コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

お灸自叙伝

お灸との出会いは、25年ほど前…。

その頃は、理学療法士(=リハビリ)の仕事をしていました。

何度もぎっくり腰をして、灸治療に通っていました。

脚のむくみもひどかったですね。

自宅でのお灸を勧められ、モグサのひねり方と

ツボの位置を教わりました。

 

 

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『点灸 てんきゅう』といいます。

モグサは米粒大の円錐形です。

灸専用の線香で、モグサの先っちょに火を

つけます。

しばらくお灸をして、脚のむくみもよくなりました。

 

それから月日はだーいぶ流れ、

鍼灸学校の1年生の時、点灸を習いました。

モグサとの再会です。

 

鍼灸師として働くようになってから、

いろいろなお灸を取り入れるようになりました。

 

 

経絡の流れに沿ってお灸ができないかな…。

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『棒灸』をするようになりました。

直径15㎜ぐらいの、タバコ状のお灸です。

皮膚から離して温めるので、熱くはありません。

 

 

当鍼灸院に来られる方が、自宅でも気軽にできる

お灸はないかな…。

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『台座灸』をするようになりました。

台座の上にモグサがのっています。

台座の底にはシールがついているので、

どこのツボでもお灸がしやすい!

 

 

強い冷えや腰痛、五十肩でカチコチになった

筋肉や血流をびゅびゅっと改善するお灸は

ないかな…。

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『灸頭鍼 きゅうとうしん』をするようになりました。

鍼の刺激とお灸の輻射熱で効果倍増!

 

 

広範囲に長く温められるお灸はないかな…。

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『箱灸』をするようになりました。

 

 

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五合升の底をくり抜き、ステンレスのパットの中で

お灸をします。

木蓋をのせて、温かさを調節します。

五合升の底のくり抜いた部分から、温かい煙が

伝わります。

 

 

昨日、当鍼灸院でお灸教室を開催しました。

使うお灸は台座灸と棒灸ですが、

他のお灸も紹介しています。

何度かお灸教室に参加されている方が、

「箱灸を作って、やっています!」と、

自作の箱灸を見せてくれました。

 

 

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すっごーい!

数回見ただけで、作れちゃう???

自作の箱灸とツーショットの写真も撮らせて

もらいました。

 

 

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カメラの向こうのとびきりの笑顔!

お灸をすると体だけでなく心も温かくなり、

笑顔もホクホクッ!

たくさんのホクホク笑顔に出会えるよう、

お灸伝導師コトーはこれからも踏ん張ります!

 

コトーの鍼灸スタイル~お灸伝導師になりたい!?!

皆さんは、自分の仕事や趣味、習い事など、

取り組んでいることについて、

その良さや魅力を尋ねられたら、

スラスラスラ~と即答できますか?

どうでしょう…。

 

私は、昨日、お灸の良さについて聞かれました。

私の仕事の相棒であるお灸…。

 

お灸の良さ、その1。

お灸も鍼も、ヒトがもっている自然治癒力を高めて、

症状を治す医学です。

そのため、体に負担がなく、ほとんど副作用がなく、

安心して受けられます。

 

お灸の良さ、その2。

お灸も鍼も、症状や体質を治すだけでなく、

未病といって症状が現れる一歩手前の状態を治したり、

養生といって健康を維持できます。

 

お灸の良さ、その3。

ツボの取り方さえわかれば、自分で簡単にできる。

 

お灸の良さ、その4。

お灸をし続けると、体調の変化がすぐわかる。

例えば…、

「あれれ?昨日はお灸の温かさがすぐ感じたけれど、

今日は全然感じない…」

「あっ、そうか!今日は冷房のガンガン効いた部屋に

長くいたからなぁ…。 冷えがぶり返したかな…」

「今日はシャワーじゃなくて、浴槽につかって

全身をじっくり温めよう!」

体調のちょっとした変化に、すぐ気づき、

すぐ対処すれば、体調が大きく崩れることは

なくなります。

 

お灸の良さ、その5。

お灸の温かさが体も心もリラックスさせる。

 

お灸の良さ、その6。

お灸の材料は、モグサ。

モグサの原料は、乾燥したヨモギ。

ヨモギの燃えるにおいで、体も心もリラックス!

 

お灸の良さ、その7。

ゆったりとした時間を過ごせる。

効率よく仕事や家事をこなすために、

〇〇しながら、△△をして…、と

慌ただしく日々を過ごしがちですが、

お灸は〇〇しながら…とはいきません。

モグサの火が消えるまで、ただ待つ。

お灸以外は何もしない。

そんな時間って、貴重だと思います。

 

 

昨日、仕事が終わってから、

当鍼灸院でテレビの撮影がありました。

そのときに、出演者の内堀富美さんから、

お灸の良さを尋ねられました。

返答し始めたら、

お灸教室や鍼灸治療の一場面、一場面を

ぼわん、ぽわんと思い出しました。

「〇〇さんとお灸についてこんなふうに話したなぁ~」

「こんなこと、感じたなぁ~」

そんな経験の積み重ねにより、

広い視野と私なりの表現で、

お灸の良さや魅力を伝えられるようになるのかなぁ…。

昨日のテレビ撮影終了後に、そんなことを考えていました。

 

放送は、5月8日(水) テレビ西日本 『ももち浜ストア』の

午前9時50分からです。

『水曜マイスター』というコーナーで、

ツボやお灸(台座灸、棒灸)を紹介します。

よかったら見て下さーい!

 

台座灸
台座灸
棒灸
棒灸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気持ちいいよ!

 

お灸の魅力…

寒い冬に、当鍼灸院では、お灸が大活躍!

今日は、いろーんなお灸をご紹介します。

 

江戸時代、庶民に親しまれていたお灸は、『点灸 てんきゅう』。

今どきのやり方は、お灸の跡が残らないように、

ツボの上にシールを貼ります。

指でひねったモグサをその上にのせ、

お灸用の線香で火をつけます。

写真のツボは、『至陰 しいん』。

逆子を治します。

ピリッとした熱さがツボの中の中まで、一瞬で伝わるのがいい!

ファンも増えています…。

 

 

今どきでも、シールを貼らずに点灸をするのは、魚の目やタコ。

皮膚が分厚くなっているので、熱さを感じません。

魚の目やタコの部分をこがして乾燥させ、

自然に剥がれてくるのを待ちます。

『焦灼灸 しょうやくきゅう』といいます。

自宅で毎日お灸をしていただくので、根気のいるお灸です。

 

 

誰でも気軽にできるのは、『台座灸 だいざきゅう』。

底にシールがついているから、簡単にできる!

当鍼灸院では、鍼のそばに台座灸をすることもあります。

 

 

もう1つ手軽にできるお灸は『棒灸』。

皮膚から3~5cm離して温めるので熱くありません。

鍼の周りに棒灸をすることも多いです。

鍼とお灸と同時にしたほうが、効き目が強い気がします。

当院で開催しているお灸教室も、棒灸を使っています。

棒灸をしだすと、参加者の皆さんは温かさにひたって、

無言になります。

 

 

モグサでできた棒灸はかなり煙が出ます。

炭でできた棒灸は煙がほとんど出ないので、

自宅でも気軽にできます。

 

 

『箱灸』は五合升の底に直径10cmの穴を開けています。

五合升に入れたパッドの中で、モグサを燃やします。

五合升の底の穴から温かさがじんわりじんわり伝わります。

 

 

当院の一番人気は、『灸頭鍼 きゅうとうしん』。

鍼の刺激と、お灸の輻射熱で、効果バツグン!

これも熱くはありません。

筋肉がカチコチな腰痛や強い冷えにもいいですよ。

ほわんほわんと温まり、保温効果も高い!

お灸をする頃には、ほとんどの方が無口になり、

寝ます…。

コトーは孤独に耐えながら、もくもくとお灸をします…。

 

 

珍しいお灸は、『隔物灸 かくぶつきゅう』かな?

皮膚とモグサの間に物を介するお灸です。

例えば、スライスした生姜やにんにくの上に、

モグサをのせてお灸をします。

 

このように、お灸のやり方はいっぱい!

お一人おひとりの症状や体質などにより、

どの方法が合うか選びます。

熱くないお灸もたくさんあるので、

気軽にお灸に親しんでほしいな…って思います。

最近のマイ・ブーム~点灸(てんきゅう)

『点灸』って、

モグサを指でひねって円錐形にしたものを

ツボの上に置き、線香で火をつける、

お灸の方法です。

皮膚に跡を残さないために、

今は、『灸点紙 きゅうてんし』というシールを

ツボの上に貼り、その上にモグサをのせます。

 

逆子を治すとき、足の小指にあるツボに点灸をします。

ざざっと写真でご紹介!

 

 

まず、足の小指にあるツボ[至陰 しいん]にシールを貼る。

 

 

円錐形に指でひねったモグサをシールの上にのせる。

 

 

モグサの先端にお線香で火をつける。

 

 

 

 

 

写真が暗くてすみませ~ん!

この工程を7回ほど繰り返します。

ピリッとした熱さが、一瞬ツボの奥の奥まで

伝わります。

ツボに効いている~~~!と感じる瞬間です。

 

逆子や生理痛、生理不順、不妊症などの婦人科の症状や、

強い冷え症の方には、ご自分でのお灸もおすすめです。

台座灸は、自分で簡単にできます。

 

 

台座灸。

 

 

「点灸は熱いっ!」と敬遠されがちですが、

普段、台座灸を自分でして、

お灸になれていると、

「点灸のピリッとした熱さが心地いい!」

と言う方が多いですよ。

いつの間にか、点灸をする機会が増えてきました。

 

点灸の心地よさの理由は、もう2つあると思います。

1つ目は、モグサと線香の香り…。

モグサの原料は、ヨモギの葉の裏にある産毛!

 

 

100%産毛のモグサ。

 

 

ヨモギの葉や茎などの不純物が入ったモグサ。

 

 

棒灸や灸頭鍼で使うモグサは、

ヨモギの葉や茎などの不純物が入っています。

点灸で使うモグサは100%産毛!

最高級のモグサです。

燃やした時の香りも上品!

お灸用の線香は、仏事などで使う線香よりも太く、

折れにくく、控えめな香りです。

 

 

心地よさのもう1つの理由は、『間(ま)』です。

モグサを指でひねって半米粒ほどの大きさにしたものを

ツボの上にのせるまでの時間。

モグサの先に線香で火をつけて

ピリッと熱さが伝わるまでの時間。

どちらも、ほんの数秒!

でも、この絶妙な間(ま)が、

心と体をリラックスさせる気がします。

患者さんに点灸をしている自分も

心がなごんでくるから、不思議…。

 

生理痛・生理不順・不妊症などの婦人科の症状を治す灸

女性のおなかの奥にある子宮。

毎月、生理がおこるところですね。

生理にかかわる臓器は、子宮と卵巣と、ホルモンを分泌する脳。

そして、生理に欠かせないホルモンは、脳と卵巣から分泌されます。

様々な臓器やホルモンが生理には関係しているので、

生理痛、生理不順、子宮内膜症、子宮筋腫、不妊症や、

更年期にあらわれる諸症状など

婦人科の症状の原因も様々です。

 

東洋医学から見ても、原因は様々です。

東洋医学で、生理に重要なのは、『気(=エネルギー)』と

『血(けつ)(=栄養分)』が元気一杯であることです。

そして、その気や血と深いかかわりのある五臓六腑は、

心・肝・腎・脾・胃です。

東洋医学でいう五臓六腑と、西洋医学でいう内臓とは、

働きがちょっと違います。

それらの5つの臓腑は、心経・肝経・腎経・脾経・胃経という

経絡とつながっています。

 

婦人科の症状では、

気・血と、5つの臓腑と、5本の経絡の働きが

どのように変化しているのか見極め、

それらの働きを整える鍼灸治療もします。

それが、『バランスの崩れた体質を元に戻す』治療です。

 

東洋医学は目に見える症状を治すだけでなく、

バランスの崩れた体質を元に戻すことも重要視します。

婦人科の症状では、特に大事だと思います。

体質を元に戻すには時間がかかります。

じんわりじんわりと効くお灸はいいですね。

当鍼灸院では、体質の改善のために、

一人ひとりに合ったツボに、

ご自分でも台座灸をすることをおすすめします。

 

台座灸は、台座の上にモグサがのっています。

台座の底にはシールが付き、

気軽に簡単に自分でもできます。

 

不妊症の場合は、『体質を元に戻す』というよりも、

『妊娠しやすい体質にする』ことを心がけて治療しています。

治療が長期に渡るほど、病院通いは苦痛ですね。

鍼灸治療もその一環と考えすぎると、苦痛は倍増です。

鍼灸師である私は、

体と心の不調を整え、妊娠しやすい体質にする鍼灸治療をしますが、

鍼灸治療に来られる方には、

「いつもがんばっている自分をリラックスさせよう!」という

気持ちで来てほしいな…って思います。

生理にかかわる女性ホルモンは、

ストレスや健康状態に影響されます。

心と体をリラックスさせるって大切だと思います。

ご自分で毎日するお灸でも、リラックスできますよ。

 

随分と先の話ですが、来年の1月のお灸教室では、

『不妊症』をテーマにします。

お気軽にご参加ください。

お灸教室の詳細は、ホームページのお灸教室のページをご覧ください。