皆さんは今、パソコンや携帯電話を使って、

コトーのブログを見て頂いているわけですが、

それらを手で操作するにあたって、どれくらいの関節を

動かしていると思いますか。

じゃ~ん!

これは、鎖骨、肩甲骨、腕の3つの骨、手の骨です。

見づらくて申し訳ありませんが、赤丸がすべて関節です。

27の関節があります。

その関節一つひとつを動かすための筋肉も

いーっぱいあります。

筋肉は動かす時だけ働くと思われがちですが、

座位の姿勢を保つ時にも働きます。

上から下へかかっている重力に屈することなく、

私たちは座ったり立っているからです。

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パソコンや携帯電話を長時間操作していると、

指だけでなく、腕や肩、首もコチコチになりますよね。

実際動いているのは指ですが、

座位の姿勢を保とうと、背中、おなか、首、肩など

いろ~んな部位の筋肉が踏ん張っています。

従って、手の腱鞘炎になった時に鍼やお灸をするのは、

痛めている部位だけではありません。

私は、先ほどの関節や筋肉の動きをチェックして、

鍼灸治療の内容を決めます。

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また登場させてしまった下手な絵。

これは、『手の陽明大腸経 ようめい・だいちょうけい』という経絡。

その上にのっているツボの名前を書いています。

ツボに鍼やお灸をして、経絡の流れを良くすることによって、

症状を改善するわけですが、

この経絡のツボは手の腱鞘炎の鍼灸によく用います。

この経絡が指、手首、肘、肩の関節までまたがっていることが

重要だと思います。

それは、手の指の動きにそれらの関節も関係しているからです。

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手を使いすぎて炎症を起こした腱鞘。

治療は、まず安静第一ですが、

仕事や赤ちゃんの育児などで痛めてしまった場合、

それらを休めませんよね。

手の治療の難しさは、そこにあると思います。

そうなると、

手を痛めてしまう場面で、手の負担のかかりにくい工夫が必要です。

仕事などをする時の姿勢、動作のチェック。

デスクワークの場合、机と椅子の高さのバランス調整。

痛めている筋肉や腱鞘をサポートするテーピングや装具の使用。

ストレッチング、などなど。

また、日常生活でも、いかに手の負担を減らすか。

大切なことだと思います。

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前々から手への鍼灸の話は難しいだろうなぁ…と思っていましたが、

下書きの途中で止まってしまうほど、やはり難しかった!!

うまく伝わったかな???

難しい話につきあっていただき、ありがとうございました。