コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集むくみ ~むくみの原因 その1

夕方になるとパンプスが窮屈…。

靴下を脱いだら、足に靴下の跡がくっきり…。

指輪がはずせない…。

そんなむくみの経験、ありますか。

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むくみ特集 第2弾。

生理学や東洋医学などの本や、鍼灸治療を基にして作った

小冊子『むくみの話』から、今日はむくみの原因についてご紹介します。

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東洋医学的には、むくみの原因はおおまかに3つ。

腎陽虚 じんようきょ

東洋医学でいう五臓六腑の中の『腎 じん』。

西洋医学でいう腎臓のように、水分代謝にかかわっています。

この『腎』の機能が低下し、

余分な『水』が尿として出されず、体の中にたまって、

むくみとなることがあります。

足がむくみやすく、特に内くるぶしのあたり…。

だるさや冷えを伴いやすく、症状はすべて下半身に出やすい。

湿痰 しったん

重い『水』が体内に余計に蓄えられ、むくみを起こしている状態。

ぽっちゃりとした体型の方に多い。

舌はぽてっと厚ぼったい感じ。

下半身が特にむくみ、ひどくなると頭が重くなったり、

倦怠感や手足のだるさ、めまい、頭痛など

全身に渡ってむくみの症状がみられます。

また、雨が降る前など湿度が高い時は、

余計に症状がでやすいようです。

気滞 きたい

『気(エネルギー)』のとどこおりが、『水』の動きを妨げて、

むくみを起こすことがあります。

また、ストレスを感じたり、嫌なことばかり考えていると、

体がこわばって、むくんでいるような感覚になることも…。

実際には、余計に水がたまっているわけではないので、

症状はひどくなく、なんとなくむくんでいる、張っているような感じ。

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東洋医学って西洋医学とは考え方が違うので、理解するのが難しいですね。

上記にあげた原因にあわせて、鍼灸で使うツボも変わってきます。

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日常の何気ない出来事がむくみの原因になることも…。

次回は、日常の具体的なむくみの原因をご紹介しまーす!

特集むくみ ~むくみのしくみ

 

梅雨の時期になると、脚のむくみがひどくなる…。

そんな方がいらっしゃると思います。

今回から、しばらく『むくみ』について書いてみようかなぁって思います。

私は鍼灸師をしていて、当鍼灸院に来られる方々の症状、疾患について、

コツコツと小冊子を作っています。

生理学や東洋医学などの本や鍼灸治療を基に作った

小冊子『むくみの話』を、今回ご紹介します。

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『むくみ』って、血管の外にある細胞と細胞の間に、

余分な水分がたまった状態。

詳しく説明すると…、

体の中では、心臓から送り出された血液は、動脈を通って、

全身をくまなく巡ります。

血液って、酸素や栄養分も運んでくれます。

そして…、

血管の壁から酸素や栄養分を含んだ水分がにじみ出て、

隣にある細胞に栄養を送ります。

その後…、

水分の90%は静脈へ戻ります。

残りの水分と余った栄養分などはリンパ管を通って運ばれます。

ここで、久しぶりに登場! 下手っぴ手描き図。                                   

これが普通の状態。

しかーし、

静脈やリンパの流れが悪いと、

静脈やリンパ管に水分などが戻りきれない!!

この余って戻りきれない水分が『むくみ』となって

細胞と細胞の間にたまります。

これがむくみの状態。

想像がつきますでしょうか。

平たく言えば…、

体の水分が静脈やリンパ管で吸収しきれないってことでしょうか。

次回は『むくみ』の原因についてご紹介します!

むくみと舌(した)の関係

P1010253

この梅雨の時期は常に湿度が高く、体内の水分代謝がうまくいかず、体がむくむことがあります。夕方になると靴がきつくなったり、足に靴下の跡がついたり…、特に下肢に現れます。

ところで東洋医学の診察方法の中に『舌診』があり、舌は体内の病態を映し出す鏡とされています。舌の形・色・つや・動きや、舌苔(ぜったい)(舌の上のコケのようなもの)の形・色などで体内の状況を判断します。

梅雨の影響によるむくみの時は、舌は普段よりもぼてっと大きく、舌のふちにぎざぎざと歯の跡があり、口の中がなんとなく甘くベトベトすることもあります。

水分代謝をよくしてむくみを改善するには、鍼単独よりも灸法を加えるほうが、より効果的です。ご自宅で毎日下肢へのお灸をすると、下肢のむくみだけでなく、脚のだるさもとれてきます。