何かをしよう!とまず気持ちがあって、私たちは体を動かしますね。

その何気ない心と体の連動の積み重ねが、日々の日常生活を作っています。

しかし、腰痛や膝痛、だるさなどの体の不調や、無気力などの心の不調で、

その連動が滞ってしまうことがあります。

気持ちとは裏腹に、体が動かない、動かせない、動かしにくい。

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ちょっと想像してみて下さい。

台所でお湯を沸かそうと、ガス・コンロに火をつけ…、

リビングでちょっとテレビを見るつもりが見入ってしまい…、

火をつけっぱなしにしていることに気づいて…、

「あーっ!」と言った瞬間にすでに椅子から立ち上がり、

台所のほうに体が向いていませんか。

仕事に遅れそうな時、階段は駆け上りたいですね。

気持ちと動作の連動は、とっても速いです。

その1つ1つの気持ちに体がついてこられないことが続くと、

心のストレスにもなります。

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東洋医学は心と体は一体ととらえています。

精神活動は体に影響を与え、逆に体は精神活動に影響を与えます。

これは、ツボ・モデルの左腕。 手のひら側です。

腕の中央を走っているのが、

『手厥陰心経 て・けついん・しんけい』という経絡です。

小指側を走っているのが、

『手少陰心包経 て・しょういん・しんぽうけい』という経絡です。

どちらも心(精神活動)と関係しています。

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経絡は、体中に張り巡らされた通路で、

エネルギーや栄養分を全身に送っています。

その経絡の上にのっているツボに鍼やお灸で刺激をすることにより、

滞ったいた経絡の流れを改善させ、体と心の不調を整えます。

鍼灸は体の調子だけを整えると思われがちですが、

先の2つの経絡のツボなどを用いて、心の調子も整えます。

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体と心の不調が整ってくると、動作に変化が現れます。

例えば、何かつかまらないと立ち上がれなかったのが、

つかまらずに立ち上がれるようになる…。

動作に無駄がなくなりますね。

無気力でできない事ばかりだったのが、

少しずつやれることが増えてくる…。

動作に広がりがでてきます。

もう1つの変化はスピードです。

1つ1つの気持ち(=目的)を的確に達成する、表現するために、

脳ミソ(=心)はそれぞれの動作にあったスピードをイメージしていると思います。

あせった時には、速く動きたい!

気が進まない時には、だらだらと動いちゃう!

当鍼灸院に通って下さる方の調子が良くなった時、

「この方は本来これぐらいのスピードで動きたいんだぁ…」と

通い始めた頃のスピードを思い出します。

「一人ひとりのスピードにあった、気持ちと動作の連動ができるように

サポートをしていきたいなぁ…」と思います。

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今日もとりとめのない、分かりにくい話につきあったいただき、

ありがとうございます!

福岡もやっと梅雨が明けました!

熱中症に気をつけましょう!