10年ほど前のこと。
夜中に目が覚めると、目の前にシルクハットの男性がたたずんでいた。
背後の月明りで顔は見えない。
普段なら、ギャ~~~!と叫ぶが、
不思議と『怖い』感情が湧いてこない。
数秒後には再び眠っていた…。
朝目覚めると気配はない。
お盆にご先祖様が会いに来たのかな…。
お墓参りにも行かず、あきれているだろうな…。
せめてお盆とお彼岸にはご先祖様に思いをはせよう…。
小学校のとき、図工の課題だった木箱の細工。
彫刻刀で草花の形に彫り、色を付けた。
図工は大好きだった。
10年経ち、理学療法士になったら、
運動麻痺のある子どもたちの椅子や日用品を作り始め、
いつのまにか自宅にも日曜大工の道具が揃っていた。
それから20年ほど経った頃、
父方の祖父の祖父が大工の棟梁だったことを知った。
アイデアが浮かぶと作りたい!衝動に駆られるのは、
ご先祖様の影響にちがいない…。
小学校の頃から手芸も好きだった。
フェルトでぬいぐるみのマスコットを作るのが流行っていた。
母は洋裁が得意で、一緒に生地を買いに行き、
スカートやバックなどをたくさん作ってくれた。
母の影響で自分もちょこっと洋裁をする。
最近作ったパンツ。
母も私もゴム・ウエストのパンツがお気に入り。
ウエストが調整できるから楽ちん!
既製服はウエストのゴムが生地に縫いつけられ、
ゴムを変えられないものが多い。
中高年向けのパンツはゴムを変えられるが、
色がとーても地味。
そこで、母のために作ってみた。
「すそがひっつれている」とダメだしされ、縫い直した。
いくつになっても師匠は厳しい。
母は何がきっかけで洋裁をするようになったんだろう…。
今度聞いてみよう…。
海を見ても泳ぎたいと思わないが、
山を見ると登りたい!と思う。
きっかけは30年ほど前、バイト先で誘われたスキー。
リフトから眺める雪山は、スキー場から流れる音楽がこだまする。
ちょっと上達すると風を切りながら林道を滑り降りる。
山って居心地がいいな…。
しばらくして登山のサークルに入り、
休日のたびに近隣の山に登った。
山に入ると、『帰ってきた』という思いでいっぱいになる。
ご先祖のどなたかは、山の中に住んでいたか、
山に係わる仕事をしていたに違いない!!!
ご先祖様はたくさんいるから、心躍る!血が騒ぐ!!ことが、
まだまだあるような気がする。
自分が天寿を全うするまでに、
ご先祖様が築き上げ受け継いだものを
どれだけ引き出せるかな…。
いつも頭にアンテナをはり、
面白い!やってみたい!事にチャレンジし続けたいと思う。