前回、手の機能についてご紹介しましたが、
今日は手の『腱鞘炎』の話。
『腱鞘炎』って漢字の通り、『腱鞘』の炎症のこと。
では、『腱鞘』ってなんじゃらほい?ほい?ほい?
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私たちヒトの骨格は、約200個の骨と、
それを支える、たくさんの筋肉から構成されています。
その筋肉を保護し、運動を円滑にするための補助装置が、
『筋膜』や『滑液包 かつえきほう』や『腱鞘』。
筋肉の端にあるのが『腱』。
その中で、手首や足首や指などを動かしている腱は、
上図のように腱鞘に包まれています。
外側の腱鞘(線維鞘)は骨に付いているものもあり、
その中を通っている腱の固定に役立っています。
また、内側の腱鞘(滑液鞘)は滑液(潤滑油のようなもの)を
含んでいて、腱が腱鞘の中をスムースに動かせます。
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腱鞘が炎症を起こす原因は、大きく2つ。
1つは、細菌感染で腱鞘が化膿してできる『化膿性腱鞘炎』。
2つ目は、手を使いすぎたために、腱が膨らんだり、
腱鞘が分厚くなって炎症を起こす『狭窄性腱鞘炎』。
炎症部位の痛みや腫れ、熱感や運動制限が生じます。
治療は原因によって異なりますが、まずは安静第一!!!
鍼灸で治療するのは、先ほどの『狭窄性腱鞘炎』。
仕事などで手の指を曲げる筋肉を使いすぎて
鍼灸院に来られる方が多いです。
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ちなみに…
これは、右の手のひら。
赤が筋肉。 肌色が腱。 緑が腱鞘。
これらの筋肉が働くと、指を曲げたり、
開いたり(ジャンケンのパー!です)、閉じたりできます。
腱鞘は、手首と指1本1本にあります。
久々にグロテスクな絵ですみませんね。
私たちの手のひらの奥には、こいつらがいるんですねぇ~。
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ありゃりぁ~、、腱鞘炎の説明だけで随分長いブログとなりました。
腱鞘炎の鍼灸治療については、次回ご紹介させて頂きます。
よろしくでーす!