私にとって不思議な存在の人がいます。

病院でリハビリの仕事をしていたときの同僚です。

2人とも、まめではないので、

私が退職してから今日までの8年間は、

年賀状のやりとりぐらい…。

 

今、私は鍼灸師をしていますが、

「リハビリの助言が欲しいな」って思うとき、

その元同僚の顔がパッと浮かびます。

そして、おもむろに、

「ちょっとお願いしたいことがあります」と、

簡潔な内容のメールをします。

すると、的確な返答が返ってきます。

 

何年も直接連絡を取っていないのに、

どうして元同僚に頼むのだろう…。

自分でも不思議。

 

おそらく、

一緒に働いた5年の間に築き上げた『信頼』が、

何年経っても色あせないのかな。

依頼したことに対して、いつでもきちんと対応してくれる…。

 

 

鍼灸院を開設して、もうすぐ3年になります。

半年ぶり、1年ぶりに、鍼灸治療の予約をする方がいます。

そんなとき、「随分経っていても、コトーのことを

思い出してくれたんだっ!」と、うれしくなります。

「コトーなら体や心を治してくれる」という期待に

常にきちんと答えていく…。

それが『信頼』に結びついていく…。

そして、ふっとコトーを思い出してもらえるのかな。

 

 

 

これは、箱灸。

トレイの上にのっているのが、五合升。

その中に、ステンレスのボウルをのせます。

ボウルの中の、棒灸をカットしたものに火をつけます。

五合升の底は、くりぬいてあります。

症状のある部位に五合升をのせると、

温かい煙が五合升の底から伝わります。

木蓋で、温かさを調整! 気持ちいいよ~。

 

五合升の底をどうやってくりぬくか…。

新品の木の香りがする五合升を見ながら考えていると、

勤めていた病院の木工室にある電動糸鋸と、

元同僚の顔が浮かびました。

さっそくメールをすると、

「えーっ、自分がするんですか?」と言いながら、

カットした縁にやすりをかけ、

丁寧に仕上げてくれました。

 

その同僚が3月いっぱいで病院を退職することになり、

5年ぶりに飲み会をしました。

 

 

いい顔しているなぁ~。

次の職場での活躍が楽しみです!

 

 

おまけの話。

元同僚の写真は、自分のデジカメで撮ったものです。

デジカメの調子がいまいちで、

飲み会に参加した人が、スマートフォンで撮った写真を

私の携帯電話にメール添付してくれました。

昨年の暮れに機種変更した携帯電話は、

未だに取扱いに手こずっています。

写真をダウンロードしていたら、操作を誤り、

携帯電話を開くたびに、待ち受け画面で

もと同僚が笑っている…。

待ち受け画面の変更の仕方を忘れちゃったなぁ~。