P1010224

ツボ・マッサージがテレビや雑誌などに紹介され、『ツボ』が身近なものになっている気がします。
ツボ(経穴)には、人体の経絡(けいらく)という通路上にある『正穴(せいけつ)』と、経絡外にある『奇穴(きけつ)』があります。
『正穴』は古くから正規に用いられた空所の意味で、約360穴!
『奇穴』は奇異な空隙の意味で、圧迫して痛む所,心地よい所,治療効果を経験的に発見したもので、現在でも『新穴』として発表され続け、2008年に出版された中国の鍼灸本によると、なんと約2180穴!!!

『正穴』においては日本と中国のツボの名前や位置はほとんど同じなので、中国留学中に混乱することはありませんでした。鍼灸師の先生が鍼を打たれた場所のツボ名がわからない時は大体『奇穴』でした。先生は『経験穴』と呼んでいました。私が興味津々に聞くせいなのか、先生は毎回「正穴あっての経験穴だ」と私に諭しました。
『基本』あっての『応用』という意味だったのでしょうか…。

鍼灸に来られる方は症状も体質も様々です。
この方に一番効くツボはどこなのか、気になるツボに触れては考え、また別のツボに触れては考え、体の声に耳を傾けます。