前回に引き続き、今日も膝の話におつきあい下さい。
膝の痛みといっても、原因はいろいろ。
普段、運動をしていないのに、いきなりスポーツをして、
膝周辺のひどい筋肉痛がいつまでも治らない…。
ちょっとした運動でこんな筋肉痛になるなんて、なさけない!
筋肉トレーニングをしよう! と、さらに筋肉痛が悪化…。
若いとき部活で膝の靭帯(じんたい)を痛めたことがあり、
古傷が痛み始めている…。
整形外科でレントゲンを撮ったら、膝の関節が変形し、
老化によるものと言われた…。
最近、急激に太った…。
買い物も何でも車を利用し、足腰がだいぶ弱ってきた…。
などなど。
原因が1つよりも2つ、3つと重なっていることが多いように思います。
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長い間、膝の痛みをかばっていると、
膝の関節が充分に動かせなくなったり、
膝周辺の筋肉がガチガチになったり、
反対側の膝も痛くなったり、
膝周辺の筋肉が落ちたりします。
様々な問題が積み重なってきます。
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痛んだ靭帯たちや、
すり減った関節軟骨を鍼灸で元に戻すことはできません。
硬くなった筋肉を和らげながら、
「痛み」と「支障をきたしている日常生活」を改善することが目的となります。
膝にサル・シールを貼った、ツボ・モデル君。
前から見ると、膝近くにあるツボは4個。
後ろから見ると3個。
『委中 いちゅう』が膝の裏の真ん中にあたります。
膝の外側からみると、青い線(=経絡)の上に2個。
内側には3本の経絡上に計4個。
あわせて13個。
この13個は経絡の上にのっているツボ。
経絡の上にのっていないツボを調べてみると、
膝の名前がつくのは、
「膝眼 しつがん」 「膝外 しつがい」 「膝旁 ひつぼう」 「膝跟 ひつこん」
「膝下 ひつか」。
他にも「鶴頂 かくちょう」 「内龍眼 うちりゅうがん」など、たくさんあります。
古代中国で発展した鍼灸。
膝のトラブルは数千年前から多かったということですよね…。
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どんなふうに動かしたら膝が痛いのか、膝を動かしたり、触って、
どのツボを使うか決めます。
当鍼灸院では、ツボに鍼を刺して20分間ほど置いたまま、
台座灸(だいざきゅう)を鍼のそばにしたり、
(この写真は足の裏にしていますが)
膝周辺に棒灸をします。
(この写真は足首近くにしていますが)
膝周辺のツボや硬くなっている筋肉に、
灸頭鍼(きゅうとうしん)(鍼先にモグサをのせて燃やす)をすることもあります。
鍼灸で筋肉がほぐれても、すぐ硬くなり痛くなる時は、
円皮鍼(えんぴしん)を使います。
これはシールの真ん中に鍼が固定され、ツボの上にしばらく貼っておきます。
鍼の長さは1mmもなく、皮膚の上にのっているだけで、違和感はありません。
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痛みがだいぶ和らぎ、筋肉も緩んできたら、
筋肉のストレッチングと筋肉トレーニングをおすすめします。
筋肉トレーニングは、筋肉が硬いうちからすると硬さが助長され、
よけい痛みが強まることもあるので、あせりは禁物です。
また、負荷のかかりすぎる筋肉トレーニングから初めても
すぐ硬くなるので、トレーニングのメニュー選びも重要です。
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立ち上がるとき、座るとき、横になるとき、歩くとき、階段を上り下りするとき。
いろいろな場面で膝を使います。
だからこそ、トラブルなしに大事につきあいたい関節です。
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今日は文章も写真も多くなりました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
人間の体って不思議。
膝の話を書いていたら、昔痛めた左膝のことが気になりだす…。
知らずしらず左膝周辺をさすっている自分がいます。