秋口のかぜ(咳・くしゃみ・鼻水・鼻づまり・声がれ・のどの痛みなど)・花粉症・アレルギー性鼻炎の鍼灸治療
秋になると空気は乾燥。乾燥が大の苦手な『肺』はダメージを受けて、これらの症状があらわれる。
赤いラインは、『手太陰肺経 て・たいん・はいけい』という経絡。体内では、肺につながっている。
この経絡の上にあるツボ、中府(ちゅうふ)や尺沢(しゃくたく)、太淵(たいえん)などに、鍼やお灸をすることにより、経絡の中にある、気(=エネルギー)と血(けつ)(=栄養)の流れが改善する。そして、肺にもそれらが十分に行き届き、弱った肺の機能が回復する。
左右の肩甲骨の間には、『肺兪 はいゆ』(赤矢印)をはじめ、肺にかかわるツボが集まっている。この辺りを丁寧に鍼やお灸をすると、呼吸が楽になる。
この画像では、右側は筋肉になっているけれど、左側と同じように、経絡とツボがあるよーん。
小鼻の横に、『迎香 げいこう』というツボがある。
そして、その真上に、『上迎香 じょうげいこう』というツボもある。経絡の上にはないツボ。だから、ツボ・モデル君の顔にはないんだなぁ…。鼻のトラブルには、『上迎香』に、短くて細い鍼をちょこんと置く。
任脈(にんみゃく)という経絡(=緑色のライン)は、鼻を通っている。
生え際の少し上にある『上星 じょうせい』(赤矢印)というツボが、鼻のトラブル解消に登場する。ここも短くて細い鍼をちょこん!
任脈はのども通っている。
鎖骨の間にあるツボ『天突 てんとつ』は、のどの乾燥やいたみ・声がれに用いられる。ここも短くて細い鍼をちょこん!
秋口の肌荒れ(肌の乾燥・かゆみ・アトピーなど)の鍼灸治療
赤いラインは、『手陽明大腸経 て・ようめい・だいちょうけい』。体内では、大腸につながっている。この経絡上のツボは、皮膚のトラブルやアレルギー体質の改善によく用いられる。
五臓六腑の『肺』は、皮毛(ひもう)(=皮膚・産毛)をつかさどっているのに、肺経ではなく、大腸経が選ばれるのか。『肺』と『大腸』は、表裏一体。大腸経のツボを使って、肺経の治療をすることもあれば、その逆もある。
大腸経の中でも、肘にあるツボ『曲池 きょくち』は出番が多い。
秋口の免疫力・抵抗力の低下(かぜをひきやすい、感染症になりやすい、アレルギー症状が出やすい)の鍼灸治療
各々のツボには特徴があり、『免疫力を調整するツボ』といえば、先ほど紹介した『曲池』。そして…、
うなじにあるツボ『大椎 だいつい』も、免疫力を整える。このツボは、鼻のトラブルにもよく用いられる。
秋口の諸症状の鍼灸治療 ~まとめ~
1つ1つの症状に対して治療をするだけでなく、弱った肺に、気(=エネルギー)と血(けつ)(=栄養)をしっかりと送り、肺を元気にすることも大切。
『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』
『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』
また、夏に冷たい飲食物をとりすぎ、秋バテをしているときは、『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』や、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』などのツボたちを使って、まず、『脾』や『胃』を元気にすることもかかせない。『脾』と『胃』は表裏一体(=ペア)なんだなぁ…。
特集記事『秋口の肌荒れ・かぜ・アレルギー(花粉症・鼻炎など)』
【秋口の肌荒れ・かぜ・アレルギー(花粉症・鼻炎など)】東洋医学のアプローチ
【秋口の肌荒れ・かぜ・アレルギー(花粉症・鼻炎など)】鍼灸治療
【秋口の肌荒れ・かぜ・アレルギー(花粉症・鼻炎など)】セルフケアと予防対策~前編
【秋口の肌荒れ・かぜ・アレルギー(花粉症・鼻炎など)】セルフケアと予防対策~後編
福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。