コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集~梅雨バテの話④~番外編

梅雨の時期に旬の梅はバラ科で、原産国は中国。

梅の酸っぱーい成分はクエン酸。

このクエン酸は、体内ではエネルギー代謝に関わる重役です。

また、筋肉痛の原因となる乳酸が筋肉にたまるのを抑え、

筋肉痛を解消するスゴイやつです!

最近はキッチンまわりの汚れ取りなど

掃除用品としてもメジャーになりましたね。

 

 

さて、梅の酸っぱさは、舌のどこで感じるでしょうか。

じゃじゃーん!

 

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<舌の表面>
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<舌の裏面>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

味を感じるのは、舌の表面にある味蕾(みらい)。

舌の先端が『甘さ』。

つけ根が『苦味』。

裏全体が『塩辛さ』。

『酸っぱさ』は舌の両側で感じます。

 

 

もう1つ、じゃじゃじゃーん!

 

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東洋医学には舌診という診察法があります。

舌の大きさ、形、色、つや、運動、

舌の上にある苔(こけ)のようなものの状態を診ます。

体質や血のめぐり、症状の程度の手がかりとなります。

舌の先は『心』、

つけ根は『腎』、

中心は『肺』と『胃』、

両側は『肝』と『胆』に関係しています。

(東洋医学の臓器と西洋医学の臓器の働きは

若干異なります。)

 

 

梅雨は湿度が高く、体内の水分代謝が落ちて、

体がむくむときがあります。

その時に舌はどうなっているでしょうか???

舌は普段よりもボテッと大きく、

舌の周りに歯型がつき、

口の中がなーんとなく甘くベトベトしています。

少々お待ちください。

……………………………… 。

鏡で舌を診てきました。

コトーの舌の外側には歯形がつき、ギザギザ。

ちょこっとむくんでいます。

 

 

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スモモも今が旬!

甘くて酸っぱくてジューシーでおいしーい!!!

旬の物を食べて梅雨を乗りきるぞー!

夏も乗りきるぞー!!!

 

特集~梅雨バテの話③~梅雨と片頭痛の関係

こめかみから目のあたりがズキンズキン!と痛む片頭痛。

片頭痛は脳内物質のセロトニンが大きくかかわっています。

セロトニンの分泌が不安定になると、

脳の血管が拡張し、

脳の血管の周りにある『三叉神経 さんさしんけい』が圧迫され、

片頭痛が起きます。

首や肩、背中の筋肉がガチガチになって起こる頭痛とは

原因が違うんですね。

 

 

片頭痛持ちの方は、脳のセンサーが敏感です。

気温の変化、気圧の変化、強い光や音、においなどを

脳が敏感に感じ取り、

セロトニンの分泌量が急に増えたり減ったりします。

睡眠不足や疲れ、月経前後や排卵期などホルモンの変動も、

片頭痛のきっかけになります。

今年の梅雨は、気温差が激しいですね。

急激に温度が上昇すると、脳の血管が広がり、

三叉神経が刺激され、片頭痛が起きやすくなります。

 

 

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赤いラインは、『足少陽胆経 あし・しょうよう・たんけい』という経絡。

目尻の外にある『瞳子髎 どうしりょう』というツボから始まり、

顔面、側頭部、体幹の側面、脚の外側と下り、

足の薬指にある『足竅陰 あしきょういん』というツボで終わります。

経絡は左右対称にあり、

片側44個のツボがのっています。

 

 

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青いラインが『足少陽胆経』。

頭にあるツボは20個(片側)。

この経絡上のツボの約半分は頭にあるんですね。

片頭痛の症状が出ているこめかみのツボに

短く細い鍼をちょこんと刺して、

片頭痛を治療します。

鍼やお灸は経絡の流れをよくして、症状を改善するので、

経絡上の脚のツボにも鍼やお灸をします。

片頭痛持ちの方は、首や肩のコリが強いことも多く、

首、肩、背中などの筋肉のコリをほぐすことも大切です。

 

 

さてさて、当鍼灸院の7月のお灸教室のテーマは、

『頭痛や頭の重苦しさを解消しよう!』です。

首・肩コリからくる頭痛や頭の重苦しさ、

そして片頭痛を解消するツボ押しやお灸を伝授します!

開催日は7月12日(日)と14日(火)とせまっています。

若干空きがあるので、興味がある方はぜひご参加ください。

詳しくは『お灸教室ページ』をご覧ください。

 

 

おまけの話。

皆さん、雨の日の楽しみ方ってありますか。

コトーは、雨が降り始めたときの、湿る土の匂いを

クンクン嗅ぐのが好きです。

自然の中にたたずんでいるんだなぁ~と

うれしくなります。

 

 

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コトーはブログを書くときにCDを聴くことが多く、

今日はエルヴィス・コステロの『ノース NORTH』を選びました。

雨音をバックに、彼の語りかけるような歌声が浸み渡ります…。

 

特集~梅雨バテの話②~湿邪(しつじゃ)と鍼灸

冬の寒さが厳しすぎる…。

春の寒暖の差が激しすぎる…。

夏なのに涼しすぎる…。

気候の著しい変化に、体の抵抗力が落ち、

体調を崩すときがあります。

東洋医学では、『外感病』といいます。

外感病の原因となるものは、

風邪(ふうじゃ)、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪の6つ。

 

 

湿度が高く雨が長く続くこの時期に登場しやすいのは、

湿邪。

湿邪にノックアウトされると、水分代謝が落ち、

むくみやすくなります。

湿邪の『下注性』という性質から、

上半身よりも下半身がむくみます。

『重濁性』という性質もあり、

頭や体が重く、四肢がだるくなることもあります。

『粘滞性』という長くとどまる性質もあり、

症状は治りにくく、

繰り返しやすいとも言われています。

 

 

湿邪によってダメージを受けるのは『脾』。

ここで述べている『脾』は、東洋医学用語。

東洋医学の『脾』と西洋医学の『脾臓』とでは、

とらえ方が異なります。

梅雨にむくむから脾臓が悪い…とは思わないでくださいね。

 

 

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赤いラインは『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡。

足の親指から始まり、脚の内側、体幹前面と上り、

肋骨の外側で終わります。

この経絡は五臓六腑の『脾』にもつながっています。

経絡は、気(エネルギー)と血(けつ)(栄養分)を

臓器にも送っています。

 

 

『足太陰脾経』の上にあるツボに鍼やお灸をすることにより、

経絡の流れを改善し、

『脾』に活力を与え、湿邪を退散させます。

 

 

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これは、台座灸。

台座の上にモグサがのっています。

台座の底にシールがついているので、

ツボにのせやすいです。

「梅雨になると脚のむくみがひどくなる…」

そんな方には、根気強く自宅で台座灸をするのもおすすめです。

 

 

コトーは20代のとき、脚のむくみがひどく、

鍼灸院でツボの取り方とモグサのひねり方を教わり、

せっせとお灸をしていました。

その頃は理学療法士の仕事に情熱を傾け、

まさか鍼灸師になるとは思ってもみませんでした…。

人生、どうなるかわかりませんね~~~。

 

特集~梅雨バテの話①~気温差と自律神経の関係

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自律神経は、心臓の拍動や呼吸、体温維持、消化、排泄など、

生きるために必要な機能を調整しています。

そんな重要な役をしているので、

自律神経は自分の意志ではコントロールできません。

年中無休で、環境や状況に応じて、

各々の機能に働きかけています。

 

 

自律神経には、『交感神経』と『副交感神経』があります。

交感神経は主に、日中活発に活動するときに活躍します。

副交感神経は主に、夜間心と体をリラックスさせるときに活躍します。

2つの神経は、相反する仕事をしています。

 

 

例えば、睡眠と覚醒のリズム。

夕方から徐々に副交感神経の働きが強まり、

交感神経の働きが弱まり、体と心を休ませます。

朝になると、逆に副交感神経の働きは弱まり、

交感神経の働きが強まり、体も心も活動的になります。

 

 

交感神経は、体温も調整しています。

暑いときや運動中には、

汗腺を支配している交感神経の働きが活発になり、

汗をドーッと出して、体温を下げようとします。

寒いときには、

皮膚血管を支配している交感神経の働きが活発になり、

皮膚血管が収縮し、

体内の熱を逃さないようにします。

 

 

今年の梅雨は、気温差の激しい日が続いていますね。

そうなると、体温調整をしている交感神経もお疲れ気味。

活動のために働く『交感神経』と

休養のために働く『副交感神経』の切り替えが

うまくいかないこともあります。

 

 

日中に『副交感神経』が働きすぎると、

「昼間なのに眠くてしょうがない…」

「だるい…」

「疲れがとれない…」

そんな感じがします。

 

 

こんなときほど、自分の体をいたわってあげたいですね。

きちんと食事をとってエネルギーを補充!

睡眠時間をしっかりとって体を休ませる!

シャワーですませずに、ゆったりと浴槽につかって、

体と心をリラックスさせ、

ぐっすり深い眠りをしたいですね。

 

 

梅雨も後半に入った頃に、梅雨バテの特集を組むとは…。

特集ブログが終わる前に梅雨が明けたらどうする~~~と

思いながら、特集のスタートです!

 

 

おまけの話。

先日とーっても目覚めが悪かった…。

なぜかって、夢の中で探し物が見つからなかったから…。

黄色のハチマキ。

何に使おうとしていたのかな…。

夢の続きが見たい!!!

 

『疲れやすさ』と『だるさ』に鍼とお灸はいかが?

今年の春は気温差が激しいと思いませんか?

昨日は冷たい風が吹いたと思えば、

今日は日差しが痛い…。

三寒四温がずーっと続いている感じ。

 

ヒトは恒温(こうおん)動物なので、体温を常に一定に保とうとします。

外気温に影響されず、体温を保てるのは『自律神経』のおかげ。

最近のように、激しい気温差が続くと、

自律神経も負担となり、働きが乱れることがあります。

 

自律神経には『交感神経』と『副交感神経』があります。

交感神経は、日中活動しているときに働く神経です。

副交感神経は、夜間リラックスするのに働く神経です。

私たちの体の中では、無意識にこの2つの神経が切り替わっています。

 

自律神経の働きが乱れると、この切り替えがうまくいかなくなります。

日中、リラックスする副交感神経が働くとどうなるか…。

活動したいのに、体は休みモードで動きたくなーい!

体がだるく感じます。

 

ストレスなどで緊張状態が長く続いても、

『交感神経』と『副交感神経』の切り替えのタイミングがずれて、

だるーい!

疲れがとれなーい!

集中できなーい!

などと、不調が現れることもあります。

 

こんなときには、自律神経を整えるツボや、

体と心の緊張を和らげるツボ、

エネルギーを補給するツボに鍼やお灸をします。

鍼やお灸は、筋肉の痛みやコリだけに効くと思われがちですが、

心にも優しく働きかけます。

 

疲れやすさやだるさの原因は、自律神経の乱れだけでなく、

長時間の労働・スポーツ、冷え、睡眠不足などたくさんあります。

それだけ身近な症状ってことですね。

でも、いつまでも身近にいてほしくない!

そんな方には、自分でするお灸もお勧めです。

 

当院では、5月13日(火)と18日(日)に、

『疲れやすさ・だるさ』をテーマに、お灸教室を開催します。

初心者の方も大歓迎です。

お気軽にご参加ください。

詳しくは、『ホームページ・お灸教室のページ』をご覧ください。

 

おまけの話…。

博多駅前で、『九州バラ祭』をしていました。

私は、もうすぐ咲きそう!なバラが好きです。

 

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おいしそうなバラも見つけました!

 

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ん~、食べたい!