鍼灸師になる前は、理学療法士(リハビリ)の仕事をしていましたが、

その頃から根本的な治療方針は変わりません。

『目の前の患者さんにとって最適な治療を提供すること!』

日々、体の状態は変化します。

患者さんの訴えに耳を傾け、

動作を見て、体に触れ、体からの声にも耳を傾け、

その時の患者さんの状態を把握します。

そして、自分が持っている治療技術を最大限に発揮します。

時間内にどこまで中味の濃い治療ができるか、

自分への挑戦です。

*       *

リハビリの仕事を始めた時は、前回のカルテに書いた

『次回の、1回の治療で達成すべきゴール(患者さんに獲得していただく運動)』を

クリアするだけで精一杯でした。

しかし、それらが達成された時の満足感がありました。

経験を積んでくると、治療中にいろーんなことが見えてくる。

治療プログラムを実際にしていくと、

こんな時はこのようなことも、あのようなことも考慮に入れないと!

こんな時はちょっと工夫するとこのようなことも獲得できるんだ!

こんな時はこのような要素は省いたほうがいいな!

こんな時は…。

そのときの治療ゴールを達成できたとしても、

その先の先の先まで考えていると、

その治療に対しての満足感は得にくい。

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鍼灸師をしている今でも、そのような見方は変わりません。

常に進化を求めている私としては、しっくりくる治療スタイルです。

ただ、いつまでも達成感や満足感は得られない…。

ヒトって、モチベーションを維持したり、次のステップに進むときに、

達成感や満足感って大事ですよね。

患者さんが当院の鍼灸治療を受けられた後、帰りがけに、

「やっぱり私には鍼やお灸が向いているみたい」とか、

「あーっ、今日来てよかったぁー」とか、感想を述べて下さいます。

(もちろん、辛口コメントもありますよ。)

何気ないその一言に、その方との治療の満足感が得られ、

よぉ~し、これからも踏ん張るぞぉーって、気持ちになれます。

患者さんの言葉と、声なき体からの訴え。

私はそれらから、どれくらいのことを気づけているかな…。

これは5年経っても10年経っても、きっと私の課題なんだなぁ~。

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今日が今年最後のブログとなりました。

とりとめのない話におつきあいいただき、誠にありがとうございます。

ちょっと早いですが、よいお年をお迎え下さい!

2012年が皆様にとって素敵な1年になりますように!!

次回は1月5日、元気にこの画面でお目にかかりましょう!!!