コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

なんとか残暑を乗りきろう!

今年の梅雨は雨が降らないなぁ…。

と思っていたら、雨、雨、雨、雨。

最高湿度99%!

部屋のどこに触れてもじとっと湿っている。

気温も高く、不快指数もマックス!

この後、猛暑がやってきたら、相当体にこたえるなぁ…。

と思っていたら、猛暑が止まらない。

夕立が降ったら少しは涼しいのに…。

と思っていたら、スコールのような雨。

でも、涼しくはならず、蒸し暑さ倍増!

お盆が過ぎ、朝晩は気温が下がるが、

日中は暑い!暑い!!暑い!!!

こんな調子では体をいたわってあげないともちそうにない。

 

 

コトーがこの夏に気をつけていることは3つ。

1つ目は睡眠。

暑さも冷房のひんやりさも体を疲れさせる。

その日の疲れをその日にとるには、

夜更かしせずに睡眠!

しっかり寝ている間に、

痛んだ体の細胞よ、しっかり修復してくれ~~~と、

祈っている。

 

 

2つ目は食事。

しっかり食べてエネルギー補給!

冷たい物をとると体はバテやすいので、お茶は常温のもの。

でも、あまりの暑さに、アイスクリームの誘惑に

何度も負けている…。

 

 

3つ目はプラスαの体力をつけること。

気温や湿度の変動が激しいと、体力の消耗も激しい。

仕事や家事など日常生活をこなす体力+αがないと、

バテやすい。

プラスαの体力は、普段の生活をこなしているだけでは

なかなかつかないと思っている。

この時期は冷房の効いた中で、ほどよく汗をかく程度の

運動しかできないが、ほそぼそと続けている。

 

 

ところで、鍼やお灸をするツボには、

エネルギーを補給してくれる、たのもしいヤツがいる。

 

 

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<体幹>
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<腹部>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、『関元 かんげん』。

下腹部にある。

右の写真では一番左下のツボ。

といっても、下腹部の中央にある。

下腹部にエネルギーが集まり、

そこから全身に行き渡る、と東洋医学では考えている。

『関元』に鍼やお灸をしてエネルギー補充!

 

 

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例えば、『湧泉 ゆうせん』。

足の裏にある。

足少陰腎経(あし・しょういん・じんけい)という経絡の上にあり、

この経絡のエネルギーが湧き出ることから、

この名前がついた。

『湧泉』にお灸をしてエネルギー補給!

暑い夏でも気持ちがいいよ!

 

 

当鍼灸院の周りでは、ツクツクボウシがまだ大活躍。

皆さんの住む街ではいかがですか?

なんとか残暑を乗りきりましょう!!!

 

ペアなツボ…

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赤いラインは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』という経絡。

経絡は、体中に張り巡らされた通路のようなものです。

エネルギーと栄養分を全身に送っています。

『足陽明胃経』には、相棒がいます。

 

 

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『足太陰脾経 あし・たいいん・ひけい』です。

お互い影響しあっています。

 

 

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う~、絵が下手すぎてすみません!

膝のつもりです。

左右お隣同士のツボ。

『梁丘 りょうきゅう』と『血海 けっかい』。

『梁丘』は『足陽明胃経』の上に、

『血海』は『足太陰脾経』の上にあります。

ペアの経絡の、ペアなツボ!

膝の痛みや腫れがあるとき、

この2つを一緒に鍼やお灸をします。

もう1つ、『ペアの経絡のペアなツボ』をご紹介します。

 

 

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このブログ初登場!

『手闕陰心包経絡 て・けついん・しんぽうけい』。

胸の横にあるツボ『天池 てんち』から始まり、

腕の前面中央を下り、

中指にあるツボ『中衝 ちゅうしょう』で終わります。

この経絡の上に、ツボは9個。

経絡は左右対称にあるので、合計18個。

この経絡にも相棒がいます。

 

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『手少陽三焦経 て・しょうよう・さんしょうけい』。

絵では分かりにくいかもしれませんが、

ツボ・モデル子ちゃんの後ろ姿です。

手の薬指にあるツボ『関衝 かんしょう』から始まり、

腕の後面、肩、首と上り、

耳の外をぐるっと回って、

眉毛の外にあるツボ『絲竹空 しちくくう』で終わります。

この経絡の上にはツボが23個(片側)。

 

 

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手のひら側の手首ちかくにあるツボ『内関 ないかん』。

『手闕陰心包経』の上にあります。

手を裏返しにすると、同じ位置にあるのが…、

 

 

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『外関 がいかん』。

『手少陽三焦経』の上にあります。

手首の痛みや手の冷えがあるとき、

この2つを一緒に鍼やお灸をします。

 

経絡は体の中心に2本。

左右対称に12本あります。

それらの経絡の上に、合計371個のツボがのっています。

各々のツボには特長があり、

症状にあわせてツボを選びます。

 

 

目には見えないツボに鍼やお灸をすることにより、

滞っている経絡の流れを改善し、

体の自己治癒力を高めて、

症状を治す…。

健康を保つ…。

『ツボの力』って不思議です。

 

 

さぁて、おまけの話。

梅雨に入りましたね。

蒸し暑かったり肌寒かったり、

ころころ天気が変わっています。

体調を崩していませんか?

当鍼灸院で一番元気なのは観葉植物。

 

 

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この胡蝶蘭は、花が咲いているときから、

じわじわつぼみができ、

花が終わった5月に、ぼわんと膨らみ始めました。

 

 

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もうすぐ咲くかな?

 

 

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この胡蝶蘭は4年間の冬眠から目覚め、

花芽がちょびちょびっと伸びています。

 

 

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くじゃくのような、綺麗なフォルム!!

 

年始めのツボ…曲垣(きょくえん)

新年あけましておめでとうございます。

あっっっっっという間に年末年始は過ぎ、

コトーは1月5日が仕事始めでした。

最初に鍼灸治療をした方に用いたツボのうち、

トップバッターは『曲垣 きょくえん』でした。

 

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横を向いた後ろ姿に見えますか?

コトーのデッサン力では、これが精一杯です…。

赤いラインは、『手太陽小腸経 て・たいよう・しょうちょうけい』という経絡。

小指にある『少沢 しょうたく』というツボから始まり、

腕の後面、肩甲骨、首、と登り、

耳の前にあるツボ『聴宮 ちょうきゅう』で終わります。

 

 

この経絡には、首こりや肩こりを治療するときに用いるツボが、

たーくさんあります。

肩甲骨のはしっこにある『曲垣』もその1つ。

『垣』は壁のこと。

ちょこっと弯曲している肩甲骨を『曲がった壁』と表現しています。

おもしろいですねぇ~。

 

 

『曲垣』の近くにある、『肩中兪 けんちゅうゆ』や『肩外兪』、

『秉風 へいふう』にも鍼やお灸をして、

首こり・肩こりを改善します。

『天宗 てんそう』は、肩甲骨の真ん中にあります。

首こり・肩こりさんは、ひらべったい肩甲骨一面についている筋肉も

硬くなりやすく、『天宗』もよーく使います。

 

 

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皆さーん、こんなふうに、右の脇の下に左親指を置き、

他の4指を背中に当ててもらえますか。

肩甲骨や背骨から腕についている筋肉がつかめるはずです。

コリコリ硬くなっていますか?

首こり・肩こりさんや五十肩の方は、これらの筋肉も硬くなりがち。

脇の下にある『肩貞 けんてい』というツボに鍼をすると、

筋肉がほぐれ、肩甲骨も肩関節も動きやすくなります。

 

 

脇の下には、腕から指先までの神経や血管が通っているので、

脇の下の筋肉がガッチガチになると、

それらを圧迫して、腕が重だるくなることがあります。

ガッチガチの筋肉がほぐれると、腕のだるさも解消しやすいです。

 

 

『手太陽小腸経』は、こんなに首・肩こりに強い味方なのに、

今まで一度も紹介してきませんでした。

ツボ・モデル子ちゃんを描くのが難しそうで、ついつい…。

今日なんとか描けたので、また折に触れてご紹介しますね。

 

 

おっ! お知らせがあります。

お灸講座の講師依頼があり、2月24日(火)にお灸講座が開催される予定です。

会場は福岡県粕屋郡志免町生涯学習館。

志免町在住あるいは在職の方に限られます。

こちらも、詳しくはトップページのおっ知らせをご覧ください。

どちらも初心者の方にも楽しんでいただける内容です。

どうぞお気軽にご参加ください。

 

 

さあ、2015年のブログがスタートしました。

今年も、東洋医学のこと、鍼のこと、お灸のこと、

そして、よりすぐりの(うそうそ!)おまけの話をお届けします。

よろしくおつきあいください!!!

 

五十肩の鍼灸治療に用いるツボ『消濼(しょうれき)』

社会人の皆さん、消しゴムって頻繁に使いますか?

コトーは一週間前に消しゴムを失くしました。

毎日何回も、消しゴムのあった引出しを覗いては、

「あっ!消しゴムを失くしたんだ…」と思い出し、

消しゴムの存在の大きさが身に染みています…。

こんなにボールペンよりもシャーペンを使っていることに、

驚きました。

 

とうとう近くの文房具屋さんに買いに行きました。

がっ!

お気に入りの消しゴムは置いていませんでした。

「あ~、当分消しゴムのない不便さを感じるのかぁ…」

そう思いながら、目の前の物を覗きこんだら、あったぁ~~~!!!

 

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どこにあったと思いますか?

 

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ペン立ての底にうずくまっていました…。

 

前置きが長くなりましたが、

今日は、消しゴムの『消』の漢字がつく、

『消濼 しょうれき』といツボをご紹介します。

 

このツボは、『手少陽三焦経 て・しょうよう・さんしょうけい』という

経絡の上にあります。

 

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赤いラインが『手少陽三焦経』。

手の薬指から始まり、腕の後面を上り、

肩・首・側頭部を経て、眉毛の外側で終わります。

 

肩と肘の中央に、『消濼』というツボがあります。

五十肩では、このあたりの筋肉がスジのように

カチコチになることがあります。

当院では、このツボに『鍼+棒灸』

あるいは、『灸頭鍼 きゅうとうしん』をします。

 

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五十肩の治療には、肩関節の運動はかかせませんが、

鍼やお灸で血行を促し、スジ張った筋肉を柔らかくすると、

痛みが軽減し、肩関節の運動がしやすくなりますよ。

 

オリンピックに思うツボ…

皆さーん!

オリンピックの中継を見ていますか?

コトー家にはテレビがないので、

ラジオで選手の活躍を聞いています。

 

福岡はほとんど雪が降りません。

皆さんの住む街はいかがですか?

冬のスポーツをしますか?

 

コトーは20代の頃、スキーにはまっていました。

スキー板にスキーブーツにスキーウェアを購入!

自分の足に合うように、ブーツを加工!

ブーツの中敷きをオーダーメイド!

気合も十分!

こんなにお金をかけているから、元を取らなきゃーっ!と、

毎週末スキーに行っていました。

 

連山のリフトを3本ぐらい乗り継いで、

上のほうから林道をゆったりゆったりと滑るのが好きでした。

一面の銀世界はすべてのものを浄化してくれます。

無心に滑っていました…。

 

『滑る』といえば、『滑肉門』。

ツボの名前です。

何と読むか分かりますか?

『カツニクモン』と言います。

すごいネーミングですよね。

 

このツボに鍼をすると、舌の硬さがとれて、

舌をなめらかに動かすことができるので、

この名前がついたそうです。

 

『舌』は東洋医学では、『滑利の肉』とも呼ばれています。

中国語では、『利』は『弁が立つ』という意味もあります。

『肉』は、『筋肉』のこと。

『舌』を、『流暢に話せるための筋肉』と表現しています。

 

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この赤いラインは、『足陽明胃経絡 あし・ようめい・いけい』

という経絡。

『滑肉門』は、この経絡の上にあります。

 

経絡は、体に張り巡らされた通路のようなものです。

エネルギーと栄養分を体全体に送っています。

『滑肉門』は、この経絡を通るエネルギーの門戸(出入口)

でもあり、『門』という漢字がついているんですね。

 

このツボはどこにあると思いますか?

舌ではありませんよ。

 

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おなかです。

『滑肉門』は、胃腸のトラブルを治すときに用いられます。

 

ツボの名前の由来を調べてみると、

ツボの効能や特徴を2~3個の漢字でうまく表現しているなぁ~

と、つくづく感心します。

古代の鍼灸師はセンスがいい!!!