コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

鼻炎・花粉症・風邪・ぜんそくなど呼吸器の症状の鍼灸治療とツボ療法・前編

赤いラインは、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』という経絡。首の付け根から2本に分かれ、お尻までは2本が並行に走る。上半身をアップすると…。

 

首の付け根にあるツボ『天柱 てんちゅう』(黄色丸)から、内側のライン(赤丸)と外側のライン(緑丸)に分かれる。

 

赤丸の4個のツボたち。上から、『大杼 だいじょ』『風門 ふうもん』『肺兪 はいゆ』『厥陰兪 けついんゆ』。これらは、鼻炎・花粉症・風邪の症状(鼻水・鼻づまり・咳・痰など)や、ぜんそくなど、呼吸器の症状を和らげるツボ。

 

鍼を置いてその隣に台座灸をしたり…。

 

鍼が苦手な方は台座灸だけをしたり…。

 

棒灸をしたり…。お灸の煙で咳が誘発される方は鍼だけをする。その方の症状に合わせて鍼とお灸を使い分ける。

晩秋や冬に、風邪のひき始めで背中がゾクゾクする時は、これらのツボのある『両方の肩甲骨の間』に、小さな貼るホッカイロを服の上から縦長に貼ると、体に風邪の邪気が入り込む前に退散するよ~ん。

背中にあるツボに対して、自分ではアプローチしにくい。そこで登場するのが…。

 

『手太陰肺経 て・たいん・はいけい』という経絡。この上に11個のツボがのっている。この経絡は体内では肺にもつながり、11個のツボは呼吸器の症状を治すときに用いられる。位置が見つけやすいツボ、かつ、重要なツボは3個。

手首にあるツボ『太淵 たいえん』。ここなら自分でお灸やツボ押しができる。詳しくはブログ、【動画で見る!ツボの取り方】咳・痰・のどの痛み・手首の痛みに働きかけるツボ『太淵』、を見てね~。

肘にあるツボ『尺沢 しゃくたく』。ここも自分でお灸やツボ押しができる。詳しくは、ブログ、【動画で見る!ツボの取り方】風邪やぜんそくなど呼吸器の症状や肘の痛みに働きかけるツボ『尺沢』、を見てちょー。

鎖骨の下にあるツボ『中府 ちゅうふ』。咳や痰、ぜんそくなど肺の症状がある時には、このツボに反応(=圧痛など)が現れやすい。台座灸やツボ押しが気持ちいい。この辺りの皮膚はデリケートなので、お灸をする時は火傷に気を付けてね。詳しくはブログ、【動画で見る!ツボの取り方】風邪やぜんそくなど呼吸器の症状や首こり・肩こりに働きかけるツボ『中府』を見てね。

 

鼻詰まりや鼻炎など鼻のトラブルには、『迎香 げいこう』。小鼻の横にある。顔にあるのでお灸はせず、ここにちょこん!と鍼を置く。ツボ押しもおすすめ。詳しくはブログ、【動画で見る!ツボの取り方】鼻づまりや鼻炎に働きかけるツボ『迎香』、を見てちょー。

このように、鼻や肺にかかわるツボはたくさんあり、それらを使った鍼やお灸で、呼吸器の症状をやわらげる。

次回は、『呼吸にかかわる筋肉』の筋疲労を鍼灸治療でほぐして、肺の症状を和らげる取り組みを紹介するよーん。福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

【動画で見る!ツボの取り方】鼻づまりや鼻炎に働きかけるツボ『迎香 げいこう』

『手陽明大腸経 て・ようめい・だいちょうけい』という経絡は、人差し指にあるツボ『商陽 しょうよう』から始まり、小鼻の横にあるツボ『迎香 げいこう』で終わる。経絡は左右対称にあり、片側だけで20個のツボがのっている。体内では大腸につながる。この経絡と表裏関係にある経絡は…。

『手太陰肺経 て・たいん・はいけい』。片側だけで11個のツボがのっている。体内で肺とつながる。肺は呼吸を司り、鼻とも深い関わりがある。肺や鼻のトラブルに対して、『手太陰肺経』のツボではなく、表裏関係にある『手陽明大腸経』のツボを使って治すことがある。

 

鼻づまりや鼻炎がある時、『手陽明大腸経』のツボ『迎香』にちょこん!っと鍼を置く。小鼻の外側にある。顔にあるため、お灸はしない。

『迎香』の少し上に、『上迎香 じょう・げいこう』というツボがある。青丸。このツボは経絡の上にはない。コトーは『迎香』よりもこのツボを使う。一般の方には取りにくいツボなので、今回は『迎香』のツボの取り方を動画で紹介するよ~ん。鼻の両脇を指圧するだけでも鼻の通りがよくなるよ~ん。

「何かに使えるかもしれない!」と購入していた、発泡スチロール製の頭部模型。今回の動画で大活躍!髪がなく、自分の帽子をかぶせようと思っていたが、低価格の余興用のカツラを見つけ購入。頭部模型にかぶせてみたら、めちゃくちゃ可愛くなった!福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

皆さんの住む町の雨の状況はいかがですか?豪雨と猛暑とコロナに気をつけましょう!

 

特集~器官や臓器の症状に働きかけるツボたち③~鼻と肺

 

1日約1万1000ℓ。

これはヒトが吸い込む空気量のこと。

1回吸う、あるいは吐くたびに、空気は約500ml出入りする。

ペットボトル1本分かぁ…。

 

 

皮膚、筋肉、骨、髪、爪、眼球、内臓など、

ヒトの各々のパーツはすべて細胞が集まって構成されている。

細胞の総数は約60兆個!

 

 

全身を巡る動脈の中を血液が流れているが、

血液には酸素が含まれている。

動脈の隣にある細胞は、血液中の酸素を取り込み、

エネルギーをつくる。

鼻と口から吸いこむ空気中の酸素は、

全身の細胞には必要不可欠の存在なんだなぁ…。

 

 

 

 

 

小鼻の横にあるツボ『迎香 げいこう』。

『香りを迎える』という、しゃれたネーミング。

ここにちょこんと短くて細い鍼を置き、

アレルギー性鼻炎や花粉症、風邪(かぜ)などによる

鼻づまりや鼻水を解消する。

ツボモデル君には描かれていないが、

『迎香』の少し上に、『上迎香 じょう・げいこう』というツボがある。

コトーはそっちのほうをよく使うなぁ…。

 

 

 

赤いラインは『督脈 とくみゃく』という経絡。

鼻の中央にも通っているので、鼻の症状を改善するときに、

この経絡上のツボも用いる。

よく使うツボは…。

 

 

 

 

 

 

前髪の生え際近くにある『上星 じょうせい』。

ここにもお灸はしずらいので、鍼をちょこんと置く。

 

 

アレルギー性鼻炎や花粉症などアレルギーは、

体の防御(免疫)システムの誤作動で起こる。

あらわれている症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみなど)の1つ1つに対して

アプローチするだけでなく、

免疫システムの誤作動を正常に戻すことも大切。

そこで登場するツボは…。

 

 

 

 

 

首のつけ根にある『大椎 だいつい』。

ここは免疫力を整えるツボでもある。

ここにはよくお灸をするなぁ…。

 

 

 

 

 

『風池 ふうち』。

うなじにあるツボ。

体が弱っているときに、ここから風邪(ふうじゃ)(=風の邪気)が

入り込み、風邪(かぜ)を引く。

風邪(かぜ)を治すときのツボでもある。

 

 

 

 

 

『風門 ふうもん』。

肩甲骨と背骨の間にあるツボ。

ここも風の通り道になる。

風邪(かぜ)の引き始めには、この辺りがゾクゾクする。

そんなときには貼るホッカイロなどで温めても、

風邪(ふうじゃ)が退散しやすい。

 

 

『風門』の下にあるツボ『肺兪 はいゆ』。

肺に働きかけるツボであり、

咳、痰など呼吸器の症状を治すときに用いる。

 

 

 

 

 

ツボモデル君の背中。

首の赤矢印が『風池』。

背中上部にある緑矢印が『風門』。

その下の赤矢印が『肺兪』だよ~ん。

ツボモデル君は半身筋肉だが、

体の中央にあるツボ以外は左右対称にある。

 

 

 

 

 

 

赤いラインは『手太陰肺経 て・たいん・はいけい』という経絡。

この経絡は肺にもつながっている。

呼吸器の症状を治すときに、この経絡上のツボもよく用いる。

登場回数の多いツボは…。

 

 

 

 

 

 

 

赤矢印の『雲門 うんもん』と、その下にある『中府 ちゅうふ』。

鎖骨の外端の下にある。

ここに鍼もお灸もする。

 

 

左右の鎖骨の間にある『天突 てんとつ』。 赤矢印。

このツボは『手太陰肺経』の上にはないが、

咳やのどのいがらっぽさを治すときに鍼やお灸をする。

 

 

おっとっとー、

今回のブログも長くなってしまった。

症状として表にあらわれていることだけでなく、

そのバックグラウンドになっていることに対しても

アプローチすることが大事なんだなぁ…。

次回は『脳』に働きかけるツボをご紹介します。

どんな内容にしようか思案中!

お楽しみに!

 

花粉症に皮内鍼(ひないしん)はいかが?

免疫。

疫(疫病)を免れる(まぬがれる)こと。

体の中に侵入しようとする物質を異物かどうかチェックし、

異物と判断したときにはそれを排除するシステムのこと。

 

 

免疫システムには中心となって働く臓器はない。

たくさんの種類の『免疫細胞』、

抗体やサイトカインなど『免疫にかかわる物質』、

リンパ節や脾臓、骨髄など様々な『器官・組織』が、

複雑なネットワークで、免疫システムを構築している。

 

 

例えば、免疫細胞の1つ、マクロファージ。

体内に細菌などの物質が侵入したとき、

マクロファージは積極的にそいつらに近づき、

ぱくついちゃう!

そして、マクロファージはぱくついた物質の一部を、

T細胞(リンパ球の1つ)(免疫細胞)に、

「こんなヤツがいたよ!」と見せる。

すると、T細胞はそいつが異物かどうか判定する。

異物だと判断すると、役割分担された免疫細胞たちに指令を送る。

悪いヤツラだとわかると、マクロファージはバクバクぱくついて、

こなごなにしちゃう!

すごいなぁ…。

 

 

例えば、骨髄。

骨髄は骨の中央にあり、

免疫細胞の元になる『造血幹細胞』をつくっている。

骨も免疫に関係しているんだなぁ…。

 

 

自分ではまったく気づかないけれど、

体の中でいろいろな免疫反応が働くおかげで、

疫病を免れているんだな…。

 

 

アレルギー。

本来ならば、体の中に入っても害のない物質を異物と判断し、

異物から体を守ろうと、免疫反応が過剰に働くこと。

 

 

目や鼻の粘膜にくっついた花粉やハウスダストなどを異物と判断し、

それらを追い出そうと涙や鼻水が出たり、くしゃみをする。

また、目が充血したり、目や鼻がかゆくなったりもする。

これがアレルギー性結膜炎やアレルギー性鼻炎だったり、

花粉症だったりする。

 

 

気管支で免疫が過剰に働くのは、気管支ぜんそく。

皮膚で免疫が過剰に働くのは、アトピー性皮膚炎。

免疫の誤作動によって、様々な症状があらわれる…。

 

 

さて、

今、ピークの花粉症。

これを鍼灸ではどのようにアプローチするのか。

花粉症のもろもろの症状を鎮めるツボは、

顔や首、腕、手、脚などにあり、そこへ鍼やお灸をする。

それらの治療と同じくらい大切なのが、

免疫システムを正常化する治療。

 

 

首の付け根にある『大椎 だいつい』は、免疫力を整えるツボ。

花粉症や気管支ぜんそくなどアレルギー症状が強くあらわれると、

大椎を中心として、イラストの点線部分が、

逆三角形のうすっぺらーいおにぎり様に、

硬く盛り上がる方が多い。

大椎は背骨の上にあり、背骨と背骨、背骨と頭蓋骨、

背骨と肩甲骨を結んでいる筋肉がガッチガチになっている。

 

 

そのあたりを鍼やお灸でほぐすと、花粉症の症状がやわらぐ。

どれくらいでほぐれるかは、おにぎりの大きさや深さ、硬さや、

全身の疲労度によって異なる。

強固で大きなおにぎりであれば、時間はかかる。

 

 

 

 

そこで、登場するのは皮内鍼(ひないしん)。

画像の1番上が1円玉。

一番下は一般的に使う鍼。

中央が皮内鍼。

長さ5mmの小さくて細い鍼。

 

 

皮膚の1mm下を、皮膚と水平に数mm刺し、

医療用のテープで固定する。

鍼の持ち手の部分はリング状になり、鍼全体が皮膚に入ることはない。

垂直には刺さないので、上から押しても痛くない。

置いているのを忘れるくらい違和感もない。

2週間ほどこのままにして、継続したほうがよければ貼り換える。

 

 

首こり・肩こり・腰痛などのメンテナンスに来るYさん。

花粉症の症状があらわれる前の2月上旬から、

大椎周辺に皮内鍼をしてみた。

花粉量がピークの今でも、

花粉症のつらい症状があらわれていない。

薬も服用していない。

気をつけているのは、マスクをするくらい…。

皮内鍼を置いている周辺の筋肉もやわらいでいる。

 

 

花粉症のあなたは、首のつけ根におにぎりをしょってる?

強い首こり、肩こりでもおにぎりは発生しやすい。

首の付け根を触ってみて!

このおにぎりを消し去る手段として、

イヤイヤ花粉症や頑固な首こり、肩こりとさよならする方法の1つとして、

皮内鍼も取り入れてほしいなぁ…と思う。

 

 

あー、今日はめちゃくちゃ長いブログになってしまった。

読んでいただき、ありがとさんです。

Yさんには皮内鍼の感想を聞いてみました。

ぜひぜひ患者様の声(花粉症などに悩んでいたYさん)もご覧ください。

 

花粉症や風邪に鍼とお灸はいかが?

髪を切りに行った。

真冬にえりあしを刈り上げたのは久しぶり。

帰り道、風府(ふうふ)と風池が寒~い!

 

 

 

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風府はうなじの中央にあるツボ。

風池はその斜め外側、かつ下にある。

 

 

 

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ドアップにしても画像が見えづらく申し訳ないが、

肩甲骨と背骨の間には、風門というツボもある。

名前に『風』がつくツボは、風の通り道。

体が弱っていると、

これらのツボから風邪(ふうじゃ)という邪気が体に入り込み、

カゼを引きやすい。

寒風吹きすさぶ日にマフラーをするのは、

寒さ対策だけでなく、カゼ予防にもなる。

 

 

 

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赤いラインは、手太陰肺経(て・たいん・はいけい)という経絡。

途中で枝分かれして肺にもつながっている。

カゼを治すときには、この経絡の上にあるツボをよく使う。

カゼと花粉症の症状は似ているので、

花粉症でもこの経絡上のツボを使うことがある。

しかし、カゼと花粉症とでは原因が違うので、

根本的な治療も異なる。

 

 

花粉症は、免疫システムの誤作動が原因となる。

本来『花粉』は些細な刺激なのに、

目や鼻や皮膚の粘膜にくっつくと異物と認識され、

体から追い出せ!!!と、

止めどもない鼻水や涙など様々なアレルギー症状が現れる。

 

 

花粉症の治療は諸症状を鎮めるだけでなく、

免疫システムの誤作動を正常に戻すことが大切。

花粉症の時季以外でも

この免疫システムを整えるツボに鍼やお灸をし続け、

花粉に過剰に反応しない体質に戻そう!

 

 

カゼを引きやすい方は、風邪が流行しやすい時季に予防も大切。

風邪予防のツボに鍼とお灸をしよう!

 

 

来年2017年2月7日(火)に、
太宰府市いきいき情報センターで開催予定。
市外在住の方でも参加自由!
また、当院でも来年2017年2月14日(火)と17日(日)に、
どちらの講座も簡単に実践できる内容!
花粉症やカゼにお困りの方は、
これらの講座で一緒にお灸をしよう!
さて、『おまけの話』。
長年たんたんとやっていたことが、ちょっとした拍子に
「なーんだ、こんなふうにやったほうがいいじゃない!効率もいい!」
と、気づくことがある。
また、「こんなふうに考えたほうがいい方向へ進んでいきそう!」
と、気づくこともある。
なんで、早く気づかなかったのかな…。
効率が悪くても、考え方がいまいちでも、
やり過ごしちゃっている。
脳ミソがコリかたまっているなぁ…。
これはいかん!
というわけで、今年は美術館や博物館へひょこひょこ足を運んだ。
素晴らしい作品や技術に触発され、心が躍る!
そして、作家や技術者の深い話しに
心が動く!広がる!柔らかくなる!(感じがする…)。
それがブログに反映されたとは思えないまま、
今日が今年最後のブログとなりました。
ブログ開始当初から読んでいる、そこのあなた!
根気強く読んでいただき、誠にありがとうございます。
途中から読み始めた、そこのあなた!
しょうもない話にもつきあっていただき、ありがたいことです。
再度読み始めた、そこのあなた!
こりもせずにありがとさんでございます。
今日初めて読んだ、そこのあなた!
コトー・ワンダーランドへようこそ! これからもよろしくです!
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来年、皆様に素晴らしい出会いと出来事がありますように…。