九州国立博物館で開催している『始皇帝と大兵馬俑(へいばよう)』に行ってきた。
秦の始皇帝が中国を統一したのは、紀元前221年。
そして、紀元前247年に自分の墓を作り始めた。
兵士や馬をかたどった兵馬俑は、副葬品。
等身大の陶製で、約8000体が巨大な墓に埋められた。
ひざまずいているのは跪射俑(きょしゃよう)。
立てた膝に肘を固定し、弓を放つ腕を安定させる。
他の5体は歩兵俑かな…。
立射俑、騎兵俑、将軍俑なども展示され、
戦いやすいように各々衣類、ベルト、靴などが工夫されていた。
小国であった秦が6国を滅ぼし、天下を取ったからには、
戦闘力はすごかったに違いない。
フラッシュバーーーック!!!
2007年1月24日8時20分。
修業先の鍼灸院に向かうとき、鏡湖公園をつき抜ける。
あちらこちらで太極拳をしていた。
ここで中国語も勉強していた。
1階は広いロビーがあり、警備員が常駐していた。
授業が終わると警備員はロビーで太極拳をしていた。
コトーも太極拳を習っていたことを話すと、
「一緒にやろう!」と誘われ、ときどきロビーで太極拳を練習した。
フラッシュバーーーック!
2005年9月。
病院で理学療法士(リハビリ)の仕事をしながら、
夜学の鍼灸師養成校に通っていたら、
慢性疲労で体も心もボロボロになった。
鍼灸師の国家試験が控えているのに!
なんとかしないと!
太極拳を習い始めた。
太極拳が武術であることを初めて知った。
『相手がこのように攻めてきたら、このように戦う、あるいはかわす』
型が何通りもあり、それを流れるように動きながら練習する。
コトーが習った太極拳は85の型があり、
覚えるのが大変だった。
先ほどの写真を拡大したもの。
ありゃっ、暗いうえに、ぼけている…。
教わったばかりの型を思い出しながら、
帰りの電車の中で動き方をメモった。
太極拳以外の武術も習った。
弱気な体と心になっていたせいか、
闘争心に火がつくのが心地よかった。
青あざは絶えなかったけれど…。
当鍼灸院には、「どこに行ってもどうにもならなくて…」という方も来る。
問診をしたり体に触れて、手ごわい相手(=症状)とわかると、
戦闘態勢に入り、さびついてきた灰色の脳細胞はフル回転して
戦力法を考える。
難しい症状であればあるほど、闘争心に火がつく。
やっぱり、治療するのが好きなんだなぁ…。
つくづく思う。