前回に引き続き、今日も経絡の話におつきあいください。
経絡は、陽の経絡と陰の経絡に分かれます。
体の前面を通る経絡は、ほとんど陰の経絡。
赤いラインは、『任脈 にんみゃく』という経絡。
体の前面中央を通っています。
別名、『陰経の海』。
陰経の経絡たちを統括する、重要な経絡です。
この経絡の上に、24個のツボがのっています。
下腹部の奥には子宮や卵巣があるので、
生理痛や生理不順、更年期症状、不妊症など婦人科の症状には、
下腹部のツボに鍼やお灸をします。
下腹部の別名は、『丹田』。
丹田はエネルギーが集まる所と、東洋医学では考えています。
すぐ風邪をひきやすい、など体の抵抗力が落ちているときや、
疲れがとれない、疲れやすいときには、
下腹部にあるツボに鍼やお灸をして、
エネルギーを補給します。
おへそ周辺のツボは、便秘など腸のトラブルに用います。
また、おへそからみぞおちまでのツボは、
食欲不振や胃もたれなど胃のトラブルや、
精神的ストレスが強いときにも用います。
体の背面を通る経絡は、陽経。
ブログ初登場!
描きたてのツボ・モデル子ちゃん!
後ろ姿って描くのが難しい…。
ブログの文章を書くよりも時間がかかってしまった…。
赤いラインは、『督脈 とくみゃく』という経絡。
体の背面中央を通って、頭頂部、鼻の中央を下り、
上歯の歯肉で終わります。
別名、『陽経の海』。
陽経の経絡たちを統括しています。
28個のツボがのっています。
頭痛やのぼせ、鼻炎には、頭のツボに、
小さくて細い鍼を頭皮と水平にちょこんと刺します。
経絡は全身にエネルギーと栄養分を送っています。
督脈に限らず、陽経の経絡の流れ全体を促したいときは、
督脈に棒灸をします。
棒灸は、モグサを固めて和紙で包んだタバコ状のお灸です。
直径15mm。
皮膚から3cmほど離して温めます。
棒灸は動かせるので、督脈を下から上までしっかり温め、
流れを促します。
経絡に限らず、体の中心線である、重心線はとても大切。
これは理想的な重心線。
大転子(だいてんし)とは、太ももの骨の頭の部分。
耳たぶ~肩先~大転子~膝蓋骨の後ろ~外くるぶしの約2cm前が
一直線だとバランスがいい。
重たい頭を背骨が支え、上半身を骨盤がしっかり支え、
その骨盤を下肢が無理なく支えている。
猫背になったり、腰が反ったり、膝が曲がったりすると、
この重心線がくずれ、
体を支えるための筋肉の負担が増えます。
その結果、首こり・肩こり・腰痛・膝痛などを引き起こすこともあります。
体の主軸って大切なんですよ…。