コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

鼻水・鼻づまりに効くツボ

皆さんは毎日、何をよく飲みますか?

コーヒー?紅茶?緑茶?

私は煮出したお茶が好きで、

毎朝ヤカンにいろいろな茶葉を入れてグツグツグツ…。

部屋の中にお茶の香りが充満し、リラーックス!

 

料理のおいしい『におい』は、食欲をアップさせ、

心までもホクホクさせますね。

また、焦げ臭い『におい』や、腐った『におい』は、

危険から身を守る手段にもなります。

 

花粉症などのアレルギー性鼻炎で、

鼻水が止まらなかったり、鼻が詰まると、

『におい』を感じないだけでなく、

頭がボーッとして、つらいですね。

今日は鼻のトラブルに効くツボをご紹介します。

 

一番メジャーなツボは、小鼻中央の外にある『迎香 げいこう』。

ですが…、

私が鍼灸治療でよく使うのは、『上迎香 じょうげいこう』。

『迎香』の上にあります。

ツボ・モデル君の顔には書かれていません。

あしからず…。

ここにちょこんと鍼をすると、鼻が通り、

『香り』を『迎える』ことができます。

 

鼻の外側の際を上から下まで、

人差し指の先端でグイッと押していくと、

鼻が通ることもありますよ。

 

 

首と肩の付け根にあるツボ、『大椎 だいつい』。

このツボに、台座灸や棒灸などのお灸をすると、

鼻が通ってきます。

風邪を引いたときにもよく使うツボです。

 

 

台座灸
台座灸
棒灸
棒灸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分ではお灸をしにくい場所ですね。

熱めのシャワーをかけ続けると、

鼻が楽になることがあります。

花粉症などのアレルギー性鼻炎は、

アレルギー体質を改善するツボにも鍼やお灸をします。

体質を改善するには時間がかかります。

鼻のトラブルが生じる季節以外も、

体質を整える鍼灸をお勧めします。

 

 

おまけの話…。

鼻の孔は2つですが、私たちの遠いご先祖様は

4つあったそうです。

鼻の起源は、脊椎動物(せきついどうぶつ)(背骨がある動物)が

現れる以前、約5億年以上前にさかのぼる!

 

魚の鼻は、『前鼻孔 ぜんびこう』と『後鼻孔』という

2つの孔をつなぐ管!

その管の途中に、水中のにおいを感じ取る細胞がある。

前鼻孔から入った水が、後鼻孔へ流れてく途中で、

においをキャッチ!

鼻の管は左右対称にあるので、鼻の孔は4つ!

 

4つの鼻の穴のうち、

2つは進化の過程で眼に移動!

ワンワン泣いていると、

涙と一緒に鼻水も流れてきますよね。

『鼻涙管 びるいかん』という管が眼と鼻に通じ、

あふれた涙が鼻に流れ込むからです。

この鼻涙管は、私たちのご先祖様が魚だった頃の

名残なんですよねぇ~。

ギョギョッ!!!

ツボ・パワー! 迎香(げいこう)

2回続けて鼻の症状に効くツボをご紹介しました。

今日は最終回。

『迎香 げいこう』をご紹介します!

効き目がわかりやすい名前ですね。

鼻の通りをよくして、香りを迎えるツボ…。

また登場させてしまった手描き図。

『手の陽明大腸経 ようめい・だいちょうけい』という経絡の上に

のっているツボ、20穴が書いてあります。

この絵では、左の人差し指から始まり、

鼻の下で右の鼻へ行っていますね。

この経絡は左右対称にあるので、2つの経絡は

鼻の下で交差します。

交差する経絡って、とっても珍しいです!

おっとっと、話が横道にそれました。

『手の陽明大腸経』の20番目のツボ、

小鼻の横にあるのが『迎香』です。

ところで、

ツボには、『正穴 せいけつ』と『奇穴 きけつ』があります。

『正穴』は経絡の上にのっているツボ。

365穴あります。

『迎香』は経絡の上にあるので、『正穴』です。

『奇穴』は経絡の上にはないツボ。

治療経験の中で、治療効果があるツボとして発見されたもので、

今でも『新穴 しんけつ』として発表されています。

2000穴? 3000穴?

いくつあるのかわかりません…。

奇穴の中にも鼻の症状に効くとされているツボがたくさんあります。

鍼灸本で調べてみると…

出てくる!出てくる!

『上迎香 じょうげいこう』 『鼻穿 びせん』 『夾鼻 きょうび』

『鼻環 びかん』 『鼻流 びりゅう』 …。

どのツボも右にも左にもあります。

これらの鼻まわりのツボには、

細くて短い鍼を皮膚と平行に、ちょっこと刺します。

私は『迎香』よりも『上迎香』をよく使います。

軽い鼻づまりであれば、ツボ・マッサージも効きます。

今日は雨。

花粉症の方にはありがたい雨でしょうか。

福岡ではそろそろ黄砂も飛んできているようです。

花粉と黄砂のダブルで、鼻や目の粘膜を刺激します!

アレルギー性鼻炎持ちの私は、

症状が出そうな、出なそうな、不安定な感じ。

鼻炎持ちの方! この春を乗り切りましょー!!!

ツボ・パワー! 大椎(だいつい)

前回は鼻の症状に効く『上星 じょうせい』というツボをご紹介しました。

今日も鼻の症状に効くツボ『大椎』をご紹介します!

               *

アップしすぎて分かりにくいですよね。 すみません!

後頭部からうなじを撮りました。

首のつけ根の真ん中にあるのが『大椎』。

首は、7個の骨(=椎骨 ついこつ)が連結しています。

このツボは7番目の椎骨の下にあります。

7番目の椎骨は構造上、後方にぐっと出ています。

その大きな椎骨の下にあるから、

古代中国では、このツボのことを『大椎』と呼んだそうです。

              *

話はそれますが、キリンの首って何個の椎骨でできていると

思いますか。

ヒトと同じ7個だそうです。

もうはるかかなた昔の、高3の冬。

リハビリの学校の面接試験で聞かれました。

何でそんな質問をするんだろう…。

すごーく疑問に思ったことを覚えています。

キリンの話は本当でしょうか…?!?!?

               *

さてさてさて、

『大椎』というツボは、『督脈 とくみゃく』という経絡の上にのっています。

前回ご紹介したツボ『上星』も、『督脈』も上にのっていましたね。

『督脈』はお尻から背中、後頭部へと上り、

頭頂部から額、鼻へと下り、

前歯の上の歯肉まで、体の中央を通っています。

経絡は陰と陽に分けられます。

督脈は陽の経絡(=陽経)です。

『陽経の海』といわれ、

すべての陽経を統括する大事な経絡です。

この経絡は鼻の上も通っているので、

『大椎』に鍼やお灸で刺激をすると、

経絡の流れも鼻の通りも良くなります。

               *

小鼻の横にも鼻の症状に効くツボがあります。

次回はそのツボをご紹介します。

ツボ・パワー! 上星(じょうせい)

2月18・19日の寒波はすごかったですね。

19日の午前中から福岡も雪が積もり始め、

仕事場近くの道路状況を見に行くと

雪景色がステキ!

夕方にはほとんど溶けましたが…。

               *

2月も下旬に入ると気になるのは花粉?

インターネットの『お気に入り』に入れている

『環境省花粉観測システム(はなこさん)』をクリック!

鹿児島は花粉が飛んでいるけれど、福岡はまだみたい…。

昨年と2年前は、今日ぐらいから飛んでいる…。

私はアレルギー性鼻炎持ちなので、

「いつか花粉症になるかも!」と

この季節はちょっとおののいています。

               *

今日ご紹介するツボは、鼻の症状に効く『上星』。

前髪の生え際の上にある『神庭 しんてい』の上。

『上』は高い所。

『星』は夜空の星のこと。

古代中国では、天気は鼻に通じ、

目は太陽や月、星に似ているといわれ、

このツボが目に届く高さにあるので、

『上星』と呼ばれたそうです。

               *

このツボは顔の中央を通る『督脈 とくみゃく』という経絡の上にのっています。

写真のツボ・モデルくんでは、緑色の線にあたります。

経絡の流れが悪くなると、その上にのっているツボに反応がでます。

指でツボを押すと、へこんでいたり、硬かったり…。

『上星』に反応がでると、ぷにょぷにょ頭皮がむくんでいることが

多いようです。

『上星』に鍼やお灸で刺激をすると、

『督脈』という経絡の流れが良くなり、

その経絡が通っている鼻自体の症状も改善します。

               *

額の上以外にも、小鼻の横や首のつけ根にあるツボたちも

鼻の症状に効きます。

次回ご紹介しますね!

かぜの鍼灸レシピ

前回のブログで『かぜ』のことに触れましたが、

今日はその鍼灸治療をご紹介!

今までもかぜにまつわる鍼灸についてブログで書いたなぁーと思い、

下書きをパラパラ読み返しました。

ほほーっ、こんなこと書いたんだぁ~。

もう257話ともなると覚えていません。

今日はちょっと違う視点で書いてみます!

東洋医学では、体の中に『経絡 けいらく』という道が張り巡らされ、

その上に『ツボ』がのっていると考えられています。

この経絡は『手の太陰肺経 たいん・はいけい』。

11個のツボがのっています。

左腕しかツボを書いていませんが、右腕にもあります。

肺をつかさどるので、呼吸器の症状の治療に用いられます。

代表的な経絡は、相棒の経絡がいます。

『手の太陰肺経』の相棒は、『手の陽明大腸経 ようめい・だいちょうけい』。

20個のツボがのっています。

口から鼻にかけては、体の正中を越えて、反対側を通ります。

この経絡は鼻やのどを通り、鼻かぜやのどの痛みなどの治療に用いられます。

さて、ツボの話も何回か書いてきましたが、

代表的のツボは約360個。

そのツボの名前ひとつひとつに由来があります。

『かぜ』は『風邪』と書きますね。

東洋医学では、かぜをひく原因のひとつとして、

『風邪 ふうじゃ』という邪気が体の中に入るから!ととらえています。

『風』の漢字がつく、『風池 ふうち』や『風門 ふうもん』は、

風の通り道とされ、これらのツボもかぜの治療に用いられます。

ぐっすり眠れたら、かぜもすぐ治るのに、仕事・家事・育児などでそうもいかない…。

そんな経験ってありますよね。

かぜを長引かせると、体のスタミナが減り、よけい治りにくくなります。

そんな時は、エネルギーを補う鍼や灸もプラスします。

それにしても、顔と手を描くのは難しい!

2枚目はへび腕になっちゃった。

でも、また懲りずに書くと思う…。