赤いラインは、『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡。足の親指にあるツボ『隠白 いんぱく』に始まり、脇の下にあるツボ『大包 だいほう』で終わる。体の表面を通り、その上にツボが21個。この経絡は左右対称にあるので、合わせて42個。

体の表面にある『足太陰脾経』は下腹部で枝分かれ、もう1本は体内に入り、上行して、脾、そして胃とつながる。さらに、ここから2本に分かれる。1本は、胃から上行して横隔膜を貫き、のどを通り、舌の根元とつながり、舌の下の部分で散るように終わる。もう1本は、胃から上行して心(しん)に入り、次の経絡、『手少陰心経 て・しょういん・しんけい』とつながる。

『手少陰心経』は体内では3本の通路がある。1本目は、心から下行して横隔膜を貫き、小腸とつながる。2本目は、心から食道へと上行し、目につながる。3本目は、心から肺を貫き、脇の下にあるツボ『極泉 きょくせん』へと向かう。

『極泉』というツボから体表に出て、腕の内側を通り、小指の先端にあるツボ『少衝 しょうしょう』で終わる。そして、次の経絡、『手太陽小腸経 て・たいよう・しょうちょうけい』につながる。

『手少陰心経』の上に、ツボは左右9個ずつ。腕の内側の痛み、変形性肘関節症、野球肘、尺骨神経麻痺、手首の腱鞘炎などを治療する際、この経絡上のツボを使うことが多い。鍼やお灸で筋肉のこわばりをほぐし、痛みを和らげる。

 

筋肉のこわばりが強い時は、『灸頭鍼 きゅうとうしん』がおすすめ。鍼の先端にモグサを差し込み、鍼を置きながらお灸もする。

 

鍼が苦手な方は、『点灸 てんきゅう』がおすすめ。米粒大のモグサをツボにのせ、お灸用の線香で火をつける。燃え終わる時に一瞬、チクッとした熱さがツボの奥に伝わる。皮膚の上に『灸点紙 きゅうてんし』というシールを貼り、その上にモグサをのせるので、お灸の跡は残らない。

 

セルフお灸には、台座灸がおすすめ。台座の上にモグサがのっている。台座の底にはシールが付き、どこのツボでも貼りやすい。

『手少陰心経』のツボの中で、よく使い、かつ、どなたでも取りやすいツボを2つ選んでみた。肘にあるツボ『少海  しょうかい』と、手首にあるツボ『神門 しんもん』。順次、ブログで紹介するよ~ん。ツボ取り動画付きだよ~ん。

コロナの勢いが増してきた。全世界でコロナが収束するまで踏ん張ろう!福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。