コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集~腰痛の鍼灸治療とセルフケア①~原因

今年最後の特集ブログのテーマは、『腰痛の鍼灸治療とセルフケア』。

腰が痛くなる原因は様々。

腰部の脊椎や椎間板、靭帯、筋膜、筋肉、神経の損傷や、

老化による変性。腫瘍。炎症。

腰に近い臓器の異常からくる腰痛(=内臓痛)。

慢性的なストレスからくる心因性腰痛。

などなど…。

 

 

今回の特集では、鍼灸治療の対象となりやすい原因を取り上げてみた。

特集ブログ第1弾では、腰痛の原因の1つである『筋肉疲労』について

紹介しちゃうよー!

 

 

何で筋肉は疲労すると、痛くなるんだろうか…。

そんなハテナ?にお答えしよう!

 

 

筋肉に負担がかかり疲労すると、筋肉が硬くなる。

筋肉に酸素や血液を送っている血管が圧迫され、

血流が悪くなり、筋肉の細胞への酸素が不足する。

酸素不足が続くと…

筋肉に痛み物質(乳酸など)がつくられ、痛みが起こる。

痛み物質の影響で筋肉がますます硬くなる。

痛みが慢性化する。

 

 

筋肉が疲労しやすいことって何?

そんなハテナ?にお答えしよう!

 

 

①長時間の同一姿勢

私たちは地球に住んでいるので、

重力に抗して姿勢を保ったり、体を動かしている。

その原動力となるのは筋肉。

同じ姿勢を長く保つってことは、

筋肉を一定の張力で維持し続けるってことで、

筋肉にとっては負担が大きく、疲労しやすい。

 

 

②過度の反復動作

反復動作は特定の筋肉ばかり働くってことで、

長く続けば、その筋肉は疲労してくる。

腰痛持ちさんは、引っ越し作業に気をつけよう!

 

 

③激しい運動や肉体労働

自分の筋肉のスタミナ以上のことをして、

筋肉痛に苦しんだ経験はどなたにもあるのでは…。

 

 

④運動不足

運動不足で筋肉を使わないと柔軟性が低下し、

筋力も低下し、疲労しやすくなる。

 

 

⑤猫背や反り腰

猫背で背筋が休みっぱなしでも、

反り腰で腰の筋肉が緊張しっぱなしでも、

筋肉は硬くなり疲労しやすい。

 

 

⑥体のゆがみ

椅子に座るとき、常にきまった脚の組み方をする。

片側の肩や腕だけで荷物を持つ。

片肘をつく。

片方の歯ばかりでかむ。

そんな非対称な体の使い方は、体のゆがみをつくる。

左右の筋肉のバランスが崩れ、一部の筋肉が極端に疲れる。

 

 

こんなふうに、何気ない生活習慣や体の使い方などで

腰の筋肉は疲労し、腰痛が起こりやすくなるんだなぁ…。

今の時期は、体が冷えて血の巡りがとどここおり、

筋肉は硬くなり、疲労しやすい。

腰痛持ちさんは気をつけて!

 

 

さぁ、今回の特集ブログはボーナス・ブログ!

コトーのブログを読んでいる皆様への感謝をこめて、

ブログに載せる動画を作ったよ!

 

 

 

 

これに取り付ける小道具の作成に手間取り、

ブログの下書き(=動画のシナリオ)が書けないまま

撮影当日となり、撮影がスタート。

昨年の動画撮影と同じ展開になってしまった…。

お灸講座にしても動画にしても、

小道具はできるだけ、ある物で代用している。

この写真は普段どのように使っているかというと…。

 

 

 

 

 

待合室にある鏡のスタンドだよ~ん。

動画で何の代用にしたかは、見てのお楽しみ!

 

 

 

 

 

膝の痛みを鍼とお灸でやわらげてみませんか?

スポーツなどで膝に過度の負荷がかかったときだけでなく、

齢とともに膝の関節が変形したり軟骨がすり減っても、

膝に痛みが出る。

 

 

強く痛みが出やすい姿勢や動きは無意識に避けるようになり、

その分、膝を動かす筋肉に負担がかかってくる。

痛みが長引けば筋肉の負担も長く続き、

筋肉は疲労し、筋肉自体も痛みが出てくる。

 

 

 

赤い部分は大腿四頭筋(だいたい・しとうきん)という筋肉。

太もも前面にあり、膝を伸ばすときに働く。

注目してほしいのは膝周辺。

この筋肉は膝蓋骨をくるんで膝下の骨、脛骨(けいこつ)についている。

筋肉は骨の付着部が痛くなりやすい。

大腿四頭筋の痛みは、膝蓋骨の上端と下端に出やすい。

そうなると、膝関節の痛みなんだか、筋肉の痛みなんだか、分かりづらい。

 

 

 

右脚後面。

赤い部分は大腿二頭筋と半腱様筋(はんけんようきん)と

半膜様筋(はんまくようきん)。

膝を曲げるときに働く。

注目してほしいのは膝周辺。

これらの筋肉は膝関節をまたいで、

膝裏下の脛骨と腓骨(ひこつ)についている。

 

 

これらの筋肉の痛みはお尻にあらわれることもあるが、

膝裏にあらわれることもある。

大腿四頭筋と同様に膝関節の痛みなんだか、筋肉の痛みなんだか、

分かりづらい。

 

 

膝関節の変形や軟骨のすり減りに、鍼やお灸は対処できないが、

筋肉の痛みをやわらげることはできる。

鍼とお灸で血流を促し、筋肉の柔軟性が出てくれば、

筋肉由来の痛みが軽減するだけでなく、

筋肉自身の膝関節へのサポートもしやすくなり、

支障をきたしている日常生活の広がりが出てくるかもしれない。

 

 

「齢だからこの膝の痛みはしかたがない」と決め込まず、

鍼とお灸にチャレンジしてほしいと思う。

当鍼灸院では11月14日(火)と19日(日)に

『膝の痛み』をテーマにお灸教室をします。

 

 

 

膝周辺にはツボがいーーーっぱい!

前面だけでもこーんなにある。

1つ1つのツボをチェックし、ご自分の膝の痛みに合うツボをみつけ、

そこにお灸をしていただきます。

 

 

 

 

 

使うお灸は台座灸。

底にシールがつき、操作は簡単!

 

 

硬い筋肉に柔軟性が出てきたら筋肉トレーニングも大切!

関節を守るのは筋肉だから…。

今回のお灸教室ではストレッチングも兼ねた、

膝周辺の筋肉トレーニングも行います。

難しくはありません。

 

 

膝の痛みが気になる方はぜひご参加を!

詳しくは『お灸教室・ページ』をご覧ください。

 

 

さぁて、おまけの話。

昨日の昼間、窓の外から鳴き声が聞こえてきた。

えっ!?

今頃?

窓を開けてみたら、確かに聞こえる!

つくつくぼうしの鳴き声!

ほんの数分だったが、空耳じゃない!

ひぇ~~~、いつ土の中から顔を出したんだろう…。

昨日は冷たい風が吹いていた…。

ちょっとの晴れ間に「夏だー!」って思い込んで

出てきちゃったのかなぁ…。

ありゃりゃ…。

 

重くのしかかる首こり・肩こり・背中こりに鍼とお灸はいかが?

『姿勢が悪いから首や肩がこる』

そんなふうによく言われる。

それなら、いい姿勢ってどんな姿勢?

自分の姿勢をチェックしてみよう!

 

 

壁に踵、お尻、肩甲骨、後頭部をつけて立ってみよう。

軽く膝を曲げてもOK!

腕で壁を押しつけないよう、力を抜いて!

ウエストと壁の隙間は、手のひらが1枚入る程度が理想。

頭や背中が後方に引かれる感じがする場合は、

日頃、猫背かも。

ここで、ツボ・モデル子ちゃん登場!

 

 

 

理想のいい姿勢を横から見ると、

耳たぶ~肩先~大転子(だいてんし)(太ももの骨の頭)~

膝蓋骨の後ろ~外くるぶしの約2cm前、が一直線。

先ほど立ってもらった姿勢。

頭は脳みそが入っているから、けっこう重い。

この姿勢では、重い頭を真下の背骨で支え、

筋肉の負担は少ない。

 

 

猫背になると、背骨よりも頭がせり出すので、

頭を背骨で支えきれず、首・肩・背中・おなかの筋肉で、

重い頭をもち上げることになる。

常にそんな状態だと筋肉が疲労し、

重労働や激しいスポーツをしなくても、

こりや痛みが出ちゃうんだなぁ…。

 

 

手作業をするとき、

首、肩、背中、おなか、肩甲骨周辺、腕の筋肉が総動員で、

『スムースな手作業』に取り組んでいる。

腕だって重い。

簡単なスマホ操作であっても、

長時間になれば筋疲労も半端じゃない。

さあ、筋肉のこり具合を実感してみよう!

 

 

 

立位でも椅坐位でもOK。

テーブルに手のひらをのせ、肩先をつまんでみよう。

 

 

 

 

つまんだのは僧帽筋(そうぼうきん)(オレンジ色)。

頭蓋骨の後面から、鎖骨と肩甲骨についている。

えっ? つまめない?

よっぽど、こっているんだなぁ…。

 

 

 

脇の前に親指をあて、脇の下に他の4本の指をあて、

筋肉をつまんでみよう!

 

 

 

 

つまんだのは大胸筋。

手作業をするときに働く。

えっ? ガチガチ?

頑張って働いているんだなぁ~。

 

 

 

脇の下に親指をあて、他の4本の指を背中にあて、

筋肉をつまんでみよう!

 

 

今、つまんだのは、肩甲骨と二の腕の骨についている筋肉たち。

たーくさんあるので、イラストは省略。

知りたい方は、『特集~肩甲骨の話②~肩甲骨、こっていますか?』を見てね。

手作業が長い、あるいは過酷であると、

ここもガッチガチになりやすい。

 

 

単に首こり、肩こり、背中こり、といっても、

姿勢、骨格、筋肉量、年齢、手作業の内容や程度などによって、

筋疲労を起こしている筋肉や疲労の程度は異なる。

コトーはそれらをチェックし、どの筋肉をどんなふうにほぐすか見定めて、

鍼やお灸をしている。

コリのバックグラウンドに全身疲労や全身の冷えなどがあるときは、

その対応も必須!

 

 

日常生活の中で、こりやすい筋肉の負担を減らさないと、

コリからはなかなか抜け出せない。

鍼やお灸で筋肉がほぐれてきたら、

姿勢や筋肉の使い方の改善も大切。

コトーの前職は理学療法士。

運動麻痺のある方に運動療法を指導してきた。

立ち姿勢や座り姿勢、簡単なストレッチングや運動など、

無理なくやれることをアドバイスしている。

 

 

コリとの付き合いが長いほど、離れるのに時間がかかる。

あきらめずにコリからの脱却に取り組もう!

 

特集ブログ~膝関節痛の鍼灸治療③~膝関節痛の鍼灸治療とセルフ・ケア

特集ブログ『膝関節痛の鍼灸治療』。

第1弾では膝関節の構造を、

第2弾では膝の痛みにかかわる筋肉をご紹介!

第3弾は、膝関節痛の鍼灸治療とセルフ・ケアを紹介しちゃうよぉ~~~!!!

 

 

膝関節痛の原因は、神経・関節・筋肉・半月板・靭帯…と様々。

治療にあたっては何が原因か把握することが大切。

 

 

痛みが強いと、少しでも痛くないようにかばって

立ち上がったり、座ったり、歩いたりする。

その不自然な動かし方が長ければ長いほど、

使っている筋肉は疲労し、硬くなって痛みが生じる。

それは膝周辺の筋肉にとどまらず、

同側の股関節や足関節周辺の筋肉や、

反対側の膝の筋肉にまで及ぶことがある。

 

 

鍼灸治療では関節の変形を治せないが、

筋肉由来の痛みをやわらげることはできる。

また、鍼とお灸によって、それらの筋肉に柔軟性がでれば、

筋肉トレーニングもしやすくなり、

膝の安定性や運動性のアップにも結びつく。

 

 

 

daizakyu_tisin_yk_001

鍼をしたまま台座灸。

 

 

 

boukyu_tisin_yk_001

鍼をしたまま棒灸。

 

 

 

kyutousin_yk_001

刺した鍼の上にモグサをのせてお灸をする。

 

 

当鍼灸院では、鍼とお灸とセットで、

膝関節痛の治療に取り組んでいる。

膝は使わないわけにはいかないので、

『日々のセルフ・ケア』の指導にも力を入れている。

 

 

①装具とサポーターの装着

痛みが強いときや長時間の立位・歩行には、

膝装具やサポーターをして、

関節や筋肉などへの負担を軽減させよう!

 

 

②ストレッチング

ストレッチングで膝周辺の筋肉に柔軟性がでると、

膝関節の動かせる範囲が広がり、体が動かしやすくなる。

また、筋肉が疲れにくく、運動の耐久性も高まる。

息を止めてしまうほど痛みに耐えてストレッチングをすると、

逆効果!

『適度な負荷』がとーっても大事!

 

 

③筋肉トレーニング

膝関節を守るのは膝周辺の筋肉。

弱っている筋肉や硬い筋肉は疲れやすい。

ストレッチングやマッサージなどで筋肉をほぐしながら、

少しずつ筋肉トレーニングをしよう!

 

 

④体重管理

急激な体重増加は膝の負担となり、

痛みを生じやすい。

適量の食事や適度な運動で、

体重をコントロールすることが膝関節痛の予防となる。

 

 

⑤お灸

膝周辺のツボや押して痛いところにお灸をする。

血流がよくなり、硬い筋肉がやわらぎ、

筋肉の痛みも軽減する。

お灸が気になる方は、12月13日(火)と18日(日)に開催する、

当院のお灸教室(テーマは膝関節痛)にぜひ参加してほしい!

 

 

今回の特集では日頃の感謝をこめて動画付きのブログを企画!

しっしかし、予想以上に難航…。

動画の撮影では、1話を5分以内に収めきれない。

それだけ膝関節痛の治療の留意点がたくさんあるんだなぁ…。

スタートさせたからには、形にして終わらせないと!!!

 

 

撮影中、コトーはたびたびタイムをかけ、

どの話を削り、どんな順序で話したらわかりやすいか、考えた。

その間、モデルとカメラマンはスマホを見て、じっくり待ってくれる…。

セッテイングから3話の撮影、そして片付けまで5時間!

 

 

終盤はヘロヘロになっているけれど、温かい目で

動画第3話『膝関節痛の鍼灸治療とセルフ・ケア』を見てほしい!

撮影を手伝ってくれたモデルとカメラマン、

そしてこのブログを読んで動画まで見てくれた皆さん、

本当に本当に本当にありがとさーん!!!

 

 

特集ブログ~膝関節痛の鍼灸治療②~膝の痛みにかかわる筋肉

特集ブログ『膝関節痛の鍼灸治療』。

第1弾の前回は、膝関節の構造をご紹介!

 

 

leg_yk_002

膝関節を構成しているのは、大腿骨(だいたいこつ)と脛骨(けいこつ)。

2つの骨には靭帯や半月板がくっつき、

膝を安定させつつ、ケガから膝を守っている。

 

 

膝関節の変形や、靭帯・半月板などの損傷で、

膝関節が不安定になったときには、

たくましい筋肉で膝の安定性をカバーする。

筋肉の働きは関節を動かすだけじゃない。

 

 

柔軟性が乏しく硬い筋肉は、ちょっと使っただけでも疲れやすく、

疲労物質の乳酸などがたまって、筋肉痛をおこしやすい。

 

 

筋肉はほとんど骨に付着している。

筋肉が痛むときは、その骨の付着部に痛みが生じやすい。

膝を動かす筋肉だけでなく、

股関節や足首を動かす筋肉の一部は、

膝関節周辺の骨に付着している。

 

 

ということは………、

膝関節だけでなく、

股関節や足関節を動かす筋肉の疲労でも、

膝周辺に痛みが生じることがある。

 

 

膝が痛いとき、

『膝の関節自体の痛み』なのか、

『膝周辺の筋肉の痛み』なのか、

表面から見ただけではわかりづらい。

 

 

また、『膝関節自体の痛み』が強いと、

少しでも痛くないように立ち上がったり、

座ったり歩いたりする。

その不自然な動かし方も長く続けば

使っている筋肉は疲労し、ガチガチになって痛みが生じる。

 

 

『膝関節自体の痛み』であっても、

『膝周辺の筋肉の痛み』であっても、

筋肉の状態を調整することは大事。

…………………と、コトーは思う。

それでは疲労したときに、

膝周辺に痛みが生じやすい筋肉を1つご紹介!

 

 

m_quardriceps_femoris_yk_001

太ももの前にある、大腿四頭筋(だいたい・しとうきん)。

4つの筋肉の総称(赤の斜線部分)。

膝を伸ばすときに働く。

4つの筋肉は各々、骨盤の前と大腿骨の頭にくっつき、

膝蓋骨の上あたりで腱となり、合わさる。

そして、腱は膝蓋骨をくるんだ後、脛骨の頭にくっつく。

この筋肉が痛むときには、膝蓋骨の上や下に痛みが出やすい。

 

 

他にも2つ、動画でご紹介!

素人撮影隊があーじゃない…こーじゃない…と

何度も撮り直した苦心作!

ぜひ見てほしい!

って、きちんと紹介できているか、自信はない…。

 

 

次回は特集ブログ最終回。

膝関節の鍼灸治療とセルフ・ケアをご紹介!

よろしくです!