私たちは、飲料水や食物の中に含まれる水分により、体内に水分を摂りこんでいる。そして、それと同量の水分を、尿や汗などで体の外に出し、体の中の水分量を一定に保っている。

体内の水分量は、体重の約60%。体重が50kgの人は、30ℓぐらい。体全体の3分の2の水分が、細胞の中にあり、残りの3分の1は細胞の外にある。

脳・皮膚・筋肉・内臓など、あらゆる器官が、たくさんの細胞の寄り集まりでできている。

 

これは心臓。心臓は筋肉の塊。収縮すると、新鮮な血液が動脈を通って、全身をめぐる。その血液の中に、酸素や栄養分も含まれている。

 

このとき、動脈の血管の壁から、血液中の新鮮な酸素や栄養分を含んだ水分が、じわじわと染み出る。そして、隣にある細胞に入っていく。

細胞の中にある、いらなくなった(新鮮でない)水分の90%は、細胞から静脈に吸い込まれ、心臓へと戻っていく。残りの水分や余分な栄養分は、リンパ管に吸収され運ばれる。

 

『むくみ』とは、細胞と細胞の間に、余分な水分がたまった状態。静脈やリンパ管の流れが悪いと、水分が吸収しきれず、余った水分が『むくみ』となって、細胞の外にたまる。

長時間、座っていたり立っていると、なぜ脚がむくむのか…。

筋肉を動かすと、隣にある静脈が押され、静脈の中の血液は心臓に戻りやすくなる。同じ姿勢を続けていると、筋肉を動かさないので、血液を心臓へ押し戻す、筋肉のポンプ作用が働かず、静脈やリンパ管の流れが悪くなり、余分な水分は吸収されにくく、細胞の外にたまり、『むくみ』となる。

仕事などで、午前中から同じ姿勢をとり続けると、夕方には余分な水分が細胞の外にたくさんたまる。重力で水分が下がるうえに、脚は心臓から遠いので、血液を心臓へ戻しにくい。そのため、靴がきつい!脚がだるい!『脚のむくみ』が生じやすい。

『むくみ』の特集は、むくみの原因、対処法、日常生活の工夫、鍼灸治療…と続くー!

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。