コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

【動画で見る!ツボの取り方】指や手首の痛み・腱鞘炎に働きかけるツボ『陽池 ようち』

こちらは、手のひら側の右腕のイラスト。赤い色の筋肉は、『深指屈筋 しんし・くっきん』。肘下の骨から、親指以外の4本の指の、先端の骨に付く。

この筋肉が働く(=縮まる)と、人差し指から小指までの先端の骨が引っ張られ、4本の指が曲がる。手首を、手のひら側に曲げる時にも、この筋肉が働く。

 

 

こちらは、手の甲側の右腕のイラスト。赤い色の筋肉は、『指伸筋 ししんきん』。肘下の骨から、親指以外の4本の指の、先端の骨に付く。

この筋肉が働く(=縮まる)と、人差し指から小指までの先端の骨が引っ張られ、4本の指は伸びる。手首を手の甲側に反らせる時にも、この筋肉が働く。

指にはたくさんの骨や関節があり、それだけ筋肉もたくさんある。それらを協調して動かせれば、重い物も、軽い物も、大きい物も、小さい物も、つかんだり、握り続けたり、叩いたり、はじいたり………。用途によって、手を自由自在に動かすことが出来る。

 

こちらは、心臓。筋肉の塊みたいなもので、収縮すると、心臓の中の新鮮な血液は、動脈へ押し出され、全身の動脈、そして、静脈へと流れる。心臓の筋肉は、年中無休で働ける構造になっている。

先ほど紹介した『深指屈筋』や『指伸筋』は、そうはいかない。関節を動かす筋肉は、負荷が大きかったり、長時間使いすぎると、疲労して硬くなり、伸び縮みがしにくくなる。無理をすれば、だるさやこわばりや痛みが出る。

指の関節は、『曲げる』と『伸ばす』の2方向の動きしかできない。手首は、『ぐるぐる回す』という動きもできる。手首の関節を構成する、骨と骨の間には、隙間があるので、手首はぐるぐる回しやすい。

筋肉疲労で筋肉が縮こまると、この隙間も狭くなり、手首の動きを制限するようになる。それは、指の動かしにくさにもつながる。

 

手のひら側の手首には、太淵(たいえん)(緑丸)、大陵(だいりょう)(青丸)、神門(しんもん)(赤丸)の3つのツボがある。

 

手の甲側の手首にも3つ。親指の根元にある、陽谿(ようけい)(赤丸)。

 

手首の中央にある、陽池(ようち)(青丸)。小指の根元にある、陽谷(ようこく)(緑丸)。

ツボ取り動画では、手首や指のだるさや痛み・腱鞘炎に働きかけるツボとして、手首周りのツボを、いくつも取り上げた。指や手首の筋肉のトラブルには、手首の関節の動きやすさが重要だと、コトーは思っている。

あーっ!説明が長かった!

というわけで、今回は、手の甲側の、手首の中央にある、陽池(ようち)(青丸)というツボを紹介したい。

 

 

『陽池』(青丸)は、指伸筋の上にある。『陽池』のツボの取り方のコツは、この指伸筋を見つけること。最後に載せた動画で確認してね~ん。

 

手首や指の痛みが長期化・重症化している時には、『灸頭鍼 きゅうとうしん』がおすすめ。『陽池』に鍼を置き、鍼先にモグサを差し込み、お灸もする。

もちろん、鍼が苦手な方はお灸だけ、お灸が苦手な方は鍼だけでもOK。

 

ご自分でも治したい!という方は、台座灸(だいざきゅう)がおすすめ。底にシールが付いているから、『陽池』にもピタッと貼りつく。

ブログの最後に載せた、『陽池』のツボ取り動画で、位置を確認してね。こんな小さなお灸だけれど、熱さを我慢しすぎると、火傷になるので、気を付けてね~ん。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の、女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

 

【動画で見る!ツボの取り方】疲労感・不安感・落ち込み・イライラ感・やる気のなさなど心の不調に働きかけるツボ『労宮 ろうきゅう』

心臓。東洋医学では『心 しん』と呼ぶ。

『心は神(しん)を蔵す』と言われている。神は、思考・判断・記憶など意識的な精神活動を指す。

『心』は『心包 しんぽう』という膜に包まれている。心包の働きは2つ。1つ目は、心を保護し、心が邪気を受けそうになったら、代わりに邪気を受ける。2つ目は、心の命令を外に伝える。また、外の情報を心包がチェックし、選んだ情報だけを心に伝える。う~ん、なんがか難しい…。

 

体内で心包とつながっている経絡は、『手厥陰心包経 て・けついん・しんぽうけい』。この経絡の上に、ツボが9個。経絡は左右対称にあるので、合わせて18個。心と心包に密接につながっているので、情緒に働きかけるツボが多い。

精神的な疲労が強い時には、手のひらにあるツボ『労宮 ろうきゅう』へのお灸がおすすめ。ここには鍼はしない。手のひらにお灸???意外に思うかもしれないが、ほわっと温まり、気持ちがいい。不安感や落ち込み、イライラ感、やる気が起きない…など、心の不調にもおすすめ。

 

セルフお灸なら、台座灸がしやすい。底にシールが付いているから、ツボにのせやすい。

 

『労宮』への棒灸も気持ちがいい。棒灸はモグサを和紙でくるみ、タバコ状にしたお灸。ツボから数㎝離して温めるので、熱くない。煙がたくさん出るから、自宅ではしにくいかなぁ…。

『労宮』のツボの取り方はとても簡単。下の、『ツボ取り動画』を見ながら、『労宮』へのお灸にチャレンジしてほしい!

心の不調が強かったり長引くと、体も不調に陥りやすい。体がだるい、疲れやすい、何もしたくない…など体も弱気になった時には、エネルギーを補給するツボにもお灸をしてみよう!

 

足の裏にあるツボ『湧泉 ゆうせん』は、ツボが見つけやすい。【動画で見る!ツボの取り方】疲労を回復させるツボ『湧泉 ゆうせん』  を、見てねぇ~。

 

足のすねにあるツボ『足三里』(赤矢印)もエネルギーを補給してくれる。ツボの取り方は難しい。しかし、ツボを何回も繰り返し取っていると、すすすっ!と見つけられるようになる!がんばってぇ~~~~~!【動画で見る!ツボの取り方】胃の不調や脚の疲れ、健康の維持・増進に働きかけるツボ『足三里』  を、見てねぇ~。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーンイング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

 

【動画で見る!ツボの取り方】指や手首の痛み、腱鞘炎に働きかけるツボ『大陵 だいりょう』

こちらは右腕の肘から指先までのイラスト。手のひらが上を向いている。

指を動かすための筋肉はたくさんある。『深指屈筋 しんし・くっきん』はその中の1つ。肘下から、親指以外の4本の指の、先端の骨に付く。この筋肉が縮まると、人差し指から小指までの先端の骨が引っ張られ、4本の指が曲がる。手首付近から指先までは『腱 けん』になっている。

 

ふくらはぎの筋肉 (下腿三頭筋 かたい・さんとうきん)が足首付近で『アキレス腱』になり、踵の骨に付くのと同じ構造。

手首から指先までを拡大すると、こんな感じ…。

 

赤色が筋肉。肌色が腱。緑色が腱鞘(けんしょう)。

 

腱は腱鞘というサヤに包まれている。皮膚の中には筋肉だけでなく、骨・血管・神経・脂肪などいろいろな組織がある。その中で、腱が滑りやすいように腱鞘という筒が付いている。手を酷使すると、腱鞘の炎症により、腱鞘が厚くなり、中を通る腱が滑りにくくなる。これが『腱鞘炎』。

悪化すると、腱鞘の中で腱が引っ掛かり、筋肉全体が動かせなくなる。つまり、指が動かなくなる。これが『ばね指』。

 

もう1度、グロテスクな手のイラストを見てほしい。手首の腱鞘の上には、横手根靭帯(おう・しゅこん・じんたい)がある。屈筋支帯(くっきん・したい)とも言う。

この靭帯や筋肉・腱・血管・神経などを取り除くと…、

 

手の骨格。手のひらの、手首付近(水色斜線)は、小さな骨たち(手根骨 しゅこんこつ)で構成されている。これらの骨たちと、屈筋支帯(=横手根靭帯)でできるトンネルを『手根管 しゅこんかん』と言う。指・手首を曲げる筋肉の腱や神経がこの中を通っている。

腱鞘炎などで腱鞘が厚くなれば、手根管内が狭くなり、その中を通る神経が圧迫され、親指・人差し指・中指のしびれや痛みが出てくる。これが『手根管症候群 しゅこんかん・しょうこうぐん』。

指や手首の痛みが強かったり長引く時には、痛んだ筋肉・腱・腱鞘を使わず、安静第一!しかし、手を酷使して痛める方が多く、その原因である仕事・家事・育児・介護などを辞めるわけにはいかない。

そんな時は、サポーターや装具がおすすめ。固定力が強ければ、関節は動かず、筋肉は休める。しかし、細かな手作業はしづらい。固定力が弱ければ作業はしやすいが、痛んだ筋肉たちはあまり休めない。各々の作業によってサポーターや装具を使い分けると、筋肉への負担が減る。睡眠中も筋肉が緊張している時は、夜間装具もおすすめ。

以前、手の腱鞘炎の特集ブログを組んだことがある。サポーターや装具も画像付きで紹介している。興味のある方は、『再特集~手の腱鞘炎の鍼灸治療とセルフケア①~手の構造』から読んでみてねぇ~。

 

赤いラインは、『手厥陰心包経 て・けついん・しんぽうけい』という経絡。指を曲げる筋肉と同じラインにある。指や手首が痛い時には、この経絡の上にあるツボに鍼やお灸をして、こわばった筋肉を緩める。

手首中央には『大陵 だいりょう』というツボがある。指や手首を動かすと痛い方には、ここへのセルフお灸もおすすめ。

 

これは『台座灸』。底にシールが付いているのでお灸がしやすい。

『大陵』のツボ取り動画を撮ったよ~。ツボの見つけ方にはコツがある。しつこく説明したら、長くなっちゃった…。興味のある方は見てねぇ~。

こんなに長く書いているにもかかわらず、おまけの話。

9月9日は『重陽の節句 ちょうようのせっく』。東洋医学では、世界のあらゆるものを『陽』と『陰』に分けている。数字の奇数は『陽』。偶数は『陰』。9月9日は『陽』が重なっているので、『重陽』と言われる。

季節の変わり目には体調を崩しやすい。『節句』は、その季節の旬の物を味わい、健康を願う日。

重陽の節句の頃になると、様々な花の形をした菊が花屋に並ぶ。キク科の一種『除虫菊』は蚊取り線香の原料になり、菊は薬効がある。

 

これは、お灸で使う『モグサ』。原料は『ヨモギ』。ヨモギもキク科の植物。お灸をしていたら、蚊が網戸の外に出たがっているのを目撃したことがある。

 

9月9日に菊の花を飾り、

 

小さな菊の花を浴槽に浮かべ、重陽の節句を味わったよ~ん。

福岡県福岡市にある女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

 

【動画で見る!ツボの取り方】逆子に働きかけるツボ『至陰 しいん』

現存する、中国最古の医学書の中に、『皇帝内経 こうていだいけい』がある。紀元前4~5世紀頃の春秋戦国時代から、紀元前100年頃の前漢の時代までにまとめられた。多くの医学者の、多くの治療経験がもとになっている。

西洋医学も経験医学であり、東洋医学と西洋医学は共通する点がある。しかし、東洋医学独特の考え方もある。その中に、『陰陽学説』と『五行学説 ごぎょうがくせつ』がある。

『陰陽学説』では、世界中のすべての物を『陰』と『陽』に分けた。そして、『陰と陽のバランス・協調・調和で、世界は成り立っている』と説いた。『陰ー陽』の例を挙げると…。下ー上、内ー外、夜ー昼、冬ー夏、暗ー明、弱ー強。陰と陽はペアになり、相反する性質を持つ。

陰陽学説では、両者のバランスを重要視。それは、『五分と五分』という意味ではない。陰が極まれば陽になる。逆に、陽が極まれば陰となる。極暑(陽)がいつまでも続くわけではなく、やがて弱まって冬(陰)がやってくる。陰と陽は、その程度を変化させながら、バランスをとっている。

次は、『五行学説』の話。この説明が更に難しい。しかし、これも説明しないと本題に入れない。?????と思っても、読み進めてねぇ~。

『五行学説』の『五』は、木・火・土・金(=金属)・水のこと。『五行』とは、5つ物質の特性やイメージのこと。例えば、木や植物は、上や外側に伸びながら成長する。そこから得られる『木』の特性やイメージは、成長、発育、上昇、伸び伸び、ぐんぐん、など。

 

この図は、『五行学説』の中の、『相生関係 そうせい・かんけい』。

『木』が燃えると『火』が起こる。つまり、木は火を生む。木から火への矢印は、それを意味している。

『火』は『木』を灰にして、灰は『土』となる。つまり、火は土を生む。

『土中』から『金属類(鉱物)』が産出される。つまり、土は金を生む。ちょっと、これはこじつけ?

『地層や岩石の割れ目』に『地下水』がある。つまり、金は水を生む。これも無理があるねぇ。

『水』は『木』を成長させる。つまり、水は木を生む。これは理解できる。このとき、『水』は『木』の母であり、『木』は『水』の子である…と、『五行学説』では表現する。

世の中の事象を『五行』の特性にあてはめ、『相生関係』などを説いているのが『五行学説』。古代中国の医学者たちが考え抜いて、あてはめた。

 

例えば、季節を『五行』の『相生関係』にあてはめてみるとこんな感じ。長夏は雨期のこと。深く考えずに、さらっと見てね。

 

五臓六腑の五臓は、こんな図になる。

 

六腑の中の『三焦 さんしょう』(架空の臓器)を取った『五腑』は、こんな図になる。五臓と五腑は、五行ごとにペアになっている。

『木』の特性を持つ、肝(=肝臓)と胆(=胆のう)。

『火』の特性を持つ、心(=心臓)と小腸。

『土』の特性を持つ、脾(=脾臓)と胃。

『金』の特性を持つ、肺と大腸。

『水』の特性を持つ、腎(=腎臓)と膀胱。

 

これは、5つの感情を五行にあてはめている。

怒りすぎると、同じ『木』の特性を持つ、肝や胆に影響を与える。

喜びすぎると、同じ『火』の特性を持つ、心や小腸に影響を与える。

思いすぎると、同じ『土』の特性を持つ、脾や胃に影響を与える。

憂い悲しみすぎると、同じ『金』の特性を持つ、肺や大腸に影響を与える。

恐れ驚きすぎると、同じ『水』の特性を持つ、腎や膀胱に影響を与える。

五行にあてはめられた物象は、同じ特性を持つ物同士の結びつきもある。あー、東洋医学は難しい…。さぁて、やっと本題に入るよぉ!

 

こちらは女性の骨盤の中。膀胱の後ろで、ちょこっとおじぎをしているのが子宮。その両脇に卵巣。子宮の奥にあるのが直腸。

女性生殖器の働きを持つものを、東洋医学では『女子胞 じょしほう』という。

 

ここで腎気(=腎のエネルギー)の登場。女子胞は腎気により成長・成熟し、やがて生理(=月経)が始まり、子どもを産む能力が備わる。受胎すると生理を停め、胎児に栄養を送り育てる。

胎児は子宮の中で、頭を下、お尻を上にして、手足を胸に引き寄せ、丸まった姿勢をとっている。中には、お尻を下、頭を上にした姿勢や、横向きの姿勢の胎児がいる。これが逆子。胎児の頭が下を向いている姿勢だと出産しやすい。反対を向いていると難産になりやすく、帝王切開となることが多い。

 

 

赤いラインは『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』という経絡。目頭と鼻の間にあるツボ『睛明 せいめい』に始まり、足の小指にあるツボ『至陰 しいん』で終わる。経絡は左右対称にあり、片側だけでも63個のツボがのっている。

『至陰 しいん』は、逆子を治すツボとして超有名!このツボにお灸をして、胎児が頭を下にした姿勢に戻るように働きかける。『至陰』は、逆子の灸として、長く語り継がれ、今も実践されている。

なぜ、足の小指にあるツボが女子胞に働きかけられるのか………。『足太陽膀胱経』は体内で膀胱(と腎)につながっているが、女子胞にはつながっていない。

東洋医学では、『胎児のトラブルは、腎気の影響』と考える。注意してほしいが、安易に、腎臓が悪いとは考えないでね。

 

赤いラインは『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という経絡。足の裏から始まり、鎖骨の下で終わる。体内では腎(と膀胱)につながっている。

経絡には気(=エネルギー)と血(けつ)(=栄養分)が流れている。体表だけでなく、体内の腎にも、気と血を送っている。『足少陰腎経』の上にあるツボに鍼やお灸をして、経絡の流れや腎気・腎の働きをアップさせたくなる。しかし、『五行学説』を思い出してほしい。

 

 

腎と膀胱は(水)に属し、ペアだった。

『足少陰腎経』は陰の経絡。『足太陽膀胱経』は陽の経絡。この2つの経絡は、陰と陽のペア。『陰陽学説』を思い出してほしい。陰と陽はバランスが大事だった。

実は、『足太陽膀胱経』の上にあるツボを使って、『足少陰腎経』や腎、腎気を調整することがある。

あと、もう1つ疑問が残る。片側だけでも63個のツボがある『足太陽膀胱経』。なぜ、『至陰』が選ばれた?ここまで長いブログになったら、最後まで説明しちゃうよぉー。

経絡の中を流れる気(=エネルギー)と血(けつ)(=栄養分)に深くかかわるツボたちを、『五兪穴 ごゆけつ』という。井穴(せいけつ)、栄穴(えいけつ)、兪穴(ゆけつ)、経穴(けいけつ)、合穴(ごうけつ)の5つ。各々、特徴がある。

そして、五兪穴は、『五行学説』とリンクしている。『足太陽膀胱経』のように、陽の経絡は、井金穴、栄水穴、兪木穴、経火穴、合土穴となる。

 

『足太陽膀胱経』の36番目のツボ『委中 いちゅう』は、そのツボの特徴から合土穴とされ、土に属する。

54番目のツボ『崑崙 こんろん』は経火穴であり、火に属する。

61番目のツボ『束骨 そくこつ』は兪木穴であり、木に属する。

62番目のツボ『足通谷 あしつうこく』は栄水穴であり、水に属する。

この経絡の最後、63番目のツボ『至陰』は井金穴であり、金に属する。

 

 

『腎』『腎気』は水に属していた。五行の基本を思い出してほしい。矢印を見ると、『金』は『水』の母。

 

金のツボである『至陰』にお灸をして、水である『腎』『腎気』の働きを調整する。

古典の東洋医学を理解するのは難しいが、逆子の灸として『至陰』が語り継がれ、実践されているのだから、古典も大事なんだなぁ…。

子宮の中で胎児が大きくなり、大きく動けなくなる前までにお灸をする。『至陰』のツボ取り動画を撮ったよ。妊娠も出産もとってもデリケート。ご自分で逆子の灸をしてみたい方は、事前に、必ず、担当の産科医に相談してくださいね。

最高に長い上に、難解なブログを最後まで読んでいただき、ありがとさんです。6月から猛暑とは…。皆さん、体調を崩さないように気を付けてください。福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

 

【動画で見る!ツボの取り方】目の疲れや頭重・頭痛に働きかけるツボ『攅竹 さんちく』

目の周りには、たくさんのツボがある。目が疲れた時に一番お薦めなのは、『1』の攅竹(さんちく)。眉毛の内側の端にある。『攅』は、『集まる』という意味。眉毛が竹林のように見えることから、その名が付いた。

 

『攅竹』は、足太陽膀胱経(あし・たいよう・ぼうこうけい)という経絡の2番目のツボ。目の疲れや、それに伴う頭重・頭痛には、『攅竹』にちょこん!と短くて細い鍼を皮膚と水平に刺して、1分間ほど置く。ツボ押しもお薦め。人差し指の腹で軽く押し回し。ここにはお灸はしない。

スマートフォンやタブレット、パソコン、テレビなどで長時間目を使うと、目の疲れだけでなく、首や肩・背中の筋肉もコリコリ!そんな時は、首や肩・背中の筋肉も鍼やお灸で緩め、滞った血流を促し、脳や目にもしっかり血液を送ることが大切。

 

これは、眼球の正面断面図。中心には、『水晶体 すいしょうたい』(赤丸)というレンズがあり、その厚みを変えることにより、遠近の調節を行っている。水晶体の周りには『毛様小帯 もうようしょうたい』(青丸)、その外周りには『毛様体筋 もうようたいきん』(黄色丸)がドーナツ状にある。毛様体筋が働いて収縮すると、水晶体の厚みが増し、近くがはっきり見える。逆に、毛様体筋が緩むと、水晶体の厚みが薄くなり、遠くがはっきり見える。

 

右眼を外側から見た図。『外側直筋 がいそく・ちょっきん』の反対側には、『内側直筋』がある。顔を動かさなくても眼球だけを動かせるのは、これら6つの筋肉が眼球から頭蓋骨に付いているから。

手足を動かす筋肉が苦手とするのは、長時間同じ姿勢を保つことと、反復運動。筋肉が疲れやすい。毛様体筋や眼球を動かす筋肉6つも同じじゃないかなぁ…。じーっと近くを見続けるために、毛様体筋は緊張しっぱなし!眼球だって大きく動かさないから、疲れちゃう。ときどき目を閉じたり、遠くをぼーっと眺めて、目の筋肉も休ませてあげよう!

ハンドタオルを水で濡らし、硬く絞って、電子レンジで温め、閉じた目の上にのせるのも気持ちがいいよねぇ~。

『攅竹』のツボ取り動画を撮ったよぉ~。顔模型には眉毛がなくて困っちゃった…。興味がある方は見てねぇ~。

福岡県福岡市にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。