赤いラインは『手陽明大腸経 て・ようめい・だいちょうけい』という経絡。その上にツボ『手三里 てさんり』がある。『里』は村や居住地のこと。1寸は1里ともいう。ツボ『肘髎 ちゅうりょう』から3寸下にあるので、『三里』と名付けられた。

 

膝下に『足三里 あしさんり』というツボがある。花シールが膝。赤矢印が『足三里』。そのツボと紛らわしいので、『手三里』と呼ばれている。『手三里』のツボの取り方は、『肘髎』から3寸(=指4本分)下と思いきや、肘にあるツボ『曲池 きょくち』から2寸(=指3本分)下に取る。ツボ『曲池』とツボ『陽谿 ようけい』を結んだ線上にある。ツボも経絡も目に見えないので、ツボを正確に取るには何回も練習するしかない。何度もツボを取っていると、経絡に沿って皮膚をさするだけで、ピタッ!とツボが取れるようになる。軽く指先でツボを押すと、「あぁ、反応があるなぁ」とか、「ここよりも1つ前のツボに反応があるなぁ」などと感じるようになる。ツボを押したときの『へこみ具合』、『弾力性の程度』で判断しているのかなぁ…。『手三里』の周辺には、指や手首を動かす筋肉が密集しているので、肘・腕(指も含めて)のだるさや痛みがある時に、『手三里』をよーく使う。

 

自分で『手三里』に灸頭鍼(きゅうとうしん)をして、自撮りしてみた。灸頭鍼は、置いた鍼の先端にモグサを差し込み、お灸もする。鍼の刺激とお灸の輻射熱で、凝り固まった筋肉をほぐす。今日も日差しが強く、自分に扇風機を右から当てていたら、煙がしっかり左に棚引いた!

 

自分で『手三里』に台座灸をしてみた。台座灸は底にシールが付き、簡単にお灸ができる。ツボの位置さえ分かれば、誰でも台座灸ができるよぉ!

『手三里』のツボ取り動画を撮ってみた。カメラと自分の腕の距離が近すぎると、肘から指先まで画面に映らない。カメラのモニターを見つつ、できるだけ腕を遠くに置きたいけれど、ビヨ~ンと腕が伸びず、首や肩が凝りまくった!『手三里』のツボの取り方は難しいけれど、ぜひチャレンジしてほしい!次回は『迎香 げいこう』という、顔にあるツボを紹介するよーん。福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の鍼灸師コトーでした。