【冷えのぼせ】更年期だけでなく、若い女性もなりやすい?!『冷えのぼせ』の鍼灸治療
『冷えのぼせ』とは?
更年期症状の1つ、『のぼせ』。顔や頭がほてり、汗をかきやすくなり、ちょっとしたことでもイライラ。このような症状で鍼灸治療に来られる方は、上半身、特に頭は熱いが、下半身は冷えている、『冷えのぼせ』が圧倒的に多い。
夏には、エアコンの設定温度をより低くし、冷たい飲食物を頻繁にとり、全身を冷やす。冬にも、顔や頭がほてると、薄着で全身を冷やす方もいる。そうなると、下半身の冷えが進み、上半身の熱さとの差が広がり、症状は悪化しやすい。
また、冷えとのぼせが交互にくる、『冷えのぼせ』もある。
『冷えのぼせ』の鍼灸治療①~老化対策
赤いラインは、『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という経絡。体内では、臓器の『腎』とつながる。東洋医学からみた『腎』は、尿を作るだけでなく、『成長』と『老化』に深くかかわっている。
更年期の症状は、いろいろな臓器の働きが衰えてくることから始まる。『足少陰腎経』の上にあるツボに鍼やお灸をして、腎の働きを活性化させる。それが、『他の臓器の老化をゆるやかにする』ことになる。
『冷えのぼせ』の鍼灸治療②~のぼせ解消法
丹田(たんでん)(=下腹部)に集まっている気(=エネルギー)は、全身に送られ、余分なものは、丹田に戻ってくる。頭にある『余分な気』が下降できないと、頭の中をぐるぐると巡り、『のぼせ』が生じる。
赤いラインは、『督脈 とくみゃく』という経絡。
その経絡の頭のてっぺんには、『百会 ひゃくえ』というツボがある。このツボに鍼やお灸をして、余分な気をそこから抜く。東洋医学の考え方は面白いねぇ。
『冷えのぼせ』の鍼灸治療③~冷え解消法
頭の中をぐるぐると巡る『余分な気』が下降できない理由は、下半身の冷え。下半身の気と血(けつ)(=栄養)の流れが滞っている。
鍼とお灸で、これらの流れを促し、下半身の冷えを解消する。それが、『頭の中の余分な気を下降させ、のぼせを解消させる』ことになる。
若い女性にも『冷えのぼせ』?!
炎天下の下、長髪を束ねず、小型の扇風機を顔に当てたり、冷たい飲み物を片手に歩く、若い女性を多く見かける。
コトーは20代の頃、髪が長かった。夏に髪をおろしていると、うなじが熱くてたまらなかった。
目の前の、髪の長い女性たちは、日傘や帽子で強い日差しをさえぎっていないが、汗をぬぐうこともなく、暑そうに見えない。足元を見ると、素足にサンダル。この後、ギンギンに冷えた室内に入ると、下半身は冷えるよねぇ…。若い女性に『冷えのぼせ』が増えていきそうで、おばちゃんコトーは心配だ!
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マッサージも気持ちいいよぉ~。