足陽明胃経(あし・ようめい・いけい)という経絡(赤いライン)の上に、ツボが45個ある。その中から3個、紹介するよ~ん。

 

顎にあるツボ『頬車 きょうしゃ』(赤丸)。古代中医学では顎の骨のことを『頬車骨』といい、その上にツボがあるので『頬車』と名付けられた。

これらは食べ物をかみ砕く時に働く筋肉。『頬車』は『咬筋』という筋肉の上にある。顎関節症や歯ぎしり、歯の食いしばりが強いと、顎周辺の筋肉がこわばり、痛みやだるさが生じる。そんな時、『頬車』にちょこん!と鍼を置いて、咬筋のこわばりをほぐし、痛みやだるさを和らげる。顔にあるのでお灸はしない。

 

こめかみにあるツボ『頭維 ずい』(赤丸)。『維』は中国語で『角 かど』のこと。正面から顔を見た時、このツボが頭の角(かど)付近にあるので、『頭維』と名付けられた。

食物をかみ砕く時に働く筋肉は、こめかみ周辺にもある(側頭筋)。顎関節症や歯ぎしり、歯の食いしばりによる痛みやだるさには、このツボにもちょこん!と細くて小さな鍼を置く。こめかみ周辺がズキンズキン!と痛む片頭痛でも、ここに鍼を置いて痛みを和らげる。

 

おへそ(青丸)の外側にあるツボ『天枢 てんすう』(赤丸)。ツボモデル君の左側は筋肉が描かれているが、左側にも『足陽明胃経』はあり、『天枢』は左にもあるよ。『天』は上部のこと。『枢』は要(かなめ)のこと。古代中医学では、腹部はおへそを境に、上を『天』、下を『地』としていた。おへそは天と地の境となる要所。『天枢』はおへそのすぐ近くにあり、胃や腸の気(=エネルギー)を整える重要なツボでもあり、『天枢』と名付けられた。下痢、便秘、腹痛、腹脹(お腹が張る)、腹鳴(お腹が鳴る)など、消化器系の症状だけでなく、生理痛や生理不順など婦人科の症状にも『天』に鍼やお灸をする。

 

モグサを固めて和紙でくるみ、タバコ状にしたお灸。棒灸。皮膚から数㎝離して温める。棒灸は動かせるので、『天枢』だけでなくお腹全体を温めることが出来るよ!

黒目の下にあるツボ『四白 しはく』。膝上にあるツボ『梁丘 りょうきゅう』。すねにあるツボ『足三里』。この3つは一般の方でもツボが取りやすく、セルフお灸もおすすすめ。ツボ取り動画を撮ってみた。次回から、順を追って紹介するよ~。福岡市南区にある、女性専門女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。