コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【目の疲れ】コトーのメンテナンス方法~目の疲れをとる3つのストレッチング

眼球につく6つの筋肉

右眼を外側から見たイラスト。

上眼瞼挙筋(じょう・がんけん・きょきん)、上直筋(じょう・ちょっきん)、下直筋(か・ちょっきん)、下斜筋(か・しゃきん)、外側直筋(がいそく・ちょっきん)、内側直筋(ないそく・ちょっきん)。

6つの筋肉が、眼球から頭蓋骨につき、眼球をいろいろな方向へ動かしている。鼻側についている内側直筋は、このイラストには載っていない。

長時間、スマホやパソコンなどを見続けると、視線が大きく動かず、これらの筋肉も大きく動けないので疲れてしまう。

 

眼球につく筋肉のストレッチング・その1

正面を向こう!

顔や体は動かさずに、両目だけで、できる限りの真上を10秒ほど見る。

⇒同じく顔と体は動かさずに、両目で、できる限りの真下を10秒ほど見る。

⇒できる限りの右側を10秒ほど見る。

⇒できる限りの左側を10秒ほど見る。

⇒できる限りの斜め右上を10秒ほど見る。

⇒できる限りの斜め左下を10秒ほど見る。

⇒できる限りの斜め左上を10秒ほど見る。

⇒できる限りの斜め右下を10秒ほど見る。

 

このストレッチングのポイントは、顔を動かさずに目だけで、できる限りの端っこを見ること。眼球につく筋肉が伸ばされているなぁ…と何となく感じるはず。

 

眼球につく6つの筋肉のストレッチング・その2

まず、正面を向こう!

顔と体は動かさずに、両目で、できる限り真上を見よう!

⇒視線で大きく円を描くように、上から右に視線を動かそう。

⇒ゆっくり滑らかに、視線を右から下へ動かそう。 大きく円を描くように!

⇒視線を下から左へ動かそう。 大きく円を描くように! ゆっくり! 滑らかに!

⇒視線を左から上へ動かそう。

反対回しも大きく円を描くように、ゆっくり、滑らかにやってみよう!

このストレッチングのポイントは。2つ。

1つ目は、できるだけ外側を見て、大きく回すこと。眼球についている筋肉がストレッチングされているなぁ…と何となく感じるはず。

ポイント2つ目は、ゆっくり滑らかに視線の輪を作ること。速く動かすと筋肉が雑にストレッチされる。ゆーっくりと視線をずらそう。

「滑らかに回せないなぁ…」と感じる方は、これらの筋肉の協調性が落ちているかも。毎日、こつこつとこのストレッチをすると、滑らか~に眼球を動かせるよ。

 

眼球の構造(縦割りのイラスト)

遠近のピントを合わせるのは、水晶体(すいしょうたい)。水晶体の厚みを調節するのは、毛様体筋(もうようたいきん)。水晶体の周りに、ドーナツ状についている。

近くばかり見ていると、この筋肉も疲れやすいから、ストレッチしよう!

 

遠近のピント合わせをする毛様体筋のストレッチング

室内にいる方は、外の景色が見える窓に近寄ってほしい。遠くの景色の中で、看板や1本だけある木など、焦点を合わせやすい箇所Aを見つけ、そちらに顔と体の向きを合わせよう。

遠くの箇所Aと目を結んだ線上に、人差し指の先端を置こう。顔から20㎝くらい離れた所かな~。ピントが合わせやすい所に置いてね。

まず、人差し指の爪を10秒間ほど見る。

⇒素早く、遠くの焦点を合わせる箇所Aに視線を移動し、10秒間ほど見る。

⇒素早く、人差し指の爪に視線を移動し、10秒間ほど見る。

10回ほど繰り返す。

このストレッチングのポイントは、じーっと食い入るように見つめた後、素早く、遠く、あるいは近くに視線を切り替えること。

コトーは両目だけでなく、片目を閉じて、片方の目だけでも、このストレッチングをしている。

 

長時間、近くを見続け、ピントが合いにくい時は、遠くをぼーっと見たり、目を閉じて休ませるほうがいいかも…。

 

その他の方法

水で濡らして絞ったタオルを電子レンジで1~2分間温めると蒸しタオルができる。両目を閉じて、まぶたの上に蒸しタオルを置くと、目の周りの血行が良くなり、気持ちがいい。

目が充血している時は逆に冷やしたほうがいいかも…。

 

おまけの話

コトーは、目を大きく見開こうとすると、眉毛が上がる。上まぶたを引き上げる筋肉が弱まり、眉毛を引き上げる筋肉で、上まぶたも引き上げようとしている。これって、老化?

指で眉毛を軽く押さえて、上まぶたの筋肉だけを使って、目を見開く筋トレもしている。眉毛を引き上げる筋肉ばかり使うと、額の横じわが定着しちゃうから!

上記のストレッチングで上を見る時、眉毛も上がらないように、皆さんも気をつけてねぇ~。

 

関連記事

【目の疲れ】コトーの解説~なぜ目が疲れるのか?目のメカニズムを知ろう!

【目の疲れ】コトーの鍼灸治療~目の疲れをとる3つのポイント

【目の疲れ】コトーのセルフケア方法~目の疲れをとる8つのツボのマッサージ

関連動画

【ツボの取り方のコツ】目の疲れや頭重・頭痛に働きかけるツボ『攅竹 さんちく』

【ツボの取り方のコツ】目の疲れに働きかけるツボ『四白 しはく』

【目の疲れ】コトーのセルフケア方法~目の疲れをとる8つのツボのマッサージ

 

長時間、目を酷使するときには、ときどき目の筋肉を休ませてあげたい。

目を閉じる…。

遠くをボーッと眺める…。

ツボ・マッサージも気持ちいい。

 

目の疲れに働きかけるツボ

 

1.攅竹(さんちく)…眉毛の内側の端っこ *記事の最後にツボ取り動画あり

2.魚腰(ぎょよう)…眉毛の中央

3.絲竹空(しちくくう)…眉毛の外側の端っこ

4.陽白(ようはく)…魚腰の上、1寸(すん) *1寸は、親指の横幅分

5.睛明(せいめい)…目頭と鼻の間の、頭蓋骨のくぼみ

6.四白(しはく)…瞳の中央から真下にあり、目の下にある頭蓋骨の縁の、下にあるくぼみ *記事の最後にツボ取り動画あり

7.瞳子髎(どうしりょう)…目尻の外側の、骨のくぼみ

8.太陽(たいよう)…眉毛の外側の端と目尻を結んだ線の中点から、こめかみ方向へ1寸の、くぼみ

眉毛を竹林や魚の腰?に見立てるなんて、面白いネーミング!

 

ツボの押し方

下記の1~3を5~8回ほど繰り返す。

1.人差し指の腹の先をツボに当て、頭の真後ろに向かって、2~3秒かけて、ゆっくり軽く押し回す

2.痛気持ちいいくらいまで力を加えたら、3~5秒間保持。

3. 2~3秒かけて、ゆっくりと力を抜いて、血行を導く。

 

ツボ・マッサージの注意点

眼球はとってもデリケート。眼球周辺のツボをマッサージするときは、まぶたを閉じても、眼球の上を押さず、目の縁の骨を軽く押し回し!

鏡を見ながらすると、ツボの位置が分かりやすいよ~。

症状が和らぐツボは、人それぞれ異なる。ツボを押して、気持ちがいいツボを重点的にしよう。逆に、ツボを押しても気持ちよくない場合や、激しい痛みがある場合は、別のツボを使おう。

 

関連記事

【目の疲れ】コトーの解説~なぜ目が疲れるのか?目のメカニズムを知ろう!

【目の疲れ】コトーの鍼灸治療~目の疲れをとる3つのポイント

 

関連動画

【ツボの取り方のコツ】目の疲れや頭重・頭痛に働きかけるツボ『攅竹 さんちく』

 

【ツボの取り方のコツ】目の疲れに働きかけるツボ『四白 しはく』

【目の疲れ】コトーの鍼灸治療~目の疲れをとる3つのポイント

1.首こり・肩こりを解消し、脳(目)への血流を促す

目の疲れを訴える方のほとんどは、頑強な首こり・肩こりの持ち主。

首のコリは、うなじに強く感じやすいが、そんな時は、首の横や前の筋肉もこわばっている。首の後ろ・横・前の、こわばった筋肉たちを、鍼やお灸でしっかりほぐす。

肩を動かす筋肉もたくさんあり、頭蓋骨や背骨、鎖骨、肩甲骨、上腕骨(=腕の骨)に付いている。こわばった筋肉を見つけ出し、1つ1つ、丁寧に鍼やお灸でほぐす。

そうすることによって、滞っていた肩-首-脳の血の巡りが改善し、目への血流も促される。

 

2.目の周辺のツボに鍼を置き、更に、目への血流を促し、目を動かす筋肉たちの緊張もほぐす

右目を外側から見たイラスト。

目を動かす筋肉はたくさんある。

 

目の周辺には、たくさんのツボ(赤丸)がある。

これらのすべてではないが、短くて細い鍼をちょこんと刺す。皮膚と水平に刺すので、違和感はない。目を動かす筋肉に鍼をするわけではないが、目の周辺の血流が促されて、こわばった筋肉もほぐれやすい。

 

3.心身の過緊張をほぐし、エネルギーを補充する

目の疲れを訴えて鍼灸治療に来られる方は、心も体も疲れ切って過緊張になっている方が多い。心と体がどのように調子を崩しているのか見極め、それに合ったツボに鍼やお灸をして、心身のリラックスをはかる。

 

脚のすねにある足三里(赤矢印)や、

 

足の裏にある湧泉(ゆうせん)(赤矢印)など、エネルギーを補充するツボがあるので、それらを使って、不足しているエネルギーを補う

 

気をつけてほしいこと

目を酷使すると、目の疲れだけでなく、ドライアイや視力低下などの症状が出てくることもある。また、中高年になると、白内障(はくないしょう)や緑内障(りょくないしょう)など、目の病気になりやすい。目を酷使する方や中高年の方は、定期的に眼科で検査を受けよう。

関連記事

【目の疲れ】コトーの解説~なぜ目が疲れるのか?目のメカニズムを知ろう!

【目の疲れ】コトーのセルフケア方法~目の疲れをとる8つのツボのマッサージ

【目の疲れ】コトーの解説~なぜ目が疲れるのか?目のメカニズムを知ろう!

縦割りにした眼球。

眼にが入ってくると、

⇒レンズの役目をする、円盤状の水晶体(すいしょうたい)が、を通し、

⇒目の奥にある網膜(もうまく)というフィルムに、が集められ、

⇒網膜の視細胞(し・さいぼう)の働きによって、電気信号に変えられ、へと伝わる。

もう1度、眼球を見てみよう。

水晶体の端に、毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉が、リング状についている。

近くを見ると、毛様体筋が収縮することによって、水晶体(=レンズ)の厚みが増し、近くに焦点があう。

遠くを見ると、毛様体筋が緩むことによって、水晶体の厚みが薄くなり、遠くに焦点があう。

ということは、近くを見続ける時、毛様体筋が収縮し続け、水晶体の厚みをキープしている。

これは、心臓。心臓は筋肉の塊。24時間営業で、疲れ知らずの筋肉。

しかし、眼にある毛様体筋は違う。長時間労働では疲労し、焦点があうまでに時間がかかるようになる。

右眼を外側から見たイラスト。

頭蓋骨から眼球にたくさんの筋肉がついている。顔を動かさなくても、広範囲に視線を動かせるのは、これらの筋肉が働いているから。長く使い続ければ、これらの筋肉も疲れちゃうよねぇ…。

長時間のスマホ・タブレット・パソコン操作などで、目を酷使すると、目が疲れるだけでなく、充血する、痛む、ドライアイ、視力低下、視界がぼやける、といった症状が出てくることもある。

もちろん、コンタクトや眼鏡の度数が合わなかったり、白内障・緑内障・斜視・眼瞼下垂(がんけんかすい)など、目の病気が原因のこともある。

老眼が気になり始める40代後半からは、眼科で、視力・眼圧・眼底・視野・眼球運動の検査を、定期的に受けよう。

目を使う作業中、すぐ目が疲れて、視力低下・目の痛み・頭痛・吐き気などの症状が出る…。休息しても、なかなか回復しない…。回復しても、すぐ目が疲れる…。20代や30代でも、そんな症状がある方は、眼科で検査を受けよう。

 

関連記事

【目の疲れ】コトーの鍼灸治療~目の疲れをとる3つのポイント

【目の疲れ】コトーのセルフケア方法~目の疲れをとる8つのツボのマッサージ

【動画で見る!ツボの取り方】婦人科の症状や自律神経の乱れ、足先の冷え、目の疲れなどに働きかけるツボ『太衝 たいしょう』

『太衝 たいしょう』というツボは、『足厥陰肝経 あし・けついん・かんけい』(赤いライン)という経絡の上にある。『太』は、『大きい』という意味。『衝』は、『要衝』のこと。『太衝』は、『足厥陰肝経』にとって重要なツボに当たる。

 

『足厥陰肝経』という経絡は、体内で『肝』とつながっている。肝の働きには、『血の貯蔵』と『血量の調節』がある。そのため、PMS(月経前症候群)・生理痛・生理不順・無月経・更年期症状など婦人科の症状や、高血圧、足の冷えの治療に、ツボ『太衝』は用いられる。

また、肝は精神活動とも深く関係している。イライラ感、不安感、ストレス、不眠、自律神経失調症などがあり、情緒を安定させたい時、『太衝』に鍼やお灸をする。

頭痛やのぼせ、めまい・耳鳴り・目の疲れにも用いられ、このツボの活用範囲は広い。肝の働き自体が、多岐にわたっているからなぁ…。

肝の働きについては、ブログ『特集:五臓六腑と経絡とツボと鍼灸の関係性⑲~足厥陰肝経』を見てね。ツボや経絡の働きを知ると、どのツボを使おうか、選びやすくなるよ。

『イライラする』『そわそわする』『うじうじする』『ふわんふわんする』『ドヨ~ンとする』『ハァーッとため息…』そんな気持ちを切り替えたい!立て直したい!何とかしたい!時に、『太衝』もいいし、『内関 ないかん』もいいよ~。

ツボ『内関』は腕にある。詳しくは、ブログ【動画で見る!ツボの取り方】自律神経を整えるツボ『内関  ないかん』をご覧くださ~い。 

『太衝』は足の甲にあり、ツボの取り方は『内関』よりも簡単。『太衝』にセルフお灸をしてみたい方は、下記のツボ取り動画をどうぞ!