『足臨泣 あしりんきゅう』というツボは、『足少陽胆経 あし・しょうよう・たんけい』(赤いライン)という経絡の上にある。この経絡は目の外側に始まり、側頭部をぐるぐる回って、体の横を下り、足の甲を通って、足の薬指の先端で終わる。

『足臨泣』は、足の甲にある。足先がキンキンに冷える方には、このツボへのセルフお灸がおすすめ。また、脚の筋肉痛、特に足の甲の筋肉痛や痛みには、『足臨泣』に鍼やお灸をすることが多い。セルフお灸もいいよ~。

『足少陽胆経』は、体の横を通り、頭の横側では経絡が行ったり来たり…。このように、こめかみ部分にも通っているので、『足臨泣』は偏頭痛(=片頭痛)の治療にも用いられる。ツボの近くの症状だけでなく、経絡上の遠くの部位の症状を治療することもあるんだよ~。

 

『足少陽胆経』の上には、『頭臨泣 あたまりんきゅう』というツボもある。黒目の真上で、前髪から少し入ったところにある。目の症状を治療する時に用いられる。

『足臨泣』も目の症状に用いられることがある。ツボ同士の作用や適応症が似ているツボたちを『相対穴』、『相関穴』という。『足臨泣』は足の『臨泣』、『頭臨泣』は頭の『臨泣』と言われ、『相対穴』にあたる。

 

前回、ツボ取り動画で紹介した『陽陵泉 ようりょうせん』と、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡の上にある『陰陵泉 いんりょうせん』も『相対穴』。膝のトラブルに用いられる。

 

『足少陽胆経』の上には、『頭竅陰 あたまきょういん』と『足竅陰 あしきょういん』がある。このツボたちも、『相対穴』。

『竅 きょう』は、五官(目・耳・鼻・舌・皮膚)のこと。2つのツボは、目・耳・舌・のどなどの症状に用いられる。おーっ、話がそれた。

 

『足臨泣』は、足の甲にあり、薬指と小指の細長い骨の間にある。

 

細長い骨の上には『長趾伸筋 ちょうし・しんきん』という筋肉がある。膝下の骨から、足先の骨(親指以外)に付き、足の指を反らす時に働く。

この筋肉の、足の甲の部分は、必ずしも骨の上にあるわけではない。この部分の筋肉はスジのように硬く、骨と間違えやすい。

薬指と小指を反らす筋肉と、薬指と小指の骨を間違えてツボを取ると、正しいツボと位置がずれる。『足臨泣』のツボを探すのは難しい…。ツボ取り動画で、そこのところを熱く語っている!『足臨泣』にお灸をしてみようかなぁ…という方は、動画も見てねぇ~。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。