コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【腰痛】コトーの鍼灸治療プラス

 

今回の、腰痛治療の動画は、誰にでも分かりやすい言葉を使い、シンプルにまとめてみました。いかがだったでしょうか。こーんなに短い動画は久しぶり!

筋肉はデリケート。寒くても暑くても、筋肉は緊張しやすい。

今年の冬の寒さは格別!腰や肩の痛みが強まったのでは?

暖かくなったり寒くなったり…を繰り返す春先や冬の入り口は、ぎっくり腰を起こしやすい。これからの時期も要注意です!気をつけてねぇ~。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

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背骨は頭を支えている

上のイラストは、横から見た骨格。

首の骨(=椎骨 ついこつ)は、7個。胸の椎骨は、12個。腰の椎骨は、5個。背骨は、24個の椎骨が積み上がっている。

緩やかなS字カーブとなっているのは、約5㎏もある頭の重さを分散させるため。背筋や腹筋、殿筋(でんきん)(=お尻の筋肉)などが、背骨のカーブを支えている。

 

腰の椎骨は頑丈

背骨の中で、腰の椎骨が一番大きく、がっしりとしている。

右が背中側。左がおなか側。椎骨と椎骨の間にある半透明のものは、椎間板(ついかんばん)。骨と骨のクッションになる。椎骨の隙間からちょろっと出ている黄色のものは、神経。

 

骨粗鬆症のメカニズム

骨の中がスカスカになり、骨の強度が低下した状態が、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)。

女性ホルモンであるエストロゲンは、骨からカルシウムが溶け出すのを抑えている。閉経すると、エストロゲンの分泌量が減るため、骨のカルシウム量も減少し、骨粗鬆症になりやすい。また、高齢者では女性に限らず、骨粗鬆症になりやすい。若い時の無理なダイエットや、喫煙も、要因とされる。

 

骨粗鬆症による腰椎圧迫骨折の原因

イラストは、3つの椎骨のうち、中央の椎骨の圧迫骨折。椎骨が押しつぶされるように変形する。

骨粗鬆症が進むと、重いものを持った時や、転倒、背中の軽い打撲でも、腰の椎骨(=腰椎)が骨折しやすい。気づかないうちに、骨折していることもある。70歳以上の女性に多く見られる。

 

骨粗鬆症による腰椎圧迫骨折の症状

骨折の部位や状況によって、症状は様々。症状が出ないこともあれば、じっとしていても腰や背中にズキズキとした強い痛みがあり、寝返りや起き上がり、立ち上がりなど、ちょっとした動作で痛みが強まることもある。お尻から脚にかけてしびれや痛みが出ることもある。

閉経後の女性や高齢者で、重たいものを持ったり、背中を打ったり、転倒した直後から、腰や背中が痛み出したら、まず、整形外科を受診してほしい。

身長が4㎝以上低くなり、背中が丸くなっていたら、背骨の圧迫骨折によるものかも…。

 

骨粗鬆症による腰椎圧迫骨折の治療

まず、整形外科でレントゲンやMRIを撮ってもらい、背骨の骨折の有無を確かめよう。

骨折直後は、コルセットで背骨が動かないように固定し、安静に…。長期間のコルセット着用や安静は、高齢者になるほど、体力や筋力が衰え、寝たきりのリスクが高まる。どれくらい安静にしたらいいのか、いつまでコルセットを着けるのか、いつからどの程度、体を動かしていいのか、整形外科の担当医に相談しよう!

体を動かせるようになった時、体力や筋力、バランス能力などが落ちている場合は、自己流のトレーニングはせずに、リハビリ(運動療法)で、専門スタッフ(理学療法士)の指導を受けよう。

背骨の圧迫骨折や背骨の弯曲が強い場合は、つぶれた骨折部位に骨セメントを注入する手術がある。

 

腰椎圧迫骨折を防ぐには、骨粗鬆症の予防が大事

椎骨の圧迫骨折を起こした部位は、押しつぶれたまま骨がくっつき、元の状態に戻ることはない。悲しい現実…。

話は反れるが、コトーは理学療法士として、介護老人保健施設に勤めていたことがある。向こうから、ヨタヨタと歩いてくる高齢の男性がいた。周りに、スタッフはいない。嫌な予感がして、走って近づいたが間に合わず、男性はぽてっと横へ転倒した。ゆっくりと倒れたので、骨折していないかなぁ…と思ったが、太ももの付け根を強く痛がり、太ももの骨が骨折していた。

太ももの骨の頭を骨折すると、手術することが多い。高齢者では寝たきりにならないよう、早期からリハビリを始める。

こんなこともあった。高齢の女性が階段を下りている時に滑り落ち、手をついた拍子に手首を骨折。ギプス固定が外れた後、整形外科の担当医に、「自分で手首の運動をしてください」と言われた。運動の負荷が強かったのか、手首が痛くなり、腫れてしまった。内科でかかっていた病院の主治医にリハビリをすすめられ、コトーが担当した。ギプス固定の影響で、硬くなっている手首を、自分で動かせるようにするのは、無理!!!

熱く語ってしまったが、骨粗鬆症による骨折の予防は、骨粗鬆症にならない!ことに尽きる。

 

骨粗鬆症の予防法

①栄養バランスを気にかけながら食事をしよう!

いくつになっても、骨は再生している。骨の材料となるタンパク質・カルシウム・マグネシウム、そして、骨にカルシウムを骨に吸収させるビタミンDが含まれる食材を意識して摂ろう!

②お日様に当たろう!

日光に当たると、体内でのビタミンDの生成が促される。

③適度な運動をしよう!

運動によって、骨に圧がかかり、骨の再生が促される。

散歩は日光浴にもなり、一石二鳥!背骨をあらゆる方向へ動かすラジオ体操は、小さい頃から馴染みがあり、継続もしやすいのでは…。

人によって、体の柔軟性やバランス能力、体力、筋力など運動能力が異なる。自分のできる範囲とスピードで、気持ちよく運動するのが一番!張り切りすぎて転倒し、骨折しないように!

④骨粗鬆症が気になる方は、病院で骨密度を検査してもらおう!

上記の①~③だけでは、骨粗鬆症の進行を防げない時には、骨を強化する内服薬がある。

⑤鍼やお灸で、体の柔軟性を維持しよう!

運動不足や運動のし過ぎが続くと、筋肉は硬くなる。硬いゴムのように十分には伸びなくなる。関節を動かすのは筋肉なので、筋肉が縮まると、関節を動かせる範囲が狭くなる。高齢者では、バランス能力の低下に結びつきやすい。また、筋肉が硬いと、筋肉は疲れやすい。

鍼やお灸は、骨粗鬆症の直接の予防にはならないが、硬い筋肉をほぐし、『運動しやすい体』のサポーターになれると思う。

年明け早々、長い記事になってしまった…。近い将来、あるいは遠い将来、骨粗鬆症になる可能性は、誰にでもある。今までの、食生活を中心とした生活習慣が、骨の再生に貢献できていたか…。これからは…?この記事が、そんなことを考え、実行する、きっかけになったらなぁ…。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の、女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

【肩こり・肩の痛み・五十肩】コトーの鍼灸治療~肩のコリ・痛み・可動域制限に立ち向かう4つの手技

動画の補足…。といいつつ、長い…。

肩関節のメカニズム

前から見た、右の肩甲骨と腕と鎖骨。靭帯(じんたい)(オレンジ)が関節を包んでいる。

背中から見たイラスト。

腕の骨は、肩甲骨と関節をつくっている。これが肩関節(赤の斜線)

前から見ると、肩甲骨(グレー)は、鎖骨(緑)とも関節をつくっている。

腕を思い切り上げると、肩甲骨の下側は、斜め上方へ動き、鎖骨の外端は上方へ動く。腕(=肩関節)を動かすということは、肩甲骨と鎖骨の動きも伴うことなんだなぁ…。

また、肩関節は球関節といい、上・下・前・後ろ・右・左…とあらゆる方向へ動かせ、ぐるぐる回したり、捻ることもできる。

いろいろな所から、いろいろな方向へ筋肉がついていないと、そのような動作はできない。腕の骨・肩甲骨・鎖骨・頭蓋骨の後部・背骨・肋骨…と、筋肉がつく場所は広範囲。

 

肩関節を動かす、主な筋肉たち

「あーっ、肩こったぁ~」とつかむのは、

僧帽筋(上部線維)(オレンジ)。頭蓋骨の後面と背骨から、鎖骨と肩甲骨の外端についている。この筋肉がこわばったら、肩だけでなく、うなじもこわばっちゃう。

肩を引き上げた時には、腕だけでなく、肩甲骨と鎖骨外端も引き上がる。そのときには、

僧帽筋の上部線維だけでなく、その奥に潜んでいる、肩甲挙筋(けんこうきょきん)(青)も働く。

イラストのように、肩の高さにある腕を後方(背中側)へ動かすと、肩甲骨は内側へ動く。

肩甲骨を内側に引き寄せる、主な筋肉は、僧帽筋の中部線維。背骨から肩甲骨上端についている。そして、

僧帽筋の下部線維。背骨から肩甲骨上端についている。僧帽筋は、上部・中部・下部の3つに分けられ、3つを合わせ、左右も合わせると、大きな菱形になる。

両腕を開いた状態から、「会いたかったよぉ~」とハグする時、

肩甲骨は外側へ動く。

この時に、主に働く筋肉は、大胸筋(だいきょうきん)。左右の肋骨との間にある、胸骨(きょうこつ)から、腕の骨の上端につく。この筋肉だけ、左右とも描いているねぇ。

腕の付け根に親指を当て、他の4本の指を脇の下に当てた時につかめる筋肉が大胸筋。手作業をするときに活躍する筋肉なので、こりやすい。まだまだ続くよ~。

「ハ~イ!」と手を挙げた時に働くのは、三角筋。鎖骨と肩甲骨の上端から、腕の骨につく。

三角筋は広範囲。片側だけでの横向きで寝がちな方は、自分の体の重みで、この三角筋が持続的に圧迫され、血流障がいを起こし、痛みが出ることがある。気をつけよう。

ハ~イ!いうポーズは、腕を捻っているので、

棘下筋(きょっかきん)小円筋(しょうえんきん)も働いている。どちらも、肩甲骨の下面から、腕の骨の上端についている。

運動会のリレーで、バトンを受け取るなど、腕を後ろに引く時に、主に働くのは、広背筋(こうはいきん)(赤)と大円筋(だいえんきん)(青)。

広背筋は、肩甲骨の下端と、下位の肋骨と、骨盤後面の縁から、腕の骨の上端につく。先ほど紹介した僧帽筋よりも大きい。この筋肉をほぐすために、脇の下だけでなく、腰にも鍼やお灸をする。

大円筋は、肩甲骨の下端から腕の骨の上端につく。広背筋に比べると、とっても小さい。

親指を脇の下に当て、他の4本の指を背中に当てた時に、つかめるのが、広背筋大円筋小円筋など。五十肩では、この周辺の筋肉が一塊に、硬く縮まり、肩の可動域制限の原因になりやすい。

 

鍼灸治療のポイント

肩関節を動かす筋肉は、これ以外にもたくさんある。様々な筋肉たちが強調して働くことにより、様々な方向へ腕を動かしたり、腕をその位置で止めて手作業ができる。

肩の症状の鍼灸治療のポイントは、『丁寧な評価』『相互理解』につきる。なぜ、コリや痛みや可動域制限が起きているのか。一時的によくなっても、なぜぶり返すのか。原因をつきとめれば、どんな治療やセルフケアがいいのか、自然と見えてくる。

肩周辺のあらゆる筋肉が硬く縮まり、可動域制限も強い場合、治療に時間がかかる。あせらずに、根気強く、治療を続けるには、『現状』『未来図』について、患者さんと鍼灸師で共通の理解を持つことが大切。

痛みを伴わずに、動かせる範囲が広がってきたら、運動をして、それを維持することも大事。理学療法士でもあるコトーが、希望者には運動の仕方も指導するよ~ん。

書いても書いても終わらない記事だった。皆さんも、読んでも読んでも終わらないなぁ~と感じたのでは…。最後まで読んでくださって、ありがとうございます。肩の症状って、こじらせるとやっかい!というのが伝わったかなぁ…。

【首こり・首の痛み】コトーのセルフケア・7つの提案

1.まず、自分の『今の姿勢』を把握しよう

背骨を横から見ると、7個の頸椎(けいつい)(=首の背骨)は、軽く前方へ弯曲している。12個の胸椎(きょうつい)(=胸の背骨)は、軽く後方へ弯曲。5個の腰椎(ようつい)(=腰の背骨)は、軽く前へ弯曲。これらの弯曲により、背骨にかかる負荷を分散させている。

猫背になり、顎(あご)を前方へ突き出す姿勢(=ストレートネック)になると、頸椎の真上に頭蓋骨がのっていないので、首コリや首の痛みの原因になる。

イラストのように、耳たぶ肩先大転子(だいてんし)(=太ももの骨の頭の膨隆部)膝蓋骨(しつがいこつ)の後ろ外くるぶしの約2㎝前が、一直線になるのが理想の姿勢

後ろの壁に寄りかかって立ってみよう。足を肩幅に開き、お尻肩甲骨後頭部を壁につけてみる。後ろに傾いている感じがするならば、猫背で顎を前に突き出すのが、普段の姿勢になっているかも…。

腰と壁の隙間に片手(手のひらが壁側)が入るのは、標準。両手が入るときは、腰が反りすぎて、でっちりになっているかも…。片手も入らないときは、腰の部分も猫背になっているかも…。

スマホ操作など手作業に熱中している時に、こそっと、家族や友人に写真や画像を撮ってもらうのもおすすめ。横から撮ると体の前後の傾きが、後ろから撮ると体の左右の傾きが分かる。

 

2.『4つのコツ』で、理想の姿勢を身につけよう

①後方の壁に寄りかかり、おなかをひっこめたり、腰を反らして、腰と壁の隙間が手のひら1枚分になるよう試みる。

を少し引く。

③頭のてっぺんから真上に引っ張られるよう、全身をのばしてみる。

④体重が右あるいは左に片寄っているなら、できるだけ均等にする。

難しいかったら、少し膝を曲げよう。

その姿勢のまま、右、左、と一歩ずつ足を前に出してみよう。首や背中を反らし続けているみたいで、きつい~と感じる方は、姿勢を保つための筋肉の柔軟性や筋力が足りないのかも…。

長い年月をかけて姿勢が崩れているので、すぐには理想の姿勢にはなれない。ときどき、後方の壁に寄りかかり、理想の姿勢を全身の筋肉に覚えてもらおう。意識しないと、すぐに戻っちゃうぞー。

 

3.首こりや首の痛みに対してのストレッチや運動をするときにも、理想の姿勢を意識しよう

猫背や顎を前方へ突き出したままの姿勢でストレッチや運動をすると、首や体幹の前・後ろ・右・左の筋肉がバランスよく動かせない。無理をすると、背骨の関節をいためてしまう。

理想の姿勢を意識しながら首を動かすコツは2つ。1つ目は、少し顎を引くこと。そうすると、7個の頸椎の前にくっついている筋肉が働き、頸椎が前方へ行き過ぎるのを抑えてくれる。もちろん、頭や体幹を後方へ反らして、首や体幹の前の筋肉をストレッチする時には、顎を引いていられないけれど…。

顎の前方への突き出しが強い場合、頸椎の前にくっついている筋肉は休んでいる。更に前方への突き出しが進むかもしてないので、気をつけよう。

理想の姿勢を意識しながら首を動かすコツの2つ目。頭のてっぺんから真上へ(=頭のてっぺんと顎の中央を結んだ線上)、ちょっと引っ張られている感覚でストレッチングや運動をする。首や体幹の前・後ろ・右・左の筋肉がバランスよく働きやすい。

首こりや首の痛みに対するストレッチや運動は、You Tubeなどでたくさん紹介していると思うが、上記の2つを意識しながら取り組んでほしいなぁ…。

 

↑ 後ろから見た背骨。

 

↑ 横から見た、頭蓋骨と頸椎と上部肋骨

背骨の中央には空洞があり、その中を神経(黄色)が通っている。

無理なストレッチや運動は、筋肉だけでなく、7つの頸椎が作る関節や神経を痛めることもある。気をつけよう。

また、首から腕にかけてしびれていたり、腕や指に力が入らない時は、頸椎の中の神経が痛んでいるかもしれない。まず、整形外科などで診てもらおう。

 

4.首を冷やさない

真冬だけでなく、冷房が効いた室内に長くいる時には、首の筋肉を冷やさないように、首にスカーフなどを巻こう。

 

5.入浴は浴槽につかろう

温かい湯船につかると、温かい血液が全身をめぐり、全身の疲れ切った筋肉がほぐれやすい。年間を通して、湯船につかってほしい。

 

6.体に合った敷布団と枕を使い、その日の疲れが取れる睡眠時間を確保しよう

敷布団は体が沈み込みすぎても沈まなくても、体のリラックスを得にくい。また、枕をした時、首と敷布団の隙間を枕が埋めてくれると、首はリラックスしやすい。

寝ている間に痛んだ筋肉は修復される。睡眠時間が短いと、筋肉が復活しきれないまま、使うことになる。成人の頭の重さは約5㎏。起きている間、ずーっと首が5㎏を支えている。横になって5㎏の重さを解放し、体をしっかりと休ませてあげよう。

 

7.下を向きっぱなしの日常生活を変える

上記の6つのセルフケアにチャレンジしても、日常生活の中で、首に負荷のかかるマイナスの要素が大きければ、首こりや首の痛みはなかなか改善しない。

下を向きっぱなしの日常生活ならば、下を向くどの場面を削ることができるかを考え、実行しよう。スマートフォン?タブレット?パソコン?読書?テレビ?

 

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動画の補足…

首周りのこわばった筋肉たちを探し出し、1つ1つ鍼でほぐす

 

左横顔。

重たい頭を支えつつ、あらゆる方向へ頭を動かせるのは、首にたくさんの筋肉があるから。例えば…。

 

背中のイラスト。

オレンジ色は、僧帽筋(そうぼうきん)の一部(上部)。「肩がこったー」とつまむ筋肉。頭蓋骨の後ろ首の骨鎖骨(緑色)についている。首の後ろのコリや痛みを感じる時、この筋肉はガチガチに硬い。

僧帽筋の奥の奥にあるのが、青色の肩甲挙筋(けんこうきょきん)首の骨の外側肩甲骨の内側の先端についている。この筋肉も硬くなっちゃうよー。

右横から見た首周辺のイラスト。

オレンジ色は、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)頭蓋骨の耳の穴の後ろ鎖骨胸骨(きょうこつ)(左右の鎖骨の間にある)につく。首の後ろの筋肉たちがこわばっている時、この筋肉もガッチガチに硬い。

首周りの筋肉に触れ、コリや痛む部位だけでなく、硬くなっている筋肉の1つ1つに鍼をしてゆるめるのが、コトー流。首にあるツボは、あんまり意識しないなぁ…。

 

肩・背中・おなかのこわばった筋肉たちを探し出し、1つ1つ鍼やお灸でほぐす

 

↑ 先ほど紹介した、僧帽筋の上部

↑ その下にある、僧帽筋の中部

↑ その下にある、僧帽筋の下部

僧帽筋の上部だけこわばって、中部や下部はこわばっていない!ということは、ありえないなぁ…。首の後ろの、こわばった筋肉だけほぐし、背中のこわばった筋肉をほぐさないと、首の筋肉のこわばりはぶり返しやすい。

滑らかに体を動かしたり、瞬時に止められるのは、「曲げる筋肉伸ばす筋肉」など、拮抗する筋肉が強調して動いているから。例えば、首をそらす筋肉がゆっくりと縮まり、首を曲げる筋肉がゆっくりと緩まれば、首はゆっくりとそらせることができる。

体幹をそらす筋肉(=背中にある筋肉)体幹を曲げる筋肉(=おなかにある筋肉)もしかり。体幹の動きに、前後の筋肉の協調性はかかせない。

首こり・首の痛みに伴い、背中の筋肉もこわばっていたら、おなかまわりのこわばった筋肉もほぐす。拮抗する筋肉たちのこわばりがほぐれ、強調して滑らかに動けるようになると、コリや痛みは消失しやすく、ぶり返しにくい。

 

鍼灸治療の前に、気にかけてほしいこと

横になって安静にしても首が痛かったり、腕がしびれて力が入らない場合、背骨の中央の空洞を通る脊髄(せきずい)が痛んでいるのかもしれない。

脳の下にあるしっぽが脊髄。横から伸びているひげは、脊髄神経。筋肉などにくっつき、脳から「右親指を曲げろー」と信号が送られると、筋肉はその信号を受け取り、右の親指を曲げることができる。

 

黄色が脊髄神経。背骨と背骨の隙間からひげが伸びている。

 

上から見た背骨。上が背中側。脊髄の左右に脊髄神経が伸びている。

 

脊髄神経をどかしてみると、背骨の空洞が分かるかなぁ…。

 

背中から見た背骨。脊髄と脊髄神経がどのように通っているか分かるかなぁ…。

脊髄脊髄神経は、と、筋肉・皮膚・内臓などをつなぐ、重要な伝達路。

レントゲンやMRIを撮らないと、背骨や脊髄の状態は分からない。気になる方は、整形外科などで診てもらおう。

 

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