2006年8月から2008年2月まで、

中国の安徽省(あんきしょう)という所で

鍼灸と中国語の勉強をしていた。

夏は外気温が40度。

ただ立っているだけで、ソフトクリームのように体がとろける…。

エアコンを使うと電気代が高くなるので、

一般市民は持っていない、あるいは使っていなかった。

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私がお世話になった、こじんまりした医院もそうだった。

エアコンは設置してあったが、使ってはいなかった。

鍼灸治療室は、風通しの悪い2階の一室。

麻の長ズボンをはいていたが、真夏には裾を切って

半ズボンにした。

格好なんて気にしていられない…。

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この部屋で熱中症で倒れたら、「もう来なくていいよ」と言われそうで、

塩と砂糖入りの紅茶を500mlのペットボトル2本に入れて持参し、

ちょこちょこ飲んでいた。

おかげで太り、

「コトー、太って綺麗になったね」と先生や患者さんに言われ、

ちっともうれしくなかった。

真夏は患者さんが激減する…。

この部屋ではしかたがない…。

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だいたい14時ごろに終了し、30分ほど歩いて寮に戻る。

街路樹が少ない街。

公園やビルの谷間など、遠回りでも日陰のある所を

極力通って帰った。

日傘を差していたが、Tシャツの下まで日焼けをした。

おそるべしっ!