コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

夏バテに鍼とお灸はいかが?

暑い!暑い!暑い~~~!!!

福岡は朝晩もうだるような暑さが続いています。

皆さんの住む街はいかがですか?

 

東洋医学では、気候の変化を重視しています。

『風、寒、暑、湿、燥、火』という気候にかかわるものが、

過剰、不足、あるいは季節に反して出現すると、

体の抵抗力が衰え、病を引き起こすことがあります。

病の原因となるものを、

『風邪、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪』といいます。

 

今、福岡で猛威を振るっているのは、暑邪と湿邪!

梅雨が明けたとたんに高温となり、

日が陰っても気温が下がらず、湿度も高い。

当鍼灸院に来られる方も、バテ気味の方が増えています。

 

暑さにより体の中に熱がこもり、のぼせている場合は、

熱を外に出す作用のあるツボに鍼やお灸をします。

暑邪に湿邪を伴うと、胃腸の調子を崩しやすく、

胃腸の機能を整えるツボに鍼やお灸をします。

体が重だるく疲れやすい場合には、エネルギーを補給する

ツボを用います。

 

東洋医学ではエネルギーのことを『気』といいます。

『気』は、体のすべての機能を正常に働かせ、

体温を一定に保ち、病気から体を守る働きもします。

各々の働きによって、『気』は、原気(げんき)、

宗気(そうき)、営気(えいき)、衛気(えき)など、

名前が付けられています。

 

それぞれの『気』にかかわるツボもたーくさんあります。

例えば、気舎(きしゃ)、気戸(きこ)、気衝(きしょう)、

気穴(きけつ)、気海(きかい)、………。

 

 

足の裏にあるツボ『湧泉 ゆうせん』。

このツボは、『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という

経絡の上にあります。

 

 

赤いラインが足少陰腎経。

左右対称にあります。

赤丸がツボ。片側だけで27個あります。

この経絡は、足の裏から始まり、脚の内側を上り、

おへその外側を通り、鎖骨の下で終わり、

五臓六腑の『腎』にもつながっています。

『腎』は、生命力の根源である『原気』と

深くかかわっています。

足の裏にある『湧泉』というツボにお灸をすると、

足少陰腎経という経絡と、腎という臓器の働きが

活発になり、原気、腎気というエネルギーも

補給されます。

専門的な話で、説明するのが難しーい!

うまく、伝わったかな?

自分でも鍼やお灸をして、体調を整えていますよ。

 

さーてさて、ちょっと気になる、おまけの話。

10日ほど前から、仕事場の近くの木々から、

つくつくぼうしの鳴き声が聞こえてきます。

例年9月の終わりから鳴き始め、

「暑い夏もそろそろ終わるぞー!」と

うれしく感じていました。

今年ももうすぐ夏が終わる???ことは、ないよねぇ~。

 

汗にまつわる鍼灸の話。

 

 

 

 

 

 

 

手のひらをこすりあわせて…、

 

 

 

 

 

 

 

円柱状にして、それを指先でひねって円錐形にして…、

 

 

 

 

 

 

 

ツボにのせて、線香で火をつけます。

 

 

これは、『点灸 てんきゅう』というお灸の方法です。

ツボや症状にあわせて、この工程を5~何十回と繰り返します。

 

 

 

 

昔は皮膚に直接、モグサをのせていました。

今は、灸点紙(きゅうてんし)というシールをツボの上に貼り、

その上にモグサをのせてお灸をします。

皮膚に跡が残りません。

 

鍼灸の学校では、この『点灸』をよく練習しました。

『時間内に点灸を30回繰り返す』という、実技テストもありました。

自宅で練習するときは、時間内にできるのに、

試験になるとダメ…。

手に汗をかくと、モグサがパサついて、まとまらない!

何度、追試を受けたことか…。

おっとっとー、また前置きが長くなってしまった!

 

今日は、汗の話。

汗には2種類あります。

1つは、『温熱性発汗』。

外気温が上昇すると、手のひらと足底を除く

全身に汗をかきます。

体の熱が発散され、体温が一定に保たれます。

今の時期には、とっても大切な機能ですね。

 

もう1つは、外気温には関係なく、

精神的な緊張で起こる『精神性発汗』です。

手のひら、足底、脇の下に汗をかきます。

先ほどの試験中の汗は、これですね。

 

東洋医学でも、原因や症状によって、

汗を分類しています。

ちょこっと、ご紹介します。

 

『自汗 じかん』

作業や暑さとは関係なく、汗をよくかきます。

『盗汗 とうかん』

寝汗のこと。

『大汗』

大量の汗をかくこと。

『戦汗』

大量の汗が出ると解熱し、症状が改善する…。

そんなときの汗です。

部分的に出る汗は、『頭汗』 『手足心汗』があります。

 

こんなに、汗の名称があるということは、

東洋医学でも汗は重要視されているってことですね。

各々の汗の原因や状況、そして全身状態にあった

ツボを選び、鍼やお灸をします。

 

暑い日が続きますね。

こまめに水分をとって熱中症に気をつけましょう!!!

 

むくみと鍼灸と経絡と五臓六腑の関係

今月のお灸教室のテーマは、『むくみ』。

予習をしていました。

それを皆さんに、おすそわけ!

 

むくみについては、ブログで何回も取り上げてきました。

今回は、五臓六腑に注目しながら、

むくみについて書いてみます!

よろぴくぴくぅー!

 

私たちの体の中の水分は、体重の約60%。

その水分のことを東洋医学では、

『津液 しんえき』といいます。

五臓六腑の中の『脾 ひ』は、口の中から取り込んだ

飲食物から、津液を作り出します。

脾の働きが悪いと、津液が滞って、

むくみの原因になることもあります。

ここでいう『脾』は、西洋医学でいう『脾臓』とは

若干働きが異なります。

 

赤いラインは、『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』

という経絡。

この経絡は、脾にもつながっています。

経絡は、全身に張り巡らされた通路です。

エネルギーと栄養分を全身に送っています。

 

むくみの鍼灸治療は…、

この経絡上のツボに鍼やお灸をする

     ↓

脾の働きが改善

     ↓

津液の滞りが改善

     ↓

むくみが改善

 

 

次にご紹介するのは、『腎 じん』。

体の中で利用され汚くなった津液は、

腎に運ばれてきます。

ここで、津液は、再吸収されたり、尿として膀胱に

運ばれます。

腎は、全身の水分代謝を調節しています。

腎の働きが悪いと、この水分調節がうまくいかなくなり、

むくみの原因になることもあります。

 

赤いラインは、『足少陰腎経 あし・しょういん・

じんけい』という経絡。

この経絡は、腎にもつながっています。

この経絡上のツボに鍼やお灸をして、

むくみを改善します。

 

 

最後にご紹介するのは、『膀胱』。

 

赤いラインは、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・

ぼうこうけい』という経絡。

この経絡は、膀胱にもつながっています。

尿という水分を体から排出するという点では、

膀胱も水分代謝に大きくかかわっています。

むくみの治療に、この経絡上のツボを使うこともあります。

 

 

こんなふうに、五臓六腑と経絡とツボの特性を

考慮しながら、鍼やお灸をしているんですよ。

東洋医学は、独特な考え方をします。

難しいけれど、おもしろい!

 

鍼とお灸で心を元気にしよう!

東洋医学では、『心身一体!』と考え、

体の状態だけでなく、心の状態も重んじます。

 

五臓六腑の中に、『心 しん』があります。

ここでいう、『心』は、西洋医学の『心臓』とは

若干働きが異なります。

『心』の中には、『神 しん』がおさまっています。

『神』は、知覚、記憶、思考、意識、判断など、

すべての精神活動を支配しています。

そして、『神』は、神、魂(こん)、魄(はく)、意、志などに

分類されます。

う~ん、こんがらがってきますねぇ~。

 

鍼灸治療に用いるツボには、『神』や『魂』など

心に通じるツボがたーくさんあります。

例えば…、

神闕(しんけつ)、神道(しんどう)、神庭(しんてい)、

神門(しんもん)、心兪(しんゆ)、魄戸(はくこ)、

神堂(しんどう)、魂門(こんもん)、志室(ししつ)、

神封(しんぽう)、神蔵(しんぞう)。

うっひゃぁ~、12個!

代表的なツボ361個の内の12個って、

かなり多いと思います。

それだけ、鍼灸治療では、心や感情も重要視しているって

ことですねぇ…。

 

先に挙げたツボは、背中にたくさんあります。

 

 

それらのツボの周辺の皮膚の状態を診て、

心の疲れ具合が分かります。

心が疲れているときは、そのツボにチョンチョンと

軽く鍼をしたり、棒灸をします。

 

 

棒灸は、モグサを固めて、和紙で包んだもの。

先端に火をつけ、皮膚から3~5cm離して温めます。

熱くはありません。

じーんわり温まります。

 

鍼やお灸をすると、イライラ感や、張り詰めた気持ちが

落ち着きます。

『やる気がおきない』 『無気力』な気持ちに

全身が覆われたときには、

少しずつ重いよろいが溶きはなれ、

少しずつ気持ちが前進していきます。

ぼんやりした気分は、しゃきーんとすっきりした気分に

なります。

いろいろな心の不調に、

鍼やお灸は優しく語りかけます…。

ご本人が無理せずに、心の調子を整えられることが、

鍼やお灸の良さだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕事場の庭の〇〇〇〇は見頃です。

桜ではありません。

名前は………、忘れました。

4文字ということしか覚えていません。ハハハーッ!

枝が1本、すごーく伸びていたので剪定し、

土にズボッと挿していました。

そのか細い枝から若葉が出てきました。

いつ花を咲かせてくれるか楽しみですっ!

 

 

ピンボケですみませ~ん!

 

東洋医学の五色

まずご報告!

2月23日(土)に福岡市南区で開催する、

『女性のための鍼灸入門~カラダの潜在能力を引き出す

ツボ・パワー体験~』というセミナーですが、

あっという間に定員の10名に達し、

申し込みを終了いたしました。

 

当鍼灸院内で開催している『お灸教室』と同様、

鍼灸院の外でも、鍼灸に関するセミナ-などを

続けていこうと考えています。

また、企画したらブログでもお知らせします。

そのときは、ぜひご参加ください。

 

さてさて、

今日は、1月8日に開催したお灸教室での出来事を

書こうかなって思います。

その日は、初めてお灸教室に参加される方がいました。

 

ツボ・モデル君を持ちながら、

『お灸で症状が改善する理由』を説明すると、

「経絡の線の色は、何か意味があるのですか?」と

質問を受けました。

 

『経絡が見やすいように色をつけている』としたら、

『隣り合う経絡が同色なのはおかしい』と、

以前から思っていました。

……………………。

「あっ!五色だぁーっ!」

やっと気づきました。

 

古代中国では、

日常生活において不可欠な基本物質として、

木、火、土、金、水の五種類の物質をかかげました。

これを『五行 ごぎょう』といいます。

そして、五行の各々の性質に基づき、

この世の中のすべての現象と物質を

五行に振り分けました。

これを『五行説』といいます。

 

やがて、医学にも五行説を取り入れるようになりました。

東洋医学でいう『五臓』は、肝、心、脾、肺、腎。

『五色』は、青、赤、黄、白、黒。

これらを五行に振り分けると、

『木』は肝と青。

『火』は心と赤。

『土』は脾と黄。

『金』は肺と白。

『水』は腎と黒。

 

先ほどのツボ・モデル君の写真に

黄色の線は2本ありますね。

右側は脾経という経絡なので、黄色。

左側の黄色線は胃経。

脾経の相棒は胃経のなので、同じ色なんですね。

今、やっと気づきました。

鍼灸師なのに、は・ず・か・し~いっ!

 

 

ところで、色と言えば、

私は仕事場にたくさんの色つきペンや色鉛筆を

持っています。

「あなたの仕事って何だった?」とちゃかされます。

 

手作り小冊子を書いたり、

ブログに載せる絵を描くときに使います。

 

先日、この色鉛筆で描いた絵を貰いました。

みっちゃん、ありがとう!!!