じゃぁーん、これ何だ?
あごの骨だよ~ん。
あごの骨(水色の部分)は、たくさんの筋肉と靭帯に支えられ、
頭蓋骨にぶらさがっている。
だから、あごって不安定。
あごの運動にかかわる筋肉は、顔だけでなく、
首や肩にも及ぶ。
余談だけど…。
理学療法士の学生のとき、『筋肉』に関しての試験があり、
こーんな込み入った筋肉名も必死に覚えたなぁ…。
イラストを描いていたら、懐かしさが込み上げてきた!
おっとっと、話を戻して…。
顎関節症の症状は、あごの関節痛、開口制限、
咀嚼筋(そしゃくきん)(=かむ筋肉)のだるさや痛み、
開閉口時のクリック音(=雑音)、あごの運動異常、などなど。
原因もさまざま。
その1。
歯並びや歯の治療後のかみあわせの悪さからくる片がみ。
片がみとは、食べるときに片方の奥歯だけに食べ物をのせてかむこと。
筋肉の使い方も片寄る。
その2。
強いストレスが体を緊張させ、無意識に歯を食いしばり、
歯ぎしりやかみしめが癖になっている。
その3。
先ほどの横向きの姿勢でもわかるように、
ヒトの背骨って、ゆるやかに弯曲している。
首の骨、頸椎(けいつい)は前弯。
腰椎は後弯。
腰椎は前弯。
このおかげで重たい頭を首の骨が支え、
体幹も背骨で支え、骨盤でうけとめている。
姿勢が悪く、この弯曲が減ったり強まると、
頭などを背骨では十分に支えにくく、
首・肩・背中の筋肉の負担が増える。
首や肩の筋肉疲労があごに影響することもある。
などなど…。
そんなあごのトラブルにどう対処するか…。
歯並びの悪さがかみあわせに大きくかかわっている場合は、
歯科医に相談してみよう!
就寝時に歯ぎしりやかみしめを起こし、
起床時にあごがだるかったり痛い場合は、
就寝時にスプリントをすると、筋肉の緊張が緩和することもある。
鍼灸治療では、顎関節の変形を改善することはできない。
筋肉の緊張からくる痛みやだるさ、開口制限などに関しては、
鍼やお灸で筋肉の緊張を緩和させ、症状にアプローチできる。
側頭部や首、肩にはたーくさんのツボがある。
あご周辺や首には短くて細い鍼をちょこんと刺す。
肩は鍼やお灸のセットがおすすめ。
筋肉がゆるんで、あごが楽になる。
顎関節症にはストレスが影響していることが多い。
ストレスを緩和する鍼灸治療がとっても大事。
ストレスで全身の力が抜けなくなっていれば、
全身リラックスできる鍼とお灸!
ストレスで精神的にまいっていれば、心が楽になる鍼とお灸!
体と心のリラックスには、自分でするお灸もおすすめ。
台座灸は手軽にお灸ができる。
それと並行して、あごを動かす筋肉や首・肩の筋肉の
ストレッチングもおすすめ。
根気強く毎日続けていると、筋肉の緊張が緩和されてくる。
ストレッチングを辞めてしまうと、ストレスや疲れがきっかけに、
緊張がぶり返すこともあるけれど…。
あごが外れやすい方は、無理のない範囲でストレッチングをどうぞ…。
食べ物をかみくだき飲み込みやすくする。
飲み物をこぼさずに口の中に受け止める。
話す。
顔の表情をつくる。
あごの働きってたくさん!
大切にしたいなぁ…。