太宰府天満宮の参道の両脇には、
お土産屋さんがひしめきあっている。
店頭に飾っていた久留米絣の肩掛けバックに引き寄せられ、
店員の中年女性と話し込んだことがある。
1時間が経ち、
「九州国立博物館は17時までだから、もう行った方がいい」
そう促されたが、
話がまた盛り上がり、さらに1時間経過…。
14時になっていた。
慌てて博物館に向かったが、じっくり見る間もなく、
閉館となった。
今日はすでに14時!
寄り道しちゃいけない…。 いけない…。
テクテクテクテク(=歩く音)。
あれっ?
名物の梅が枝もちは白だけど、薄緑色のもちが店頭にある。
そうだっ!
今日は25日。
毎月25日はヨモギ入りの梅が枝もちを販売しているんだ。
ラッキー!
テクテクテクテク…。
げげっ、お気に入りの店は10人ほど並んでいる。
今日は別の店にするか…。
向かいの店はすいている。
テクテクテクテク…。
あれっ?
お気に入りの店と名前も包装紙も同じ。
店員さんに聞いてみると、やはり同じ店。
ラッキー!!
テクテクテクテク…。
歩きながらアツアツのヨモギ入りの梅が枝もちを食べる。
ピンボケているのが梅が枝もち。
九州国立博物館では、『京都 高山寺と明恵上人 鳥獣戯画』を開催中。
中入ると、げげげっ!
長蛇の列。
入場まで40~50分待ち。
テークテークテークテーク…。
やっと入場すると、数珠なりに横一列に進むので、
じーっと立ち止まって見ることはできない。
高山寺を築き上げた明恵上人の生き様が興味深かったが、
なにしろ時間がない…。
音声ガイドをぱっぱか聞き流し、
最後まで見ると閉館30分前。
どこでも、少なくとも2回は見直すので、
テッテケテクテク、
最初に展示されている鳥獣戯画まで戻る。
おおっ、
入館は、閉館の30分前までなので、すいてるぅ~!!!
ラッキー!
ヒトだけでなく、ウサギやカエルなどの動物が、
川遊びや綱引きなどの遊びに熱中するさまは、
ユーモラスで、微笑ましい。
音声ガイドを聞き直す。
人は、『あるべきようわ』という7文字を保つべきである…。
明恵上人は常々僧侶たちに説いていたらしい。
僧侶は僧侶の道を極めるために、精進し続けなさい…ってことかな。
この7文字が心にどわーんと響いた。
自分が一番長く続けているのはエレクトーン。
44年ぐらい。
途中、忙しくて1年間弾けないこともしばしば。
お気に入りの演奏本は茶褐色になり、
ビリビリ破けてセロハンテープが貼られている箇所もある。
何十年も弾いていると少しずつ弾き方が変わり、
今ではとってもラフに弾ける。
これが『あるべきようわ』なのかな…。
なーんて、えらそうだよねぇ~。
一目ぼれした久留米絣のバック。
リレーのたすきのようなデザイン。
小さなペットボトルや携帯電話がポケットに入り、
定員さんは犬の散歩に重宝しているって言っていた。
自分は犬を飼っていないせいか、
気に入っているのに一度も使ったことがない。
2時間も考え抜いて購入したから、
『衝動買い』とは言いたくない!