うひゃあ~、もう3月ですね。

コトーは慌てて、お灸教室のテキストを作っています。

3月のお灸教室のテーマは『更年期』。

医学書や鍼灸本を読みあさり、猛(?)勉強中!

今日は、皆さんにもおすそわけ…。

 

『更年期』って、何歳ぐらいを指すと思いますか?

日本女性の閉経の平均年齢が、50~51歳。

その前後10年間、つまり45歳から55歳くらいまでを

『更年期』といいます。

 

なぜ更年期になると生理の状態が乱れたり、

いろいろな症状が現れるのでしょうか?

更年期になると、卵巣機能が低下し、

女性ホルモンの『エストロゲン』が減少します。

エストロゲンは、卵巣の中の卵胞(らんほう)で作られます。

 

エストロゲンは、生理や妊娠に大活躍するホルモンです。

このホルモンは、子宮と卵巣にだけ係わっていると思われがちですが、

実は、皮膚・粘膜・血管・腸壁・筋肉・関節・骨・脳や、

自律神経にも作用しています。

 

エストロゲンの分泌が減少して、

骨量を維持する作用が低下すると、骨がもろくなりやすく、

皮膚のコラーゲンの合成促進などの作用が低下すると、

皮膚にしわが…。

エストロゲンが全身に作用しているので、

更年期の症状も様々なんですね。

 

例えば、頭痛・めまい・耳鳴り・物忘れ・集中力の低下・不眠、

不安感・疲労感・のぼせ・ほてり・口の渇き・のどのつかえ、

肩こり・動悸・息切れ・食欲不振・吐き気、

便秘・下痢・腰痛、皮膚と粘膜の乾燥やかゆみ、

膣炎・性交障がい・しびれ・知覚過敏・関節痛・筋肉痛

などなど…。

 

更年期にたくさんの症状が現れる方もいれば、

まったく不調を感じない人もいますね。

このホルモンの分泌が急激に減少すると、

体がその変化に適応できずに、症状が重くなるようです。

また、仕事・子育て・夫婦関係・介護など環境の中でのストレスや、

本人の気質・体質なども影響します。

 

さて、前置きが長くなりましたが、鍼灸治療の話。

東洋医学でいう五臓六腑の中に『腎 じん』があります。

腎は、ヒトの成長と老化に深く係わっています。

腎が活発になるにつれ、ヒトは成長し、

腎の働きが衰えると、ヒトのあらゆる機能が低下します。

 

 

ツボ・モデル子ちゃんの赤いラインは、

『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という経絡。

この経絡は『腎』にもつながっています。

この経絡の上にのっているツボに鍼やお灸をし、

この経絡の流れと腎の働きをアップさせることにより、

体の機能の低下(老化)をゆるやかにし、

更年期の症状をやわらげます。

 

また、頭痛や肩こり、のぼせ(ホット・フラッシュ)・イライラ感など、

各々の症状に対しても、その方に合うツボに鍼やお灸をします。

症状によっては、ご自分でのお灸もおすすめです。

自分でもお灸をしてみたい!という方は、

3月12日(火)と17日(日)のお灸教室にどうぞ!

詳しくは、お灸教室のページをご覧ください。

 

私も更年期の真っただ中。体と心の変化を感じます。

30代までは、荒波に逆らってイカダをバシバシ

漕いでいく人生でした。

今は、バシバシ漕げる時間が短くなりました。

途中で、イカダの帆を下し、無風で留まるイカダの上で、

自分で鍼とお灸をします。

体調を整え、エネルギーを補給し、

またイカダの帆を上げて、しゅっぱーつ!!!