「ねぇねぇねぇ、オール・スタンディングのライブって行ったことある?」

ー「あるよ」

「自分のコートとかバッグってどうしたらいいのかな?」

ー「コインロッカーがあるよ」

「へぇ~、そうなんだ。何分ぐらい前に行ったらいいのかな?」

ー「整理番号順に並ぶから、早く行かなくてもいいよ」

「えっ!?整理券?私、持っていない!!!」

ー「チケットに整理番号が書いていあるよ」

「へっ?そうなんだ。あっ、B-1だって」

「バリバリのロックなんだ」

「10代とか20代の子ばっかり見に来たら、おばちゃんは浮くよねぇ~」

ー「音楽にのってしまえば気にならないよ」

「のれるかなぁ…」

 

 

思い返せば、舞台や映画は何回も観に行ったが、

コンサートは1回のみ。

音楽が大好きなくせに…。

高校時代、友人がタダ券を持っていたから行ってみた。

クラシック・コンサート。

最前列で、なぜか鼻血が出たなぁ…。

 

 

生意気だけど、

音楽って聞くよりも自分で奏でたほうが何倍も楽しいと思っている。

自分のイメージ通りに奏でられたら、

何とも言えない爽快な気分になる。

今回、なぜライブに行こうと思ったのか…。

 

 

 

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Mannish  Boys(マニッシュ・ボーイズ)の新しいアルバム『麗しのフラスカ』。

ドラマー・中村達也氏が早いビートで力強くドラムを叩く。

それに、斉藤和義氏のギターと唄がのっていく。

ガンガンとドラムを叩く音楽は苦手だけど、

このユニット・バンドの奏でる音楽は心地いい。

なんでだろう…。

気づいたらネットでライブのチケットを購入していた…。

 

 

会場には20分前に着いた。

わぁ、もう100人ぐらいいる。

自分と同世代のおじちゃんやおばちゃんが多い。

よかった…。

ライブのスタッフが大声で叫ぶ。

「これから整理番号順に並んでいただきます」

「まず、Aの1から50番までお並び下さい」

(ゾロゾロゾロゾロ…)

「次はAの100番までです」

(ゾロゾロゾロゾロ…)

「次はAの200番までです」

(ゾロゾロゾロゾロ…)

Aはいくつまで続くのだろうか。

「次はAの650番までです」

(ゾロゾロゾロゾロ…)

「次はBの整理番号をお待ちの方です」

おーっ、呼ばれた。

こりゃあ、会場に入るまで時間がかかりそうだ。

 

 

お隣さんと立ち話。

「私、今日初めてライブに来たんです」

ー「えっ、初めて?1人で?」

「はい」

ー「普通、初めてだったら友だちを連れてきそうだけど。本当に1人で?」

「はい。みんなに行ってらっしゃいと言われました」

 

 

やっと、会場に入った。

コインロッカーに荷物を入れるのにもたつき、

お隣さんが会場で陣取ってくれていた。

ありがとさんです。

人、人、人、人…。

舞台にライトがつくと、人の隙間からドラムを叩く中村氏が見える!

小気味いいビートが床をつたって、

足の裏から体の中へビンビン入ってくる。

自然と体がリズムを刻む。

「のれるかな…」なんて心配は無用だった。

 

 

仁王立ちするおじさんにすっぽり隠れて、斉藤氏は全く見えない。

おじさんが少しでもリズムにのってくれたら、

ちらちら斉藤氏が見えるのになぁ…。

1時間もすると自分の立ち位置が動いたのか、

おじさんの立ち位置が動いたのか、

斉藤氏が見えた!

遠すぎてギターを弾く手元はよく見えないなぁ…。

 

 

作り出す音と音がかけあい、グルーブを生み出す。

2人ともアーティストというよりも職人って感じ。

かっちょい~~~い!

あーーー、いつの日かドラムを叩いてみたい!

 

 

リズムを刻む足に疲労が出て、

手拍子をする手もしびれたけれど、

あっという間にライブが終わった。

 

 

 

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帰りにお隣さんと居酒屋へ。

おごってもらい、ごっつぁんです!!!

さぁ、2017年がスタートしたぞぅ!

いろいろチャレンジするぞぅ!

年が明けたって変てこなコトーだけれど、

皆さん、おつきあいください!!!