コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

クリスマスとツボ…

今日は12月25日。

クリスマスにちなんだ鍼灸をご紹介しまーす!

 

鍼灸修行で中国に留学中、驚いたことがあります。

クリスマスって、中国では無縁のことだと思い込んでいました。

実際は、

クリスマス・ツリーが飾られ、外資系のスーパーでは

店員がサンタクロースの格好をしていました。

 

クリスマスには西洋料理店へ行きました。

普段は単品料理のお店ですが、

この日はクリスマス・ディナー・コースのみ。

とっても割高!

腰かけてメニューを見るなり、帰る中国人続出!

おごりだから、私には関係ないけれど…。

小皿にのったクッキー→ホット・ミルクティー

→ヨーグルトがけのサラダ→ワイン→牛肉のステーキ

→鶏のもも肉のステーキ→ライス…。

次から次へと料理を持ってくるので、

テーブルの上に皿が乗り切らない…。

懐かしい思い出です。

 

おっ!困った!

クリスマスと鍼灸の接点がなさすぎる!

話しの展開がっ!

……………………… 。

そうっ!

クリスマスと言えばサンタクロース!

サンタクロースと言えば白い髭と

赤いコスチューム!

 

『白』のつくツボと言えば…、

おっ、結構あります。

メジャーなツボだけでも7個!

『俠白 きょうはく』 『四白 しはく』 『隠白 いんぱく』

『太白 たいはく』 『白環兪 はくかんゆ』

『浮白 ふはく』 『陽白 ようはく』。

その中からいくつかご紹介!

 

中国最古の医学書に、

『皇帝内経 こうていだいけい』があります。

その中に書かれている『五行説 ごぎょうせつ』。

五行は、木、火、土、金、水の5種類の物質のことです。

古代の中国人が、日々の生活の中で

不可欠な基本物質として、かかげたものです。

やがて、世界のすべての事象を、

この五行に当てはめるようになります。

青・赤・黄・白・黒の五色を五臓六腑に当てはめると、

青は肝、赤は心、黄は脾、白は肺、黒は腎とされています。

 

先ほどご紹介した、『俠白 きょうはく』というツボは、

手太陰肺経(て・たいん・はいけい)という経絡の上にあります。

この経絡は、五臓六腑の『肺』にもつながっています。

『俠白 きょうはく』というツボに鍼やお灸をして、

肺の症状を治します。

肺は五色では『白』なので、ツボの名前に『白』という字が

入っています。

 

『白』は『光』も意味します。

目の近くにある『四白 しはく』と『陽白 ようはく』というツボは、

目のトラブルを改善し、視界がよくなるので、

『白』という字がツボの名前に入っています。

 

さて、『赤』がつくツボですが…。

私が調べた限りでは見当たりません。

なんて中途半端な、クリスマスにちなんだツボの話!

すみません…。

 

今日はクリスマス!

目くじら立てずに、ゆるゆるホクホク気分でまいりましょう!

みなさん、メリー・クリスマス!

腰痛に帯脈(たいみゃく)…

今日は何を書こうかな…。

鍼灸本をぱらぱらとめくっていると、目に止まった『帯脈』。

よぉ~し!『帯脈』に決定!

 

東洋医学では、『経絡 けいらく』という通路が

全身に張り巡らされていると考えています。

『経絡』は、エネルギーと栄養分を全身に届けています。

『帯脈』は、その『経絡』の1つです。

 

ほとんどの経絡が、『陽』の経絡と『陰』の経絡と

ペアになっています。

しか~し、帯脈は違います。

相棒がいません。

また、ほとんどのツボが、経絡の上にあり、

各々の経絡に、各々のツボがあります。

しか~し、帯脈は違います。

帯脈独自のツボがありません。

他の経絡の上にあるツボをつないでいる経絡が帯脈です。

このように、陰陽の関係がなく、独自のツボがない経絡を

『奇経 きけい』といいます。

 

今まで紹介してきた経絡はすべて、

体に対して縦に走行しています。

しか~し、帯脈だけ違います。

 

じゃ~ん!

 

久しぶりに描いたツボ・モデル子ちゃん!

横向きって描きづらい…。

帯脈は、ウエストを横に1周しています。

そして、おなかや腰を縦に通る経絡を帯のように

束ねています。

 

ちなみにおなかと腰を縦に通る経絡は…、

 

おなか
おなか
せなか
せなか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このモデル君は片方の経絡だけ描いてあり、

縦中央の経絡以外は左右対称にあります。

 

帯脈がきつく締めつけられると、

縦の経絡の流れが悪くなります。

また、帯脈がだらりんこと力が抜けていると、

縦の経絡もだらりんこ…。

帯脈ってとても大事な経絡なんですね。

 

慢性腰痛やぎっくり腰などの強い腰痛の方は、

背筋だけでなく、わき腹やおなかの筋肉まで

がちがちになっていることも多いです。

そんなときは帯脈を緩め、縦の経絡への締めつけを取り除く

鍼灸治療を行います。

その結果、おなかや腰の筋肉が緩み、

腰痛が改善し、腰や骨盤が動かしやすくなります。

腰痛治療と予防には、背筋と、腹筋やわき腹の筋肉のバランスが

大事です。

それって、帯脈の状態を整えることに通じると思います。

 

今日も難しい話におつきあいいただき、ありがとうございます。

福岡はちょー寒いです!

皆さんの住む街もちょー寒いですか?

風邪をひかないように気をつけましょー!!!

丹田に力が入っていますか?

最近、座っているときに背中が丸まっているなぁ…。

背筋の筋力が落ちている?

久しぶりにピラティスをしてみると、

腹筋がすぐプルプル震える…。

腹筋の筋力も落ちている???

ピラティス教室に通っているときは、

腹筋が強くなっていたのに…。

ジョッグゥ~~~!

 

ヒトの体って『木』に例えると、

『胴体』が『幹』で、『頭、腕、脚』が『枝』だと思います。

『幹』である『胴体』が真上に向かって、

ガシッと立っているからこそ、

『枝』である『頭、腕、脚』は、

重いもの(=果実)を持ち上げられたり持ち続けられます。

 

東洋医学用語に『丹田』があります。

おへその下の下腹部のことです。

気合を入れて、何かに取り組むときに、

「丹田に力を入れろーっ!」なんて言いますよね。

下腹部にある腹筋に力を入れて胴体を安定させれば、

腕や脚はよりスムースに動かすことができます。

 

東洋医学的には…、

丹田に集まってくるものが大事だと思います。

それは『原気(元気)』です。

両親から受け継いだエネルギーは、

飲食物から得られるエネルギーで補給され、

それらは『原気』となり、丹田に集まります。

『原気』は、生命活動の原動力となるエネルギーであり、

『原気』がパワフルであれば、下腹部に張りがあり、

体全体にエネルギーがみなぎって、病気になりにくい!

と、されています。

 

東洋医学の診察法に『腹診』があります。

下腹部に手のひらを当て、

温かさ、硬さ、厚さ、弾力性、皮膚の潤いなどを診ます。

それらの情報で『原気』の状態を把握します。

また、女性の場合、下腹部の奥には子宮と卵巣があり、

生理不順、生理痛、不妊症、更年期症状など、

婦人科の症状を診るときに、腹診はかかせません。

次回は、その『腹診』について書いてみようと思います。

 

それにしても私のへなちょこ丹田をパワフル丹田に復活させねば!

気づけば今も、背中が丸まっている。

丹田に力を入れて背中をシャキーーーン!!!

特集 生理の話5~生理と五臓六腑と経絡の関係

毎月くる生理…。

何のトラブルもなく、その日を過ごしたいですよね。

『生理』は、気(=エネルギー)と血(=栄養分)の充実と

血の調節が大切です。

その気・血とかかわりの深い五臓六腑は、心・肝・脾(ひ)・腎・胃。

これらの五臓六腑は、東洋医学でいう臓器のことで、

西洋医学でいう心臓・肝臓・脾臓・腎臓・胃とは、ちょいと働きが異なります。

 

 

手少陰心経(て・しょういん・しんけい)という経絡(けいらく)。

脇の下に始まり、腕の内側を下り、手の小指の内側で終わります。

左右対称にあります。

この経絡の上には、片側だけで9個のツボがのっています。

体内では、『心』とつながっています。

『心』は、血を全身にめぐらせる血脈(けつみゃく)をつかさどっています。

 

 

足闕陰肝経(あし・けついん・かんけい)。

足の親指の外側から始まり、脚の内側を上り、肋骨の下で終わります。

これも左右対称。

片側だけでツボは14個!

体内では『肝』とつながっています。

『肝』は、血を蓄え、体の活動状況に応じて、血量を調整します。

 

 

足陽明胃経(あし・ようめい・いけい)。

目の下から始まり、のど、胸、おなか、脚の外側を下り、

足の人差し指の外側で終わります。

これも左右対称。

ツボは45個! 顔だけで8個。

体内では『胃』につながっています。

『胃』は、口から取り込んだ飲食物を、『脾』と一緒に消化・吸収し、

気・血・津液(しんえき)(=水分)の素を作り出します。

 

 

足太陰脾経(あし・たいん・ひけい)。

足の親指の外側から始まり、脚の内側を上り、

おなかと胸の外側を上り、脇の下の少し下で終わります。

ツボは21個。

体内では『脾』につながっています。

『脾』は、血が全身にめぐる際、血脈の外へ漏れずに、

スムースに巡らせる働きをします。

 

 

 

足少陰腎経(あし・しょういん・じんけい)。

足の裏から始まり、脚の内側を上り、おなかと胸を上り、

鎖骨の下で終わります。

ツボは27個!

体内では、『腎』とつながっています。

『腎』は、生命力の根源である原気(=げんき)の素を蓄えています。

これは、成長、成熟にもかかわっています。

 

これらの五臓六腑の機能が、東洋医学的にはどうなっているのか…。

生理の状態や生活スタイルなどを問診し、触診し、見極めます。

例えば、生理でもないのに出血する。 いわゆる不正出血。

これは『脾』の、『血を血脈の外に漏れださない』働きが

弱っている…とみます。

そして、脾とつながっている『足太陰脾経』という経絡上のツボに、

鍼やお灸をします。

その刺激により、この経絡の流れがよくなり、

脾の機能も改善し、血は血脈の外へ漏れ出さなくなり、

不正出血もおさまる…と考えます。

 

おおっ!予想以上に経絡の話が長くなりました。

生理のトラブルの鍼灸治療は、次回にさせていただきます。

よろしくです!

 

久々に描いたツボ・モデル子ちゃん!

お絵描き教室に通い始め、少しは上達したでしょうか?

ってウソウソ。

姿見の前でポーズをとりながら、あーだこーだと描きました。

しかーし、結論!

その1 絵が小さすぎて、心経以外の経絡の違いがよくわからない!

その2 同じ顔は描けない!

せっかく描いたので、ブログにのせちゃいました。

ひらきなおり…。 はっはっはーっ!

 

さらにおまけの話…。

昨日、慢性の肩こりに困っている方が当鍼灸院に来られました。

なぜ、肩こりを鍼とお灸で治そうと思ったのか、尋ねました。

「旅行先の台湾で、占い師に「鍼に行きなさい」と言われたから…。」

へっ?

肩こりの治療のためというわけではなく、

話の流れでそう言われたそうです。

鍼やお灸に来られるきっかけはいろいろですねぇ~。

私は占いに行ったことがありませんが、その占い師に占ってほしい!

私はどこへ行きなさーい!と言われるだろうか?

えっ?

お絵描き教室?

それは話が出来すぎている…。

東洋医学と西洋医学の腰痛治療

東洋医学では、この世の中のすべての事物は『陰』と『陽』に分けられ、

両者は対立しあい、制約しあう…と、とらえています。

さて、ここで問題。

『上』は、『陰』でしょうか? 『陽』でしょうか?

『上』は、『陽』。 『下』は、『陰』。

『右』は?

『右』は、『陰』。 『左』は、『陽』。

『男性』は、『陽』。 『女性』は、『陰』。

(どうしてって、つっこまないように…)

 

体に張り巡らされている経絡(けいらく)もしかり!

陰の経絡と陽の経絡があります。

腰痛治療でよく用いられる、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』。

この経絡の始まりは、目頭と鼻の間にあるツボ、『睛明 せいめい』。

おでこ→頭頂→後頭→うなじ→背骨の横→お尻の中央→太ももの後ろの中央

→膝裏→ふくらはぎの中央→外くるぶし。

そして、足の小指の外側にあるツボ、『至陰 しいん』で終わります。

すべての経絡の中で、一番長い!

この経絡の上にのっているツボは片側67個。

左右合わせて134個!

鍼灸治療では、この経絡の上にのっているツボを使って、

経絡の流れを良くして、腰痛を改善します。

 

 

 

これは、ツボ・モデルの背中。

背骨の外側の2本の黒線が、足太陽膀胱経。

このツボ・モデルは左しか経絡が描いてありませんが、

もちろん右側にも対称的に2本あります。

腰痛治療には、腰のツボを使いますが、

脚のツボもよく使います。

 

名前からしてわかるように、『陽』の経絡。

この経絡には、『陰』の経絡の相棒がいます。

『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』。

この経絡は、足の裏にあるツボ、『湧泉 ゆうせん』からスタート!

内くるぶし→膝の内側→太ももの内側→おなかの中央近く→胸の中央近く。

そして、鎖骨内側の下にあるツボ、『兪府 ゆふ』で終わります。

この経絡の上にのっているツボは片側27個。

左右合わせて、54個。

 

 

 

これは、ツボ・モデルの胸からおなか。

胴体中央の外側の黒線が、足少陰腎経。

先ほどの『足太陽膀胱経』とは、表と裏の同じ位置にあたります。

 

これらの『陰』と『陽』の経絡のバランスを整えることが、

東洋医学では重要となります。

 

 

私は、鍼灸師になる前は、理学療法士(リハビリ)をしていました。

西洋医学で腰痛を治すとなると…、

骨、筋肉、神経の状態の把握が重要となります。

リハビリ(=運動療法)で、アプローチできるのは筋肉。

痛んでいる腰の筋肉を温めたり、

ストレッチングで柔軟性を出し、

筋力をつけていく…。

このとき、『背筋』の相棒の『腹筋』のフォローも大事!

腰を痛める原因の1つは、背筋と腹筋のアンバランス。

腹筋が弱く、背筋(特に腰)ばかり働かせてしまうので、腰痛に…。

 

腹筋に力を入れながら、背筋を少しずつ緩めることにより、

私たちは滑らかに上体を曲げることができます。

反対に、上体をゆっくりと反らせるときは、

背筋を少しずつ縮めて力を入れ、

腹筋を少しずつ伸ばして力を緩めていきます。

表(腹筋)と裏(背筋)が協調して動けることが

腰痛治療の大事なポイントになります。

 

 

こんな見方をすると、

東洋医学と西洋医学って共通点があると思いませんか?

今月のお灸教室のテーマは、『腰痛』。

テキストを作りながら、こんなことを考えていました。

 

腰に自分でお灸をするのは難しいですね。

お灸教室では、モグサではなく、塩を使った塩灸もします。

パックの中に塩を入れて、電子レンジで温めます。

火を使わないので、腰に自分でしても安全です。

作り方は簡単なので、参加者の方と一緒に塩灸を作ります。

9月11日(火)と16日(日)に開催します。

興味のある方はどうぞご参加ください。

詳細は左のカテゴリーの『お灸教室のご案内』をご覧ください。

 

またまた、長いブログにつきあっていただきありがとうございました。

専門的すぎて、難しかったかなぁ~。

もうちょっとわかりやすく書けるように、修行しまーす!