寒くなってきましたねぇ~。
一日中、出歩く時は貼るホッカイロがかかせなくなりました。
エアコン、電気カーペット、ファンヒーター、ストーブ、こたつ…。
部屋を温めてくれる暖房器具が充実し、
真冬だからって、たくさん重ね着をする必要もなくなりました。
小さい頃はハンテンを着ていたなぁ…。
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ヒトは恒温動物(こうおん・どうぶつ)であり、
外気温が変化しても、体温はある範囲内に保たれています。
寒い時には、体温が外気温にひきずられて下がらならないように、
体内の熱の産生を多くし、また、体内の熱の放散を抑えます。
ということで、今日は体内の熱のしくみについてご紹介します。
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生理学の本によると…、
体内で熱を作る(=産熱)方法は5つ。
1.基礎代謝量
基礎代謝量とは、
『目が覚めている状態で、心臓の拍動や呼吸、筋肉の緊張など
生命を維持するのに最小限必要な代謝』のこと。
この基礎代謝の際に、体内に熱が発生する!
2.筋活動による産熱
運動時には筋肉が動き、熱が発生する。
運動の内容にもよるでしょうが、運動による筋肉の熱産生が
体の全産熱量の約90%に達することもあるとか!
小学校のプール開きでプールの水が冷たーくて、
体全体や唇が小刻みに震えたことはありませんか。
これは『ふるえ産熱』といって、
寒い時に筋肉が無意識に細かく震えて熱を起こす現象です。
3.食事誘発性産熱反応
難しい言い回しですね。
食事をして数時間は、食物を分解するために消化管の運動が高まり、
熱が発生します。
4.非ふるえ産熱
代謝を高めて行う産熱のことを『非ふるえ産熱』といいます。
肝臓などの臓器で起こるそうです。
肝臓は、糖やたんぱく質などの栄養素を取り込んで
体に必要な物質に作り変えています。
その時に熱が発生します。
肝臓がブルブル震えて熱を発生するわけではありませーん!
5.ホルモンの作用
ホルモンの中には、代謝を促進させる作用を持つものがあります。
例えば黄体ホルモン(おうたい)。
女性の場合、排卵直後から生理が始まるまでの間、基礎体温を上昇させます。
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寒い時には体内の熱をより多く作り出すだけでなく、
その熱を体内から放散するのを抑えようとします。
体内で作られた熱は主に血液によって全体に運ばれます。
寒いと皮膚の血管が縮まり、皮膚の血流が減り、放熱を防止します。
ヒトではあまり役立ちませんが、体表のうぶ毛が逆立って空気の層を
厚くすること(=鳥肌)により、放熱を防止できます。
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久々に難しい話でしたでしょうか。
体の外から温めるものに依存しすぎず、
ウォーキングなどの運動や栄養のバランスのとれた食事で、
体の中からも温めたいですね。