コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【目の疲れ】コトーのセルフケア方法~目の疲れをとる8つのツボのマッサージ

 

長時間、目を酷使するときには、ときどき目の筋肉を休ませてあげたい。

目を閉じる…。

遠くをボーッと眺める…。

ツボ・マッサージも気持ちいい。

 

目の疲れに働きかけるツボ

 

1.攅竹(さんちく)…眉毛の内側の端っこ *記事の最後にツボ取り動画あり

2.魚腰(ぎょよう)…眉毛の中央

3.絲竹空(しちくくう)…眉毛の外側の端っこ

4.陽白(ようはく)…魚腰の上、1寸(すん) *1寸は、親指の横幅分

5.睛明(せいめい)…目頭と鼻の間の、頭蓋骨のくぼみ

6.四白(しはく)…瞳の中央から真下にあり、目の下にある頭蓋骨の縁の、下にあるくぼみ *記事の最後にツボ取り動画あり

7.瞳子髎(どうしりょう)…目尻の外側の、骨のくぼみ

8.太陽(たいよう)…眉毛の外側の端と目尻を結んだ線の中点から、こめかみ方向へ1寸の、くぼみ

眉毛を竹林や魚の腰?に見立てるなんて、面白いネーミング!

 

ツボの押し方

下記の1~3を5~8回ほど繰り返す。

1.人差し指の腹の先をツボに当て、頭の真後ろに向かって、2~3秒かけて、ゆっくり軽く押し回す

2.痛気持ちいいくらいまで力を加えたら、3~5秒間保持。

3. 2~3秒かけて、ゆっくりと力を抜いて、血行を導く。

 

ツボ・マッサージの注意点

眼球はとってもデリケート。眼球周辺のツボをマッサージするときは、まぶたを閉じても、眼球の上を押さず、目の縁の骨を軽く押し回し!

鏡を見ながらすると、ツボの位置が分かりやすいよ~。

症状が和らぐツボは、人それぞれ異なる。ツボを押して、気持ちがいいツボを重点的にしよう。逆に、ツボを押しても気持ちよくない場合や、激しい痛みがある場合は、別のツボを使おう。

 

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【ツボの取り方のコツ】目の疲れに働きかけるツボ『四白 しはく』

【目の疲れ】コトーの鍼灸治療~目の疲れをとる3つのポイント

1.首こり・肩こりを解消し、脳(目)への血流を促す

目の疲れを訴える方のほとんどは、頑強な首こり・肩こりの持ち主。

首のコリは、うなじに強く感じやすいが、そんな時は、首の横や前の筋肉もこわばっている。首の後ろ・横・前の、こわばった筋肉たちを、鍼やお灸でしっかりほぐす。

肩を動かす筋肉もたくさんあり、頭蓋骨や背骨、鎖骨、肩甲骨、上腕骨(=腕の骨)に付いている。こわばった筋肉を見つけ出し、1つ1つ、丁寧に鍼やお灸でほぐす。

そうすることによって、滞っていた肩-首-脳の血の巡りが改善し、目への血流も促される。

 

2.目の周辺のツボに鍼を置き、更に、目への血流を促し、目を動かす筋肉たちの緊張もほぐす

右目を外側から見たイラスト。

目を動かす筋肉はたくさんある。

 

目の周辺には、たくさんのツボ(赤丸)がある。

これらのすべてではないが、短くて細い鍼をちょこんと刺す。皮膚と水平に刺すので、違和感はない。目を動かす筋肉に鍼をするわけではないが、目の周辺の血流が促されて、こわばった筋肉もほぐれやすい。

 

3.心身の過緊張をほぐし、エネルギーを補充する

目の疲れを訴えて鍼灸治療に来られる方は、心も体も疲れ切って過緊張になっている方が多い。心と体がどのように調子を崩しているのか見極め、それに合ったツボに鍼やお灸をして、心身のリラックスをはかる。

 

脚のすねにある足三里(赤矢印)や、

 

足の裏にある湧泉(ゆうせん)(赤矢印)など、エネルギーを補充するツボがあるので、それらを使って、不足しているエネルギーを補う

 

気をつけてほしいこと

目を酷使すると、目の疲れだけでなく、ドライアイや視力低下などの症状が出てくることもある。また、中高年になると、白内障(はくないしょう)や緑内障(りょくないしょう)など、目の病気になりやすい。目を酷使する方や中高年の方は、定期的に眼科で検査を受けよう。

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縦割りにした眼球。

眼にが入ってくると、

⇒レンズの役目をする、円盤状の水晶体(すいしょうたい)が、を通し、

⇒目の奥にある網膜(もうまく)というフィルムに、が集められ、

⇒網膜の視細胞(し・さいぼう)の働きによって、電気信号に変えられ、へと伝わる。

もう1度、眼球を見てみよう。

水晶体の端に、毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉が、リング状についている。

近くを見ると、毛様体筋が収縮することによって、水晶体(=レンズ)の厚みが増し、近くに焦点があう。

遠くを見ると、毛様体筋が緩むことによって、水晶体の厚みが薄くなり、遠くに焦点があう。

ということは、近くを見続ける時、毛様体筋が収縮し続け、水晶体の厚みをキープしている。

これは、心臓。心臓は筋肉の塊。24時間営業で、疲れ知らずの筋肉。

しかし、眼にある毛様体筋は違う。長時間労働では疲労し、焦点があうまでに時間がかかるようになる。

右眼を外側から見たイラスト。

頭蓋骨から眼球にたくさんの筋肉がついている。顔を動かさなくても、広範囲に視線を動かせるのは、これらの筋肉が働いているから。長く使い続ければ、これらの筋肉も疲れちゃうよねぇ…。

長時間のスマホ・タブレット・パソコン操作などで、目を酷使すると、目が疲れるだけでなく、充血する、痛む、ドライアイ、視力低下、視界がぼやける、といった症状が出てくることもある。

もちろん、コンタクトや眼鏡の度数が合わなかったり、白内障・緑内障・斜視・眼瞼下垂(がんけんかすい)など、目の病気が原因のこともある。

老眼が気になり始める40代後半からは、眼科で、視力・眼圧・眼底・視野・眼球運動の検査を、定期的に受けよう。

目を使う作業中、すぐ目が疲れて、視力低下・目の痛み・頭痛・吐き気などの症状が出る…。休息しても、なかなか回復しない…。回復しても、すぐ目が疲れる…。20代や30代でも、そんな症状がある方は、眼科で検査を受けよう。

 

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【首こり・首の痛み】コトーのセルフケア・7つの提案

1.まず、自分の『今の姿勢』を把握しよう

背骨を横から見ると、7個の頸椎(けいつい)(=首の背骨)は、軽く前方へ弯曲している。12個の胸椎(きょうつい)(=胸の背骨)は、軽く後方へ弯曲。5個の腰椎(ようつい)(=腰の背骨)は、軽く前へ弯曲。これらの弯曲により、背骨にかかる負荷を分散させている。

猫背になり、顎(あご)を前方へ突き出す姿勢(=ストレートネック)になると、頸椎の真上に頭蓋骨がのっていないので、首コリや首の痛みの原因になる。

イラストのように、耳たぶ肩先大転子(だいてんし)(=太ももの骨の頭の膨隆部)膝蓋骨(しつがいこつ)の後ろ外くるぶしの約2㎝前が、一直線になるのが理想の姿勢

後ろの壁に寄りかかって立ってみよう。足を肩幅に開き、お尻肩甲骨後頭部を壁につけてみる。後ろに傾いている感じがするならば、猫背で顎を前に突き出すのが、普段の姿勢になっているかも…。

腰と壁の隙間に片手(手のひらが壁側)が入るのは、標準。両手が入るときは、腰が反りすぎて、でっちりになっているかも…。片手も入らないときは、腰の部分も猫背になっているかも…。

スマホ操作など手作業に熱中している時に、こそっと、家族や友人に写真や画像を撮ってもらうのもおすすめ。横から撮ると体の前後の傾きが、後ろから撮ると体の左右の傾きが分かる。

 

2.『4つのコツ』で、理想の姿勢を身につけよう

①後方の壁に寄りかかり、おなかをひっこめたり、腰を反らして、腰と壁の隙間が手のひら1枚分になるよう試みる。

を少し引く。

③頭のてっぺんから真上に引っ張られるよう、全身をのばしてみる。

④体重が右あるいは左に片寄っているなら、できるだけ均等にする。

難しいかったら、少し膝を曲げよう。

その姿勢のまま、右、左、と一歩ずつ足を前に出してみよう。首や背中を反らし続けているみたいで、きつい~と感じる方は、姿勢を保つための筋肉の柔軟性や筋力が足りないのかも…。

長い年月をかけて姿勢が崩れているので、すぐには理想の姿勢にはなれない。ときどき、後方の壁に寄りかかり、理想の姿勢を全身の筋肉に覚えてもらおう。意識しないと、すぐに戻っちゃうぞー。

 

3.首こりや首の痛みに対してのストレッチや運動をするときにも、理想の姿勢を意識しよう

猫背や顎を前方へ突き出したままの姿勢でストレッチや運動をすると、首や体幹の前・後ろ・右・左の筋肉がバランスよく動かせない。無理をすると、背骨の関節をいためてしまう。

理想の姿勢を意識しながら首を動かすコツは2つ。1つ目は、少し顎を引くこと。そうすると、7個の頸椎の前にくっついている筋肉が働き、頸椎が前方へ行き過ぎるのを抑えてくれる。もちろん、頭や体幹を後方へ反らして、首や体幹の前の筋肉をストレッチする時には、顎を引いていられないけれど…。

顎の前方への突き出しが強い場合、頸椎の前にくっついている筋肉は休んでいる。更に前方への突き出しが進むかもしてないので、気をつけよう。

理想の姿勢を意識しながら首を動かすコツの2つ目。頭のてっぺんから真上へ(=頭のてっぺんと顎の中央を結んだ線上)、ちょっと引っ張られている感覚でストレッチングや運動をする。首や体幹の前・後ろ・右・左の筋肉がバランスよく働きやすい。

首こりや首の痛みに対するストレッチや運動は、You Tubeなどでたくさん紹介していると思うが、上記の2つを意識しながら取り組んでほしいなぁ…。

 

↑ 後ろから見た背骨。

 

↑ 横から見た、頭蓋骨と頸椎と上部肋骨

背骨の中央には空洞があり、その中を神経(黄色)が通っている。

無理なストレッチや運動は、筋肉だけでなく、7つの頸椎が作る関節や神経を痛めることもある。気をつけよう。

また、首から腕にかけてしびれていたり、腕や指に力が入らない時は、頸椎の中の神経が痛んでいるかもしれない。まず、整形外科などで診てもらおう。

 

4.首を冷やさない

真冬だけでなく、冷房が効いた室内に長くいる時には、首の筋肉を冷やさないように、首にスカーフなどを巻こう。

 

5.入浴は浴槽につかろう

温かい湯船につかると、温かい血液が全身をめぐり、全身の疲れ切った筋肉がほぐれやすい。年間を通して、湯船につかってほしい。

 

6.体に合った敷布団と枕を使い、その日の疲れが取れる睡眠時間を確保しよう

敷布団は体が沈み込みすぎても沈まなくても、体のリラックスを得にくい。また、枕をした時、首と敷布団の隙間を枕が埋めてくれると、首はリラックスしやすい。

寝ている間に痛んだ筋肉は修復される。睡眠時間が短いと、筋肉が復活しきれないまま、使うことになる。成人の頭の重さは約5㎏。起きている間、ずーっと首が5㎏を支えている。横になって5㎏の重さを解放し、体をしっかりと休ませてあげよう。

 

7.下を向きっぱなしの日常生活を変える

上記の6つのセルフケアにチャレンジしても、日常生活の中で、首に負荷のかかるマイナスの要素が大きければ、首こりや首の痛みはなかなか改善しない。

下を向きっぱなしの日常生活ならば、下を向くどの場面を削ることができるかを考え、実行しよう。スマートフォン?タブレット?パソコン?読書?テレビ?

 

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動画の補足…

首周りのこわばった筋肉たちを探し出し、1つ1つ鍼でほぐす

 

左横顔。

重たい頭を支えつつ、あらゆる方向へ頭を動かせるのは、首にたくさんの筋肉があるから。例えば…。

 

背中のイラスト。

オレンジ色は、僧帽筋(そうぼうきん)の一部(上部)。「肩がこったー」とつまむ筋肉。頭蓋骨の後ろ首の骨鎖骨(緑色)についている。首の後ろのコリや痛みを感じる時、この筋肉はガチガチに硬い。

僧帽筋の奥の奥にあるのが、青色の肩甲挙筋(けんこうきょきん)首の骨の外側肩甲骨の内側の先端についている。この筋肉も硬くなっちゃうよー。

右横から見た首周辺のイラスト。

オレンジ色は、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)頭蓋骨の耳の穴の後ろ鎖骨胸骨(きょうこつ)(左右の鎖骨の間にある)につく。首の後ろの筋肉たちがこわばっている時、この筋肉もガッチガチに硬い。

首周りの筋肉に触れ、コリや痛む部位だけでなく、硬くなっている筋肉の1つ1つに鍼をしてゆるめるのが、コトー流。首にあるツボは、あんまり意識しないなぁ…。

 

肩・背中・おなかのこわばった筋肉たちを探し出し、1つ1つ鍼やお灸でほぐす

 

↑ 先ほど紹介した、僧帽筋の上部

↑ その下にある、僧帽筋の中部

↑ その下にある、僧帽筋の下部

僧帽筋の上部だけこわばって、中部や下部はこわばっていない!ということは、ありえないなぁ…。首の後ろの、こわばった筋肉だけほぐし、背中のこわばった筋肉をほぐさないと、首の筋肉のこわばりはぶり返しやすい。

滑らかに体を動かしたり、瞬時に止められるのは、「曲げる筋肉伸ばす筋肉」など、拮抗する筋肉が強調して動いているから。例えば、首をそらす筋肉がゆっくりと縮まり、首を曲げる筋肉がゆっくりと緩まれば、首はゆっくりとそらせることができる。

体幹をそらす筋肉(=背中にある筋肉)体幹を曲げる筋肉(=おなかにある筋肉)もしかり。体幹の動きに、前後の筋肉の協調性はかかせない。

首こり・首の痛みに伴い、背中の筋肉もこわばっていたら、おなかまわりのこわばった筋肉もほぐす。拮抗する筋肉たちのこわばりがほぐれ、強調して滑らかに動けるようになると、コリや痛みは消失しやすく、ぶり返しにくい。

 

鍼灸治療の前に、気にかけてほしいこと

横になって安静にしても首が痛かったり、腕がしびれて力が入らない場合、背骨の中央の空洞を通る脊髄(せきずい)が痛んでいるのかもしれない。

脳の下にあるしっぽが脊髄。横から伸びているひげは、脊髄神経。筋肉などにくっつき、脳から「右親指を曲げろー」と信号が送られると、筋肉はその信号を受け取り、右の親指を曲げることができる。

 

黄色が脊髄神経。背骨と背骨の隙間からひげが伸びている。

 

上から見た背骨。上が背中側。脊髄の左右に脊髄神経が伸びている。

 

脊髄神経をどかしてみると、背骨の空洞が分かるかなぁ…。

 

背中から見た背骨。脊髄と脊髄神経がどのように通っているか分かるかなぁ…。

脊髄脊髄神経は、と、筋肉・皮膚・内臓などをつなぐ、重要な伝達路。

レントゲンやMRIを撮らないと、背骨や脊髄の状態は分からない。気になる方は、整形外科などで診てもらおう。

 

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