コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【動画で見る!ツボの取り方】手首や親指の痛み・腱鞘炎に働きかけるツボ『陽谿 ようけい』

 

まず、手の骨を見てみよう!指は、基節骨(きせつこつ)と中節骨(ちゅうせつこつ)と末節骨(まっせつこつ)の3本で構成される。しかし、親指は2本しかない。手のひらには、中手骨という長い骨があり、根元には8個の小さな骨(手根骨 しゅこんこつ)がある。次に、親指の関節に注目してみよう!

 

黄色の丸が、爪のちょっと下にある関節。赤丸はこぶしとなる関節。緑色の丸は、CM関節。親指の中手骨と手根骨で構成される。他の指にはこの関節はない。目立たないが、親指全体を動かす関節で、とても重要。青丸は手首の関節。次に、指の使い方を見てみよう!

 

重たく大きいものは、5本の指と手のひら全体で持ち上げる。この画像を取るために、キャベツを買った。

 

重くても、親指と他の4本の指で握れる大きさならば、ほとんどの物はこうやって持つかな。

 

中身の入っていないペットボトルだったら、こんなふうに持つかも。

 

厚みのない、薄い物は、親指の腹と人差し指の横で挟むことが多い。親指の2つの関節(赤丸)は伸ばし、手のひらにあるCM関節(青丸)を使って、親指全体を人差し指に引き寄せる。

 

米粒のような小さい物を持つときは、親指と人差し指の先端でつまむ。親指の2つの関節は曲がり、CM関節を使って親指を外側に開く。

 

小さい物でも薄い物を持つときのように、親指の腹と人差し指の横で挟みこむ方がいる。親指の2つの関節(赤丸)を伸ばし、CM関節(青丸)を使って親指を人差し指に引き寄せる。スマートフォンやパソコンのマウス操作でも見られる。次に、親指の可動域に注目してみよう!

 

親指をどのくらい外に開けるかな?左右の手を比べてみよう!関節可動域テストでは、親指(赤丸)と人差し指(青丸)で作られる角度は60度。親指と人差し指の間には、親指を人差し指に引き寄せる筋肉がある。指の使い方で紹介したように、親指を人差し指に引き寄せて、物を持ったり操作ばかりしていると、親指を人差し指に引き寄せる筋肉が疲労し、硬く伸びにくくなり、親指が外側に開きにくくなる。

 

それでも偏った使い方を続けていると、親指を外側に広げる2本の筋肉も疲労し、親指の付け根に痛みが出てくる。更に酷使すると腱鞘炎に…。鍼灸治療では、2本の筋肉の手首付近(赤丸)や2つの赤丸の間にある『陽谿 ようけい』というツボに、鍼やお灸をして、こわばった筋肉をほぐし、痛みを和らげる。おおーっ、やっと『陽谿』というツボにたどり着いた。

『陽谿』は『手明大腸経 て・ようめい・だいちょうけい』という経絡の上にある。経絡は、陰とに分かれる。この経絡は経なので、名前に『』がついている。『谿』は山に挟まれた溝という意味。親指を反らしたときに浮かび上がってくる2本の筋肉の間の窪みに、このツボがあるため、『谿』という字が使われた。

親指に限らず、指や手首の痛み・腱鞘炎で鍼灸治療に来られる方が増えている。スマートフォンやパソコンなどによる手の酷使や、中高年女性に多い手の指の変形性関節症(へバーデン結節、プシャール結節)などに起因する。2019年に『再特集~手の腱鞘炎の鍼灸治療&セルフケア』を書いた。気になる方はぜひ読んでほしい。セルフケアにはお灸もおすすめ!当院では希望者にセルフお灸を指導している。ツボの位置が分かれば、お灸は簡単!『陽谿』のツボ取り動画も見てねぇ~!福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士コトーでした。毎度毎度、難しい話にお付き合いいただき、ありがとさんです!

 

特集:筋肉のコリと痛みの話⑧~セルフコントロール・その2

お久しぶりです。仕事がハード・スケジュールになり始めた頃に、この特集ブログもスタートし、ポン!ポン!ポ~ン!と立て続けにブログを書くことができませんでした。すみません…。

さて、最終回の今日は、コトーと一緒に1日を振り返り、どんな場面で筋肉のコリや痛みが現れやすく、それをどのように回避していくか…、自分なりのセルフコントロール法を探っていきましょう!

中年コトーは起床直後、全身がこわばっている。若い時は、そんなことはなかったのになぁ…。首から指先、足先まで全身の関節を全可動域、ゆっくり動かすことが日課となっている。起き上がると重力がかかり、全可動域を動かしにくい関節もあるので、あおむけと横向き、うつぶせで行っている。二度寝しなければ30分で終了。筋肉の柔軟性が出て、起きた後のフットワークが軽い。

コトーは『1日3食』派。何十年と1日3回食べ、体のサイクルが出来上がっている。また、1回の食事量が少なくなり、エネルギー摂取量という点でも、3食が必要かなぁ…。ここで問題なのは、コトーは料理が好きじゃない…、食に対しての欲もない…ってこと。ワンパターンの食材とメニューになりやすい。筋肉に限らず体全体の痛んだ細胞を修復するのに、様々な食材を体に取り込むことが必要だよねぇ…。この問題の解決策になったのが、隔週で取り寄せている無農薬野菜セット。手間暇かけて作ってくださった野菜をすべて消化しなければ!という責任感(?)から、様々な食材で料理をするようになった。

コトーは『しっかり活動するために、朝食はしっかり食べたい!』派。夕飯を食べすぎると朝食が入らないから、夕飯はご飯(お米)を食べず、おかずと汁物だけ。20年前ぐらいからの習慣。

仕事がある日は、朝食後に部屋に掃除機をかけ、トイレ掃除。朝の掃除は、ほどよく筋肉が動き、体が温まる。筋肉は動かすと熱を発生するからねぇ…。車で出勤し、退社までデスクワーク、あるいは、出勤せずにテレワークとなると、日中、全身をほどよく動かす機会がない。同じ姿勢を長時間保ったり、反復動作が筋肉は大の苦手。首、肩、背中、腕、脚や目の筋肉のコリや痛みが忍び寄ってきやすい…。

鍼灸治療(=仕事)をする際、コトーは立っていることが多いが、しゃがんだり、椅子に腰かけて姿勢を変え、筋肉を楽にさせ、コリや痛みが生じないように気を付けている。長時間デスクワークをする際、書き仕事や読み仕事は立位で、パソコン仕事は椅坐位で行っている。

休日は美術館、博物館めぐりなど外出することが多かった。目的地まではバスや電車を利用し、帰りは1時間~1時間半ぐらいだったら歩いていた。新型コロナウィルスの発覚で、昨年から美術館・博物館めぐりは自粛し、人込みを避けて近所を散歩している。垣根越しに、しだれ梅のほころびを見入り、春の訪れを肌で感じる…。特集の4話でも触れたように、ストレスも腰痛の原因になる。好きなことをしてストレスを発散するのも、セルフコントロールにはかかせない。仕事がパソコン業務で、趣味がゲームやスマホを見ること!と言われると、「う~ん、筋肉はつらいだろうなぁ」と思う…。

○○しすぎ…ということをいかに減らせられるか。減らすことが出来ないならば、プラスの要素を作って、いかにマイナスをゼロあるいは、プラスにしていくか…。仕事帰りや家事の合間に、、ヨガやピラティス教室やスポーツジムに通ったり、エクササイズのビデオを見ながら体を動かしてみる?

その時に思い出してほしいのが、前回のブログで紹介した造語『筋肉史』。生まれてから今までどんなふうに筋肉を動かしてきたのか。それによって、筋肉の質、柔軟性、筋力、体力、バランス能力など、運動の要素に個人差がある。同性、同年代であっても同じとは限らない。今まで体を鍛えたことがなく、今も…という方は、生徒さんの年代が自分よりも上だったり、ゆるゆるメニューの教室からスタートしたほうが、筋肉痛や関節痛は起こしにくい。

そんなに負荷がないのにすぐ疲れて筋肉痛になる方は、ご自身の筋肉の柔軟性に着目してほしい。筋肉が硬く伸び縮みがしにくいと、筋疲労は起きやすく、コリや痛みに結び付きやすい。運動前後のストレッチングを丁寧にしてほしい。ストレッチングはすぐには効果が得られないが、毎日続けていると数か月後には筋肉の柔軟性が出てくる。そうすると、関節が全可動域、動かせるようになり、運動がしやすくなる。ということは、筋力もつきやすく、効率のいい体の動かし方や、コリにくい姿勢も得られやすい。

運動が大好きで、若い頃と同じ負荷で、〇〇をしないと気が済まない!という中高年の方も要注意。筋肉も何十年と使えば年を取るし、体の細胞の修復に時間もかかるようになる。運動後の筋肉の状態を見て、運動量をコントロールしよう!

日中、ほどよく頭と体を動かした後に大事になるのが休養。つまり、入浴と睡眠。入浴をシャワーだけで済ませている方はぜひ浴槽につかってほしい。血流が促され、こわばった筋肉もほぐれやすい。入浴後にストレッチングをすると、更に筋肉はほぐれやすい。コトーも入浴後にストレッチングをしていたが、最近は入浴前にするようになった。なぜか…。

この姿勢で顔が床につくので、お風呂上がりだと眠ってしまう…。目覚めた時の体のしびれは半端じゃない!!!皆さんも気を付けよう!!!

コトーは6時間の睡眠が自分に合っていると、ずーーーーーーっと思い込んでいた。しかし、7時間、7時間半、8時間と寝てみたら、多めに寝たほうが次の日、頭も体も冴えていることに気づいた。起きる時間から逆算して、〇時に寝るには〇時にはお風呂に入り、〇時には仕事と家事を片付け…とスケジュールを立てる。なかなかスケジュール通りには行動できないが、日々努力はしている。

睡眠時間とともに大事なのが、睡眠の環境。敷布団や枕には耐久年数がある。ヘタった敷布団や枕では寝心地が悪く、体も心もリラックスできない。寝ている間に痛んだ体の細胞は修復される。コリや痛みが生じている筋肉の細胞も同じ。そうなると、快適に寝ることはとても大事なんだなぁ…。

筋肉のコリと痛みのセルフコントロールをする上で、もう1つだけ気にかけていただきたいことがある。それは自分の『性分』。例えば、運動の必要性を感じているが、運動嫌いで行動に移せない…という性分。それだったら、定期的に鍼灸に通ってコリをほぐす?例えば、平日の運動不足を解消しようと、休日にがむしゃら運動しちゃう…という性分。そうなると、いずれは体を壊しそうだなぁ…。筋肉のコリと痛みに対応するため、どのような生活をしたらいいのか、自分の性分と折り合いをつけながら、少しずつでも出来ることから実行してくことが大切だと思う。コトーは休日でもじっとしていることがない。何もせずにボーッとする時間を取れるよう、性分と話し合っている。

おおおおおおー!今までで一番長いブログになりました。長い期間を要しましたが、この特集は多方面から筋肉を見つめ、楽しかったです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング、≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

 

しだれ梅。2021年2月16日撮影。

特集:筋肉のコリと痛みの話⑦~セルフコントロール・その1

20代のコトーは、重度の肢体不自由児・者の入所施設で理学療法士(リハビリ)の仕事をしていた。ある日、廊下を歩いていたらよろけて、壁に手をついた。その時に、手首をくじき、いつまでも痛みが残っていたので、整形外科を受診した。レントゲンで異常はなかったが、医師に一言、言われた。「普通だったら手をくじかない場面で、あなたは手をくじいた。それはあなたが日常を過ごすだけの体力しかなく、余力がないからだ」。がつーんと心に響いた。幼少の頃は外で遊びまくったが、中学・高校の部活はコーラス部で体を動かしてはいなかった。20代で始めた仕事(リハビリ)は重労働で、それをこなすだけで精一杯だった。反省!!!

スポーツジムに通ったり、週末には山登りやスキー。起床時と就寝前にはストレッチングが日課となった。それでも何度もぎっくり腰を起こし、とうとう腰椎椎間板ヘルニアに…。これがきっかけで、体に負担が少ない鍼灸師に転職した。そして、中年になっても、休日はじっとしていることはなく、美術館や博物館めぐり…。(昨年から自粛生活でストップ)。外出したら風景を観察しながら歩く!歩く!歩く!エレベーターやエスカレーターは極力使わず、階段!

転職するまでは腰痛が悪化しないように、腰にコルセットを使うことが多かった。転職してからは使っていない。重労働でなくなったからだと、ずーっと思っていたが、それよりも、仕事の姿勢が大きく影響している気がする。鍼灸師になりたての頃、低めの治療ベットで、腰かけて治療していた。しかし、気づくと立って仕事をしている。低い治療ベットでは、自分が中腰になり腰がきつい。しばらくして、高さ調節ができる治療ベットに替えた。

今も立って仕事をしている。椅子座位よりも立位のほうが腰に負担がない。といっても長時間、立位をとると腰がガチガチになる。治療中にしゃがんだり、椅子に腰かけて、腰の筋肉の緊張を緩めている。立ち仕事だからといって脚力は維持できない。この1年、外出する機会がぐっと減り、脚力が落ちた…。まずい!こいつに再登場してもらおう!

 

置物と化していた踏み台昇降機。再開するよ~~~!散歩は好きだから、ウォーキングやジョギングも少しずつ増やしている。

昨年から、コロナ感染や異常気象の被害で心を痛めることが多い。心が緊張すると筋肉も緊張しやすい。

 

昨年末に購入したCD、原田知世氏の『恋愛小説3ーYou&Me』。自分が青春時代に聞いていた曲のカバーがたくさん入っている。口先ではなく、腹圧をかけておなかの底から歌うと、体と心の穏やかさが戻ってくる。そうだっ!本棚をごそごそ…。あった~!

 

かがくい ひろし氏の絵本『みみかきめいじん』。大好きな本を、おなかの底から声を出して読むと脳も心も体もすっきりする!20年間のリハビリの仕事で全身の筋肉を傷め、筋肉の耐久性は今もない。自己評価を常に行い、筋肉に対して『無理なくやれること』と『やりたいこと』を見つけて実践している。

これがコトーの『自分史』ならぬ、『筋肉史』。あなたは幼少の頃、体を使って遊んだ?成長期にしっかり筋肉を使ってる?使ってたと思う?青春期は?中年期は?高年期は???成長期にどこまで筋肉を作り上げ、その後、それを維持できているか…。自分の『筋肉史』を把握すると、筋肉のコリや痛みに対しての『自分なりのセルフコントロール法』が見つけやすいと思う。次回のブログはこの続きをするよ!

久しぶりにおまけの話。昨年、亡き母の中学時代からの親友にクリスマス・カードを送った。年明けに届いた返信封筒の中にこれも入っていた。

 

お年玉付きポチ袋!いくつになってもうれしい~~~~~~~~~~~~~!

 

いとこにもクリスマス・カードを送ったら、今年の1月2日にお年賀が届いた。福ハ内?

 

すっ、すごい!焼き印された木箱!フタを開けると…、

 

あ~~~~~~!お多福豆菓子がぎっしり!節分の豆まきのマスに見立てているんだ!うれしい~~~~~~~~~!新年、皆様に小さな小さな幸せのおすそ分けです。福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。今年もよろしくお願いいたします!

特集:筋肉のコリと痛みの話⑥~筋肉のコリと痛みの鍼灸治療・その2

お久しぶりです。前回は、筋肉のコリと痛みの鍼灸アプローチをどう考えるか、個人的な考えを述べました。今回は、具体的なアプローチを書きます。

当鍼灸院には、首コリ・肩コリ・背中コリ・腰痛の治療に来られる方が多い。コリや痛む部位を押してもへこまないほど、筋肉のこわばりが強い方ばかり。そんな方におすすめなのが灸頭鍼(きゅうとうしん)。

 

ツボに置いた鍼の上にモグサを差し込み、鍼をしながらお灸もする。鍼の刺激とお灸の輻射熱で血流を促し、こわばった筋肉をほぐし、コリや痛みを和らげる。鍼先にモグサをつけるので、細い鍼ではたわむ。鍼の太さが若干太くなり、鍼が入った瞬間、チクッと痛みを感じる。鍼が入った後は動かさない限り、鍼が入っている感覚はない。

コトーが扱っている鍼とお灸の中で、筋肉のコリや痛みを一番早く改善する。鍼灸が初めての方にもこのような説明をし、了解を得られれば、灸頭鍼をする。ほとんどの方がこの手技を受けられるなぁ…。コリや痛みが局所であれば、1回の施術で体の変化を実感しやすい。灸頭鍼をした直後はコリや痛みが改善するけれど、数日もすると元に戻る方には、円皮鍼(えんぴしん)や皮内鍼(ひないしん)がおすすめ。

 

 

当院で使っている円皮鍼。直径1㎝ほどのシールの中央に、長さ0.6㎜の鍼がプラスチックで固定されている。灸頭鍼をした後、こわばりがぶり返しやすい筋肉の上に、円皮鍼を貼る。鍼が短いので違和感はない。貼り続けることにより、筋肉の柔軟性を維持する。痛くて動かせなかった筋肉も動かせるようになり、更に筋肉がほぐれる。

コリや痛みがぶり返しやすい時は、最低でも週に1回のペースで治療を受けていただく。貼っておいた円皮鍼を外し、灸頭鍼をする。筋肉がほぐれてくると、鍼が入る瞬間の痛みも和らぐ。筋肉の柔軟性と、コリや痛みの程度をみて、再度円皮鍼をするか検討する。

 

スマホでこのブログを見ている方はこの小さな鍼が見えるかなぁ…。当院で使っている皮内鍼(ひないしん)の鍼の長さは5㎜。ピンセットで鍼をつまみ、ツボの1~2㎜下を、皮膚と水平に2~3㎜刺す。

 

ピンセットでつまんだ部分はリング状で、鍼全体が皮膚に入ることはない。

 

 

 

医療用のテープで鍼を固定する。鍼の長さは円皮鍼よりも若干長いが、皮膚と水平に刺しているので違和感はない。貼り続けることにより、筋肉をほぐし、コリや痛みを和らげる。個人的には、円皮鍼よりも皮内鍼のほうがパワーは強い気がする。筋肉のこわばりが強くない場合には、お灸だけでもOK!

 

棒灸。固めたモグサを和紙で包み、タバコ状にしたお灸。皮膚から数㎝離して温めるので熱くない。棒灸は動かせるから、広範囲のコリや痛みに対応できる。他には、点灸(てんきゅう)もおすすめ。

 

灸点紙(きゅうてんし)というシールを貼ってから、

 

指で捻ったモグサ(米粒大)をのせ、線香で火をつける。

 

燃え終わる瞬間、チクッと熱さを感じ、ツボの中の中まで刺激が伝わる感じ。1つのツボに6回ほど繰り返す。皮膚の上に灸点紙というシールがあるから、お灸の跡は皮膚に残らない。

筋肉のこわばりが強い場合は、鍼治療も加えてほしい。鍼が短くて細いほど刺激が少ない。短く細い鍼でも10~20分間置くと筋肉をほぐすよ!

前回のブログで述べたように、『筋肉のコリや痛みの原因となっている生活習慣』を見直すことが治療の第一歩!次回は、筋肉のコリや痛みに対しての日常生活の工夫を紹介するよぉ~。今日は12月31日。次回は来年になっちゃうなぁ…。

皆さんはこの1年どのように過ごされたでしょうか?コトーは仕事も生活も一変!この状況下で自分に何ができるか。今までやってきたことを生かし、ステップアップできることって何?『やるべきこと』ではなく、『やりたいこと』でないと、面白くないし長続きしない。じーっと自分の内面を見つめ、模索し、少しずつ実行に移している。来年、コトーの新たな面をお見せするよ。「変わってないじゃーん」と言われたら、笑い飛ばすよぉ~~~!

福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニングの≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。来年もよろしくお願いいたします!!!

特集:筋肉のコリと痛みの話⑤~筋肉のコリと痛みの鍼灸治療・その1

特集を組んでおきながら間隔が空きすぎて、何を書いたか忘れてしまった。読み返し要約を書こうとしたが、限りなく長くなりそうでやめた。よかったら読み返してください。

さぁ、今回は筋肉のコリと痛みを鍼灸でどう治すかって話。コリや痛みがある筋肉は硬くなり、血流も滞っている。鍼もお灸も滞った血流を促し、こわばった筋肉を緩め、コリや痛みを改善する。

治療に取り組む前に、コトーは考える。このコリや痛みはどんなふうに出現したのかな…。「数日前から腰に違和感があり、今朝起きたら激しい痛みでしばらく動けなかった。」ということは、腰に違和感を感じる前から、じわじわと知らず知らず腰の筋肉が硬くなったかもしれない。「今まで調子が良かったのに、急に腰が痛くなって」と言うので、腰の筋肉に触れてみる。この硬さは、つい最近できたものではないなぁ…。痛くないから調子がいいと思っていただけで、かなり前から腰の筋肉は硬かったはず。年季の入ったコリや筋肉は周囲の筋肉にも影響を与える。

これは背中の筋肉の1つ、『最長筋 さいちょうきん』。頭蓋骨から背骨と肋骨を下り、骨盤の中央に付く。長い期間、腰が痛かったり痛みが強い時は、腰の部分だけでなく、首から骨盤まで背筋一面がガチガチに硬くなることが多い。痛みを感じる部位だけが気になり、他の部位は気づきにくい。そうなると、腰だけでなく背筋を首から骨盤まで、丁寧に鍼やお灸で緩めることが必要となる。

「最初は右膝が痛かったけど、今は左膝が痛い。右膝は痛くない。」ということは、右膝の痛みが出現しないように左脚でかばったいたから、左膝が疲労して、今度は左膝が痛くなったのかもしれない。痛みが強ければ強いほど、痛みが出現しにくい動かし方や姿勢を無意識にとる。普段はしない動かし方や姿勢を長く続けると体に歪みが生じ、他の筋肉も疲労し痛くなる。その痛みが強ければ強いほど、痛みが出現しにくい動作や動かし方や姿勢を無意識にとる。普段はしない動かし方や姿勢を長く続けていると………と、ドツボにはまる。「痛む部位が変わる、移る」と表現される方がいるが、上記のことが原因でそう感じるのかなぁ。

膝だけでなく肩の痛みもこのような状況になりやすい。そんなときは、まず気になる痛い筋肉を鍼灸治療でほぐし、痛みを和らげる。すると、新たな部位のコリや痛みを感じる。そこにも鍼灸治療を行い、痛みを和らげる。すると……と突き詰めていく。まるで、玉ねぎを1枚1枚むくように、浮上してくる硬い筋肉をほぐす。最後に、玉ねぎの芯に該当する硬い筋肉が痛みの出発点なのかもしれない。

「今、痛む部位」と「原因となる部位」が異なるかもしれない…ということを念頭に、患者さんの動作や関節可動域、筋肉の状態を評価し、コリや痛みの筋道の仮説を立て、1つ1つの筋肉に鍼灸治療をする。コリや痛みがすぐぶり返さないためには、このようなアプローチが大切だと思う。

地道に治療を続けても、なかなか好転しない時がある。そんなときは鍼灸治療というプラスの要素よりも、コリや痛みを引き起こすマイナスの要素が大きいことが考えられる。マイナスの要素としては、大きく3つ。

1つ目は、生活習慣。仕事や家事、育児、介護、孫育てなどで、ワンパターンな動作や姿勢を強いられ、特定の筋肉に常に負荷がかかっている。また、運動不足で筋肉が衰え、疲労しやすく、筋肉のコリや痛みが出現しやすくなっている。実は、治療以前に、マイナスの要素(=コリや痛みのきっかけとなっていること)を断つ、あるいは変えることが大切。しかし、多くの方がそれを断てない変えられない環境にある。ならば、プラスの要素を増やすしかない。鍼灸治療の頻度を増やす。ストレッチングや運動など、他のプラスの要素を加える。そんなふうに、患者さんとアイデアを出し合い、無理なくやれることから実行してもらう。

2つ目は、筋肉のコリと痛みのバックグラウンドに何かが潜んでいる。この特集で取り上げたように、痛みの原因はたくさんある。内臓の病気による腰痛もあるし、骨の病気による腰痛もある。また、東洋医学では、目の前にある症状だけでなく、体質の崩れも重要視する。筋肉のコリと痛みに大きくかかわるのが冷え。全身に冷えが慢性化している場合、まずはその治療が必要になる。

3つ目は、鍼灸治療の手技や手法(刺激の程度など)が患者さんに合っていない。コリや痛みの状況に合わせて鍼やお灸の手技を選ぶ。しかし、「この鍼は痛そう」「このお灸は熱そう」「本当にこの鍼やお灸で治るのかなぁ」などと、患者さんの体や心がそれを受け入れなければ好転しない。初めての患者さんには、当院で使っている鍼やお灸の手技をすべて説明する。そして、患者さんに合う手技を提案し、患者さんがやってみたいと思う手技を行う。また、実際に治療を進めていく中で、患者さんが腑に落ちないならば、柔軟に手法を替える。「この鍼やお灸が気持ちがいい」「なんか効きそうな気がする」という気持ちを引き出すように、コトーは心掛けている。

おおおー、なんでコトーのブログは長くなるのかなぁ~。今回は脱線していないよねぇ?次回はどんな手法があるのか紹介するよぉ~。

 

玄関の靴箱の上にクリスマス・グッズを置いた。クリスマスに何もしないけれど、グッズを飾るとほわわわ~んと温かい気持ちになる。福岡市南区にある、女性専門鍼灸院&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。またねぇ~。