はじめに
【むくみ】むくみのしくみ~なぜ夕方になると脚がむくむのか という記事で紹介したように、様々な原因で、静脈やリンパ管の流れが滞り、体の中の『余分な水分』が静脈やリンパ管に吸収されずに残ってしまうことが、むくみの発端。
これから紹介するセルフケアのポイントは、筋肉をしっかり動かすこと。
筋肉が動けば、その隣にある静脈やリンパ管は押され、その中を流れる『古い血液』や『余分な水分』は、心臓へ戻りやすくなる。そうなると、静脈やリンパ管の外にある『余分な水分』の吸収率は上がり、残りにくくなる。ということは、むくみにくくなる。
静脈やリンパ管の流れがよくなるようにイメージしながら、筋肉を動かそう!マッサージしよう!
セルフ筋肉ケア① 座りっぱなしなら、座り方をちょいちょい変えてみる
椅子の背もたれに寄りかかり、深く腰掛けていると、太ももの裏の筋肉・血管・リンパ管が圧迫され続ける。ときどき、座り姿勢を変えてみよう。
脚の組み方を変える。脚を組まずに座る。浅く腰掛けて、太ももの裏が座面に圧迫される面積を減らす。
セルフ筋肉ケア② 座りっぱなしなら、ちょいちょい足の指を動かす
座ったまま、脚の指をグーパー、グーパー、曲げ伸ばしをする。スリッパや靴を脱げる環境であれば、脱いで、やってみよう。
『足の指をぎゅっと握り、ぱぁっと開く』ことを繰り返して、足指の筋肉を動かすと、隣にある静脈やリンパ管が押され、足の余分な水分が静脈やリンパ管に吸収されやすくなり、むくみの予防や改善につながる。
セルフ筋肉ケア③ 座りっぱなしなら、ちょいちょい足首を回す
脚を組んだ座位で、上の脚の足首をぐるぐる回す。大きな円を描くように回すと、硬くなっている『ふくらはぎの筋肉』と『すねの筋肉』がよく動く。
セルフ筋肉ケア④ 座りっぱなしなら、ちょいちょい膝を伸ばす、脚を上げる
脚を腰よりも高く上げるだけで、脚の余分な水分は心臓へ戻りやすくなる。
椅子に座りっぱなしの時、ときどき、別の椅子に脚をのせると、むくみによる脚のだるさが解消されやすい。ソファーなら、脚全体をソファーの座面にのせよう。
座ったまま、片膝ずつ、曲げ伸ばすと、『太ももの筋肉』がよく動く。同時に、足指のグーパー運動も行うと、脚全体の筋肉が動くよ~。
セルフ筋肉ケア⑤ 立ちっぱなしなら、ちょいちょい『つま先立ち』
つま先立ちになると、脚の筋肉がきゅっ!と働く。
ヒールのある靴では難しいと思うが、『つま先立ち』と『10本の足先を上げて、踵に体重をのせる』を交互に行うと、より脚の筋肉を使う。普段、前のめりに立ち、重心がつま先寄りの方は、つま先を上げて、踵に体重がググっとのってくると、バランスを崩すことがある。気を付けてね。机や壁に手を触れて、体を安定させながら、やってみよう。
セルフ筋肉ケア⑥ すきま時間のちょこっと階段
職場などでは、トイレ・タイムに、近くのトイレには行かずに、上の階や下の階のトイレへ、階段を使って行く。昼食などで外出するときも階段を利用!
階段は平地よりも脚の筋肉を使う。血行がよくなる!むくみの改善!筋力アップ!になるかも…。コトーは、外出先で、階段を探すクセがついた。
セルフ筋肉ケア⑦ くるぶしマッサージ
内・外のくるぶしに両手の親指以外の4本の指を当て、上図のようにくるぶしの周りをさする。
余分な水分を吸い取る静脈やリンパ管は、皮膚の表面にある。軽く皮膚をなでるように、マッサージするだけで、流れを促せる。
セルフ筋肉ケア⑧ ふくらはぎマッサージ
上図のように、足首を両手で包み込み、もみ上げるようにマッサージ。硬くなった、ふくらはぎの筋肉をほぐし、静脈とリンパ管の流れを促す。
セルフ筋肉ケア⑨ 膝裏マッサージ
膝の裏には、リンパの流れの関所である『リンパ節 リンパせつ』がある。上図のように、膝裏に両手を当て、軽くなで上げるように刺激する。
セルフ筋肉ケア⑩ 脚の付け根のマッサージ
脚の付け根(=そけい部)には、大きなリンパ節がある。上図のように、円を描くように軽くさすり、リンパの流れを促す。
終わりに
むくみは、ため込むと取れにくい。こまめに脚の筋肉を動かすことが、むくみの改善や予防になる。できることから、ちょこちょこと、やってみよう!
むくみ特集の最終回は、『むくみの鍼灸治療』。この特集がこんなに長くなるとは…。最終回もよろしくです!
福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。