コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集:五臓六腑と経絡とツボと鍼灸の関係性⑭~足少陰腎経・その1

赤いラインは、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』。前回の特集で紹介した経絡。目頭と鼻の間にあるツボ『睛明 せいめい』に始まり、足の小指にあるツボ『至陰 しいん』で終わる。『至陰』からつながる経絡は…。

 

『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』。足の裏にあるツボ『湧泉 ゆうせん』に始まり、内くるぶしを通り、脚の内側と体幹の前面を上行し、鎖骨の下にあるツボ『兪府 ゆふ』で終わる。この経絡は左右対称にあり、片側27個、左右合わせて54個のツボがのっている。

これは、体の表面を通る通路。体内を通る通路もある。

 

濃いピンク色の線が経絡。

尾てい骨の下から体内に入り、背骨を上行し、腎に入る。腎からは2本に分かれ、1本は下行し、膀胱に入る。もう1本は上行し、肝と横隔膜を貫き、肺に入る。肺からは2本に分かれる。1本は下行し、心に入る。もう1本は上行し、気管を通り、舌で終わる。

この経絡は、たくさんの臓器とつながっている。『足少陰腎経』と、直結している臓器『腎』の重要性が伝わってくるねぇ~~~。

 

背中とお尻のイラスト。左右の腎臓(赤色)は、『一番下の肋骨の高さ』に位置する。そら豆に似た形。成人の腎臓は、重さが100~150g。大きさは、長さ10~11cm。幅4~5cm。厚さ3cmほど。

 

腎臓で作られた尿は尿管を通って膀胱に蓄えられる。栗みたいな形のものが膀胱。骨盤の中にある。

東洋医学から見た『腎』の働きは他にもある。それを説明する前に、紹介したい話がある。

東洋医学のベースには、『精気学説 せいき・がくせつ』という考え方がある。

『精気学説』その1。全てのものは、『精気』(=精)(=エネルギー)でできている。バラバラな精気は『目に見えないもの』だが、集まると『目に見えるもの』が生まれる。

『精気学説』その2。全てのものは、『陰』と『陽』に分けられ、陰と陽が交わることにより、変化が生まれる。

ヒトの出生を、この『精気学説』に照らし合わせると…。男性は『陽』。女性は『陰』。男性(陽)の精と女性(陰)の精が交わり、『新しい精』が生まれる。そして、女性の胎内で、『新しい精』から、ヒトとして必要なもの(骨・臓器・皮膚・筋肉など)が作られる。

やがて、この世に誕生すると、『新しい精』は『先天の精』として、腎に貯蔵される。この時点で、母親からの栄養を受け取れなくなる。自分の口から取り込む飲食物が栄養となり、『後天の精』として腎に貯蔵され、『先天の精』にも栄養を補充する。

腎の働きとして重要なのは、『精(=精気)を貯蔵する』こと。というのも…。腎の中の精気は、体の発育、知能の発達、生殖機能の成熟にかかせない。また、ヒトの生命活動の基本物質であり、一生の健康を左右する。

成長期に、腎の精気が充実していると、伸び伸び、健やかに成長し、女性においては生理が始まり、生殖機能も成熟する。

中年になると、腎の精気は衰え始め、白髪や老眼、体力や生殖能力の低下など、老化現象がちらほら出始める。

中高年でなくても、腎の精気が衰えると、活力がなくなる、体が冷え込む、病気にかかりやすく治りにくい、生殖能力の低下など、老化現象のような症状が生じやすい。

子宮や卵巣など妊娠にかかわる機能のトラブルがないのに、なかなか妊娠できない時には、腎の精気の減弱が考えられる。そんなときは、鍼灸治療で腎に働きかけるだけでなく、生活スタイルを見直すことも大切。

『後天の精』は、自分の口から取り込んだ飲食物で作られる。バランスのとれた食事をとっているか。充分に睡眠はとれているか。適度に体を動かしているか。頭の中が、妊活のことだけに覆われて、ストレスフルになっていないか。

生活スタイルの見直しは奥さんだけでなく、旦那さんにも共通して言えること。男性の精と女性の精が交わって、『新しい精』が生まれるから…。

腎の精気の状態は、『アンチエイジング』にも直結!様々な老化現象や更年期症状が表面化しているコトーは、『今の自分』と『ちょっと先の自分』に見合った生活スタイルに、少しずつ無理せず改変中!腎の精気が衰えるのは避けられないけれど、直滑降ではなく、ゆるやかに下行したらいいなぁ…。それなりに元気で、やりたいことを実現できる中高年でいたい。

おっ、おっ、おっ、おー!いつもの倍くらい書いても、腎の働きが書き終わらない!次回は、この続きねぇ~!

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニングの≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

特集~器官や臓器の症状に働きかけるツボたち⑤~脳・その2

脳の働きは、おおまかに6つ。

①反射、②感覚系の統合、③運動系の統合、

④自律機能の統合、⑤情動、⑥高次中枢神経系の統合。

前回のブログでは、①~③と、

それに関連のあるツボをちらっとご紹介しました。

今日もかなり難しい話になります。

???なところは、バシバシ読み飛ばしてください!

 

 

脳の働き④~自律機能の統合

 

 

心臓のポンプ作用で送り出された血液は、全身の血管を巡る。

呼吸で得られた酸素も血液とともに、全身の血管を巡る。

全身の細胞は、血管を流れる酸素を取り込んで、エネルギーをつくる。

だから、心臓の働きや、呼吸器の働きは、

生命を維持するための大事な機能なんだなぁ…。

 

 

また…、

口から取り込んだ飲食物は、胃で消化され、

腸でさらに消化。

そして、エネルギーとして必要な物は腸から吸収され、

不必要なものは便となり、体外へ送り出される。

だから、消化器の機能も生命を維持するための

大事な機能なんだなぁ…。

 

 

このような生命の維持に必要な機能のことを

『自律機能』という。

自律機能は自律神経によって無意識に調整されている。

 

 

例えば…。

ヒトは日中活動し、夜間休息する動物。

2つの自律神経のうちの1つ『交感神経』は、日中優位に働く。

どんな働きかというと、

日中、体温や血圧、心拍数などを高め、活動しやすい状態にする。

自律神経のもう1つ『副交感神経』は、夜間優位に働く。

夜間、体温や血圧、心拍数などを下げ、

リラックスしやすい状態にする。

 

 

日中活動し、夜間休息するという『体内時計』のリズムは

自律機能の1つであり、

自律神経はその調整をしているんだなぁ…。

 

 

 

脳を縦に割り、内側から見た右脳。

脳の奥にある『視床下部 ししょうかぶ』が、

体内時計のリズムを発生させる。

 

 

夜更かしや朝寝坊が続くと、この『体内時計』が乱れ、

不眠のきっかけになることがある。

寝る直前まで難しい作業をしたり、考え込んでいると、

脳は緊張し続け、

リラックス・モードにする副交感神経が優位にならず、

活動・モードにする交感神経が優位になり続け、

眠れない…。

だから、不眠には脳をリラックスさせることが大切!

 

 

 

 

頭頂にある『百会 ひゃくえ』。

百会の前後左右1寸(=親指の横幅ぶん)にある『四神聡 ししんそう』。

短鍼やツボ押しで脳をリラックスさせ、

不眠の解消をはかる。

 

 

首こりや肩こりが激しいと、脳への血流がとどこおり、

不眠の要因にもなるので、

それらを解消するのも、とーっても大事だよ~ん。

 

 

生命維持に必要な『自律機能』の1つに、『ホルモン』がある。

ホルモンは、脳の下垂体(かすいたい)、甲状腺、副甲状腺、膵臓、

卵巣、精巣などから分泌される。

分泌されたホルモンは血液とともに血管を巡る。

Aというホルモンをキャッチできるのは、Aの受容器をもった臓器だけ。

ホルモンを受け取った臓器は、ホルモンに託された指令に答える。

ホルモンの指令は様々で、生体機能(成長、生殖、代謝など)の調整にかかわる。

 

 

 

例えば…、

女性ホルモンが卵巣から分泌されることによって、

卵巣の中の卵胞(らんほう)で卵子がつくられ、

妊娠が可能になり、生理も起こる。

 

 

視床下部の下にある下垂体(かすいたい)。

ここから分泌されるホルモン、

『黄体(おうたい)形成ホルモン』と『卵胞(らんほう)刺激ホルモン』は

卵巣に働きかけ、

女性ホルモンの産生と分泌を促す。

つまり、脳にある『下垂体』が、『卵子をつくる』『生理を起こす』ときの司令塔なんだなぁ…。

 

 

下垂体の上にある、視床下部。

ここから分泌されるホルモン『ゴナドトロンピン放出ホルモン』が、

下垂体に働きかけ、

下垂体の『黄体形成ホルモン』と『卵胞刺激ホルモン』の

産生と分泌を促す。

つまり、脳にある『視床下部』が最高・司令塔なんだなぁ…。

 

 

うっ、うっ、説明が難しすぎる…。

でも、めげずに書くぞぉー!

 

 

何も考えずにやってくる生理は、子宮や卵巣だけでなく、

脳やホルモンがかかわっている。

だから、生理痛や生理不順、不妊、更年期症状など

婦人科の症状を改善するときに、

脳をリラックスさせることも大切だと思う。

 

 

 

 

脳をリラックスさせるために、頭にあるツボだけでなく、

下腹部や脚にあるツボもコトーは使うなぁ~。

画像の赤矢印は、おへそにある『神闕 しんけつ』というツボ。

おなかにはたくさんのツボがあるよ~ん。

 

 

うっぎゃぁ~~~、

脳の働き④だけで、こんなに書いちゃった…。

脳の働き⑤と⑥は次回にするよん!

この特集、いつ終わるんだろうか…。

気長におつきあいください!

 

特集~生理と妊娠の話⑤~東洋医学と鍼灸治療・その2

前回の特集ブログ『生理と妊娠の話』では、

生理と妊娠にかかわりの深い臓器である、

女子胞(じょしほう)、心、脾、肝をご紹介しました。

実はもう1つ、ご紹介したい臓器があります。

『腎』です。

 

 

東洋医学でいう『腎』の働きの1つに

『精(せい)の貯蔵』があります。

東洋医学の『腎』と西洋医学の『腎』は働きが異なります。

同一のものとは思わないでくださいね。

精は、ヒトの成長・発育・生殖に必要なエネルギーです。

腎の働きが活発であると、

卵巣、子宮、精巣などの生殖器が成熟し、生殖能力をもちます。

腎の働きが弱まると活動が低下し、生殖能力も低下します。

また、病気にかかりやすく治りにくく、老化現象があらわれます。

 

 

女性不妊や男性不妊、不育症(妊娠はするが、流産、死産を

繰り返して生児が得られない)の鍼灸治療では、

腎の働きを把握することが大切です。

 

 

kidney_meridian

赤いラインは、『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という経絡。

『腎』にもつながっています。

腎の働きが弱まっているときは、この経絡上のツボに鍼やお灸をして、

腎の働きや生殖能力の改善をはかります。

 

 

さてさて、臓器の話をもう1つ。

『臓器の働き』といったら何を思い浮かべるでしょうか。

心臓による血液循環。

腎臓による尿の生成。

臓器は生理現象の中心的存在ですね。

東洋医学からみると、臓器は精神活動の中心的存在でもあります。

 

 

例えば『怒り』は、臓器の『肝』がつかさどっています。

過度の怒りは肝を傷つけ、肝の働きを弱める…。

逆に肝の働きが弱まると、怒りの感情があらわれやすい…。

そんなふうに、東洋医学では考えます。

何度もしつこく書きますが、

東洋医学の臓器と西洋医学の臓器は違います。

「私、怒ってばかりいるから、肝臓の病気になっちゃう~」と

直結して考えないでくださいね。

 

 

liver_meridian

赤いラインは『足闕陰肝経 あし・けついん・かんけい』という経絡。

肝にもつながっています。

生理前や生理中にイライラ感があるとき、

この経絡上のツボに鍼やお灸をして、情緒の安定をはかります。

 

 

PMSや生理困難症、生理痛、不妊、不育症などの治療に際して、

自分でするお灸もおすすめです。

お灸を続けて、目の前の症状だけでなく、

バランスの崩れた体質を整えます。

症状も体質も人によって異なり、選ぶツボも違います。

鍼灸院で診察を受けて、ご相談ください。

 

 

特集ブログ『生理と妊娠の話』、最終回。

東洋医学の抽象的な話にチャレンジしてみました。

いかがでしたか。

少しでも東洋医学が身近なものに感じてもらえたらなぁ…と思います。

 

 

おまけの写真!

 

2015_03_01_001

 

職場の前にある、早咲きの桜が開き始めました。

春、近し!!!

 

特集~生理と妊娠の話④~東洋医学と鍼灸治療・その1

特集ブログ『生理と妊娠の話』第3弾までは、西洋医学の話。

第4弾の今日は、東洋医学の話となります。

見慣れない単語がたくさん出てくると思いますが、

どうぞおつきあいください。

 

 

東洋医学でいう臓器は、おおまかに3つに分類されます。

1つは、五臓。

肝、心、脾(ひ)、肺、腎をさします。

2つ目は、六腑。

胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦(さんしょう)の6つです。

三焦は、実在しない架空の臓器です。

3つ目は、奇恒(きこう)の腑(ふ)。

骨、髄(ずい)、脳、脈、胆、女子胞(じょしほう)をさします。

女子胞は、女性の生殖器の働きをします。

生理と妊娠、そして胎児の成長ですね。

 

 

女子胞につながっている経絡は2本。

 

tms_conception_vessel

赤いラインは『任脈 にんみゃく』という経絡。

女子胞から始まり、下腹部の中央を上り、おへそ・のどを通り、

下唇の下にある『廉泉 れんせん』というツボで終わります。

 

 

tms_syoumyaku

赤いラインは『衝脈 しょうみゃく』という経絡。

女子胞から始まり、下腹・中央部を2本平行に上向し、

おへその下で交差し、さらに上向して胸中に入ります。

 

 

経絡は、全身に張り巡らされた通路のようなもの。

気(エネルギー)と血をカラダ全体に届けます。

東洋医学では、『経絡の流れがとどこおったり、

臓器の働きが弱まることにより、症状があらわれる』と

考えています。

原因となる経絡や臓器にかかわるツボに、鍼やお灸をして、

経絡の流れや臓器の働き、そして症状の改善をはかります。

 

 

生理や妊娠にトラブルが生じたとき、

女子胞や任脈、衝脈の状態を診ます。

任脈や衝脈の流れがとどこおっているときは、

これらの経絡上にあるツボに鍼やお灸をして、

女子胞の働きを整えます。

 

 

さぁー、どんどん大ざっぱに進みますよ~。

ついてきてねぇ~。

 

 

女子胞とつながりが深い臓器は3つ。

心、脾、肝です。

 

tms_heart_meridian

赤いラインは、手少陰心経(て・しょういん・しんけい)という経絡。

臓器の『心』にもつながっています。

心は、血を全身にくまなく運行させる働きがあります。

心の働きが弱くなると、血の巡りが悪くなり、

生理や妊娠に影響することがあります。

 

 

東洋医学の臓器、例えば『心』と、西洋医学の臓器『心臓』は、

働きが異なる部分があります。

2つを、同一のものとは思わないでくださいね。

 

 

spleen_meridian

赤いラインは『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡。

この経絡は、臓器の『脾』にもつながっています。

脾の働きの1つに『統血』があります。

血が外に漏れることを防ぎます。

脾の働きが弱まると、血尿、血便、子宮出血、月経過多などの

症状があらわれることがあります。

 

 

liver_meridian

赤いラインは『足闕陰肝経 あし・けついん・かんけい』という経絡。

肝は血をたくわえ、カラダの活動状況に応じて血液量を調整します。

生理や妊娠のときにもかかせないことですね。

 

 

おぉ! 今日はツボ・モデル子ちゃんがたくさん登場!

東洋医学では、生理と妊娠をどう診るか…。

ちょこっと紹介しました。

うまく伝わったかなぁ~?

次回は、このテーマの続きです。

よろしくです!!!

 

 

おっ!おまけの話。

鍼灸院の待合室にある胡蝶蘭。

 

2015_02_20_001

 

咲きました!

昨年の8月から10月まで1輪咲き、

今回は2輪咲きそう!

ということは、半年後の8月には3輪咲くぅ~!?!

うふふふふっ…。

また報告いたします!

 

特集~生理と妊娠の話②~生理とホルモンの関係

特集ブログ、『生理と妊娠の話』第2弾!

いきなり問題です。

『生理のサイクル』をつくる司令塔は、誰でしょう?

1.子宮 2.卵巣 3.脳 4.ホルモン

直感でお答えください!

チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ。

答えは、4番のホルモンです。

今日は、ホルモンに注目しながら、

『生理のしくみ』をご紹介します。

 

 

 

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脳の下垂体(かすいたい)から、

卵胞(らんほう)刺激ホルモンが分泌。

このホルモンは、血液とともに血管を流れ、

卵巣にたどりつくと指令を発信。

卵巣の中の卵胞が成熟していく。

 

 

 

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成熟した卵胞から卵胞ホルモンが分泌。

このホルモンも血管を流れ、

子宮内膜にたどりつくと指令を発信。

子宮内膜は受精卵のためのベットを作り始める。

 

 

 

menses_003

 

子宮内膜が厚くなると、

脳の下垂体から黄体(おうたい)形成ホルモンが分泌。

このホルモンが卵巣にたどりつくと指令を発信。

成熟した卵胞から卵子がポンッ!と飛び出す(=排卵)。

飛び出した卵子は卵管に入り、そこで待機。

 

 

 

menses_004

 

卵子が飛び出した後、卵胞は黄色に変色し、『黄体』と改名。

黄体は黄体ホルモンを分泌。

このホルモンが子宮内膜にたどりつくと指令を発信。

子宮内膜はベットの上にフカフカの敷布団を作り始める。

しっかり敷布団もできると、受精卵の着床準備OK。

 

 

 

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卵管にいる卵子が精子に出会わないと、

子宮内膜に作ったベットも敷布団も必要なく、はがれ落ちる。

血液とともに排出(=生理)。

 

 

 

もし…、

子宮から上がってきた精子が、卵管までたどりつくと、

 

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精子と卵子が結合(=受精)。

受精した卵子は受精卵となり、

子宮内膜の敷布団の上に受精卵がのる(=着床)。

黄体は、『妊娠黄体』に改名し、

黄体ホルモンを分泌し続け、

すくすく受精卵が育っていく(=妊娠)。

 

 

いかがですか。

司令塔のホルモンって、すごいヤツだと思いませんか。

ここで、男性の皆さんに質問です。

今日ご紹介したホルモンは、皆さんの体の中にもあると思いますか?

チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ。

答えは…、ありまーす!

脳の下垂体から分泌される『卵胞刺激ホルモン』は、

精巣に働きかけ、精子の形成が促されます。

同じく脳の下垂体から分泌される『黄体形成ホルモン』は、

精巣に働きかけ、

男性ホルモン(テストステロン)の生成と分泌が促されます。

ホルモンの名前が女性っぽいですが、

男性にとっても大事なホルモンです。

 

 

さて、ラスト問題です。

血管は全身をめぐっていますね。

血液とともに血管の中を流れるホルモンが、

特定の臓器に的確な指令を発信できるのはなぜでしょうか?

答えが難しくて、選択問題にもできません!

えーい、もう答えます!

指令を受けて行動する臓器には、

あるホルモンに対して特異的に反応する受容器をもつ、

『標的細胞』という細胞があるからです。

血液中に分泌されたホルモンが微量であっても、

受容体は見逃しません。

すっすごいヤツですね。

 

 

おー、今日もブログが長くなってしまった…。

コンパクトにできないなぁ~。

毎度毎度、おつきあいいただき、ありがとうございます。