特集を組んでおきながら、ブログを更新するのが遅くて、
すみませーん!
第1弾では手の操作について、
第2弾では手を動かすのに必要な骨や筋肉について、
ご紹介しました。
第3弾の今日は、腱、腱鞘、そして腱鞘炎について書いてみまーす!

親指以外の4本の指を曲げる筋肉、『深指屈筋 しんしくっきん』。
尺骨(しゃっこつ)(腕の骨)の肘近くから、
末節骨(まっせつこつ)(指の先端の骨)についています。
この筋肉は、手首周辺から指までは『腱』になっています。

骨付き肉ではありません。
筋肉の左端が腱になり、腱を包んでいるのが腱鞘です。
腱鞘は、腱のすべりをよくしています。
この腱鞘の炎症が腱鞘炎。
その中でも、手を使いすぎたために起きる腱鞘炎を
『狭窄性腱鞘炎』といいます。
腱が膨隆したり、腱鞘が厚くなり、
腱が動くたびに腱鞘と摩擦を生じ、
腱鞘炎になります。

赤が筋肉、肌色が腱、緑色が腱鞘です。
手には、手首と指に腱鞘があります。
手の腱鞘炎には、『de quervain (ドゥケルバン)病』と、
『弾発指(=バネ指)』、そして『手根管症候群』があります。
ドゥケルバン病は、手の使い過ぎにより、
親指を動かす腱に炎症が起こります。
つまみ動作や手首を捻る動作、
例えば、ペットボトルのキャップをはずす動作時に、
手首の親指側に痛みが生じ、
炎症が強まると、圧痛や腫脹がみられます。
『バネ指』は、5本の指の腱鞘部分が厚くなったり、
そこを通る腱が膨隆して、
指の曲げ伸ばしがスムースにはできません。
悪化すると腱鞘の出入り口で腱が引っかかり、
ロッキングされた状態になり、痛みも伴います。
さらに進行すると、指の屈伸ができなくなります。
『手根管症候群』は、手根管内を通る神経が圧迫され、
手指のしびれ、感覚障害、親指の筋力低下が生じます。
もう1度、上の『手のひら』の手描図を見て頂けますか。
横手根靭帯(おう・しゅこん・じんたい)という靭帯が手首にあり、
その下に手根管という空間があり、
そこに神経や腱が通っています。
腱鞘炎などで腱がふくれると、この空間が狭くなり、
神経が圧迫されるわけです。
炎症には安静が第一!
でも、手は使わずにはいられませんね。
どの腱鞘炎も痛みのために、不自然な手の動かし方となります。
長期化すると、腕、肩、首、背中までこってきます。
次回は、これらの腱鞘炎の治療についてご紹介します。
今日も難しい話におつきあいいただき、ありがとうございます!
『腱鞘炎』をテーマに特集を組むのが、こんなに難しいとは
思わなかったなぁ~~~~~~~~~~。
急に寒くなりました。
皆さん、かぜなど引かないように、気をつけてくださいね!