この筋肉は脇の下でしか触れることができない。

こんなところにも筋肉があるんだなぁ~。

 

 

accupuncture_points_back_001

オレンジ色の点は、鍼やお灸で用いるツボ。

肩甲骨まわりにもいっぱいある。

首こりや肩こり、背中こりだけでなく、

肩関節の動きが制限される五十肩のときにも

肩甲骨周辺への鍼やお灸はかかせない。

自分の目には入らない肩甲骨の存在を忘れないでほしいなぁ~。

 

 

さて、ここでちょっとお知らせです。

6月と7月に3か所でお灸講座の講師をする予定です。

粕屋郡宇美町働く婦人の家 し~ず・うみ 主催のお灸講座は、

6月16日(火)と7月7日(火)の全2回。

2回にわたって講座をするのは初めて!

楽しみです。

西日本リビング新聞社主催のお灸講座は、6月30日(火)。

昨年に引き続き、今年も声を掛けていただきました。

ありがたいです。

太宰府市いきいき情報センター主催のお灸講座は、7月28日(火)。

こちらも昨年に引き続き、今年も予定しています。

お灸伝導師コトーは、かっ跳びますよー!

どの講座も市・町外の方も参加できます。

どうぞお気軽にご参加ください。

詳しくはトップページのお知らせをご覧ください。

 

ブログは、次回も肩甲骨の話が続きます。

地味な話ですが、おつきあいください!

 

足にまつわる話・その2~足に優しい靴選び

皆さんの住む街には、土の道はありますか。

私は幼少の頃、水たまりに長靴で入り、

バシャバシャ音を立てて足踏みをし、

「コーヒー牛乳のできあがり~」って、

楽しんでいました。

今はすべて舗装された道路になり、雨上りの

コーヒー牛乳は作れなくなりました。

 

土の道は、草履などの薄っぺらい履物でも

疲れませんが、硬い舗装道路はそうはいきません。

歩くのが大好きな私にとって、硬いアスファルトでも

足が疲れない靴を選ぶことが、とっても大事になります。

今日は私がこだわる靴選びをご紹介します。

 

1.靴は夕方以降に買う!

私は夕方からちょびっと足がむくむので、

むくんでいるときに靴を試し履きをして選びます。

 

2.足指が当たる部分の靴幅がフィットしている!

靴をはいて足がグーパーグーパーできるか。

親指や小指が靴に押されていないか。

足指にストレスをかけないと、足の疲れ方も変わってきます。

 

3.足の甲の押さえがきいている!

shoes_001

ヒモ靴や、足の甲にあたる部分に調節できるベルトが

ついていると、靴の中で足が前方へすべるのを

防いでくれます。

前方へすべると足指が靴の中で圧迫され、

疲れやすくなります。

薄手と厚手の靴下では、靴の中のゆとりが違いますね。

甲の押さえがヒモやベルトで調整できる靴は便利です。

 

4.靴の踵部分がしっかりしている!

shoes_002

靴の踵部分を、両サイドから親指と人差し指で

挟んでもへこまないものを選んでいます。

踵部分がしっかりしていると、踵に体重がどばっと

のってきた時に、左右に踵がぶれません。

また、歩いている時、地面から踵が離れた瞬間、

靴が足についてきます。

踵部分が柔らかく、自分の踵よりも靴の踵部分が

大きすぎると、靴の踵部分がパカパカ浮き、

歩きづらいです。

 

5.靴底に適度な硬さがあり、適切な位置で曲がる。

靴底がフニャフニャでも硬すぎても歩きづらいです。

座った姿勢で踵を床から上げてみてください。

指の付け根付近が曲がりますね。

靴底も同じ位置で曲がると、大股歩きが楽です。

以前、購入した靴は、フィット感がバツグンでした。

しかーし、靴底が硬すぎ、指の付け根部分が曲がらない!

長時間歩くと、変なところが筋肉痛になり、

たった1回しか履きませんでした。

高かったのに…。

もったいない…。

うっ…。

 

靴選びのポイントは他にもたくさんあります。

全部パーフェトなものを追及すると、オーダーメイドの

靴しかありません。

私は上記のポイントに絞って靴を選んでいます。

 

さぁて、次回は、『足にあるツボ』について書いてみようと思います。

よろしくぅ!

 

足にまつわる話・その1~扁平足と外反母趾

みなさーん、お久しぶりです。

お元気でしたか?

今日から、『足』の特集を組んでみようと思います。

第1弾は、『扁平足と外反母趾』です。

 

じゃじゃーん、

plantar_arch

 

これは、足を内側から見た図。

足底は、赤のラインのように丸みを帯び、

中央は地面からちょこっと浮いています。

これが、『土踏まず』です。

骨と関節と靭帯、そして筋肉で、『土踏まず』は

構成されています。

 

なぜ、ヒトには『土踏まず』があると思いますか。

硬い地面に素足で飛び降りると、

地面への衝撃が跳ね返ってきて、

足底がジーンと痛くなりますよね。

『土踏まず』があることによって、足底に弾力性が生まれ、

立っている時や歩いている時の、

地面からの衝撃を緩和させます。

また、デコボコな地面に足底をフィットさせる役目も

あるそうです。

 

足底全体が地面についている『扁平足』のヒトが、

長時間歩いたり立っていると、疲れやすいのは

なぜでしょうか。

クッション代わりの『土踏まず』がないことが考えられますよね。

 

じゃんじゃかじゃーん、

hallux_valgus

 

これは外反母趾の図。

右のような外反母趾が進むと、

左の丸印の中のように母趾の骨が外側に出てきます。

外反母趾の原因は大きく3つ。

 

1つ目は、脚のサイズと靴のサイズがあわないこと。

靴の内側に押されて、母趾が外側に曲がります。

2つ目は、立位姿勢が前傾気味であること。

重心まで前方にずれると、土踏まずが崩れ、

靴に関係なく、外反母趾が起きやすくなります。

高齢者の外反母趾の原因は、これが一番多いそうです。

3つ目は、ヒール靴により、足先が圧迫されること。

ヒールの高い靴を履いていると、靴の中で足が前方にずれ、

足先が靴の形状に沿う形で外反母趾が生じます。

 

外反母趾の方の足を見ると、扁平足になっていることが

多いように思います。

皆さんの足はどうですか。

扁平足になっていませんか。

外反母趾になっていませんか。

次回は、『足に優しい靴の選び方』の話をしたいと思います。

よろしくです!

 

『めんどくさい病』の鍼灸レシピ

皆さんは買い物に行くときは、車?バイク?自転車?

私は徒歩ですが、まとめ買いをするときは、

キャスター付きの買い物カートを利用していました。

そのカートが先日壊れました。

今は買い物袋を両手で持ち、ひーひー言いながら帰っています。

いつのまにか腕の筋肉が落ちましたねぇ~。

               *

突然ですが、『ロコモティブ症候群』ってご存知ですか。

加齢に伴い、筋肉・骨・関節は変化していきます。

そして、筋力・体力・バランス能力など運動機能も低下します。

その低下速度が速く、転倒や骨折などで日常生活に支障をきたし、

やがて寝たきりなど介護を要する危険性が高い状態を

『ロコモティブ症候群』といいます。

                *

2年前の資料で申し訳ありませんが、

ここでロコチェーック!

1.片脚立ちで靴下がはけない。

2.家の中でつまずいたり滑ったりする。

3.階段を上るのに手すりが必要である。

4.横断歩道を青信号で渡りきれない。

5.15分くらい続けて歩けない。

6.2kg程度の買い物(1リトッルの牛乳パック2個程度)をして

  持ち帰るのが困難である。

7.家の中のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろし)が

  困難である。

1つでもあてはまれば、ロコモティブ症候群が疑われてしまうーっ!

文明の利器にどっぷり頼っていると、

このロコモティブ症候群と友だちになる日は近い!?!?

               *

私は鍼灸師になる前、リハビリの仕事をし、

ご年配の方の運動療法も行ってきました。

そのときに、よく感じていたことは…、

『運動機能の低下』よりもやっかいなのは『めんどくさい病』。

体を動かさないと、ますますきつくなるのは頭ではわかっている…。

でも、めんどくさくて、行動に移せない…。

人事ではないですよ。

近くのコンビニに行く時でさえ車を使い続け、運動もしなかったら、

脚・腰が弱りそうですね。

じゃあ、車を使うのを今すぐやめますか?

いつかは!…???

大先輩たちは口々に言います。

『めんどくさい病』は年々ひどくなる…。

体が動きやすい年齢から文明の利器をちょこっとでも減らして

習慣化していかないと、『めんどくさい病』には太刀打ちできない気がします。

               *

さてさて鍼灸の話。

腰痛や首こり・肩こりなど『痛み』や『こり』を鍼やお灸で解消し、

症状がぶり返さないようにするには一工夫必要です。

『痛み』や『こり』が生活習慣やクセ(体の使い方)によるものであれば、

それを改善しないと!!!

そこに立ちはだかるのが『めんどくさい病』。

長年の生活習慣やクセって、そう簡単に変えられません。

『めんどくさい病』に効くツボも見当たりません。

鍼灸治療をしながら、患者さんと一緒に、

ちょこっとでも無理なく変えられそうなことを探します。

それを続けることにより、体がいい方向に変化していることを実感できたら、

そのこと自体を習慣にしやすくなります。

               *

ここまで書いていたら、

「キャスター付きの買い物カートを買い換えるのをやめようかな…」

そう思い始めています。