コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

ペアなツボ…

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赤いラインは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』という経絡。

経絡は、体中に張り巡らされた通路のようなものです。

エネルギーと栄養分を全身に送っています。

『足陽明胃経』には、相棒がいます。

 

 

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『足太陰脾経 あし・たいいん・ひけい』です。

お互い影響しあっています。

 

 

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う~、絵が下手すぎてすみません!

膝のつもりです。

左右お隣同士のツボ。

『梁丘 りょうきゅう』と『血海 けっかい』。

『梁丘』は『足陽明胃経』の上に、

『血海』は『足太陰脾経』の上にあります。

ペアの経絡の、ペアなツボ!

膝の痛みや腫れがあるとき、

この2つを一緒に鍼やお灸をします。

もう1つ、『ペアの経絡のペアなツボ』をご紹介します。

 

 

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このブログ初登場!

『手闕陰心包経絡 て・けついん・しんぽうけい』。

胸の横にあるツボ『天池 てんち』から始まり、

腕の前面中央を下り、

中指にあるツボ『中衝 ちゅうしょう』で終わります。

この経絡の上に、ツボは9個。

経絡は左右対称にあるので、合計18個。

この経絡にも相棒がいます。

 

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『手少陽三焦経 て・しょうよう・さんしょうけい』。

絵では分かりにくいかもしれませんが、

ツボ・モデル子ちゃんの後ろ姿です。

手の薬指にあるツボ『関衝 かんしょう』から始まり、

腕の後面、肩、首と上り、

耳の外をぐるっと回って、

眉毛の外にあるツボ『絲竹空 しちくくう』で終わります。

この経絡の上にはツボが23個(片側)。

 

 

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手のひら側の手首ちかくにあるツボ『内関 ないかん』。

『手闕陰心包経』の上にあります。

手を裏返しにすると、同じ位置にあるのが…、

 

 

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『外関 がいかん』。

『手少陽三焦経』の上にあります。

手首の痛みや手の冷えがあるとき、

この2つを一緒に鍼やお灸をします。

 

経絡は体の中心に2本。

左右対称に12本あります。

それらの経絡の上に、合計371個のツボがのっています。

各々のツボには特長があり、

症状にあわせてツボを選びます。

 

 

目には見えないツボに鍼やお灸をすることにより、

滞っている経絡の流れを改善し、

体の自己治癒力を高めて、

症状を治す…。

健康を保つ…。

『ツボの力』って不思議です。

 

 

さぁて、おまけの話。

梅雨に入りましたね。

蒸し暑かったり肌寒かったり、

ころころ天気が変わっています。

体調を崩していませんか?

当鍼灸院で一番元気なのは観葉植物。

 

 

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この胡蝶蘭は、花が咲いているときから、

じわじわつぼみができ、

花が終わった5月に、ぼわんと膨らみ始めました。

 

 

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もうすぐ咲くかな?

 

 

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この胡蝶蘭は4年間の冬眠から目覚め、

花芽がちょびちょびっと伸びています。

 

 

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くじゃくのような、綺麗なフォルム!!

 

特集~生理と妊娠の話⑤~東洋医学と鍼灸治療・その2

前回の特集ブログ『生理と妊娠の話』では、

生理と妊娠にかかわりの深い臓器である、

女子胞(じょしほう)、心、脾、肝をご紹介しました。

実はもう1つ、ご紹介したい臓器があります。

『腎』です。

 

 

東洋医学でいう『腎』の働きの1つに

『精(せい)の貯蔵』があります。

東洋医学の『腎』と西洋医学の『腎』は働きが異なります。

同一のものとは思わないでくださいね。

精は、ヒトの成長・発育・生殖に必要なエネルギーです。

腎の働きが活発であると、

卵巣、子宮、精巣などの生殖器が成熟し、生殖能力をもちます。

腎の働きが弱まると活動が低下し、生殖能力も低下します。

また、病気にかかりやすく治りにくく、老化現象があらわれます。

 

 

女性不妊や男性不妊、不育症(妊娠はするが、流産、死産を

繰り返して生児が得られない)の鍼灸治療では、

腎の働きを把握することが大切です。

 

 

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赤いラインは、『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という経絡。

『腎』にもつながっています。

腎の働きが弱まっているときは、この経絡上のツボに鍼やお灸をして、

腎の働きや生殖能力の改善をはかります。

 

 

さてさて、臓器の話をもう1つ。

『臓器の働き』といったら何を思い浮かべるでしょうか。

心臓による血液循環。

腎臓による尿の生成。

臓器は生理現象の中心的存在ですね。

東洋医学からみると、臓器は精神活動の中心的存在でもあります。

 

 

例えば『怒り』は、臓器の『肝』がつかさどっています。

過度の怒りは肝を傷つけ、肝の働きを弱める…。

逆に肝の働きが弱まると、怒りの感情があらわれやすい…。

そんなふうに、東洋医学では考えます。

何度もしつこく書きますが、

東洋医学の臓器と西洋医学の臓器は違います。

「私、怒ってばかりいるから、肝臓の病気になっちゃう~」と

直結して考えないでくださいね。

 

 

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赤いラインは『足闕陰肝経 あし・けついん・かんけい』という経絡。

肝にもつながっています。

生理前や生理中にイライラ感があるとき、

この経絡上のツボに鍼やお灸をして、情緒の安定をはかります。

 

 

PMSや生理困難症、生理痛、不妊、不育症などの治療に際して、

自分でするお灸もおすすめです。

お灸を続けて、目の前の症状だけでなく、

バランスの崩れた体質を整えます。

症状も体質も人によって異なり、選ぶツボも違います。

鍼灸院で診察を受けて、ご相談ください。

 

 

特集ブログ『生理と妊娠の話』、最終回。

東洋医学の抽象的な話にチャレンジしてみました。

いかがでしたか。

少しでも東洋医学が身近なものに感じてもらえたらなぁ…と思います。

 

 

おまけの写真!

 

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職場の前にある、早咲きの桜が開き始めました。

春、近し!!!

 

年始めのツボ…曲垣(きょくえん)

新年あけましておめでとうございます。

あっっっっっという間に年末年始は過ぎ、

コトーは1月5日が仕事始めでした。

最初に鍼灸治療をした方に用いたツボのうち、

トップバッターは『曲垣 きょくえん』でした。

 

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横を向いた後ろ姿に見えますか?

コトーのデッサン力では、これが精一杯です…。

赤いラインは、『手太陽小腸経 て・たいよう・しょうちょうけい』という経絡。

小指にある『少沢 しょうたく』というツボから始まり、

腕の後面、肩甲骨、首、と登り、

耳の前にあるツボ『聴宮 ちょうきゅう』で終わります。

 

 

この経絡には、首こりや肩こりを治療するときに用いるツボが、

たーくさんあります。

肩甲骨のはしっこにある『曲垣』もその1つ。

『垣』は壁のこと。

ちょこっと弯曲している肩甲骨を『曲がった壁』と表現しています。

おもしろいですねぇ~。

 

 

『曲垣』の近くにある、『肩中兪 けんちゅうゆ』や『肩外兪』、

『秉風 へいふう』にも鍼やお灸をして、

首こり・肩こりを改善します。

『天宗 てんそう』は、肩甲骨の真ん中にあります。

首こり・肩こりさんは、ひらべったい肩甲骨一面についている筋肉も

硬くなりやすく、『天宗』もよーく使います。

 

 

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皆さーん、こんなふうに、右の脇の下に左親指を置き、

他の4指を背中に当ててもらえますか。

肩甲骨や背骨から腕についている筋肉がつかめるはずです。

コリコリ硬くなっていますか?

首こり・肩こりさんや五十肩の方は、これらの筋肉も硬くなりがち。

脇の下にある『肩貞 けんてい』というツボに鍼をすると、

筋肉がほぐれ、肩甲骨も肩関節も動きやすくなります。

 

 

脇の下には、腕から指先までの神経や血管が通っているので、

脇の下の筋肉がガッチガチになると、

それらを圧迫して、腕が重だるくなることがあります。

ガッチガチの筋肉がほぐれると、腕のだるさも解消しやすいです。

 

 

『手太陽小腸経』は、こんなに首・肩こりに強い味方なのに、

今まで一度も紹介してきませんでした。

ツボ・モデル子ちゃんを描くのが難しそうで、ついつい…。

今日なんとか描けたので、また折に触れてご紹介しますね。

 

 

おっ! お知らせがあります。

お灸講座の講師依頼があり、2月24日(火)にお灸講座が開催される予定です。

会場は福岡県粕屋郡志免町生涯学習館。

志免町在住あるいは在職の方に限られます。

こちらも、詳しくはトップページのおっ知らせをご覧ください。

どちらも初心者の方にも楽しんでいただける内容です。

どうぞお気軽にご参加ください。

 

 

さあ、2015年のブログがスタートしました。

今年も、東洋医学のこと、鍼のこと、お灸のこと、

そして、よりすぐりの(うそうそ!)おまけの話をお届けします。

よろしくおつきあいください!!!

 

鍼とお灸とツボの始まり…

コトーは1年半、中国で鍼灸修行をしたことがある。

テレビで天気予報を見てギョーテン!

中国地図の北方はダウンジャケットのマーク。

南方は半袖Tシャツのマーク。

中国は広い!!!

 

 

鍼の起源は、石器時代の中国。

狩りの最中、誤ってとがった石や植物のトゲで皮膚を傷つけたら、

もともとあった痛みがやわらいだ!

そんな不思議な体験を重ねるうちに、

石などを使って皮膚を刺激し、痛みをやわらげるようになる。

石は平べったく、先が鋭利なものへと形を変えていく。

そして道具は、石から動物の骨、竹木、陶器などに進化していく…。

 

 

灸の起源も、石器時代の中国。

寒い地方では、火を起こして暖をとっていたが、

やがて温めた石や土のかたまりを体に当てて、

寒さをとるようになる。

そして、それらを体のある部位に当てると

痛みがやわらぐことに気づく。

それが進化し…、

枯草を体のある部位にのせて燃やし、症状をやわらげるようになる。

 

 

長きに渡る鍼灸体験の積み重ねにより、

治療点、つまり『ツボ』が確立されていった。

 

 

 

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これは、経絡の上にのっているツボの本。

経絡は全身に張り巡らされた通路のようなもの。

14本ある。

それらの上に合計361個のツボがのっている。

 

 

 

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経絡の上にのっていないツボもある。

『気穴 きけつ』と呼ばれている。

経絡の上にのっているツボよりもはるかに多い。

 

 

 

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体の特定のある部位に鍼やお灸をすると、

〇〇〇の症状が改善する。

現在でも、『新穴 しんけつ』として発表されている。

 

 

 

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コトーがお灸を始めたのは20年前。

腰痛治療で鍼灸院に通っていた。

脚のむくみもあり、

「自分でもお灸をしたらいい」と言われ、お灸デビュー!

モグサを手でひねる方法を教わり、

カメラのフィルム缶に入ったモグサを手渡された。

 

 

コトーが鍼を始めたのは11年前。

鍼灸の養成校に通っていた。

その頃から開業しようと思っていたが、ホームページを作製し、

こうやってクリスマスにブログを書くとは思ってもみなかったなぁ~~~。

皆さーん! メリー・クリスマス!!!

 

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耳と耳ツボと耳ハリの話。

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東洋医学では、『耳は全身の各部位と関わりがある』と考えています。

耳たぶは頭と顔、耳の端は腕、その内側は脚と体幹、

耳の中央は内臓、と関連しています。

上の耳ツボ・モデルは、中国留学中に購入したもの。

中国語なので、読みづらくてすみません…。

 

耳ツボにする鍼には、いくつか方法があります。

今日は2つご紹介します。

1つは、短鍼を耳ツボにちょこんと刺して、

そのツボに関連する体の部位を治療します。

 

2つ目は、粒鍼(りゅうしん)。

といっても鍼は使いません。

直径7mmのシールの中央に、

直径1mm程度の球状のツブがついています。

シールごと耳ツボに貼ります。

ツブがツボを刺激し続けます。

ツブは、金、銀、銅、亜鉛、チタンなどがあります。

耳って脂汗をかきやすいので、2~3日おきに貼り換えます。

 

ここまで書いておきながら、

当鍼灸院では耳への鍼はしていません。

あしからず…。

ご紹介まで…。

 

 

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じゃじゃーん!

耳の周り、側頭部にもツボはたくさん!

急性の耳鳴りや難聴など耳のトラブルや、

片頭痛(こめかみの痛み)によく使います。

頭部への鍼は、頭皮に対して平行に、短く細い鍼を刺します。

しばらく置くと、痛みがやわらいだり、頭がすっきりしますよ!

 

さて、まったく関連のない話。

皆さんは音楽が好きですか?

お気に入りの曲は頭の中で演奏するだけでも、

滅入っている心を奮い立たせたり、

サワサワしている心を落ち着かせたり…。

私のマインド・コントロールに、音楽はかかせません。

 

それとは別に…、

突然頭の中で流れ出す曲があります。

お気に入りの曲でも、最近聴いた曲でもありません。

頭の中にジュークボックス(=レコードの自動演奏装置)があり、

コインを入れて曲を選んでいないのに、

音楽が流れてくる感じ…。

1曲が1日に何度も頭の中で流れます。

仕事の片づけや家事をしている時、

道をボーッと歩いている時が多いかな…。

1日で終わる時もあれば、数か月続くときもあります。

 

この曲を、私は『自分のテーマ・ソング』と呼んでいます。

ここ1ヶ月間のテーマ・ソングは、

テレビ番組『サンダーバード』のテーマ曲。

小さい頃、この番組をよく見ていました。

イギリスで放映された、人形劇による特撮もの。

国際救助隊という秘密組織が、

世界各地の事故現場や災害地に出動し、

かっちょいいメカを操って、人々を救助する話。

 

なぜ、この曲が頭の中で鳴り出したのか??????

数日前、道を歩いている時に、それがわかりました。

ビルの屋上に、サンダーバードの登場人物に似た看板を発見!

そうだっ!以前もこの看板を見て、

「サンダーバードにそっくりだ!」と思ったんだ!!!

そのことが印象に残り、すっかり忘れた頃に、

ジュークボックスのスイッチが入ったんですね。

ありゃりゃ、おまけの話が長すぎた…。

皆さんはこんな経験、ありますか?