コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

『不眠』に鍼とお灸はいかが?

皆さんは、『眠り』で困ったことがありますか?

眠ろうとしても、なかなか寝付けない…。

ちょっとした物音や頻尿で夜中に何度も目が覚める…。

朝方目が覚めて、その後眠れない…。

『眠りたくても眠れない』のは、とてもつらいことです。

 

『眠れない』って、どういうことでしょうか。

調べてみると、大きく2つありました。

 

1つは、体内時計が乱れて、眠れない…。

ヒトの体には『体内時計』があり、脳がコントロールしています。

24~25時間周期で変化します。

一定の時刻が来ると眠くなり、一定の時間眠ると目覚めるのは、

その『体内時計』のおかげ!

ついつい夜更かしや朝寝坊をすると、このリズムが乱れ、

眠くなる時刻がずれて、今までの時刻には寝付けなくなります。

 

2つ目は、脳が緊張して、眠れない…。

いろいろ考え込むと、脳が緊張し続け、

頭が冴えきって、眠れなくなります。

また、寝る直前まで仕事など作業に熱中すると、

やはり頭が冴えて眠れなくなります。

 

『いい眠り』につくには、

自分の体内時計に沿った生活をし、

寝る直前には脳の緊張をほぐすことが大切ですね。

 

当鍼灸院では、ツボに鍼をした後に、お灸をすることが多いですが、

お灸をし始めるころには、ほとんどの方が眠っています。

そして、治療が終わり、声を掛けると、

「すっきりしたぁー」

「よく寝たぁ~」と言いながら、起きてきます。

鍼とお灸は、血流を促し、体と心をリラックスさせます。

 

不眠症の方は、このリラックス感を体感することが

とても大事だと思います。

自分でするお灸もおすすめです。

自分でツボにお灸をして、

このリラックス感を再現できるようになると、

『いい眠り』を自分でも呼び起こせます。

 

当院では6月10日(火)と15日(日)に

『不眠』をテーマにお灸教室を開催します。

『眠り』でお困りの方は、ぜひご参加ください。

詳しくは、ホームページ・お灸教室のページをご覧ください。

 

 

おまけの話。

 

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仕事場の小さな庭のあじさい。

今年はたくさん花がつきました。

 

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日差しが強いとおじぎをして、きつそう…。

でも日陰になると、しゃっきーん!と元に戻ります。

あじさいって、強いですね。

 

『疲れやすさ』と『だるさ』に鍼とお灸はいかが?

今年の春は気温差が激しいと思いませんか?

昨日は冷たい風が吹いたと思えば、

今日は日差しが痛い…。

三寒四温がずーっと続いている感じ。

 

ヒトは恒温(こうおん)動物なので、体温を常に一定に保とうとします。

外気温に影響されず、体温を保てるのは『自律神経』のおかげ。

最近のように、激しい気温差が続くと、

自律神経も負担となり、働きが乱れることがあります。

 

自律神経には『交感神経』と『副交感神経』があります。

交感神経は、日中活動しているときに働く神経です。

副交感神経は、夜間リラックスするのに働く神経です。

私たちの体の中では、無意識にこの2つの神経が切り替わっています。

 

自律神経の働きが乱れると、この切り替えがうまくいかなくなります。

日中、リラックスする副交感神経が働くとどうなるか…。

活動したいのに、体は休みモードで動きたくなーい!

体がだるく感じます。

 

ストレスなどで緊張状態が長く続いても、

『交感神経』と『副交感神経』の切り替えのタイミングがずれて、

だるーい!

疲れがとれなーい!

集中できなーい!

などと、不調が現れることもあります。

 

こんなときには、自律神経を整えるツボや、

体と心の緊張を和らげるツボ、

エネルギーを補給するツボに鍼やお灸をします。

鍼やお灸は、筋肉の痛みやコリだけに効くと思われがちですが、

心にも優しく働きかけます。

 

疲れやすさやだるさの原因は、自律神経の乱れだけでなく、

長時間の労働・スポーツ、冷え、睡眠不足などたくさんあります。

それだけ身近な症状ってことですね。

でも、いつまでも身近にいてほしくない!

そんな方には、自分でするお灸もお勧めです。

 

当院では、5月13日(火)と18日(日)に、

『疲れやすさ・だるさ』をテーマに、お灸教室を開催します。

初心者の方も大歓迎です。

お気軽にご参加ください。

詳しくは、『ホームページ・お灸教室のページ』をご覧ください。

 

おまけの話…。

博多駅前で、『九州バラ祭』をしていました。

私は、もうすぐ咲きそう!なバラが好きです。

 

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おいしそうなバラも見つけました!

 

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ん~、食べたい!

 

歯痛をやわらげるツボ

ひっさしぶりに歯の検診に行きました。

歯茎や歯のチェック後、歯科衛生士さんから、

「コトーさん、完璧に磨けています!」と褒められました。

しかし…、

素直に喜べない…。

歯科に行く数日前、何気なく自分の歯をトイレの鏡で見たら、

たくさんの歯垢を発見!

 

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前回の検診で購入したのに、ホコリまみれになっていた手鏡…。

コイツとにらめっこしながら、

念入りに歯磨きをするようになりました。

 

さてさて、今日は『歯痛』の話。

歯痛をやわらげるツボは、上の歯と下の歯では異なります。

『手陽明大腸経 て・ようめい・だいちょうけい』という経絡は、

上の歯にも繋がっています。

 

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赤いラインが大腸経。

人差し指から始まり、腕→肩→のど→上の歯、と上り、

小鼻の外で終わります。

この経絡の上にあるツボに鍼やお灸をして、

上の歯の痛みをやわらげます。

 

 

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人差し指の付け根にある『二間 じかん』や『三間 さんかん』という

ツボを用います。

 

 

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赤いラインは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』という経絡。

顔→体幹前面→脚前面、と下降し、

足の人差し指で終わります。

この経絡は、下の歯にも繋がっています。

 

 

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人差し指の足先から2つ目の『内庭 ないてい』や

4つ目の『衝陽 しょうよう』に鍼やお灸をして、

下の歯の痛みをやわらげます。

 

鍼やお灸では、症状が現れている部位のツボを使うこともあれば、

遠くにあるツボを使うこともあります。

 

さてさて、おまけの話。

歯は骨格の一部ですね。

東洋医学では、『歯』のことを『骨の余』とも言います。

では、『血の余』は、何のことを指しているでしょうか。

『血』は、東洋医学では『栄養分』のことです。

栄養分の一部とされているのは、『頭髪』です。

東洋医学の考え方や表現の仕方って、面白い!!!

 

むくみをとる鍼~皮内鍼(ひないしん)

むくみを鍼でとるぅ~???

意外に思う方が多いのでは…。

水分代謝を整えるツボに鍼をして、むくみを改善します。

 

むくみが強い場合、当鍼灸院では、

『皮内鍼』という鍼をよく用います。

 

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一番下の鍼は、一般的に使う鍼です。

長さが37mm。

一番上にあるのは満月ではなく、一円玉。

直径20mm。

中央にあるのが皮内鍼で使う鍼。

長さが0.5mm。

とっても小さい鍼です。

 

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この皮内鍼を足にあるツボに2~3mm刺します。

鍼の持ち手はリング状になっているので、

鍼全体が皮膚に入ることはありません。

 

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医療用のテープで鍼を固定します。

鍼のリングの下からテープを貼るので、

このテープのことを、通称『枕』といいます。

 

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最後に鍼全体を覆うように、医療用テープを貼ります。

このテープのことを、通称『布団』といいます。

2週間ぐらいこのままにして、ツボを刺激し続けます。

鍼が皮膚と水平に入っているので、痛みや違和感はありません。

 

生理痛や生理不順が強い時には、

血の巡りを整えるツボにこの皮内鍼をします。

ちっちゃな鍼ですが、頼もしいヤツです!

 

むくみは、お灸でも治療します。

夕方になると脚がパンパンになり、だるくてしょうがない!

そんな方には、ご自分でするお灸もおすすめです。

根気強くお灸をし続けると、水分代謝がよくなり、

むくみも改善します。

 

当院での4月のお灸教室のテーマは、『むくみ』です。

興味のある方は、ぜひご参加ください。

詳しくは、『ホームページのお灸教室ページ』をご覧ください。

一緒にお灸を楽しみましょー!

 

鍼とお灸で痛みに挑む!

36どぉ~~~!!!?

一時、30度を下回っていた気温が夏に逆戻り!

涼しさに体が慣れ始めていたので、

暑さがぶり返すと、体がきついですね。

汗がダラダラ止まらない…。

 

ぶり返す…、ぶり返す…、ぶり返す…。

この言葉で、皆さんは何を連想しますか?

鍼灸師の私は、『症状』とか、『痛み』ですね。

今日は、その『痛み』について考えてみます!

 

痛む原因によって、痛みを分類すると…、

①内臓痛

内臓の不調からくる痛みです。

おなかをこわした時に、おなかがキューと痛くなりますが、

その時の痛みですね。

 

②関連痛

強い内臓痛が、内臓とは離れた部位に現れます。

例えば、食道のトラブルでは左鎖骨や左脇の下に、

胃のトラブルではみぞおちから側腹部に、

痛みが現れることがあります。

じゃん!

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この赤いラインは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』

という、経絡です。

経絡は全身に張り巡らされ、気(=エネルギー)と

血(けつ)(=栄養分)を全身の器官に送っています。

『足陽明胃経』は、胃にもつながっています。

胃のトラブルには、この経絡の上にのっているツボに

鍼やお灸をします。

 

③体性痛

筋肉や骨、皮膚からくる痛みです。

体性痛の代表的なものは、『筋肉痛』です。

私は、とーきどき小山登りをします。

日頃、脚を鍛えていないので、翌朝には筋肉痛になります。

しかーし、下山後、鍼やお灸をしておくと、

翌日、筋肉痛になりません!

 

④神経痛

坐骨神経痛で鍼灸院に来られる方は多いですね。

 

⑤心因性疼痛

体に異常がなく、心理的・社会的な要因により

痛みが起こります。

私は以前、腰部椎間板ヘルニアが原因のしびれが

7年間ほど続きました。

左足の親指の腹(裏側)だけで、

何かに夢中になっているときは気になりません。

しかし、毎朝「今日もしびれているなぁ…」と感じるのは、

嫌なものでした。

今でも、脚の筋肉痛が強いと、

「筋肉痛がしびれに変わって、ヘルニアがぶり返す」

ような感覚に陥ります。

そんなときは、

「これは脳が誤作動しているだけだ!」

と自分に言い聞かせます。

じゃじゃん!

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『手少陰心経 て・しょういん・しんけい』という経絡です。

西洋医学では、感情を支配しているのは『脳』ですが、

東洋医学では、『心』『肝』などの臓器が感情とかかわっています。

強い痛みや慢性的な痛みにより、不安感や焦燥感が

フツフツと湧いてくるときは、気持ちを和らげるツボに

鍼やお灸をします。

 

いろいろな痛みに寄り添ってくれる鍼とお灸。

「この痛みはもう治らないかな…」とあきらめずに、

鍼やお灸を試してほしいな…と思います。