前々回のブログの続編です。

暑苦しいこの時期に、寒い話におつきあいください。

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50年ぶりの大寒波に中国にいるとは…。

本来は1年に数回雪が降っても、すぐ溶けてしまうような場所。

それが、最高気温0℃、最低気温-3℃って時もあった。

修業していた鍼灸院は電気代節約でエアコンを使わない。

地元で裏地つきの重たいロング・ダウンコートと、

分厚い毛糸のスパッツと、

内側がモコモコのブーツを購入。

それでも、鍼灸治療室に何時間もいると

寒くておなかが痛くなる。

おなかと背中にホッカイロを貼っていた。

日に日に患者さんは激減。

電気敷毛布やハロゲンヒーターを持参する患者さんもいた。

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中国人医師である鍼灸の先生は、ときどき自宅へ昼食に誘ってくれた。

部屋の中で重たいロング・コートを脱ごうとすると、

75歳の先生は薄いコートを脱ぎながら、

「コトー、寒いから脱がないほうがいい」と言う。

「それなら、先生、窓を閉めて」

「エアコンをつけて」

心の中で毎回つぶやいた…。

奥様の手料理はみるみる冷えていく…。

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中国語学科の教室のエアコンは自由につけてよかった。

始業時間は朝8時なので、なかなか教室の中が暖まらず、

学生はコートを着たままだった。

やっと教室の中が暖かくなると、

中国人教師は、暑い!と言ってエアコンを切る。

コートを脱がれる教師は滅多にいない。

みるみる教室の中は冷えていく。

私たち学生もコートを脱ぐ機会はない…。

冬の授業の必須アイテムは、ふかふかの座布団(木の椅子だった)、

ひざ掛け、温かい紅茶を入れた魔法瓶。

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寮の自室にもエアコンがあった。

廊下とベランダに通じる扉は、どちらも木戸でかなり隙間があった。

日本から持参した隙間テープを貼った。

足りないところは、どうしようか考えに考え、

日本からの荷物を入れていたダンボールをカット!

画鋲で木戸に固定し、隙間をうめたら、けっこう風を防げた。

それでも、真冬には、エアコンの吹き出し口の下だけが暖かく、

そこから離れられなかった。

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時間があるときは、中国人の大学生にも自室で中国語を教わっていた。

部屋の中が暖かくても、大学生たちはコートを脱がない。

脱ぐ習慣がないから。

だから、来てもらう時は、エアコンの設定温度を下げ、

自分が服を着込んだ。

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留学中、日本人に、

「帰国したら、真っ先に何がしたい?」と聞かれると、

「温かい浴槽にじっくりひたりたい…」と必ず答えていた。

シャワーだけではつらいよっ!