膝周辺にツボはたーくさんあります。
ありゃりゃりゃ、薄い色の手描き図ですみません。
膝蓋骨(しつがいこつ)(膝中央にある皿状の骨)の周りだけでも
7個!
膝蓋骨を鶴の頭に見立て、その頂点にある『鶴頂 かくちょう』。
膝蓋骨の上の、左右にある『膝上二穴 じつじょうにけつ』。
膝蓋骨の内側と外側の中央にある『内膝房 ないしつぼう』と
『外膝房 がいしつぼう』。
膝蓋骨の下の、左右にある『膝眼 しつがん』。
この絵は右脚。
ツボは左脚にも対称的にあるので、
『鶴頂』は右脚と左脚とあわせて2個、
それ以外のツボは4個あることになります。
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これは膝を内側から見た図。
膝の内側の痛みを訴えられる方が多いですが、
膝の内側には、『曲泉 きょくせん』 『膝関 しつかん』
『陰陵泉 いんりょうせん』という3つのツボがすぐ近くにあります。
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膝の外側には『陽陵泉 ようりょうせん』。
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分かりづらい写真で申し訳ありませんが、
膝の後ろには、『陰谷 いんこく』 『委中 いちゅう』 『委陽 いよう』
『浮郄 ふげき』というツボもあります。
膝の痛みを鍼やお灸で治す時に、どのツボもよく使います。
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膝の痛みが長いほど、膝周辺の筋肉はガチガチに硬くなっています。
筋肉が硬くなると、筋肉の伸び縮みが不十分となり、
筋力も落ち、運動に対しての耐久性も落ち、すぐ筋肉痛になります。
筋肉の痛みは、筋肉の中央よりも、筋肉のはしっこ
(=筋肉が骨についている部分)が痛くなることが多いように思います。
太ももの筋肉は、膝周辺の骨についているので、
膝の痛みが、筋肉の痛みなのか、膝の関節の変形からくる痛みなのか、
ご自分では判断がつかない方が多いです。
鍼やお灸で治療できるのは、筋肉の痛み。
関節の変形を治すことはできません。
膝を中心に、脚全体を丁寧に触れて、どこが痛いのか、
どの筋肉が硬いのかを見極めて、鍼やお灸に使うツボを決めます。
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治療期間中、膝を安静にしておきたいところですが、
膝は使わないわけにはいきません。
立ち上がったり、立ち続けたり、階段を上り下りしたり、歩いたり…。
運動中、膝に負担はきます。
日常の中で、硬くなりがちな筋肉をやわらかくするのに、
自分でのお灸や筋肉のストレッチは効果的です。
簡単に自分でできる台座灸(だいざきゅう)というお灸が市販されています。
当鍼灸院では、第2火曜日と第3日曜日にお灸教室をしています。
今月のテーマは「膝の痛みをやわらげよう!」です。
参加者の皆さんと、膝の痛みに効くツボにお灸とツボ押しをします。
膝の痛みが気になる方は、お気軽にご参加ください。
詳細は左のカテゴリーの『お灸教室のご案内』をご覧下さい。
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ところで、、先ほどの話の続き…。
膝の痛みの治療中、
膝周辺の各々の筋肉にピアノ線のようにピンと張ったスジを
みつけることがあります。
このスジをほぐさないと、
その筋肉全体の柔軟性は充分には回復せず、
いつまでも硬くなりやすい筋肉のままです。
「スジとり名人になりたい!」と思いながら、
私は指先の感覚に意識を集中して、スジをみつけ、
鍼やお灸でスジを普通の筋肉に戻すようにしています。
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またまた長いブログとなりました。
最後まで読んでいただきありがとうございます!