コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【梅雨バテ②】【夏バテ】湿邪と暑邪と寒邪による症状(だるさ・むくみ・片頭痛・のぼせ・胃もたれ・食欲不振・疲れやすさ・夏の冷え)への鍼灸治療

梅雨と猛暑の不調は、湿邪(しつじゃ)と暑邪(しょじゃ)と寒邪(かんじゃ)が引き起こす

気候の変動が激しいと、体の抵抗力が落ち、体調を崩したり、病を引き起こすことがある。東洋医学では、『外感病 がいかんびょう』という。

『外感病』の原因には、『風邪 ふうじゃ』『寒邪』『暑邪』『湿邪』『燥邪 そうじゃ』『火邪 かじゃ』がある。

湿度の高い日が続く梅雨に、体の抵抗力が落ちると、『湿邪』の影響を受けやすくなる。そして、高温の日が続く夏に、体の抵抗力が落ちると、『暑邪』の影響を受けやすくなる。本来、『寒邪』は、冬に登場するが、効きすぎた冷房や、冷たい飲食物の摂りすぎで、夏にも登場するようになった。

 

湿邪が引き起こす症状(体が重だるい、むくむ、下痢をする、関節が痛い、など)の鍼灸治療

赤いラインは、『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡。体内では、臓器の『脾』とつながる。

湿邪によって、この経絡の中を流れる気(=エネルギー)と血(けつ)(=栄養)が滞り、『脾』の働きが鈍くなる。経絡の上にあるツボへ、鍼やお灸をして、『気』と『血』の流れと『脾』の働きを促し、湿邪による症状を緩和させる。

 

気温や気圧の変動が激しい梅雨に起きやすい『片頭痛』の鍼灸治療

 

赤いラインは、『足少陽胆経 あし・しょうよう・たんけい』という経絡。この経絡は、側頭部を行ったり来たりしているのが特徴。片頭痛では、こめかみが痛くなるので、『足少陽胆経』の上にあるツボに、鍼やお灸をする。

片頭痛持ちさんは、首こりや肩こりを伴っている方が多い。鍼やお灸で、首や肩のこわばった筋肉をほぐすことも必須!

 

暑邪による『のぼせ』の鍼灸治療

更年期に『のぼせ』や『ホットフラッシュ』の症状があると、夏に熱がこもって、症状がきつくなる方がいる。熱を外に出す作用のあるツボを 使って、夏の『のぼせ』を解消する。

 

暑邪と湿邪による『胃もたれ』『食欲不振』の鍼灸治療

暑邪に湿邪を伴うと、胃腸の調子を崩しやすい。

赤いラインは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』という経絡。体内では、胃につながっている。

この経絡上のツボに鍼やお灸をして、胃腸の働きを整え、胃もたれや食欲不振など胃腸のトラブルを解消する。

 

湿邪と暑邪による『疲れやすさ』の鍼灸治療

関連記事 【梅雨バテ①】自律神経の乱れが引き起こす『だるさ』『疲れやすさ』『眠気』のセルフケア で紹介したセルフケアをしても、なかなか『疲れやすさ』が取れない時は、エネルギーを補給するツボに鍼やお灸!

 

セルフお灸をするなら、足の裏にあるツボ『湧泉 ゆうせん』がおすすめ。ツボの位置を間違えやすいので、関連動画 【動画で見る!ツボの取り方】疲労回復のツボ「湧泉」 を見てね。

手のひらにも、疲労感や夏バテ解消のツボがあるけれど、まだ、ツボ取り動画を撮っていなかった!撮ったら紹介するよ~。

 

寒邪による『夏の冷え』の鍼灸治療

筋肉は動かすと熱を作る。冷え症さんは、筋肉量が少ない方が多く、体の中から熱を作り出しにくい。炎天下で体を動かすのはきついが、冷房が効いた部屋では、できるだけ体を動かし、筋肉を使おう!

湿邪を伴う寒邪は、お腹や下肢を冷やす。

東洋医学から見た『元気なおなか』は、少し盛り上がり、弾力性がある。おなかがへこみ、硬い、あるいはプニョプニョ柔らかすぎ、冷たい場合は、『気(=エネルギー)不足』と『冷え』が考えられる。

 

ツボモデル君の背中を温めているのは、棒灸(ぼうきゅう)。モグサを固め、和紙でくるみ、タバコ状にしたお灸。皮膚から少し離して温める。

この棒灸を使って、しっかりお腹を温め、気不足と冷えを解消する。

効きすぎる冷房では、足元が一番冷えるので、先ほど紹介したツボ『湧泉』のセルフお灸もおすすめ。

湿邪が加わった暑邪は、暑邪単独よりも手ごわい!高温・高湿のこの夏は、今までの夏以上に、体調管理に気を配ろう!

 

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今年は蝉が大発生!うるさすぎて、窓を閉めた室内でも耳栓をしたい!

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

【梅雨バテ①】自律神経の乱れが引き起こす『だるさ』『疲れやすさ』『眠気』のセルフケア

自律神経の働き

心臓の拍動・呼吸・体温維持・消化・排泄などの、『生きる上で必要な機能』を、自律神経は調整している。そんな重要な役割をしているので、自律神経は、自分の意志ではコントロールできない。環境などの状況に、体が順応できるよう、年中無休で、『各々の臓器や器官の機能』に働きかけている。

 

自律神経の種類

自律神経には、『交感神経』と『副交感神経』がある。『交感神経』は主に、日中、活発に活動する時に活躍する。『副交感神経』は主に、夜間、体と心をリラックスさせる時に、活躍する。2つの神経は、相反する仕事をしている。

 

自律神経による、睡眠と覚醒のリズム

夕方から、徐々に『副交感神経』の働きが強まり、徐々に『交感神経』の働きが弱まり、体と心を休ませる。朝になると、逆に、『副交感神経』の働きが弱まり、『交感神経』の働きが強まり、体も心も活動的になる。

 

自律神経による、体温維持の調整

人間は、恒温(こうおん)動物であり、気温が変化しても、体温は、脇の下では36.0~36.7度ぐらいに保っている。

暑い時や運動中には、汗腺(=皮膚から汗を出す器官)を支配している『交感神経』の働きが活発になり、汗をどーっと出して、上がりかけている体温を下げる。寒い時には、皮膚血管を支配している『交感神経』の働きが活発になり、皮膚血管が収縮し、体内の熱を逃さないようにする。

 

梅雨の時期の不調

高温と高湿が長時間続く梅雨は、体温調節をしている『自律神経』の負担は大きい。活動のために働く『交感神経』と、休養のために働く『副交感神経』の切り替えがうまくいかなくなる、こともある。

日中、『副交感神経』が働きすぎると、『だるい』『疲れやすい』『昼間なのに眠い』などの症状が出やすい。

 

梅雨バテのセルフケア① 冷房を上手に活用しよう

この時期、例年だったら、福岡の最低気温は、23度。今年は28度。朝、強風でも熱風。一日中、冷房をつけないと、熱中症になってしまう。

『日が当たらない部屋』『日が当たる部屋』『日差しの強い日』『曇りの日』『雨の日』『日が暮れた夜』『就寝時』では、室内の温度と湿度が異なる。『体感温度』だけでなく、室内に置いた湿温計を見て、冷房の設定温度と風量、風向きを検討。扇風機やサーキュレーターを併用すると、『冷やしすぎ』や『冷やしたりない』を防ぎやすい。

冷房を使って、室内の高温と高湿を改善し、自律神経の体温調節の負担を減らそう。

 

梅雨バテのセルフケア② 心地いい眠りをみつけ、実践しよう

自律神経が調整しようとしている、『覚醒』と『睡眠』のリズムが、実際の『覚醒』と『睡眠』のサイクルにマッチしているだろうか…。

コトーは、日中、病院で理学療法士の仕事をし、夜間、鍼灸師の養成学校に通っていた。その頃の平均睡眠時間は、5時間。学校の試験がある期間は3時間。休日に6時間寝ると、「よく寝たぁ~」と感じていた。

数年前まで、自分のベスト睡眠時間は、6時間と思い込んでいた。しかし、休日、目覚まし時計をセットせずに、自然に目が覚めるのは、7時間~7時間半後。足りなかったんだなぁ…。

コトーは、布団に入った途端に寝る。一般的には、あーだこーだ考え事をしながら眠りにつくそうだが、そういった経験はほとんどない。すぐ寝てしまうのは、疲れ切っているから…と聞いたことがあるが、小さい頃からの習慣(?)だからなぁ…。

寝る数時間前に入浴すると、『副交感神経』がゆっくり上昇し、『交感神経』がゆっくり下行し、眠りの質がいい…と本で読んだことがある。コトーは入浴直後に寝る。入浴後、数時間も起きていたら、寝る頃には眼が冴えている気がする。

夜、家事の片付けをし始める頃から、室内の電気をやや暗めにして、行動範囲が狭くなったら、その小さい範囲だけを照らす電気に替える。その頃には、明るすぎるパソコンや携帯電話は極力見ない。

片付けをしながら音楽が聴きたくなったら、ノリノリの音楽や歌が入っている音楽は避け、ゆったりとした音楽を小さな音量で効く。

入浴直前には、簡単なストレッチングをする。

毎日、浴槽につかるが、長湯をすると、浴槽内で寝てしまうので、浴槽につかるのは約3分と決めている。

就寝に向けて、『交感神経』を弱め、『副交感神経』を強める、環境づくりを、それなりにしている。

最近は、目覚まし時計を使わず、起きたい時間に、寝室の電灯が着くようにセットしている。部屋が明るくなると、さっと起きられるのが不思議…。

睡眠に関する本はたくさん出ている。推奨することが自分にも当てはまるかどうかは、実験して、その結果を考察するしかない。

 

梅雨バテのセルフケア③ 体の栄養とエネルギーになるものを食べよう

私たちは、取り込んだ飲食物を消化し、そこから栄養となるものを吸収して、生命を維持し、活動している。

体に必要な栄養素は、糖質(炭水化物)、脂質(脂肪)、たんぱく質、ビタミン、無機質。エネルギー源となる糖質・脂質・タンパク質は、『3大栄養素』という。

おにぎりやどんぶりものなどの『ご飯類』。調理パンや菓子パンなどの『パン類』。ラーメンやパスタ・そばなどの『麺類』。手軽に食べられるが、これらは糖質を多く含み、『糖質過多』になりやすい。

コトーが断然足りないのは『タンパク質』。意識しないと、食卓に、魚・肉・卵・大豆・大豆製品(納豆・豆腐・おからなど)が少ない。少食の上に、食材が偏りがち。たんぱく質になる『いろいろな食材』を少しずつでも調理し、食卓にのせている。

脂っぽいのは苦手なので、『脂質』も足りないかな…。調理法は、『焼く』よりも『蒸す』ほうが好きだし…。サラダや納豆に、亜麻仁油をかける…など、油も摂るようにもしている。

 

梅雨が明けたのは、沖縄だけ。梅雨入りが遅かった分、夏と梅雨が同時に来たような空模様。いつもの梅雨以上に体をいたわって、梅雨を乗り切ろう!

 

晴れたから、散歩に出かけたい、あじさい。

特集~心への鍼灸アプローチ③~『気』のメンテナンス

東洋医学において、『気』はいろーんな仕事をしている。

例えば、栄養作用。

『気』は体のあらゆる部位に栄養を与える。

つまり、『気』は体を構成する物質の1つなんだなぁ…。

 

 

推動作用。

『気』は臓器や器官などの活動の駆動力となり、

経絡の流れの推進力としても働く。

つまり、『気』は生命活動のエネルギー源でもあるんだなぁ…。

 

 

防御作用。

『気』は外邪の侵入を防御し、

もし侵入しても、それを除去する。

 

 

温煦(おんく)作用。

『気』は臓器や器官などあらゆる部位を温め、

体温を一定に保つ。

などなど…。

 

 

こんな、つかみどころのない『気』は、どうやって作られるのか。

 

 

胎児のときは、父母から受け取った『先天の精気』が

栄養物質となる。

でも、この世に生まれ出ると、父母からの『先天の精気』はもらえない。

口から取り込んだ飲食物が消化吸収され、栄養物質となる。

これを『後天の精気』と呼ぶ。

 

 

『先天の精気』は『後天の精気』によって常に補給され、

『元気』となり、

臍下丹田(せいかたんでん)(=へその下の下腹部)に集まり、

経絡を通って全身にめぐる。

 

 

鼻や口から吸いこむ空気(酸素)も栄養物質となる。

これを『自然界の精気』という。

 

 

『先天の精気』や『後天の精気』が変化した『元気』と、

『自然界の精気』を原料として、

『気』が作られる。

 

 

『元気』が充分に作られると、

下腹部は張りがあり、

臓器や器官も元気はつらつ活動し、

心も体も活動的で、

疲れにくく、病気にもなりにくい。

 

 

『元気』が足りないと、

下腹部はフニャフニャで弾力性がなく、

臓器や器官の活動が衰えて、

やる気がなく、疲れやすく、

病気になりやすい。

 

 

慢性的な病気による体力の消耗や、

高齢による身体的衰弱や、

飲食物の不摂生や過労などが続くと、

『気』が充分に作りきれず、足りなくなっちゃう。

 

 

また、七情(怒、喜、憂、思、悲、恐、驚)は、

日常起こる感情だけど、

ある感情が長く続いたり、

衝撃的な強い感情が起こると、

全身をめぐる『気』が滞り、

臓器や器官なども影響を受ける。

 

 

 

 

下腹部にあるツボ『関元 かんげん』。 赤矢印。

赤花シールは、へそ。

『関元』の別名は、『丹田』。

『関』は『関所』という意味。重要な場所ってこと。

『元』は『気』の原料でもある『元気』のこと。

このツボは『元気』の関所なんだなぁ…。

鍼やお灸をして、エネルギーを補充したり、

『気』のめぐりを整える。

 

 

 

胸の間にあるツボ『膻中だんちゅう』。赤矢印。

『膻』は『君主の宮城(きゅうじょう)』のこと。

『君主』は五臓六腑の『心 しん』を指す。

『宮城』は、中心に皇居、

その周囲に諸官庁を配置した一郭のこと。

『膻中』は君主(心)に代わって、

周囲の諸官庁が命令を受けるような働きがあり、

このツボは胸膜の『中』にあるので、

この名前がついた。

『膻中』の別名は『上丹田』。

『気』にとーっても関係するツボなんだなぁ…。

不安感や動悸(心臓病ではない)など、情緒の不調に用いる。

 

 

『気』をテーマにしたから、話が難しくなっちゃったなぁ…。

 

 

体を整えるには、心(こころ)をリラックスさせることが大事。

心を整えるには、体をリラックスさせることが大事。

また、心の病は、体も心も過敏になっていることが多い。

心底、気持ちいいなぁ…。

心と体がそんなふうに感じる治療が必須。

 

 

 

 

鍼治療で使う鍼は、長さも太さもたくさん種類がある。

細くて短い鍼のほうが、刺激量が弱い。

ツボの中まで刺さずに、ツボの上をちょこんとのせるだけの手法もある。

 

 

 

棒灸。

皮膚から数センチ離して温める。

あるツボを集中して温めることもできれば、

棒灸を経絡の流れに沿って動かし、

経絡の中の『気』の流れも誘導できる。

 

 

 

点灸(てんきゅう)。

手でひねったモグサ(米粒大)をツボに置き、

線香で火をつける。

燃え終わる一瞬だけ熱さを感じ、

ツボの奥の奥まで刺激が伝わる。

モグサをツボに置く前に、

灸点紙というシールを貼るので、お灸の跡は残らない。

灸治療だけしたい方におすすめ。

 

 

 

灸頭鍼(きゅうとうしん)。

置いた鍼の先にモグサを差し込み、

鍼をしながらお灸もする。

鍼の刺激と、お灸の輻射熱のW効果。

張り詰めた心が原因で硬くなった筋肉も、これでほぐれやすい。

 

 

 

台座灸。

台座の上にモグサがのっている。

台座の底にはシールがつき、

どこのツボにものせやすい。

エネルギーを補充しながら、

心(こころ)をリラックスさせるのに、

セルフお灸もおすすめ。

 

 

鍼もお灸もいろーんな手法があり、

心(こころ)の不調で悩んでいる方は

試してほしいなぁ…。

自分に合う鍼治療や灸治療があるはず。

 

 

『気』はたーくさんの種類と、たくさーんの働きがあり、

東洋医学本を読みあさり、

「よしっ! これを書こう!!!」と

ルーズリーフに下書きをしているうちに、

「う~~~~、なんだかわかりずらいなぁ…」と筆が止まる。

 

 

東洋医学本を読み返し、

「よしっ! これを軸に書こう!」

気持ちを新たに書いているうちに、

「あ~~~、これを出だしに書いたほうが

スラスラ読んでもらえるかも…」

筆が止まる。

 

 

何度も筆が止まり(=やる気スイッチが止まり)、

しばらく充電期間(=やる気スイッチがOFFからONになるまで)をつくり、

やっと書き上げた。

難しいことほど、

焦らず、休み休み時間をかけて取り組むと、

たくさんの点と点が結びついて線になり、

「あー、そういうことだったのか」と納得する。

 

 

今回が今年最後のブログ。

難しい東洋医学の話にも、

熱く語りすぎる趣味の話にも目を傾けていただき、

誠に誠にありがとうございました。

来年も元気に、このコトー・ブログで会いたいです!

皆様にとって2020年も素敵な年になりますように!!!

 

 

女性鍼灸師による女性専門鍼灸院

≪レディース鍼灸院ことう≫の

鍼灸師コトーでした。

 

ちなみにツボ~秋バテ編

朝晩が涼しくなった夏の終わりから秋口にかけて

出てきやすいのが『秋バテ』。

 

 

あまりにも暑かったから、

ついつい冷たい飲食物をとりすぎちゃったよねぇ~。

いつの間にか、胃腸の消化吸収力が落ち、

胃もたれや食欲不振やだるさが…。

 

 

夜中も暑かったから、

一日中、冷房をかけっぱなしの日もあったよねぇ~。

熱中症にならないためには必要なことだけど、

全身を冷やしすぎると、血行不良を起こし、

全身がだるくなっちゃうんだなぁ~。

 

 

就寝中のエアコンの設定温度が高すぎたり、タイマーにすると、

夜中に何度も目が覚めて、寝不足…。

睡眠や体温の調整をしてる自律神経もだんだん疲れてきて、

それがだるさや疲れやすさの原因にもなるんだなぁ~。

 

 

 

 

ちなみに、秋バテのツボといえば、『注夏(ちゅうか)』。

手のひらにある。

親指の下のふくらみの中央。

赤矢印の先端。

秋バテの諸症状に働きかける。

 

 

 

 

台座灸。

台座の上にモグサがのってる。

台座の底にはシールがついてるから、

親指の下のふくらんだ部分にもピタッとひっつく。

『注夏』にもおすすめ!

 

 

お灸もいいけど、

親指で押しても気持ちいいねぇ~。

ちなみに、手のひらには、過労や心労にも働きかけるツボがある。

 

 

 

 

『労宮(ろうきゅう)』。

 

 

こんなふうに、指を曲げて、

中指と薬指の先端が手のひらに当たる所の中間が

『労宮』。

台座灸もツボ押しもいいよん。

 

 

秋バテの対処や予防には、

規則正しい生活がかかせない。

栄養のバランスのとれた食事をしてる?

睡眠は充分にとれてる?

適度に運動してる?

コトーは、う~ん、う~ん、う~ん。

 

 

 

 

ところで、

農業共済新聞の編集部から執筆依頼があり、

『秋バテを撃退! 簡単ツボ押し』というタイトルで

原稿を書いたよ。

紙面だけで、ツボの位置や取り方、押し方を伝えるのって、

意外と難しい。

どのツボにしようか、悩みに悩んだなぁ…。

 

 

自分の書いた文章が活字となり、

つたない手描きのイラストは描き起こされ、

かっこよく新聞(2019年9月2週号)に載せていただき、

ありがたい!ありがたい!と恐縮するばかりだった…。

 

 

毎回、イラストを描いたら、少しは上達するかな???

いつまで続くか…。

グハハハハッー!

福岡市南区にある、女性鍼灸師による女性専門鍼灸院、

≪レディース鍼灸ことう≫の鍼灸師コトーでした。

またね~。

 

疲れやすさ・だるさに働きかけるツボたち…後編

疲れやすさやだるさを感じる原因は様々。

前編では、『筋肉疲労』と『血行不良』と『栄養不足』を取り上げた。

後編も3つの原因を紹介するよ~ん!!!

 

 

1つめは脳の疲労。

頭を使いすぎると、脳のエネルギー源が不足し、

集中力が低下。

そんな状態が慢性化すると脳内物質の分泌量が低下し、

ゆううつな気分になっちゃう。

 

 

 

 

頭頂にあるツボ『四神聡 ししんそう』。

『百会 ひゃくえ』というツボの前後左右に、4つある(赤印)。

名前に『神』がつくツボは、脳や心に働きかける。

ここにはお灸がしにくい。

小さく細い鍼をちょこんと刺したり、ツボを押すだけでも、

頭がすっきりする。

 

 

2つめは自律神経のバランスの乱れ。

自律神経には、『交感神経』と『副交感神経』がある。

日中、優位に働くのが『交感神経』。

夜間、優位に働くのが『副交感神経』。

 

 

ストレスで緊張状態が続くと、

2つの神経のスイッチが切り替わりにくくなる。

自律神経は、睡眠と覚醒にもかかわっている。

睡眠不足や寝過ぎが続いても、スイッチが切り替わりにくくなる。

自律神経は働き者。

体温調節にもかかわっている。

気温差や湿度差の激しい近年は、

体温を一定に保とうと働きづめで、

自律神経はきついんだなぁ…。

 

 

本来、昼間は交感神経が優位で、

活動しやすいように内臓の働きを調整している。

しかし、自律神経のスイッチの切り替えに不具合が生じ、

昼間でも副交感神経が優位だと、

休息しやすいように内臓に働きかけるので、

眠気やだるさを感じるんだなぁ…。

 

 

 

 

自律神経を整えるには、

先ほど紹介した『四神聡 ししんそう』がおすすめ。

 

 

 

 

足の裏にあるツボ『湧泉 ゆうせん』。

交感神経が常に優位になっているときにおすすめ。

寝る前にこのツボにお灸をすると、リラックスして眠れる人もいる。

 

 

3つめは副腎疲労。

『副腎』がブログに登場するのは初めて。

東洋医学でいう五臓六腑の中に、『腎』はあるが

『副腎』はないからねぇ~。

 

 

副腎は腎臓のサポーターと思われがちだが、

働きは全く異なる。

メジャーな働きは、コレステロールを原料に、

ステロイドホルモンを作り出し、分泌している。

 

 

ステロイドホルモンは3種類あり、

そのうちの1つ、コルチゾールは抗炎症作用がある。

体内で作り出すコルチゾールだけでは炎症が治まらないと、

医師は人工的に作られたステロイド剤を処方するんだなぁ…。

 

 

コルチゾールは、ストレス応答ホルモンとしても活躍する。

ストレスは、血糖、血圧、免疫、脳などいろーんなことを乱す。

ストレスを受けると、副腎はコルチゾールを分泌し、

ストレスによって乱れた諸々に対して、

正常化するよう、臓器に働きかける。

ストレスが大きかったり、長く続くと、

コルチゾールを過剰に分泌するため、

副腎は疲れちゃう………。

そうなると、副腎はコルチゾールを作り出すことも

分泌することも難しい。

ストレスで乱れてしまった諸々の臓器のサポーターもできない…。

そのため、体も心も疲れやすく、だるくなる…。

 

 

副腎や交感神経にもかかわるストレスって何だろう…。

多忙、長時間労働、睡眠不足など肉体的ストレスは感じ取りやすい。

人間関係や環境変化による精神的ストレスは、

気づきやすいこともあれば、

ストレスと認識していないこともあるよねぇ…。

大気汚染など環境的ストレスもあるよねぇ…。

程度は様々でも、日々、ストレスをいくつも受けているんだなぁ…。

 

 

 

 

 

 

肉体的なストレスには、『陽陵泉 ようりょうせん』がいいかも…。

膝(猿シール)の下にある。

このツボは別名『筋会 きんえ』。

筋肉のトラブルの特効穴だよ~ん。

 

 

 

 

精神的ストレスには、『四神聡 ししんそう』がいいかも。

 

 

 

 

膝(花シール)の下にあるツボ『足三里』。

 

 

 

 

足の裏にあるツボ『湧泉』。

『足三里』も『湧泉』もエネルギーを補給する働きがある。

どんなストレスにもいいよねぇ~。

 

 

今回、疲れやすさやだるさの原因を6つ挙げてみた。

その原因は『どれか1つ』ではなく、

複数が絡み合っている気がする。

 

 

朝からだるい…。きつい…。

頭がいつもぼんやりする。

充分寝ても疲れがとれない…。

あなたはそんなことが当たり前になっていない?

何が原因で、そう感じるのか。

疲れやすさやだるさを解消するために、

生活習慣を見直すなど、

地道に取り組むことが大切だなぁ…と思う。