コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの鍼灸治療と予防鍼灸


 

今回は、同じタイトルの動画を先頭に持ってきた!今まで撮ってきた動画の中で、一番長くなったよぉ~。手のトラブルの鍼灸治療は難しい!改めて感じたなぁ…。これから、文字とイラストで補足するよぉ~。といっても、ブログも長い…と思う。

 

全身調整!

風に揺れるハートをつかもうとしている。重力に逆らって、座位姿勢を保ちつつ、左腕を挙げ続けないと、ハートはつかめない。

手作業には、全身の筋肉が働く。手のトラブルを抱えている方の多くは、全身の筋肉が緊張気味。手作業に直接かかわる、体幹・首・肩・腕を中心に、全身の筋肉のこわばりを鍼灸でほぐすよー!

 

手の痛みに関与する症状・病気に対しての鍼灸治療

全身の強い冷えが、手の血流障害や筋肉のこわばりに関与している場合、全身の冷えをとる鍼灸が前提となる。

更年期の、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少や変動が、手のこわばりや痛みなどの原因である場合。ホットフラッシュや冷えのぼせ、イライラ感などの、更年期症状に対しても鍼灸で緩和し、心身の調整をはかる。

症状のある『手』にだけ注目しがちだが、その背景にある症状や病気の治療もかかせない。

 

指や手首の動きにくさや痛みをかばっている筋肉たちをフォローする

腱鞘炎(ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群など)や、変形性関節症(母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節など)があると、指や手首の動きにくさや痛みを回避しようと、無意識に、不自然な手の動かし方になる。長期間続けば、それらにかかわっている筋肉たちは疲労し、痛みが出てくる。

装具やサポーター、テーピングの着用時も同様。『固定された関節』の動きを補うため、他の関節に負担がかかる。

『不自然な手の動かし方』を分析し、『それにかかわっている筋肉たち』を鍼灸でほぐす。指や手首だけでなく、肘・肩・腕全体が痛い!とならないために…。

 

痛んでいる、手の筋肉・腱・腱鞘をすべて見つけ出し、1本1本に鍼灸治療をする

腱鞘炎では、痛んでいる腱や腱鞘へ、直に鍼を置く。ピアノ線のように硬くなった腱や腱鞘を、お灸だけで治すのは難しい。

変形性関節症による変形に対して、鍼灸治療でアプローチはできない。

腱鞘炎でも変形性関節症でも、硬く縮こまった筋肉たちに鍼灸を行う。痛みをやわらげ、筋肉の柔軟性を出し、関節を動かしやすくする。

 

手の鍼灸治療は、回復までに時間がかかる

手にはたくさんの関節と筋肉があり、そのおかげで精密な作業が出来る。また、手作業には『安定した姿勢』が不可欠で、それには全身の筋肉がかかわっている。そのため、手の鍼灸治療は、治療範囲が広い上に細かく、治療に時間がかかる。

『手を使わずに生活する』のは容易ではなく、「手を使いすぎて悪化した…。よくなっていたのに…」ということもある。できるだけ手をいたわりながら、でも、あせらずに、鍼灸治療を続けてほしい…。

 

手のこわばりや動かしにくさなど、初期症状にはセルフお灸

腱鞘炎や関節の変形に至っていない、初期の症状には、セルフお灸もおすすめ。

右手の深指屈筋(しんし・くっきん)……指を曲げる筋肉

 

右手の指伸筋(し・しんきん)……指を伸ばす筋肉

指を曲げ伸ばしする筋肉の多くは、指先から手首を通り、肘に付いているので、手首周り・肘回りのツボが選ばれる。動画で紹介したツボたちは、ブログやYouTubeの『ツボ取り動画』で確認できるよー!

ブログ【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの原因と疾患別の症状や、

ブログ【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの治療で紹介したように、『手のこわばり→腱鞘炎→関節変形』と進行することもある。手の動かしにくさやこわばりが長く続く時は、手の専門医など医療機関を受診してほしい。

 

自分の手の特性を把握して、予防鍼灸を受けよう!

『○○の作業をすると、首~肩~腕~指先までこわばる』ことが分かっていたら、直後に、鍼灸で緩めてほしい。こわばったまま、更にこわばることをすると、頑強なこわばりと化し、鍼灸治療に時間がかかる。

毎日、指・手首・肘・肩などの関節運動やストレッチをしていると、こわばりの予防となる。そして、自分の力では緩まなくなったら、鍼灸に行こう!

精神的なストレスが全身の過緊張に結びつき、『指を動かしていない時でも、指をぐっと握りしめている』ときも要注意!気分転換しても指の力が抜けない時は、鍼灸でリラックスしてほしいなぁ…。

進行させないためにも、早めの対応を!

 

およよよ~!やはり長くなった…。専門的な内容のブログと動画にお付き合いいただき、ありがとさんです!

「これ以上悪化させたくない!」「なんとか治したい!」と強く思うのであれば、どんな病気であっても、医師と対等に話せるぐらいの、専門的な知識を得たほうがいい。そうしたら、鵜呑みにせず、深く考えを巡らし、後悔のない行動ができる。最近、そんな風に考えるようになった。そのためには、医療従事者であるコトーは、誰にでも理解できる言葉で、分かりやすく説明していかなきゃねぇ~。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みのセルフケア~装具&サポーター&テーピング

筋肉の端っこは腱になり、腱は『腱鞘 けんしょう』というサヤの中を通り、骨に付着する。

指や手首の使いすぎなどで、腱や腱鞘が厚くなり、筋肉が動くたびに腱と腱鞘が摩擦し続けると、炎症を起こす。

 

炎症を抑えるには安静第一!

筋肉が動かなければ、腱と腱鞘が摩擦を起こすこともなく、炎症がおさまってくる。痛めてしまったのは、何が原因か…。仕事?育児?介護?家事?スマホのしすぎ?セーブできそうなことは、少しずつでもいいので、セーブしてみよう!

でも、セーブできないことの方が多いかな…。日常生活で手を使わないわけにはいかない。そこで登場するのが、装具とサポーターとテーピング。

 

手首の痛みが強い時は、金属製の支柱付き装具!

手の甲と手のひら中央に、縦長の支柱が入っている。手首の固定力が強い。手根管症候群などで、手首の痛みが強い時におすすめ。

 

手首は動かせないが、指はこんなふうに動かせる。

本来、手の操作時に手首の動きは必要。それを停めると、他の関節に負担はかかるので、長時間・長期間に渡って使用することはおすすめできない。

 

手作業が出来る程度の、手首の固定力を求めるなら、支柱なしサポーター!

支柱なしのサポーターは、支柱付きよりも、手の操作はしやすくなる。

 

親指にひっかけて、くるくるっと手首に巻く。親指に引っ掛ける分、リストバンドよりも固定力は強い。

 

手のひらはこんな感じ。あっ! ピンボケ!

 

ちょこっと手首を固定したいなら、テーピング!

テーピング用のテープは、『伸縮性のないタイプ』と『伸縮性のあるタイプ』の2種類。伸縮性のないほうが、固定力は強い。テープを手首に2巻きするだけでも、若干固定される。幅38mmのテープを使用。

 

テーピングは、巻き方次第で、筋肉をサポートできる!

こんなふうに、肘下などにもテーピングをすると、弱っている筋肉をサポートしてくれる!

 

親指の固定力が強いのは、金属製の支柱付き装具!

親指の支柱つき装具。

 

斜め線の部分のように、親指の一番上の関節の上まで、縦長の支柱が入っている。親指はほとんど動かせない。

 

手のひらはこうなっている。これを付けたまま、手作業は難しいかな…。ド・ケルバン病や母指CM関節症に対応。

見落としがちだが、就寝中も親指の緊張が強い方がいる。翌朝、親指がこわばっているときには、夜間装具は必須!支柱つきの装具で固定し、筋肉の緊張をゆるめる。装具をすると、よけい緊張する方は、下記のサポーターにするか、しないほうがいい。

 

手作業できる程度の、親指の固定力を求めるなら、プラスチック支柱付きの装具!

この装具は固定力はあるが、親指は少し動かせる。

 

斜め線の部分に軟性のプラスチックが入っている。

 

手のひら側にもプラスチックが入っている。先ほどの装具よりも、手作業はしやすい。ド・ケルバン病や母指CM関節症に対応。

 

更に親指の動かしやすさを求めるなら、支柱なしの装具!

この装具は支柱が入っていない。

 

手のひら側はこんな感じ。固定力は弱くなるが、親指は動かしやすい。ド・ケルバン病や母指CM関節症に対応。

 

親指に、ちょっとの固定力が欲しい時には、軟性プラスチック支柱付きサポーター!

 

 

このサポーターは支柱が入っているが、金属ではなく、更に親指は動かしやすい。その分、固定力はおちる。ド・ケルバン病や母指CM関節症に対応。

 

親指(CM関節)の固定よりも、作業のしやすさを優先したい時は、支柱なしサポーター!

このサポーターは、手のひらにのせている、リボンの輪の部分に親指を入れ、両脇のマジックテープを手の甲と手のひら側に留めて固定する。

 

 

 

支柱はないが、リボンがあるので、親指は若干固定される。ド・ケルバン病や母指CM関節症に対応。

『どんな作業でも、親指の関節を曲げずに、親指全体を人差し指に引き寄せて操作する』のも、親指のCM関節を痛める原因の1つ。詳しくは、【手の腱鞘炎の豆知識】手の機能を見てみよう! の記事を見てね~。

そのクセを直したい!という方に、このサポーターはおすすめ。

 

手軽に母指CM関節をサポートしたい時は、テーピング!

 

 

伸縮性のあるテーピング用テープをこんなふうに巻くだけでも若干固定され、親指の動かし方のクセをおさえられる。幅25mmのテープを使用。母指CM関節症に対応。

 

ばね指・ブシャール結節・ヘバーデン結節には、テーピング!

ばね指には伸縮性のないテーピング・テープ(幅25㎜)を2巻き!引っかかる関節は動かせなくなる。同じ指の、他の関節にも巻くと、更に固定力は強まる。ただし、その指は、まったく動かせない…と思う。ばね指、ブシャール結節、ヘバーデン結節に対応。

 

痛み予防や痛み改善のための、装具&サポーター&テーピング!

『これをすると、痛みがぶり返しやすい…』と分かっているならば、『これ』をする時には、装具やサポーターやテーピングで、予防しよう!

コトーは理学療法士をしていた時に、何度も手首を痛めた。その時分はこれだけの装具やサポーターは販売されていなかった。作業療法士お手製の装具に助けられた。鍼灸師になってからは痛めることはなかったが、ドラムを習った時は手首にサポーターをして予防をした。

装具やサポーター、テーピングは、症状や用途に合わせて、使い分けるのがポイント。ネットやスポーツ用品店、ドラックストアで購入できる。紹介したものは、2019年に購入。

靴と一緒で、しばらく装着してみないと、自分に合うか分からない。いろいろ試してみてー!

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指のCM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの治療

0.手の専門医の診察 

手のこわばり・痛み・しびれ・変形などのトラブルは、原因と病名、症状の程度によって、治療方法が異なる。症状が重い!長い!手作業に支障をきたす!のであれば、手の専門医に診てもらおう。日本手外科学会のホームページで、日本国内の手外科専門医を探すことができる。  

 

1.安静第一! 

初期、あるいは、軽度であれば、その部位の安静は必須!

とはいえ、手、特に利き手であれば、動かさないわけにはいかない。そこで登場するのが、装具・サポーター・テーピング。動きを止めることで、痛んだ腱や腱鞘・関節の修復をはかる。これら3つについては、後述のブログ記事で紹介するね。  

 

2.女性ホルモン(エストロゲン)の減少が原因であれば、エクオール含有食品(サプリメント)の摂取 

発酵大豆に多く含まれる成分『ダイゼン』は、腸内細菌によって、『エクオール』を産生する。『エクオール』は、『エストロゲン』と同じように、痛んだ腱や腱鞘・関節に働きかけ、炎症を鎮めてくれる。

それならば、発酵大豆食品をたくさん食べて、『エクオール』に頑張ってもらいたい!しかし、日本女性で、エクオールを産生できる腸内細菌を持っている方は、約50%。日本人女性の半分は、発酵大豆食品をいくら摂っても、エクオールを作れない。

それを調べるのが、エクオール検査キッド『ソイチェック』。前夜に発酵大豆食品を食べ、翌朝、採尿。それを送ると、2週間ほどで検査結果が届く。『ソイチェック』は、調剤薬局やネット通販サイトで購入できる。

体内でエクオールが産生できない方や少量しか産生できない方は、サプリメントで代用できる。サプリメントは「エクオールが10㎎以上入っている」「合成エクエールでない」ことが肝心。また、天然発酵で使っている発酵菌が何なのか、確認してから購入しよう。

40歳以降の手の違和感が、エストロゲンの急激な低下や変動によるものであれば、やがて腱鞘炎になり、それが悪化して、60代には手の関節の変形につながるかもしれない。それを予防するための手段が、このサプリメント。65歳ぐらいまでは飲み続けたほうがいい。  

 

3.消炎鎮痛剤や、その部位へのステロイド剤注入 

病院では、痛みや炎症を和らげるために、消炎鎮痛剤を処方したり、炎症を起こした腱鞘内にステロイド剤を注入する。  

 

4.手術 

上述3の治療で、効果が得られなかったり、何回も再発したり、変形が強い時には、手術の適応となる。

 

ばね指や、ド・ケルバン病(上図の、短母指伸筋腱と長母指外転筋腱と、それらを包む腱鞘の炎症)など腱鞘炎では、狭窄した腱鞘を切開する。

 

手根管症候群では、横手根靭帯(おう・しゅこん・じんたい)を切開し、その下にある正中神経(せいちゅう・しんけい)の圧迫を取り除く。

 

母指CM関節症では、関節固定術や関節形成術を行う。親指のCM関節は、緑丸の部分。

 

指先から2番目の関節(赤丸)が変形する『ブシャール結節』では、腱鞘炎が原因の場合、腱鞘切開術を行う。変形が重度の場合、人工関節置換術を行う。

 

指の第1関節(青丸)が変形する『ヘバーデン結節』では、関節固定術や関節形成術を行う。

各々の症状については、【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの原因と疾患別の症状 のブログ記事を読んでねぇ~。  

 

5.基礎疾患(糖尿病・透析患者・自己免疫疾患など)の治療 

糖尿病や透析患者、関節リウマチなど自己免疫疾患などでも、手の腱鞘炎になりやすい。その場合は、基礎疾患の治療がとても重要になる。  

 

5.鍼灸治療 

指や手首の動かしにくさや痛みをカバーしようと、無意識に、不自然な、指・手首・肘・肩の動かし方になる。発症してから期間が長いと、カバーしている筋肉たちも疲労し、筋肉痛や関節痛などを起こす。そのため、手を含めた腕全体(反対側の腕も)・肩・首・体幹までが鍼灸治療の範囲となる。詳しくは、後述のブログ記事で説明するよぉー。  

またまた、長い特集ブログになってるなぁ~。次回は、セルフケアとして、指や手首の装具・サポーター・テーピングを紹介するよ~ん。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

【ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節】手の痛みの原因と、疾患別の症状

手の痛みの原因

1.手指の使いすぎ

スマートフォン・パソコンなどの操作や、家事・育児・仕事・スポーツ(ゴルフやテニスなど)・楽器演奏(ピアノなど)で、手指や手首を酷使する。

2.女性ホルモン(エストロゲン)の減少

エストロゲンは、痛んだ腱や腱鞘(けんしょう)・関節を修復する働きがある。更年期以降の女性や、産後授乳期の方は、エストロゲンが減少するため、手の腱鞘炎や変形性関節症になりやすい。

詳しくは、ブログ【手の腱鞘炎の豆知識】女性ホルモン(エストロゲン)の減少による手のこわばり・痛み・しびれ・変形   を見てねぇ~!

3.糖尿病・透析患者・自己免疫疾患

糖尿病や透析患者、関節リウマチなど自己免疫疾患の方は、手の腱鞘炎になりやすい。

 

手の痛みの代表疾患

手の腱鞘炎には、たくさんの疾患があり、手指や手首の痛みやしびれが起こる。発症率が高いのは、ばね指、ド・ケルバン病、手根管症候群。指の関節の変形も伴う、変形性関節症の代表疾患は、母指CM関節症、ブシャール結節、ヘバーデン結節。

 

ばね指の症状

指を曲げる筋肉は肘に付き、手首付近から指先にかけては『腱』になる。

その『腱』は、『腱鞘』という筒につつまれている。上述のような原因で、指を曲げる『屈筋腱』とその部位の『腱鞘』が炎症を起こすと、手のひら側の指の付け根が痛くなって、腫れてくる。

腫れて太くなった『腱』は、腫れて狭くなった『腱鞘の中』を動きにくい!最初は指を動かしにくいだけだが、炎症が進むと、指を曲げた時に、腱が腱鞘に引っかかるようになる。曲がった指を戻そうとすると、ばねのように指が跳ね上がる。さらに悪化し、腱が腱鞘の中で身動きがとれなくなると、その指は曲がったままとなる。

親指・人差し指・中指で起こることが多い。

 

ド・ケルバン病の症状

手の甲側で、手首の端(親指側)が腫れて痛くなる。親指を動かすと、痛みが増強する。

親指を伸ばす筋肉(短母指伸筋)と広げる筋肉(長母指外転筋)の腱と腱鞘の炎症による。

 

手根管症候群の症状

親指から薬指にかけて、しびれや痛みがある。特に、明け方に症状が強まる。進行すると、手の感覚が鈍くなり、熱いものに触れても熱さを感じなくなる。更に悪化すると、親指が動かしにくくなり、書字やボタンかけ、お箸使いなど手作業に支障をきたす。

手のひらの付け根には、手根骨(しゅこんこつ)という小さな骨が集まり、その上に横手根靭帯(おう・しゅこん・じんたい)という靭帯がおおっている。手根骨と横手根靭帯で作られたトンネルを『手根管』という。手根管には、9本の腱と1本の神経(正中神経・せいちゅうしんけい)が通っている。

この部分の腱と腱鞘炎が炎症を起こし腫れると、手根管の中が狭くなり、正中神経が圧迫され、手根管症候群の症状があらわれる。

 

母指CM関節症の症状

ビンやペットボトルのフタを開けるなど、親指をひねると、親指の付け根が痛む。

親指のCM関節(緑丸)(手首の少し上にある)は、親指が多方向へ動かしやすいように、形作られている。その分、不安定な構造であり、関節を支えている靭帯が緩みやすい。緩むと、CM関節を構成する骨の軟骨がすり減り、CM関節が変形し、悪化すると亜脱臼となる。

 

ブシャール結節の症状

指先から2番目の関節(赤丸)(PIP関節)が腫れて痛む。全く痛みを伴わない場合もある。

母指CM関節症と同様に、関節軟骨の変性により、その指のPIP関節は変形し始め、進行すると指を曲げにくくなり、手作業に支障をきたす。

更年期以降のエストロゲンの減少による『腱鞘炎』を放置した結果、『ブシャール結節』を引き起こす女性が多い。初期の指の違和感から指の変形まで、7~10年かかる。変形が多いのは60代。

 

ヘバーデン結節の症状

指先から1番目の関節(青丸)(DIP関節)が腫れて痛む。痛みのため、指を強く握ることができない。進行すると、DIP関節が曲がって伸びなくなる。

 

手の痛みの原因と疾患を知ることが、適切な治療につながる

何が原因で、○○○筋の△△△の部位の腱と腱鞘が炎症を起こしているのか。また、▢▢▢の関節が変形しているのか。原因と疾患によって治療方法やセルフケア方法も変わってくる。そのため、原因と疾患を把握することは、とても大切。自己判断ではなく、専門医に診てもらおう!次回は、これらの疾患の治療を紹介するよ~!

9月に入るというのに、暑いっすー!すいか!かき氷!リンゴ味のアイスクリーム!ついつい冷たい物ばかり食べたくなるけど、胃を冷やすと、涼しくなった頃に秋バテしちゃう!気を付けよう!

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

【手の腱鞘炎の豆知識】女性ホルモン(エストロゲン)の減少による、手のこわばり・痛み・しびれ・変形

『自分の意志で指を動かす』しくみを知ろう!

これは、『深指屈筋 しんし・くっきん』という筋肉。肘の手前の骨(=尺骨 しゃっこつ)に付き、手首に近づくと『腱』になり、手首・手のひらを通って、人差し指から小指まで4本の、先端の骨(=末節骨 まっせつこつ)に付く。

脳が、「4本の指を先端までしっかりと曲げろー!」と指令を送る。それは、神経をつたい、深指屈筋へ。指令を受け取った深指屈筋は、「分かりましたー!」と筋肉をぐぐっと収縮させる。すると、腱と先端の骨は肘方向に引っ張られ、4本の指は先端までぐぐっと曲がる。

「4本の指の力を少し緩めて~」と脳が信号を送ると、どうなるか。4本の指を伸ばす筋肉がちょこっと収縮し、曲げる筋肉『深指屈筋』は少し緩み、腱と先端の骨も引っ張られる力が少し緩み、4本の指は少し伸びる。屈筋と伸筋が速度やパワーを協調しあいながら、収縮と弛緩を繰り返すことにより、手の関節を動かしている。

指は10本あり、関節もたくさんある。脳はそれぞれの関節に一斉に信号を送り、それを受け取った筋肉たちは瞬時に収縮あるいは弛緩し、10本の指は脳が思った通りに動く。すごいねぇ~。

 

筋肉や腱を滑らかに動かすには、エストロゲンがかかせない!   

筋肉の先端は腱となり、骨に付く。筋肉が働くと、腱は『伸びたり元に戻ったり』を繰り返している。その繰り返しをスムースにしているのが、『腱鞘 けんしょう』。腱は、『腱鞘』という筒につつまれている。         

女性ホルモンの1つ『エストロゲン』は、血液とともに血管の中を流れている。様々な臓器や器官には、エストロゲン受容体が設置され、流れてきたエストロゲンをキャッチする。そして、エストロゲンは、キャッチされた臓器や器官の働きをサポートする。

エストロゲン受容体には、『α アルファ』と『β ベータ』の2種類ある。腱や関節・靭帯を包む『滑膜』に設置しているのは、エストロゲン受容体β。エストロゲンは各々のエストロゲン受容体βと結合し、腱や関節の滑らかな動きをサポートする。

エストロゲンは生殖器の子宮・卵巣・前立腺・精巣だけでなく、脳・肺・腎臓・膀胱・骨・滑膜など様々な所で、機能をサポートしているよ~。    

 

エストロゲンの減少が原因だった、手のこわばり・痛み・しびれ・変形…

     

女性では、40歳頃からエストロゲンが減り始め、65歳ぐらいには初潮前と同じくらいの値になる。

エストロゲンが減少すると、サポートが減ってしまった腱や腱鞘は摩擦で腫れやすくなり、手のこわばりを感じるようになる。そのまま放置していると、腱鞘炎になり、痛みやしびれが出て、7-10年後には、『プシャール結節』『ヘバーデン結節』という指の関節変形が起こるかも…。指の変形が起きるのは60代が多い。

すべての更年期女性に現れるわけではないが、更年期における手の不調の原因は、『使いすぎ』や『年だから…』ではなく、エストロゲンの減少が考えられる。

産後授乳期の方も、エストロゲンが減少するので、手のこわばりや痛みなど似た症状を起こすことがある。授乳が終われば、エストロゲン値は上昇し、指の症状は消える。7年以上授乳が続くことはないので、手の変形は出ない。

お~、ここまで説明が難しかったなぁ~。次回は、手の腱鞘炎である『ばね指』『ドバルケン病』『手根管症候群 しゅこんかん・しょうこうぐん』、指の関節の変形が起こる『プシャール結節』『ヘバーデン結節』の症状と治療について紹介するよ。そして、セルフケア、鍼灸治療…と続く。  

お盆最終日。台風7号の影響を受ける方々は、くれぐれも気を付けてください。台風6号では、去った後の吹き返しの強風も長かった。台風7号でも十分に注意してください!

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。