コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

ツボのしりとり~その2

昨日と今日、福岡は空気がひんやりとして、

過ごしやすかったです。

上陸しそうだった台風が温帯低気圧に変わったから???

以前、福岡は台風が、よく上陸していました。

風が強い時は、傘をさしきれないので、

レインコートを着て、歩いて出勤していました。

看板などが飛んできそうで怖かったなぁ…。

 

 

さぁて、今日のしりとりは、『台風』の『風』からスタート!

『風』がつくツボは、『風市 ふうし』 『風池 ふうち』

『風府 ふうふ』 『風門 ふうもん』 ……。

えーっと、『風池』にしよう!

ツボの名前には、すべて由来があります。

このツボのある部位は、少し窪んでいます。

それを『池』に例えています。

体力が落ちると、ここから風邪(ふうじゃ)が入るので、

『風池』と名付けられました。

風邪(かぜ)だけでなく、頭痛、首こり、肩こり、背中のコリ、

などを治します。

さぁ~て、このツボはどこにあるでしょうか?

 

 

じゃじゃ~ん!

 

うなじです。

 

 

ガンガン冷房の効いた部屋で、このツボを冷やさないように、

襟のあるシャツを着たり、首にスカーフを巻くと、

寒さや風邪(かぜ)予防になります。

筋肉は冷えると硬くなるので、強い首こり・肩こりさんも、

ご注意を!

 

 

次は~~~、

『風池』の『池』!

ち…、ち…、ち…。

『曲池 きょくち』にしよう!

関節を曲げると、このツボのある部位に

窪みができます。

そのため、『曲池』と名付けられました。

のどや腕の痛み、皮膚のトラブル、などを治します。

さてさて、

このツボはどこにあるでしょうか??

 

 

じゃんじゃかじゃぁ~ん!

 

肘です。

長時間、パソコンなどを操作した時に、

このツボを押すと気持ちがいいです。

 

 

次でーす!

『曲池』の『曲』!

きょく…、きょく…、きょくきょく…。

『曲垣 きょくえん』 『曲骨 きょくこつ

『曲差 きょくさ』 『曲泉 きょくせん』 …。

よぉーし、『曲泉』にしよう!

このツボは、気(=エネルギー)や血(=栄養分)が

泉のように集まる特徴があります。

それで、『泉』という漢字がつきました。

関節を曲げてからこのツボを取るので、

『曲泉』と名付けられました。

脚のある関節の痛みや、婦人科の症状に

使います。

さぁて、このツボはどこにあるでしょうか?

 

 

じゃっ、じゅっ、じょ~っ!

 

膝の内側です。

 

 

すぐ近くに、『陰陵泉 いんりょうせん』や

『膝関 しつかん』というツボもあり、これらは

膝のトラブルの時に用います。

 

 

次はー、

『曲泉』の『泉』!

せん…、せん…、せ~ん…。

『湧泉 ゆうせん』にしよう!

このツボは、泉のように底から気や血が湧き出てくる

特徴があり、『湧泉』と名付けられました。

のぼせ、頭痛、不眠、全身疲労などを

治します。

このツボはどこにあると思いますか?

 

 

じゃじゃじゃでしょ~、

足の裏です。

 

 

ここに台座灸や棒灸をすると、

足の裏がほんわか温まり、

体全体がリラーックスしてきます。

気持ちいいですよ!

 

台座灸
台座灸
棒灸
棒灸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はしりとりをしながら、4つのツボをご紹介しました。

ツボの由来を知ると、ツボが取りやすくなり、

ツボの効能がなーんとなくわかります。

また、機会があったら、ツボのしりとり 第3弾に

チャレンジします!

お楽しみに!

 

しりとりツボ~その1

 

ゴールデンウィーク中、福岡は晴天!

冬物の洗濯をしまくり、あっっっという間に

過ぎちゃったなぁ~。

おっ!

今日は、『晴』のつくツボからスタートしよう!

 

 

『睛明 せいめい』

あっ! ばれちゃいました?

『晴』ではなく、『睛』。

中国語で『ひとみ』という意味です。

学生の頃、よく書き間違えていましたハハハァー!

まあ、細かいことは置いといて、

ツボの話のはじまり、はじまりぃ~。

 

 

赤いラインは、『足太陽膀胱経絡 あし・たいよう・

ぼうこうけい』という経絡。

経絡は、全身に張り巡らされた通路のようなもの。

その上にツボがのっている!

『睛明』は、この経絡の一番目のツボです。

 

 

 

 

『睛明』は、目頭と鼻の間にあります。

目が疲れたときに、このツボを押すと気持ちがいい!

 

 

さて………、

代表的な経絡、12本は、すべてつながっています。

『睛明』とつながっているのは、『聴宮 ちょうきゅう』。

このツボは、『手太陽小腸経 て・たいよう・

しょうちょうけい』という経絡の最後尾にあります。

経絡は栄養分とエネルギーを全身に送っていますが、

その流れ方が決まっています。

小腸経→膀胱経 と流れます。

 

 

 

 

『聴宮』は、耳たぶの前にあります。

字のごとく、耳のトラブルに使うツボです。

 

 

さてさて………、

顔ツボの中で、

効能がわかりやすいツボは、他には、

『承泣 しょうきゅう』かな?

黒目の下にあります。

『承』は受ける、『泣』は泣くという意味です。

涙を受け止める場所なので、

このような名前が付きました。

目のトラブルに使うツボです。

 

 

このツボは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』

という経絡の一番目!

この経絡は、五臓六腑の胃ともつながり、

胃の症状を治すときにも使われます。

 

 

胃の症状を治すといえば………、

『胃の六つ灸 いのむつきゅう』があります。

膈兪(かくゆ)、肝兪(かくゆ)、脾兪(ひゆ)というツボの

左右6個にお灸をします。

 

 

これらのツボは、『足太陽膀胱経』の上にあります。

背中の3本のラインの、真ん中です。

『膈兪』はウエストの切り替え部分から、

上に6個目。

食道に近いです。

『肝兪』は、同じく上に5個目。

『脾兪』は、同じく上に3個目。

この2穴は、胃のあたりです。

これは、昔から伝わる灸法です。

 

 

昔から伝わるといえば………、

『逆子の灸』があります。

足の小指にある『至陰 しいん』にお灸をして

逆子を治します。

今でもよく使われています。

『至陰』は、『足太陽膀胱経』という経絡の最後尾に

あたります。

 

 

おーっ! やったぁー!

「1つの経絡の最初のツボで始まり、

最後のツボで終わる、しりとりブログを書こう!」

そう思いついたのはいいが、原稿を書くのに時間が

かかってしまった!

ごちゃごちゃ、しすぎちゃったかな??

でも、楽しかったので、機会があったら、

『しりとりツボ~その2』にチャレンジします!!!

 

腰痛を治す『承山・しょうざん』というツボ

もうすぐゴールデンウィークですね。

皆さんは計画を立てましたか?

コトーは、山に登りたいなぁ…。

新緑と、その向こうの木漏れ日と、

その向こうの鳥のさえずり…。

自然の中にすっぽり包まれたーい!

 

山!山!!山!!!

今日のブログは、名前に、『山』という漢字がつく

ツボについて、書いてみよう!

安易な発想…。

 

メジャーなツボ、361個のうち、

『山』という漢字が入っているツボは、1個だけ!

意外!!!

体のへこんだ部位にあるツボは、

『谷』とか『池』という漢字が入っています。

体の盛り上がった部位にあるツボは、

『山』という漢字がたくさん使われてもよさそうですが…。

 

貴重な1個は、『承山 しょうざん』というツボ。

ツボ・モデル君の登場!

 

 

どこの部位かわかりますか?

膝裏から踵にかけてです。

ふくらはぎの筋肉の一番盛り上がっているところに

あるのが、『承筋 しょうきん』。

その下で、ふくらはぎの筋肉が腱に移行するところに

あるのが、『承山』。

まぎらわしい名前ですよね。

鍼やお灸で腰痛を治すときに、

『承山』というツボをよく使います。

 

赤いラインは、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』

という経絡。

『承山』は、この経絡の上にあるツボです。

『足太陽膀胱経』という経絡は、腰にも通っているので、

腰痛治療にも用いられます。

腰にあるツボだけでなく、

遠く離れた足のツボも腰痛に効きます。

 

このツボは、下半身の冷えや、脚のむくみや疲れにも

効きます。

私のおすすめは、灸頭鍼(きゅうとうしん)。

 

 

鍼先にモグサをのせてお灸もします。

自分は仕事中立っていることが多く、

脚が疲れると、自分で『承山』に灸頭鍼をします。

ふくらはぎの奥までふわっと温まり、

こりかたまっていた筋肉がほぐれて、

脚が軽くなります!

 

ツボのネーミング

今までブログの中で、たくさんのツボを

ご紹介してきました。

今日は、ツボの名前の由来について書いてみます!

 

メジャーなツボは、361個。

その1つ1つのツボの名前には、意味があります。

由来の分類は、いろいろあるようですが、

今日は代表的な4つをご紹介します。

 

1.比喩法

ツボの形状が、天文、地理、水流、山谷など

大自然の姿と似ていることに着目し、

自然界の単語が用いられています。

 

 

 

『風池 ふうち』

うなじのくぼみにあります。

そのくぼみが、浅い池に似ているので、

『池』という漢字が使われています。

体力が弱っていると、

このツボから風邪(ふうじゃ)が入るとされ、

『風』という漢字も使われています。

首こり、肩こり、頭痛、目の疲れなどに効きます。

 

 

2.象形法

ツボのある部位の形が、生物や器具の形に似ている

ことに着目し、生物などの単語が使われています。

 

 

『犢鼻 とくび』

膝蓋骨の下のくぼみにあります。

『犢』は、中国語で子牛のこと。

ツボの形が子牛の鼻に似ているので、

『犢鼻』と名付けられました。

膝の痛みによく用いられます。

 

 

3.会意法

ツボのある部位の働き(生理機能)の特徴を、

二字以上の漢字の組み合わせによって、

表現しています。

 

 

『迎香 げいこう

小鼻の外側にあります。

このツボにちょこんと鍼をさすと、鼻が通り、

香りを迎えられます。

 

 

4.写実法

ツボのある部位や、効能の特徴を写実的に

表現しています。

 

ありゃ~、斜めになっちゃった!

 

『血海 けっかい』

膝蓋骨の上にあります。

血の巡りにかかわるツボで、

たくさんの河川が大海に流れ込むような

作用があり、『血海』と名付けられました。

生理不順、生理痛など婦人科の症状に

用いられます。

 

 

ツボの名前の意味を知ると、

「くぼんでいるところは、どこかな…?」と、

ツボを見つけやすくなったり、

ツボの効能や作用がわかりますね。

大大先輩の、古代の鍼灸師が、

ツボのことを深く考えながら治療していたことが、

うかがい知れます。

ネーミングのセンス、いいよねぇ~。

 

鼻水・鼻づまりに効くツボ

皆さんは毎日、何をよく飲みますか?

コーヒー?紅茶?緑茶?

私は煮出したお茶が好きで、

毎朝ヤカンにいろいろな茶葉を入れてグツグツグツ…。

部屋の中にお茶の香りが充満し、リラーックス!

 

料理のおいしい『におい』は、食欲をアップさせ、

心までもホクホクさせますね。

また、焦げ臭い『におい』や、腐った『におい』は、

危険から身を守る手段にもなります。

 

花粉症などのアレルギー性鼻炎で、

鼻水が止まらなかったり、鼻が詰まると、

『におい』を感じないだけでなく、

頭がボーッとして、つらいですね。

今日は鼻のトラブルに効くツボをご紹介します。

 

一番メジャーなツボは、小鼻中央の外にある『迎香 げいこう』。

ですが…、

私が鍼灸治療でよく使うのは、『上迎香 じょうげいこう』。

『迎香』の上にあります。

ツボ・モデル君の顔には書かれていません。

あしからず…。

ここにちょこんと鍼をすると、鼻が通り、

『香り』を『迎える』ことができます。

 

鼻の外側の際を上から下まで、

人差し指の先端でグイッと押していくと、

鼻が通ることもありますよ。

 

 

首と肩の付け根にあるツボ、『大椎 だいつい』。

このツボに、台座灸や棒灸などのお灸をすると、

鼻が通ってきます。

風邪を引いたときにもよく使うツボです。

 

 

台座灸
台座灸
棒灸
棒灸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分ではお灸をしにくい場所ですね。

熱めのシャワーをかけ続けると、

鼻が楽になることがあります。

花粉症などのアレルギー性鼻炎は、

アレルギー体質を改善するツボにも鍼やお灸をします。

体質を改善するには時間がかかります。

鼻のトラブルが生じる季節以外も、

体質を整える鍼灸をお勧めします。

 

 

おまけの話…。

鼻の孔は2つですが、私たちの遠いご先祖様は

4つあったそうです。

鼻の起源は、脊椎動物(せきついどうぶつ)(背骨がある動物)が

現れる以前、約5億年以上前にさかのぼる!

 

魚の鼻は、『前鼻孔 ぜんびこう』と『後鼻孔』という

2つの孔をつなぐ管!

その管の途中に、水中のにおいを感じ取る細胞がある。

前鼻孔から入った水が、後鼻孔へ流れてく途中で、

においをキャッチ!

鼻の管は左右対称にあるので、鼻の孔は4つ!

 

4つの鼻の穴のうち、

2つは進化の過程で眼に移動!

ワンワン泣いていると、

涙と一緒に鼻水も流れてきますよね。

『鼻涙管 びるいかん』という管が眼と鼻に通じ、

あふれた涙が鼻に流れ込むからです。

この鼻涙管は、私たちのご先祖様が魚だった頃の

名残なんですよねぇ~。

ギョギョッ!!!